SHARE 遠野未来建築事務所による、コンテナハウス「Red Container」
遠野未来建築事務所が設計した、コンテナハウス「Red Container」です。
信州カラマツは美しい赤色と木目が特徴である。針葉樹の中では比較的強度があるものの、反りやねじれが大きくこれまで建材としてあまり使われてこなかったが、乾燥技術が進みその懸念が解消されたことで今後様々な用途で活用が期待されている。ここでは丸太の柱・梁の構造材、床・壁・軒天・家具など、天井以外はすべてカラマツで仕上げられ、その素材と空間を体感することができる。
天井のみ木組のカラマツの赤色の梁と対比させるため、あえて地域産の色白のサワラを使っている。
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以下、建築家によるテキストです。
長野県佐久地域の地域木材 カラマツをPRするためにつくられたコンテナハウス。
床面積9.9M2、約2.3x5mの大きさで鉄骨土台の下に鉄のパイプを入れ4tトラックで移動することができる。
信州カラマツは美しい赤色と木目が特徴である。針葉樹の中では比較的強度があるものの、反りやねじれが大きくこれまで建材としてあまり使われてこなかったが、乾燥技術が進みその懸念が解消されたことで今後様々な用途で活用が期待されている。ここでは丸太の柱・梁の構造材、床・壁・軒天・家具など、天井以外はすべてカラマツで仕上げられ、その素材と空間を体感することができる。
天井のみ木組のカラマツの赤色の梁と対比させるため、あえて地域産の色白のサワラを使っている。
このコンテナハウスは3次元的にねじれた屋根が特徴的で、内部は地元の伝統工法の心得のある大工の手刻みによる木組み現しである。他にも床材として通常使われない青材(菌による変色材)を使い、内壁は見附30ミリのカラマツ材を凹凸を付けて貼るなど、色が濃く平滑で重い印象になりがちなカラマツの新たな表現を試みた。またアクセントとして一部、地元長野県北相木村で採取した土による土壁も使われ、空間の雰囲気を和らげている。
今後佐久地域のお祭りやイベント時にカラマツのPRハウスとして使用予定であるが、オーダーメイドで店舗・離れなど様々な用途に対応が可能で、アレンジして他地域での活用や展開も期待されている。
■建築概要
所在地:長野県
建築主:長野県 南佐久郡 小海町、北相木村、南相木村
設計監理 :遠野未来建築事務所
構造設計:参創ハウテック
施工:二代目 桐原建設
設計期間:2019年6月〜12月
施工期間:2020年1月〜2月
竣工年月日:2020年3月
規模
建築面積:37.80㎡,12.99%
延床面積:9.91㎡(2.99坪)
階数:地上1階
高さ:最高高さ2.83m / 最高軒高2.42m
構造:木造在来工法
基礎:なし (キャスター,アジャスターボルトM20)
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主な外部仕上げ
屋根:改良アスファルトシート防水下地 アスファルトシングル葺き
軒天 :サワラ板t15
軒先・庇:カラマツ下地ガルバリウム鋼板t0.40
外壁: カラマツt15 w60,75,90 竪乱貼り OSMO自然塗装クリア
開口部:木製建具(井手木工)
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主な内部仕上げ
●客室
床: カラマツフローリング ラフ材 t30 OSMO自然塗装クリア
柱・梁・桁:カラマツ
壁:カラマツ w30、d〜40,50,60乱貼り
天井: サワラ板t15
家具
スツール:カラマツ 特注 (制作:一木)
イス:カラマツ+ウルシ、スチール(制作:一木、クロヤギデザインワークス)
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空調設備
熱源:電気
換気方式:第三種換気
電気設備 受電方式:低圧受電
照明器具:特注ペンダント照明
種別 | 使用箇所 | 商品名(メーカー名) |
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外装・屋根 | 屋根 | アスファルトシングル:ロフティ LA-1 ロイヤルブラックⅡ(タジマ) |
内装・床 | 床 | カラマツ(長野県南佐久森林組合、小林木材) |
内装・壁 | カウンター腰壁・壁 | 土壁 木摺下地 荒壁仕上げ(長野県・北相木村産土) |
内装・壁 | 壁 | カラマツ(長野県南佐久森林組合、小林木材) |
内装・天井 | 天井 | サワラ(長野県南佐久森林組合、小林木材) |
内装・柱 | 柱・梁 | カラマツ(長野県南佐久森林組合、小林木材) |
内装・照明 | ペンダント照明 | カラマツ・ヒノキ オーダーメイド |
外装・建具 | 客室 | 木製建具(井手木工) |
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