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APOLLOの黒崎敏による書籍『新・可笑しな家』のプレビュー


画像提供:APOLLO

APOLLOの黒崎敏による書籍『新・可笑しな家』をプレビューします。

「可笑しな家」とは、ヘンテコな家のことを指す言葉ではありません。夢と欲望を叶えたいと願うあまり、一風変わった住まいをここぞと思う風景のなかに作ってしまう……その純粋で一途なプロセスにこそ「可笑しさ」の本質が詰まっています。

 振り返れば、『可笑しな家』の第一弾が出版されたのはかれこれ10年前。当時は、都市のど真ん中に建てられたタイニーハウス(狭小住宅)が脚光を浴びたものですが、一方で大自然のなかに作られた小屋や、太陽光発電などのエネルギーを採り入れたエコハウスも世界各地にお目見えしました。

 それらに共通していたのは、都市や自然のなかにつつましく佇み、パーソナルな哲学やユニークなスタイルを主張しながら、丁寧に創りあげた独自の「顔」にほかなりません。どれも住み手の意思が色濃く反映され、ストレートな自信と余裕の表情が滲み出ていたように思います。

 個人の夢や欲望は、しばしば斬新で奇抜な家を創作するエネルギーや執念へと変換され、デザイナーやビルダーの力を借りながら、個性あふれる一つの建築となって誕生する。そして、生活を重ねるにつれ、都市や自然の風景の一部として徐々に馴染んでいきます。

 建て主は「建築家」そのものであり、たんなるオーナーにとどまらず、住み続けることで人々に愛され、街のなかに溶け込んでいきます。暮らしの継続性、すなわちサスティナビリティー(持続可能)こそが、建築がもつ真の役割であることを証明してくれるはずです。

 毎日たくさんの情報に接し、選択肢の多い現代では、一つのことをやり遂げることは至極面倒なことに思えるかもしれない。だがしかし、本書に載せた物件のように、「よくやるなぁ……」と呆れつつ、思わずクスッと笑ってしまう愛らしい家々を眺めるうち、妙にその家の成り立ちが気になり、暮らしている住人にも会ってみたくなる。そして、空間や経験こそが真の情報であることに気がつくことでしょう。

 本書では、世界に点在する愛嬌たっぷりの住みかを発掘し、誕生したばかりの夢を宿した“人間の巣”を50軒収録しました。それらに込められた、人間が本能的に求めているエッセンスに、思わず「いいね」とつぶやいてしまうでしょう。どれも夢と欲望の詰まったオモチャ箱……それを形にした人たちの「世にも可笑しな家ものがたり」をお愉しみください。

建築家 黒崎 敏

藤本寿徳のスペインで出版された作品集『KAZUNORI FUJIMOTO ARQUITECTURA 2003-2017』のプレビュー

藤本寿徳のスペインで出版された作品集『KAZUNORI FUJIMOTO ARQUITECTURA 2003-2017』のプレビューがissue.comにあります

藤本寿徳のスペインで出版された作品集『KAZUNORI FUJIMOTO ARQUITECTURA 2003-2017』のプレビューがissue.comにあります。藤本は安藤忠雄建築研究所・NASCA出身で広島県福山市を拠点とする建築家です。近年、自身が設計した住宅のコンクリート製の階段が話題になった事でも知られています。この階段は本書籍の表紙にもなっています。作品集は、こちらのページより購入可能
以下の写真がその階段です。

カルーソ・セント・ジョンのアダム・カルーソの講演録(日本語)も収められている、KYOTO Design Labのイヤーブック2016のPDF版

カルーソ・セント・ジョンのアダム・カルーソの講演録(日本語)も収められている、KYOTO Design Labのイヤーブック2016のPDF版が公開されています

カルーソ・セント・ジョンのアダム・カルーソの講演録(日本語)も収められている、KYOTO Design Labのイヤーブック2016のPDF版が公開されています。カルーソの講演録は59ページから。

モクチン企画の連勇太朗・川瀬 英嗣による書籍『モクチンメソッド: 都市を変える木賃アパート改修戦略』

モクチン企画の連勇太朗・川瀬 英嗣による書籍『モクチンメソッド: 都市を変える木賃アパート改修戦略』がamazonで発売されています

モクチン企画の連勇太朗・川瀬 英嗣による書籍『モクチンメソッド: 都市を変える木賃アパート改修戦略』がamazonで発売されています。リンク先に目次なども掲載されています。

藤村龍至氏・馬場正尊氏推薦!

