本野精吾が1924年京都に完成させた自邸「旧本野精吾邸」の1日限定一般公開が開催されます。開催日は2019年1月19日で、事前申込不要、有料です。2019年5月に旧本野精吾邸を事務所とすることを木村松本がinstagramで公表していました。
本野に関する参考資料として、こちらのPDFに写真や解説がまとまっています。以前に公開された際の建築の写真はこちらのプログにまとまっているので、閲覧しておくと予習になるかもしれません。
住宅遺産トラスト関西のコーディネートにより活用が実現した京都の旧本野精吾自邸(1924年竣工/本野精吾設計)を、木村松本建築設計事務所の特別協力のもと、1日限定で一般公開いたします。ぜひお越しください。
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旧本野精吾邸(現・木村松本建築設計事務所)一般公開
本野精吾設計/1924年竣工
DOCOMOMO Japan100選
「京都を彩る建物や庭園」認定
この建物は、京都高等工芸学校(現・京都工芸繊維大学)教授を務めた建築家・本野精吾(1882―1944)の自邸として、本野によって設計され1924年に竣工したものです。「中村式鉄筋コンクリート建築」という特殊なコンクリートブロック(通称:鎮ブロック)を用いて建てられた、合理性を追求した建築です。
この構法では従来壁面をモルタルなどで仕上げていましたが、本野邸ではブロックを剥き出しにして用いています。室内では、食堂と居間の間仕切りを除去して機能性を高め、天井高を低くすることで階段の段数を減らし動線を短くしています。竣工当時はブロックの空洞を用いて暖気を建物全体に廻らせようとしたようです。窓の上部や建物の最上部に取り付けられた軒や庇は、日本の風土や気候を考慮したもので、ヨーロッパのモダニズム建築にはない特徴です。実験的な試みを徹底した、日本における最初期のモダニズム建築です。
2007年にはモダニズム建築の保存に関する国際組織DOCOMOMO Japanより日本を代表するモダニズム建築100選の1つとして選定され、2016年には京都市による「京都を彩る建物や庭園」に認定されるなど、近年その文化財的評価が高まっています。
今後の継承と活用のために、住宅遺産トラスト関西がコーディネートするかたちで、2019年4月より木村松本建築設計事務所として使われ始めています。今回は、本野邸の新たな活用が始まったことを記念して、一般公開することになりました。多数のご来場をお待ちしております。
公開日:2019年1月19日(日)
公開時間:10:00~17:00
ギャラリー・トーク:14:00~15:30
講師:住宅遺産トラスト関西のメンバー
所在地:京都市北区等持院北町58
【立命館大学衣笠キャンパス東門から南へすぐ】
京都市営バス204・205・50・51・52・55系統 衣笠校前バス停下車 西へ徒歩約10分
入場料:一般1,000円/学生500円
(収益は本野邸の修復費用に充当)
申込み:不要
備考:
駐車場はございませんので、お車での来場はお断りいたします。
建物および敷地内での飲食、喫煙は禁止いたします。
2階は事務所として使われていますので、見学できません。
スリッパ(上足)をご持参ください。
主催:一般社団法人住宅遺産トラスト関西
後援:一般社団法人DOCOMOMO Japan/京都工芸繊維大学KYOTO Design Lab/認定NPO
法人古材文化の会
特別協力:木村松本建築設計事務所
問い合わせ:住宅遺産トラスト関西