SHARE 平田晃久・小野田泰明らが審査する「広島中央警察署本通交番庁舎」設計プロポの概要が公開。参加条件は一級建築士事務所である事等。
平田晃久・小野田泰明らが審査する「広島中央警察署本通交番庁舎」設計プロポの概要が公開されています。参加条件は一級建築士事務所である事等で他と比較し緩やかに設定されています。
交番ほど,多面性を必要とする建築はありません。警察活動のフロントラインには当然,ある厳格さと機能性が求められます。しかし地域の安全の拠点として,親しみやすさや安心感,オープンな雰囲気も兼ね備える必要があります。街の中で目印となる強さを持つと同時に,街の賑わいに溶け込むものでもあるべきです。
とりわけ本プロポーザルの敷地である広島市中区本通は,広島という街の多様な魅力が交差する、異なる領域の接点に位置します。人々の賑わいに満ちた場所が,原爆の爆心地や平和公園,広島城や文化・行政の中心と隣接しています。このせめぎ合いの魅力が,これからも輝き続けるために,本交番は多面的な役割を果たすことになるでしょう。
威厳と親しみやすさ,機能と余白,静けさと喧騒,聖と俗,大きさと小ささ・・・様々な背反する側面が凝縮された交番をつくること。現代建築が取り組むべき最も興味深い課題のひとつに,応えることでもあります。平田 晃久