本論は、木造賃貸アパート論ではない。ネットワーク世代による最新の建築論である。
(藤村龍至/建築家)

これは時代や制度の隙間で行われる空間工作の実験なのだ
(馬場正尊/東京R不動産・Open A)

木造賃貸アパート(モクチン)は戦後大量に建てられたが、今老朽化と空き家化が著しい。
建築系スタートアップ・モクチン企画はその再生をミッションに、シンプルな改修アイデア・モクチンレシピを家主や不動産業者に提供する。
街から孤立した無数のモクチンを変えることで豊かな生活環境、都市と人のつながりをとり戻す試み。

モクチンメソッド: 都市を変える木賃アパート改修戦略

RCRの2012年から2017年の作品を特集した『El Croquis no.190』の電子書籍版(¥1488)

RCR・アーキテクツの2012年から2017年の作品を特集した『El Croquis no.190』の電子書籍版がzinioで発売されています

RCR・アーキテクツの2012年から2017年の作品を特集した『El Croquis no.190』の電子書籍版がzinioで発売されています。価格は¥1488(2017/7/12時点)。RCRは2017年のプリツカー賞受賞者で、日本で授賞式が行われたり、講演会が行われたことで話題になりました。出版社のサイトでは掲載作品のプレビュー画像を見ることができます

El Croquis - No. 190 - Single Copy

小川重雄の写真と富井雄太郎の編集によって、日本最古の学校建築「閑谷学校」の空間性を巧みに切り取った写真集『国宝・閑谷学校』のプレビュー

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撮影:小川重雄

小川重雄の写真と富井雄太郎の編集によって、日本最古の学校建築「閑谷学校」の空間性を巧みに切り取った写真集『国宝・閑谷学校』をプレビューします。この書籍は出版社millegraphのサイトで事前予約受付中です。また関連イベントとして写真展を岡山で開催するそうです(2017/7/8-8/6)。

岡山県備前市に建つ、現存する日本最古の学校建築「閑谷学校」​。​
国宝・講堂(1701)を中心とした建築空間、ランドスケープを、写真家・小川重雄が現代の技術によって鮮やかに映し出す。
建築史家・西本真一による解説「時を超える知恵の木箱」、新たにデジタル化した図面を収録。

本書は今日の情報環境下で写真集を出版することを改めて捉え直し、技術やクオリティを探求しています。
今後も2年に1冊のペースで刊行し続けていく叢書「Timeless Landscapes」の第1巻です。
構想から3年を経て、ついに刊行。

「『Timeless Landscapes』を直訳すれば『時を超えた風景』ですが、長い時間と移ろう環境に磨かれ、その建築や構造物を最初に造った人々の想像をはるかに超えた空間が生まれていきます。
そのあり様を写真化していくのがこの叢書のテーマです。」(小川重雄)

出版社のWebサイトで、7月12日[水]まで特別先行予約受付中です。
メールにて info (at) millegraph.com へ「郵便番号/お送り先住所/お名前/冊数/お支払い方法(銀行振込 or クレジット決済)」をご記入の上、お送りください。

詳細 http://www.millegraph.com/

一般紙のBRUTUSが、建築の特集号を発売。タイトルは「日本の建築家28人と作った 建築を楽しむ教科書」。

一般紙のBRUTUSが、建築の特集号を発売するそうです

一般紙のBRUTUSが、建築の特集号を発売するそうです。タイトルは「日本の建築家28人と作った 建築を楽しむ教科書」との事。2017年6月30日発売予定で、リンク先のamazonの販売ページでは概要を読むことができます。

日本の建築家たちの活躍が素晴らしいので、建築を楽しむ入門書を作ります。
訪ねて、見て、触ってひたる、特集「建築を楽しむ教科書」。

感動建築/知っておくべき建築家/建築学科潜入/ケンチク密集地帯/これからの美術館/建築写真を知る/ぐるっと瀬戸内建築の旅/世代別建築家リスト/かわいい図書館/意匠ってなに?/開くオフィス

第2特集は「ゼロからの時計選び」。時計も小さな建築。

BRUTUS(ブルータス) 2017年 7/15号[建築を楽しむ教科書]

