高池葉子+尾野克矩 / 高池葉子建築設計事務所が設計した、東京・渋谷区の事務所「代々木のオフィス1・2」です。高池は伊東豊雄建築設計事務所出身の建築家です。
新宿駅にほど近い、大都市の中に建つ二棟の小さなオフィスビル。
近隣は中規模のオフィスビルやアパート、戸建て住宅などが混在して建つエリアである。
裏路地を入ると、植物や自転車など人々の生活が通りににじみ出し、素朴な風景をつくっている。
クライアントは、小規模ながらも遊び心があり、心地よく働くことができるオフィスビルをつくり、元気な中小企業を増やしていきたいという理想がある。
建物がひしめき合っている大都市の、限られた狭小敷地において、敷地境界線と建築の間をどうつくるのか、その間に生まれる空間の豊かさを考えた。
近接して同時につくられた二棟のオフィスビルは、それぞれ違った個性を持ち、外部と内部の関係性に特徴がある。
代々木のオフィス1
以下の写真はクリックで拡大します
代々木のオフィス2
以下の写真はクリックで拡大します
以下、建築家によるテキストです。
新宿駅にほど近い、大都市の中に建つ二棟の小さなオフィスビル。
近隣は中規模のオフィスビルやアパート、戸建て住宅などが混在して建つエリアである。
裏路地を入ると、植物や自転車など人々の生活が通りににじみ出し、素朴な風景をつくっている。
クライアントは、小規模ながらも遊び心があり、心地よく働くことができるオフィスビルをつくり、元気な中小企業を増やしていきたいという理想がある。
建物がひしめき合っている大都市の、限られた狭小敷地において、敷地境界線と建築の間をどうつくるのか、その間に生まれる空間の豊かさを考えた。
近接して同時につくられた二棟のオフィスビルは、それぞれ違った個性を持ち、外部と内部の関係性に特徴がある。
「代々木のオフィス1」は、建築自体を大きな鉢植えととらえ、その中で植物と人が共存する。
地面から直接伸びるもの、2階の鉢植えから上下に伸びる植物、そして3階の小さく区分けされた鉢植えのものと混ざり合い、建築全体に一体となる。外から見ると、空を飛ぶ鳥のように緑を俯瞰し、内から見ると、土の中にいる虫たちのように、緑の中に入り込んだような体験となる。
鉢植えのない外壁面は、粉状の施釉にどぶ漬けし、自然な色むらのあるレンガタイルで、建築全体に温かみを与えている。
「代々木のオフィス2」は、大きな斜めの空隙を持つ内部空間と、斜めに切り取られた外部空間とで構成される。
大きなトンガリ屋根の内部は最大5.8mの天井高を確保している。
限られた敷地にできるだけ大きな容積を作るため、小さなフットプリントを極限まで斜めに引き延ばし、天空率計算ではなく、道路斜線制限の最大ボリュームで建てている。
3階のテラスから周辺の風景を見ると、まるで大都市の中のエアポケットにいるような感覚である。
私たちは、クライアントの理想を実現するべく、これまでになかった狭小ビルのプロトタイプを提案した。
■建築概要
代々木のオフィス1
建築用途:事務所
工事期間:2019年6月〜2020年1月
階数:地上3階
主体構造:RC造
建築面積:42.70㎡
延床面積:106.12㎡
建設地:東京都
———-
代々木のオフィス2
建築用途:飲食店
工事期間:2019年6月〜2020年1月
階数:地上3階
主体構造:RC造
建築面積:58.51㎡
延床面積:141.3㎡
建設地:東京都
建材情報種別 | 使用箇所 | 商品名(メーカー名) | 外装・壁 | 外壁(代々木のオフィス1) | レンガタイル:スライスボーダー ヨーグルー 300PC−IAY(国代耐火工業)
|
内装・照明 | 天井照明(代々木のオフィス1) | ライン照明:SCF-LED(DNライティング)
|
外構・植栽 | 1階外構・2階〜3階コンクリート花壇(代々木のオフィス1) | 1階:ハーブゼラニウム、ラベンダー、ローズマリー、ミントブッシュ、フエジョア、レモン、ビワ
2階:カンツバキ、カンナ、ブロンズランバー、エニシダ、ココナッツアイス、クロツグヤシ、ソテツ、チャメロブス、アデク、ギンバイカ、コーストバンクシア、ウンナンオウバイ、クリーピングローズマリー、琴音アスター
3階:カレックス、ソルトブッシュ、ミニバンバス、ユーフォルビア、アテナータ、アメリカーナ、グロリオサ、イタリアカサマツ、ブルーブッシュ、エレファンティベス、グラウコ、セトクレアセア、リギダ
(SOLSO)
|
外装・屋根 | 屋根(代々木のオフィス2) | 防水:タケイ式躯体防水(タケイ工業)
|
内装・床 | 床(代々木のオフィス1・2) | ケイ酸塩系コンクリート表面強化剤:シリケードハードナーJP(エービーシー商会)
|
※企業様による建材情報についてのご意見や「PR」のご相談はこちらから
※この情報は弊サイトや設計者が建材の性能等を保証するものではありません