山田伸彦建築設計事務所が設計した、埼玉・加須市の「ぶなの木保育園」です。
埼玉県加須市の企業主導型保育園の計画
ぶなの木保育園は、加須市の「株式会社キャステック」がつくる保育園です。平成28年に始まった新しい形の保育園(企業主導型保育園)として、工場の隣に位置しています。
木造の大空間を部屋で区切らずに、各保育室がおおらかに領域が分かれた建築となっている。採用したトラスのリズミカルな1つ屋根の下の架構のなかに、様々な子供たちのアクティビティのある構成となっている。空間の容量が大きいので、両妻側の頂部に中間ダクトファンの採取口(吹出口)を設けており、例えば冬場は床暖房やエアコンの暖気が上に行くのでそれらを採取口で吸い、ファンによって床下に戻してあげること(※夏は逆になる)によって上下の温度ムラをなくし、設備のランニングにも配慮している。
工場と住宅の混在している地域にあるために、建築の外形を内観のシザーストラス形をそのままあらわし、住宅地や工場街ではあまり見かけないような形を採用して、外壁を会社のテーマカラーである緑色と合わせて、個性的な建築としている。
工場とちょうど庭園や園の窓が向き合うような配置として、この地域に開かれた園として存在してほしいと考えており、会社やその家族、地域に良い関係築かれていくことを願って建築した。