SHARE 西澤徹夫と寶神尚史による”ラブラブショー”のためのインスタレーション
西澤徹夫と寶神尚史が、青森県立美術館と十和田市現代美術館で行われる展覧会”ラブラブショー“のためにデザインしたインスタレーションを画像とテキストによって紹介します。西澤と寶神はともに青木淳建築計画事務所在籍時に青森県立美術館を担当しており、その彼らが再び美術館に向き合い作品を制作するとのこと。
大きな鏡を利用して、館内のシークエンスを変えながら美術館の裏側にやって来るバスの到着を知らせるプロジェクトです。
青森県立美術館を担当した二人が、竣工4年目のリノベーションとして、もう一度この美術館の空間と向き合います。
以下、模型写真とプロジェクトの概要です。
ラブラブショー 特別企画
西澤徹夫 × 寶神尚史 × アートシャトルバス
シャトルバスの案内と誘導を兼ねたインスタレーション。
現れては消えていくような一連のシーンの総体として、青森県立美術館はあります。この迷宮的な経験を少しだけ操作することで、ありえるかも知れない別の美術館の空間を出現させられないかと考えました。ここでは、45度に振られた2枚の鏡面壁が2回クランクする長い通路の両端に置かれます。これによって、今ある通路に直交するように架空の通路が現れ、美術館の裏側に停めたバスが表側から確認できるようになるのです。
45度という角度は、すべて直角グリッドで設計されているこの美術館に初めて持ち込まれたものです。にもかかわらず、4年経った美術館に溶け込み、視界の抜けを作り出します。新しく計画したシーンの経験が、そのままバスへの誘導という機能を持つことになります。これは、美術館の設計担当をした僕たちが、竣工後4年目のリノベーションとして再び美術館と向きあうプロジェクトでもあるのです。
2009年
鏡t5mm、ベニヤt12、木材、カッティングシート、バス内で配布するシール
■展覧会概要
青森県立美術館×十和田市現代美術館 ラブラブショー
会期:2009年12月12日 (土) – 2010年2月14日 (日)
会場:青森県立美術館・十和田市現代美術館