篠原明理建築設計事務所 / m-saが設計した、東京の、住戸改修「文京区のリノベーション」です。
地上階の庭付き住戸に手を入れる計画です。建築家は、文脈を活かした“新築にない”価値の創出を求め、既存外壁と同じタイルの内部への使用等を実践しました。また、空間に複数の役割を与え境界を無くして多様な居場所を作る事も意図されました。
1963年に建てられたビンテージマンションの一部屋のリノベーションのプロジェクト。
夫婦二人住まいで、猫2匹と犬1匹と生活している。猫たちの居場所となるような天井近くまで登れるように配置した棚をリビングに設け、ペットと共に生活する空間を提案した。
南向きに庭が広がっているため、庭の自然光を最大限取り込めるようなレイアウトを心掛け、キッチンの延長には、庭を眺めることのできる小さなワークスペースを設けた。特徴的な既存の外壁と同じタイルを室内に採用して、屋外の環境が連続的に屋内に続くような印象を与えている。
できるだけ、既存の建物に残っている素材の扱い方や文脈を活かすことを心がけることで、新築では得られない価値を見つけたいと考えている。
以下の写真はクリックで拡大します
以下、建築家によるテキストです。
1963年に建てられたビンテージマンションの一部屋のリノベーションのプロジェクト。
夫婦二人住まいで、猫2匹と犬1匹と生活している。猫たちの居場所となるような天井近くまで登れるように配置した棚をリビングに設け、ペットと共に生活する空間を提案した。
南向きに庭が広がっているため、庭の自然光を最大限取り込めるようなレイアウトを心掛け、キッチンの延長には、庭を眺めることのできる小さなワークスペースを設けた。特徴的な既存の外壁と同じタイルを室内に採用して、屋外の環境が連続的に屋内に続くような印象を与えている。
できるだけ、既存の建物に残っている素材の扱い方や文脈を活かすことを心がけることで、新築では得られない価値を見つけたいと考えている。
都心の既存のアパートにあるようなそれぞれ役割を与えられた部屋の配置だった住まいから、できるだけいくつか複数の役割与え、部屋ごとの境界線をなくすことで、さまざまな場所に居場所を見つけられるような仕掛けを設けることを心がけている。住居内には浴室以外には扉を設けず、くぼみを利用して空間を分けるようにすることで、開放的な空間になるよう心掛けた。
■建築概要
題名:文京区のリノベーション
所在地:東京都文京区
主用途:住居
設計:篠原明理建築設計事務所 / office m-sa 担当/篠原明理
階数:地上1階(5階建集合住宅)
構造:RC造
建築面積:70㎡
設計:2020年12月~2021年12月
工事:2021年4月~2021年6月
竣工:2021年6月
写真:甲田和久