ヴァレリオ・オルジアティの、2009年から2017年の作品を収録した新しい作品集が、2017年10月に発売

ヴァレリオ・オルジアティの、2009年から2017年の作品を収録した新しい作品集が、2017年10月に発売されます

ヴァレリオ・オルジアティの、2009年から2017年の作品を収録した新しい作品集が、2017年10月に発売されます。リンク先は出版社のウェブサイトです。

妹島和世・西沢立衛・藤本壮介ら70組の建築家による、GAによる書籍『建築への旅 建築からの旅』が発売中

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妹島和世・西沢立衛・藤本壮介ら70組の建築家による、GAによる書籍『建築への旅 建築からの旅』がamazonで発売中です

妹島和世・西沢立衛・藤本壮介ら70組の建築家による、GAによる書籍『建築への旅 建築からの旅』がamazonで発売中です。アーキテクチャーフォトは「日本を歩く—国内の見所を建築家に聞く」というコーナーで寄稿しています。

読めば、建築の旅に出たくなる。
建築家70人の「旅」を一冊に。


「このように、旅は不思議なもので、その経験をやたらと他人に喋りたくなります。このインタヴューも同様、これは所謂、経験を自慢しているわけです。でも、その自慢を聞くのが面白い。話を聞くと、ついつい見に行きたくなりますから。二川幸夫さんからも「〇〇が一番良かった」とよく聞いて、旅に出たくなったことを思い出します。」(「同行者によって旅の本質は左右される/石山修武」より)

大変ご好評いただいたGA JAPAN 139の特集「建築への旅 建築からの旅」が、内容を大幅に増補して、単行本になりました。インタビューでは、建築家ならではのエピソードが満載。パリ/ニューヨーク/ロンドンの3大都市建築マップをはじめ、旅の達人たちのお勧めスポット、日本国内の見所、海外の見学可能な名作住宅リストなども収録した、「建築旅」本の決定版です。

以下に、プレビュー画像を掲載します。

中村好文の新しい作品集『中村好文 集いの建築、円いの空間』

中村好文の新しい作品集『中村好文 集いの建築、円いの空間』がamazonで発売されています

中村好文の新しい作品集『中村好文 集いの建築、円いの空間』がamazonで発売されています。

中村好文氏の作品集、待望の第3弾!
住宅建築家として知られる氏が手がけた、ギャラリー、ショップ、カフェ等、人びとが集う円居の空間を収録。合わせて、これまで開催した展覧会も掲載。
書籍を片手に実際に訪れ、中村作品を体感できる一冊。

既刊書の『中村好文 普通の住宅、普通の別荘』、『中村好文 小屋から家へ』と同様、書き下ろしのテキストとスケッチで氏の世界観を楽しむことができます。

巻頭には小説家・松家仁之氏の寄稿文を収録。

中村好文 集いの建築、円いの空間

ペーター・メルクリの新しい作品集『Peter Markli: Everything One Invents Is True』が発売中

ペーター・メルクリの新しい作品集『Peter Markli: Everything One Invents Is True』が近日発売で、amazonで発売中です

ペーター・メルクリの新しい作品集『Peter Markli: Everything One Invents Is True』がamazonで発売中です。下記の書籍概要によれば、日本語でのエッセイのブックレットつきだとか(「Accompanied by a booklet with essays in Japanese.」amazonでも日本語版のエッセイ付とドイツ語版のエッセイ付の2種類が販売されているようなので、本文を確認することをお勧めします。)出版社のサイトで中身の画像を7枚閲覧できます

Peter Markli has been one of the most striking protagonists of German-Swiss architecture since the founding of the movement in the early 1980s. His impressive buildings resist classification; they do not fit any particular scheme or style, as each structure is developed on an intensely intimate level. This results in wholly unique edifices, which provoke questions about humanity’s use of architecture as a means of expressing timelessness, rigidity, and permanence. This volume presents 17 buildings erected by Markli over the past 15 years. Each is analyzed thoroughly with texts, plans and images. Complementing the work are enlightening essays by Florian Beigel, Philip Christou, Franz Wanner and Ellis Woodman. An exciting interview with Peter Markli himself rounds off this impressive monographic collection, conducted by Elena Kossovskaja.Accompanied by a booklet with essays in Japanese.

