SHARE 宇野友明による、愛知・名古屋市の住宅「よもぎ台の家」
宇野友明が設計した、愛知・名古屋市の住宅「よもぎ台の家」です。
施主は壮年期を迎える単身者の男性です。将来の結婚を見据えて予算計画を立て、土地探しから始まりました。紆余曲折ありながら途中中断もありながら、結局、土地が決まるまでに1年ほどかかりました。敷地は名古屋市中心部から車で東に20分ほど行った閑静な住宅です。間口は8m、奥行きは28mほどの細長い敷地で奥が1mほど上がった緩やかな傾斜地でした。施主の印象から丹精で気品のあるものにしようということは決めていました。しかし、それが具体的にどういうものかはなかなか答えを見つけられませんでした。結局、日本建築の中でも土着的な民家というより社殿にヒントを得て計画を進めました。細い柱、梁の中にすべての要素を組み入れて破綻なく合理的に納めることには大変 苦労しました。
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■建築概要
よもぎ台の家
設計:宇野友明
構造・構法:木造
造園:櫻井造景舎
家具:竹村家具
主要用途:専用住宅
所在地:愛知県名古屋市名東区
規模:地上1階
竣工:2018年6月
敷地面積:225.02㎡
建築面積:83.72㎡
延床面積:82.80㎡
宇野友明によるエッセイ集『見たことのない普通のたてものを求めて』
10年前に写真集「Visible Invisible」(風出版)を出版した。今も建築(実物)ですべてを伝えたい気持ちは強くある。それでも独立して30年を迎え、文字で何かを残しておこうと思った。 多くの建築士とは少し違うキャリアを歩んできた私だが、ここ数年で理想とする建築の輪郭が少し見えてきた気がしている。それを表現するには、今は文字が適していると感じた。建築士でありながら、自ら設計したものは自らの責任で施工まで手がけてきた私がこの本で伝えたかったことは2つ。
「建築を作る喜び」
「建築は情緒である」
私自身、この2つを常に大切にしてきた。しかし、どうだろう。この2つを意識する建築家が少なくなっているようにも感じている。 そこで、あえて今、建築に携わる喜びと情緒を大切にする心を求めてきた30 年を活字にしてみた。しかし、いざ書き始めると、ふだん図面と向き合い、そして建築物と語り合う暮らしをしている私にとって、長い文章の執筆はいささか ハードルが高かったので、短いエッセイを思いのまま書くことにした。 一冊を通して、同じテーマで書き進むのではなく、複数のテーマをさまざまな方向から書くことによって、私の考えをイメージしていただいたらどうだろうと思った。
この本は、建築・設計の仕事の合間に時間を見つけ、つれづれなるままに文字をつづっていっ た。結局、101項のエッセイを書き下ろすことができた。決まったあらすじはない。文章の並びにも特に意味はない。内容が重なるエッセイもある。 偏りがあるということも十分に自覚している。読むかたには忍耐を強いることもあるかもしれ ない。当該者と思われる方の気分を害する文章もあるかもしれない。 だから、読み始めて、おやっ、と感じたらそこでやめて、次のエッセイに進んでいただきたい。 目次の順番にはこだわらず、気になるページ、読みやすそうなページからめくっていっていただきたい。過去20年分のスケッチブックの中から数十個抜粋し、エッセイの合間に載せた。また、巻末には前回の写真集には載せれなかった西澤さんの写真を15枚ほど掲載した。定価 ¥1,900円+税
自筆サインを添えて事務所でも販売します。100冊分は記念価格で販売します。
ご希望の方は住所氏名をを明記の上、メールください。複数ご購入の方はサインの宛名をご指示ください。
unotomoakiarchtects@gmail.com
(振込手数料はご負担ください。)
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見たことのない普通のたてものを求めて