SHARE 高須学 / Takasu Gaku Design and Associates inc.による、鹿児島市の店舗「BAKE CHEESE TART KAGOSHIMA」
高須学 / Takasu Gaku Design and Associates inc.が設計した、鹿児島市の店舗「BAKE CHEESE TART KAGOSHIMA」です。
新しい店舗は、日本列島の最南端に位置する鹿児島県に完成した。
鹿児島県には地理的に2つの大きな特徴があり、一つ目は県の中心に位置する湾「錦江湾」を馬蹄型に囲む独特の地形であること。二つ目は現在でも噴火活動を続ける日本を代表する活火山「桜島」を有すること。このインパクトのある山の形状や湾の形状は、その地域で暮らす人々の心に染み付いた形であり、そのシンボルである「地理的特徴」からインスピレーションを受けた形をデザインに落とし込むことで、自然と店に愛着を持ってもらうことが出来ると考えた。
以下の写真はクリックで拡大します
以下、建築家によるテキストです。
新しい店舗は、日本列島の最南端に位置する鹿児島県に完成した。
鹿児島県には地理的に2つの大きな特徴があり、一つ目は県の中心に位置する湾「錦江湾」を馬蹄型に囲む独特の地形であること。二つ目は現在でも噴火活動を続ける日本を代表する活火山「桜島」を有すること。このインパクトのある山の形状や湾の形状は、その地域で暮らす人々の心に染み付いた形であり、そのシンボルである「地理的特徴」からインスピレーションを受けた形をデザインに落とし込むことで、自然と店に愛着を持ってもらうことが出来ると考えた。
その外観は、いびつな形状のテナント区画に沿って、緩やかに弧を描く、上部がモルタル調塗装で下部がガラスの曲線壁とし、人の動線に沿いながら、ガラスと上部壁の境界ラインが山の稜線のように徐々に斜めに上がっていくデザインとしている。
斜めに走る壁とガラスのシームレスな切り替えは部分は、サッシレスの細かなデザインディテールを施すことでモルタルの下がり壁を際立たせ、かつガラスの存在を極力排除することを目的に行なっている。そのことで、山の起伏をイメージさせると同時に店舗のファザード自体に新しさと驚きを同時に与えることが可能となった。
(ガラスは従業員とお客との心理的な距離には不必要だが、衛生上や感染防止のためには必要であり、なるべく目立たないように細かなディテールをデザインしている。)
また下がり壁とガラスのシームレスな切り替えは結果的に、大きなガラスが目の前に存在する客の心理的な圧迫感を排除すると同時に、衛生的であり、かつ昨今の「新しい生活習慣」に基づく飛沫感染を防ぐことにもなり、客の心理的な負担を軽減する役割も同時に担うこととなった。
タルト自体はランダムな方向に生える木々をモチーフに、枝のような白いスチールの脚に支えられ、宙に浮かぶようレイアウトしている。また同時に足元をオープンにすることで、店内を清潔な空間として見せている。
■建築概要
題名:BAKE CHEESE TART KAGOSHIMA
所在地:鹿児島県鹿児島市中央町1-1 アミュプラザ鹿児島本館2F
工事種別:内装のみ 新築
床面積:22.22㎡(うち厨房22.22㎡)
Direction:菊地慎平|BAKE inc.
設計:高須学|Takasu Gaku Design and Associates inc.
施工:大昌工芸(株)
協力:照明_Modullex|後藤ゆり
協力:厨房_アリア
竣工写真:高木康広写真事務所
竣工年月:2020年3月
種別 | 使用箇所 | 商品名(メーカー名) |
---|---|---|
内装・床 | 床 | 既存土間の上防塵塗装塗布 |
内装・壁 | 壁 | PB12.5の上 モルタル調AEP塗装:Haymes Paint(STUDIO AMAGRAM) |
内装・天井 | 天井 | PB12.5の上 AEP塗装 |
内装・造作家具 | 造作什器 | 木フラッシュ下地の上、Haymes Paint(STUDIO AMAGRAM) |
内装・造作家具 | 造作什器 | スチールφ40 焼付塗装、カーブガラスt12mm |
※企業様による建材情報についてのご意見や「PR」のご相談はこちらから
※この情報は弊サイトや設計者が建材の性能等を保証するものではありません