長坂常 / スキーマ建築計画が設計した「東京都現代美術館 サイン什器・家具」です。
柳澤 孝彦氏が設計した既存建物は、隣接する木場公園とのつながりを意識した設計ではあったが、実際には美術館内でアクティビティーが完結していた。そこでコンペ要件である「既存建物には一切触れず、サイン計画および家具・什器のデザイン」によって木場公園から建物奥へと人の流れをつくり、建物が本来目指した姿をつくれないかと考えた。什器は家具よりも大きく、お客さん一人では容易に動かせないもののリフターを使うことにより美術館スタッフ一人でも簡単に動かせる家具とも建築とも言えない造作、インターフェースを作り、管理側で自由にコントロールできるようにした。それによって通路に置かれているものを動かし、柔軟に目的に合わせて空間を変化させることができる。
また素材の面では重厚かつ威厳のある建物に対し、柔らかく温かみのある素材を選定した。