岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整外観、南側より見る。 photo©阿野太一
岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整外観、南西側の道路より見る。 photo©阿野太一
岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整1階、ラウンジ、開口部越しに外部を見る。 photo©阿野太一
岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整2階、201号室、リビングからダイニングを見る。 photo©阿野太一
岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsが設計した、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」です。
川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域でのプロジェクトです。建築家は、“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案しました。また、外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整しています。
城下町・金沢は、武家屋敷など藩政期の街並みが残りながら、近年多くの新しい現代建築が完成し、新旧の街並みが共存する美しい都市である。金沢駅からも近く、繁華街である香林坊や片町、兼六園や文化施設のある広坂、武家屋敷跡地からも歩ける犀川沿いの場所に、全9室の小規模な集合住宅の設計依頼を受けた。
建築主はこの場所にあった実家で生まれ育ち、東京で不動産を営む夫妻。「地域に愛される建物にして故郷に恩返しがしたい」とご要望を頂いた。長い歴史を有する犀川神社に隣接するこの場所は、川筋景観保全区域や伝統環境保存区域にも指定されている。金沢市と景観について協議する中で「市としても景観上重要な場所と捉えている」との話があった。
建築主はこの場所にあった実家で生まれ育ち、東京で不動産を営む夫妻。「地域に愛される建物にして故郷に恩返しがしたい」とご要望を頂いた。長い歴史を有する犀川神社に隣接するこの場所は、川筋景観保全区域や伝統環境保存区域にも指定されている。金沢市と景観について協議する中で「市としても景観上重要な場所と捉えている」との話があった。
まずこの地の歴史を知ることから始めるべきだと考え、古地図や文献を調べ始めた。
調べる中で、この場所はかつて「西馬場町」「新川除町」と呼ばれ犀川沿いに築かれた堤防の上にできた街で、伝馬が物資を運び人の往来も多い商業の街だったことがわかった。
敷地周辺を何度も歩き回り、街区の特徴を調査する中で、敷地北東側に今回の敷地で行き止まりになっている不思議な市道があることに気付いた。宮司さんにヒアリングしたところ、昔は川まで通り抜けができたという。また敷地南側の前面道路は、地元住民が抜け道として利用するため交通量が多く、しばし渋滞も生じるが車や歩行者の退避場所がないこと、犀川沿いをランニングやサイクリングをする人が多いにも関わらず、休息できる場所が少ないことも気になった。
ヒアリングや調査を通して、この場所の歴史に敬意を表しながら依頼者の意向を汲み取り、街づくりや街並みに貢献・調和しつつ、地域のコミュニティにも積極的に関われる計画にしたいと設計を考え始めた。
まず犀川神社側をセットバックさせ、その部分にかつての道を路地として復元し、地域の方々が自由に通り抜けできるようにする方針を提案した。現状では、敷地の北側の街区の住民が川沿いに出るためには東か西に大きく迂回しなければならないが、路地を通すことで自由に行き来できるようになる。建築主や町内会にご説明して賛同を得ることができた。
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岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整鳥瞰、東側より見下ろす。 photo©井野孔輔

岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整俯瞰、南西側より見下ろす。 photo©井野孔輔

岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整俯瞰、敷地上空より見下ろす。 photo©井野孔輔

岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整外観、南側より見る。 photo©阿野太一

岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整外観、南西側の道路より見る。 photo©阿野太一

岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整外観、南西側の道路より見る。 photo©阿野太一

岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整外観、敷地内の南西側より見上げる。 photo©阿野太一

岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整外観、敷地内の南西側より見上げる。 photo©阿野太一

岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整外観、南西側の道路より見る。 photo©阿野太一

岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整外観、南西側の道路より見る。 photo©阿野太一

岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整外観、敷地内の南東側の路地より見る。 photo©阿野太一

岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整外観、敷地内の南東側の路地よりエントランスゲートを見る。 photo©阿野太一

岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整1階、ロビー photo©阿野太一

岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整1階、ラウンジ、開口部越しに外部を見る。 photo©阿野太一

岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整1階、ラウンジ、開口部越しに外部を見る。 photo©阿野太一

岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整共用階段 photo©井野孔輔

岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整2階、201号室、リビングからダイニングを見る。 photo©阿野太一

岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整2階、201号室、テラスから外部を見る。 photo©阿野太一

岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整2階、202号室側のテラスから201号室側のテラスを見る。 photo©阿野太一

岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整2階、203号室、正面奥:リビングダイニング、右:寝室 photo©阿野太一

岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整3階、共用廊下、301号室の玄関側を見る。 photo©阿野太一

岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整3階、301号室、キッチン側からダイニングを見る。 photo©阿野太一

岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整3階、301号室、寝室 photo©阿野太一

岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整3階、303号室、和室 photo©阿野太一

岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整屋上階、共用ルーフガーデン photo©井野孔輔

岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整外観、南西側の道路より見る。夕景 photo©阿野太一

岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整外観、南側より見る、夕景 photo©阿野太一

岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整外観、敷地内の南東側の路地より見る。夜景 photo©阿野太一

岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整外観、南西側の道路より見る。夜景 photo©阿野太一

岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整外観、南西側より見る。夜景 photo©豊蔵組

岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整配置図兼屋根伏図 image©R.E.A.D. & Architects

岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整1階平面図 image©R.E.A.D. & Architects

岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整2階平面図 image©R.E.A.D. & Architects

岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整3階平面図 image©R.E.A.D. & Architects

岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整東側立面図 image©R.E.A.D. & Architects

岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整南側立面図 image©R.E.A.D. & Architects

岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整断面図 image©R.E.A.D. & Architects

岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整縦格子の断面詳細図 image©R.E.A.D. & Architects