Peter Markli: Everything One Invents Is True

繊細な作風で注目を集める中国の建築家ネリ&フーの作品集『Neri and Hu Design and Research Office: Works and Projects 2004-2014』

繊細な作風で注目を集める中国の建築家ネリ&フーの作品集『Neri and Hu Design and Research Office: Works and Projects 2004-2014』がamazonで予約受付中です

繊細な作風で注目を集める中国の建築家ネリ&フーの作品集『Neri and Hu Design and Research Office: Works and Projects 2004-2014』がamazonで予約受付中です。発売は2017年6月15日を予定とのこと。
ネリ&フーの作品は、アーキテクチャーフォトでも以前より注目して紹介してきています

Neri and Hu Design and Research Office: Works and Projects 2004 - 2014

永山祐子の自邸や木村松本、藤原徹平、後藤周平らのリノベ作品が掲載されている書籍『カーサブルータス2017年6月号』

永山祐子の自邸や木村松本、藤原徹平、後藤周平らのリノベ作品が掲載されている書籍『カーサブルータス2017年6月号』がamazonで発売されています

永山祐子の自邸や木村松本藤原徹平後藤周平らのリノベ作品が掲載されている書籍『カーサブルータス2017年6月号』がamazonで発売されています。こちらで目次と中身のプレビューを見ることができます
以下は、プレビュー動画です。

理想のインテリア空間を作ろう!新しく家を建てるのではなく、今ある住空間の価値を見直し、埋もれていたポテンシャルを引き出すことのできるリノベーションは、住まいづくりに欠かせない選択肢。達人たちの空間を変える技から気軽に取り入れられる道具、DIYまで、リノベのアイデアが詰まったトレンドサンプルをご紹介します。

CasaBRUTUS(カ-サブル-タス) 2017年 6月号 [リノベーション・スタイルブック]

【再入荷】 前田圭介 / UIDの作品集『UID architects Keisuke Maeda』

前田圭介 / UIDの作品集『UID architects Keisuke Maeda』が再入荷しています

前田圭介 / UIDの作品集『UID architects Keisuke Maeda』がアーキテクチャーフォトブックスに再入荷しています。中身のプレビュー画像はこちらで閲覧できます。

2003年の事務所設立から12余年の全作品を収録した待望の1冊。図面、ドローイング、スケッチ、最新プロジェクトやコンペ案など1000点を超える豊富なビジュアルからは、その時々の思考の過程を見てとることができます。ホームである福山市を拠点に40を越える建築をひとつひとつ丁寧につくり上げてきた軌跡が感じられる作品集です。ぜひ多くの方々に手に取っていただきたい一冊です。

手嶋保による建築「三秋ホール」を、富井雄太郎 / millegraphの編集によって伝える書籍『MIAKI 三秋ホールの風景と建築』のプレビュー

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写真提供:millegraph

手嶋保による建築「三秋ホール」を、富井雄太郎 / millegraphの編集によって伝える書籍『MIAKI 三秋ホールの風景と建築』のプレビューです。発売は2017年4月28日とのこと。

愛媛県伊予市三秋の山並みを望む斜面の端部に建つ《三秋ホール》(設計:手嶋保)。
用途は限定されておらず、展示や講演、休憩などに使われる。地域に根差し、地域に開かれた小さな建築。
本書は、建築と風景の写真を中心に、テキスト、詳細な平面図や断面図、オリジナルの家具について収録。
鼎談:手嶋保 × 神家昭雄(建築家)× 西下健治(共栄木材代表取締役)では、設計プロセスや仕事術、建主や施工者との協働について語られる。共栄木材は日本で初めて焼杉を工業化した会社としても知られている。
表紙は活版印刷。

book『妹島和世論:マキシマル・アーキテクチャーI』

書籍『妹島和世論:マキシマル・アーキテクチャーI』がamazonで発売されています

服部一晃による書籍『妹島和世論:マキシマル・アーキテクチャーI』がamazonで発売されています。

建築界待望の若手レビュアー現わる!

建築のモダニズム、ポストモダニズムの流れを、突然「切断」するかのように現れた妹島和世。その発想の根底には「世界」と「私」の「亀裂」を丸ごと飲み込む姿勢があった。80年代生まれの気鋭が放つ新しい建築史の冒険。

妹島和世論:マキシマル・アーキテクチャーI (建築・都市レビュー叢書)

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