松尾宙+松尾由希 / アンブレ・アーキテクツが設計した、福井・鯖江の、事務所+納屋「鯖江の軸組」です。
神奈川県と福井県鯖江市に拠点がある企業のサテライトオフィス+宿泊室+納屋の計画。年間の1/3程度の期間、神奈川よりスタッフが鯖江に赴き、1週間程度宿泊しながら業務を行う。本計画では、左記の機能の他、スタッフが使用しない期間の施設利用の検討、将来的な住宅利用への対応、多雪地域であることから、雪下ろしの必要ない無落雪型の建物とすることが求められた。周辺は北陸地方特有の切り妻屋根の木造民家が多く建ち並び、昔ながらの町並みを色濃く残す地域である。無落雪屋根はRCの陸屋根とすることが容易であるが、上記の町並みの中では好ましくないと判断し、木造切り妻屋根を踏襲して無落雪屋根を実現することとした。結果として現れた木造軸組みの骨格は、様々な使い方を許容できる力強くおおらかな空間を内外に創り出している。