岡田一樹 / R.E.A.D. & Architectsによる、石川・金沢市の集合住宅「THE TERRACE SAIGAWA」。川筋景観保全と伝統環境保存の指定地域。“地域に愛される”存在との要望に、敷地内に“通り抜け可能な路地”や“ベンチのある小広場”を設ける計画を考案。外の縦格子は“金沢らしさ”に加えて内外の関係性も調整モックアップ photo©R.E.A.D. & Architects
以下、建築家によるテキストです。
小さな公共空間が繋ぐ犀川沿いの集合住宅
城下町・金沢は、武家屋敷など藩政期の街並みが残りながら、近年多くの新しい現代建築が完成し、新旧の街並みが共存する美しい都市である。金沢駅からも近く、繁華街である香林坊や片町、兼六園や文化施設のある広坂、武家屋敷跡地からも歩ける犀川沿いの場所に、全9室の小規模な集合住宅の設計依頼を受けた。
建築主はこの場所にあった実家で生まれ育ち、東京で不動産を営む夫妻。「地域に愛される建物にして故郷に恩返しがしたい」とご要望を頂いた。長い歴史を有する犀川神社に隣接するこの場所は、川筋景観保全区域や伝統環境保存区域にも指定されている。金沢市と景観について協議する中で「市としても景観上重要な場所と捉えている」との話があった。
まずこの地の歴史を知ることから始めるべきだと考え、古地図や文献を調べ始めた。
調べる中で、この場所はかつて「西馬場町」「新川除町」と呼ばれ犀川沿いに築かれた堤防の上にできた街で、伝馬が物資を運び人の往来も多い商業の街だったことがわかった。
敷地周辺を何度も歩き回り、街区の特徴を調査する中で、敷地北東側に今回の敷地で行き止まりになっている不思議な市道があることに気付いた。宮司さんにヒアリングしたところ、昔は川まで通り抜けができたという。また敷地南側の前面道路は、地元住民が抜け道として利用するため交通量が多く、しばし渋滞も生じるが車や歩行者の退避場所がないこと、犀川沿いをランニングやサイクリングをする人が多いにも関わらず、休息できる場所が少ないことも気になった。
ヒアリングや調査を通して、この場所の歴史に敬意を表しながら依頼者の意向を汲み取り、街づくりや街並みに貢献・調和しつつ、地域のコミュニティにも積極的に関われる計画にしたいと設計を考え始めた。
まず犀川神社側をセットバックさせ、その部分にかつての道を路地として復元し、地域の方々が自由に通り抜けできるようにする方針を提案した。現状では、敷地の北側の街区の住民が川沿いに出るためには東か西に大きく迂回しなければならないが、路地を通すことで自由に行き来できるようになる。建築主や町内会にご説明して賛同を得ることができた。
次に、前面道路側の配置計画の検討を進めた。車社会の金沢では、「1部屋につき最低1台は駐車場をとることが絶対条件」というのが常識で、普通なら前面に車が9台並ぶ。車が並ぶと景観は望ましくなく1階の部屋の眺望は車で遮られ犀川を望むことができない。
建築主と何度も協議し、将来的なライフスタイルの変化も見越して最低限の2台に留める方針で合意し、代わりに前面道路側に小さな広場を設け、川を眺めながら誰でも気兼ねなく座れるベンチを設けた。
建物の設計においても地域と結びつける仕掛けをいくつか用意している。
中央階段で東西に分かれる屋上の西側を共用のルーフガーデンとして入居者に開放した。「かつてここで実家の屋上に集まり犀川の花火大会を眺めていた」という建築主の記憶を継承、地域の人が集まったり、住人がテラステーブルで食事をとったりできる。
犀川に面したガラス張りの1階の共用ラウンジは、普段は入居者が無料でコーヒーが飲めテレワークもできるフリーラウンジとして機能するが、地元の作家の個展を開催する等のギャラリー空間としても使えるようなフレキシブルな設計としてある。
部屋は賃貸で全9室。壁式構造を採用し室内には梁形を出さず天井高を最大限確保、中央階段を外部空間とすることで全室3面採光を確保している。インテリアは極力シンプルにして全住戸を犀川に向け、広いテラス空間を確保することで犀川沿いという環境を全面的に享受できる住環境とした。立面に千鳥配置した窓の位置により部屋ごとに眺望や光環境が異なるため、全住戸でプランを変えている。
最上階の3階には、専用ルーフガーデン付きの広めの住戸(301)と、東京で暮らすオーナーがセカンドハウスとして使用する和室の住戸(303)がある。2025年4月より入居を開始したが、1階の共用ラウンジは入居者が主催するワークショップの場として既に活用されている。また、花火大会の日には地元のコミュニティと連携してキッチンカーを呼ぶ企画も持ち上がっている。
建築の最大の意義は「関係性を繋ぐこと」だと私は考えている。
前職の谷口研究所でも、建築を都市計画や街づくりと結びつけて設計することで、その意義が深まることを学んだ。建築が建ち並ぶことで街が形成される。建築ができ人が集まることでコミュニティが形成され街に広がっていく。そこにまた新たに建築が建てられる。
建築には人・コミュニティ・街を繋ぎ、次の世代に受け渡す力がある。この永遠に続くサイクルの中で建築はどうあるべきかを考えたい。今回の建築が金沢の街づくりに少しでも貢献できることを願っている。
金沢らしさの表現と川沿いの街の中の行灯
犀川沿いの南立面に設置した縦格子は、武家屋敷などの金沢らしい街並みとの調和を表現するアイコンであると同時に、入居者と川沿いの環境を繋ぐ装置としても機能するように設計している。
縦格子は、1階から上階に行くほど本数を減らし透明性が増していくことで、1階で重要となるプライバシーの確保と、上階に行くほど重要度が増す犀川への開放的な眺望という両側面をグラデージョナルに実現している。
また照明計画においては、犀川沿いの街並みの中で建築自体が行灯のように地域を柔らかく照らすことを意図し、原寸のモックアップを現場で製作してディテールを決定した。武家屋敷や茶屋街などに見られる金沢らしい光の特徴は、外側から見ると格子面が影となり格子の隙間から漏れ出る室内の光であるが、今回は光と影の関係を反転させ、格子面の外側を下からライトアップしている。
格子のライトアップは、入居者の暮らしごとにランダムとなる室内側の光を相殺し、川沿いのエレベーションに秩序を与え、現代的な金沢の光として川面を柔らかく照らしている。
■建築概要
用途:共同住宅
所在地:石川県金沢市
設計:R.E.A.D. & Architects 担当/岡田一樹、瀬戸暁斗、日暮盛晴
インテリア:R.E.A.D. & Architects 担当/岡田一樹
構造設計:TS構造設計 担当/佐藤岳人
機械設備設計:川村設備研究所 担当/川村政治
電気設備設計:EOS plus 担当/高橋翔、野口亮太郎
照明デザイン:EOS plus
ロゴ・サイン:タティモ 担当/富田英明
造園:西村工芸 担当/西村直樹
施工:豊蔵組 担当/菊地克征
運営・管理:株式会社ENN、金沢R不動産
敷地面積:479.96 ㎡
建築面積:211.78㎡
延床面積:570.19㎡
構造規模:鉄筋コンクリート造 地上3階建て
部屋数:9室(1R〜2LDK)
設計期間:2023年4月〜2024年3月
施工期間:2024年4月〜2025年3月
竣工年:2025
写真:阿野太一、井野孔輔、豊蔵組
映像:井野孔輔