SHARE 重名秀紀 / studio junaによる、岡山県美作市古町の「古町民俗資料館」
all photos©後藤健治
重名秀紀 / studio junaが設計した、岡山県美作市古町の「古町民俗資料館」です。
因幡街道の宿場町として栄えた大原古町は岡山県北部に位置し、江戸時代につくられた本陣、脇本陣が残る町並みがその風情を今に伝える。
古町の民家や蔵に保存されている民具を展示するために民俗資料館を計画することとなり、プロジェクトチームが結成され、studio junaが空間デザインを担当した。
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以下は、建築家によるテキストです。
因幡街道の宿場町として栄えた大原古町は岡山県北部に位置し、江戸時代につくられた本陣、脇本陣が残る町並みがその風情を今に伝える。
古町の民家や蔵に保存されている民具を展示するために民俗資料館を計画することとなり、プロジェクトチームが結成され、studio junaが空間デザインを担当した。
「積み重ねる」ことをテーマに、古い蔵の内部を展示空間へと改修した。
美作市は木材の産地であることから木材を使用することが地域の資料館として自然であると考え、使用した材料は全て近隣地域でとれた杉、桧である。
展示台は、製材所に木材が積み重ねられた風景からから着想を得た。
古町に積み重ねられた生活の歴史にもイメージを重ねている。
約4000もの木材の断面が積み重なった「コグチ棚」も、そのイメージを共有している。
展示台は釘やビスを使わず積み重ねているだけなので、展示内容に合わせて高さや組み方を運営者が容易に変化させることができる。
現在は2期目のプロジェクトとして、資料館周辺のデザイン計画が進行中である。
古町を訪れた人の記憶のひとつとして積み重なっていくことを期待している。
■建築概要
名称:古町民俗資料館
空間デザイン:studio juna 重名秀紀
用途:展示施設
計画面積:33.96㎡
所在地:岡山県美作市古町
竣工:2016年3月
撮影:後藤健治