田野宏昌+友藤桂子 / 田野建築設計室が設計した、京都・向日市の住宅「西向日の家」です。
単純な家型の中に、積層したふたつの生活空間とピアノ室となる縦に細長い空間が拮抗するように入り込む。
住み手にとってピアノは暮らしと等価な存在であり、独立した空間でありながら室同士は音や気配が響き渡るような、つかず離れずの自立した関係性を目指した。
ピアノ室は音響を考慮して木毛セメント板で覆われた家型の垂直空間にラワン合板の箱を置いた土間とし、隣接する一階の生活空間は開口を介して対峙するように化粧垂木現しの水平方向を意識した。