ツバメアーキテクツが設計した、埼玉・さいたま市の「半仕上げの保育所2」です。
半仕上げという方法:インテリアにおける二層構造の発見
園児の手が届くところのクオリティや遊戯性をできる限り高める「半仕上げ」という方法を展開している。半仕上げの保育所1で試した方法を発展させている。対象者が主に0,1歳児となるために、ハイハイや歩行をサポートするための柔らかい巨大なプールのような空間をイメージし、空間の半分をコルクで仕上げる、ということから設計を開始した。設計の過程で、2においては、1よりもはっきりとした強い空間の二層構造を持つようになった。
大人(保育者)にとってのキッチン、トイレ、物入れといった計画上必要なオブジェクトが、子供(0.1歳児)の目線では不思議な空間の膨らみや凹みなどとして現れるように心がけた。結果として、ダンジョンのような見え方になった。機能と遊びの合成である。
天井も面積の半分だけ塗ることとし、空調、換気扇、機械警備がくるところに白が来るようにした。それ以外は塗らないことによって空間に動きをつけた。
与条件に拘束されがちな福祉の空間に、遊びをもたらす方法として継続的に試していこうと考えている。