藤村龍至、mosakiの田中元子、川原秀仁(山下PMC)が、これからの日本と建築について語ってる鼎談「2020年、日本の宝の山はココにある」が公開されています
藤村龍至、mosakiの田中元子、川原秀仁(山下PMC)が、これからの日本と建築について語ってる鼎談「2020年、日本の宝の山はココにある」が公開されています。
アベノミクスによる日本経済回復の兆しがささやかれる一方、これまでどの国も体験したことのない少子・高齢化社会へ世界の先陣を切って突入した日本において、これからの私たちは、何を見据えていくことが求められるのか。今、改めて「日本の魅力」に向き合うことから、世界の中の日本、日本の中の東京、そして地方都市を見つめ、ひもといていく。その先にここからの日本が成し得る、「ポジティブな縮小」と「新しい成長」の形を模索したい。
また、鼎談内では、設計者の職能のあり方についても議論されています。
藤村 確かに私自身、設計事務所を主宰していますが、実施設計というのは一体何なんだろうと思うことが確かにあります。
川原 単に設計者、藤村さんが下手くそだと言いたいわけじゃないんですよ。それを言うなら、日本全国、実施設計図書を描く設計者は誰もが下手くそなんです。
なぜゼネコンのVEが優先されるかと言えば、彼らは一元的に責任を取るからですよ。設計を間違えたからといって追加の建設費を要求することはできないからです。
田中 トライ・アンド・エラーが内部で吸収できる仕組みができているということですね。それならば、アーキテクトはもっと基本設計に向き合って行けば良いと。
川原 私は設計者の業務報酬基準を定めた、建築士法告示15号から何から、制度を変えてしまうべきだと思うんです。組織設計事務所が基本設計や設計監修だけで食べられるという状況を、きちんと生み出さないと。