伊東豊雄が審査員長を務めた、くまもとアートポリスプロジェクト「立田山憩の森・お祭り広場公衆トイレ」の結果と提案書が公開

伊東豊雄が審査員長を務めた、くまもとアートポリスプロジェクト「立田山憩の森・お祭り広場公衆トイレ」の結果と提案書が公開されています。

以下に、結果と提案書をまとめます。

最優秀賞
森と人の輪 曽根拓也+坂本達典+内村梓+前原竹二

優秀賞
立田山と呼応する屋根 占部将吾+佐藤元樹+西島要

佳作作品
共生の光 佐河雄介+辻拓也

Birdhouse Toilet 松田裕介

Leafy Roof Lavatory -安らぎの屋根が作るみんなの憩いの場- 幾留温

「森林ミュージアム」のレストルーム 葛島隆之

マチ山の教室 マチの中にある山の中の学びの拠点 菊井悠央+本山真一朗

木とコンクリートとガラスの積層フォリー 山田健太朗

立田山の訪礼堂 岩崎裕樹

PRIMITIVE HUT 憩いの森の憩いの場 太田裕通+北村拓也

こちらのページでは、伊東豊雄による審査講評と各者による質疑回答書も閲覧可能です。

前田圭介 / UIDによる、広島市の住宅「PeacoQ」
前田圭介 / UIDによる、広島市の住宅「PeacoQ」北側外観。前面道路に沿って弧を描く外壁。 photo©藤井浩司(TOREAL)
前田圭介 / UIDによる、広島市の住宅「PeacoQ」居間。地表面より700㎜程度浮遊させることによって外からの視線を遮り、光と気配を感じさせる外壁と庭。 photo©藤井浩司(TOREAL)

前田圭介 / UIDが設計した、広島市の住宅「PeacoQ」です。

緩やかに湾曲する雛壇状の宅地北面角地に建つ家族3人の住まいである。

周辺環境は東面にある土手を挟んで住宅街が広がっており、敷地からも土手越しに長閑な風景が望むことができる。敷地は南西面が隣家に囲まれつつも北東の前面道路に対して扇形に開かれた特徴的な場所であった。

今回計画にあたり南西面を中心点に前面道路側に向かって同心円状に壁を増幅させながら内向的居場所から外部へと弧状空間を反復させた。また周辺の緑地帯をも外部空間として見立てることで全体を捉えていくような領域のない形式をこの特異な敷地で再考してみた。

具体的には道路斜線制限上可能な建築のボリュームを敷地境界際まで伸ばし、敷地形状に沿った弧状の大きな壁によって生まれた小さな庭を内外のバッファとして機能させた。

建築家によるテキストより
川辺直哉建築設計事務所による、東京・豊島区の小規模複合施設「角花」
川辺直哉建築設計事務所による、東京・豊島区の小規模複合施設「角花」 photo©川辺明伸
川辺直哉建築設計事務所による、東京・豊島区の小規模複合施設「角花」 photo©川辺明伸
川辺直哉建築設計事務所による、東京・豊島区の小規模複合施設「角花」 photo©川辺明伸
川辺直哉建築設計事務所による、東京・豊島区の小規模複合施設「角花」 photo©川辺明伸

川辺直哉建築設計事務所が設計した、東京・豊島区の小規模複合施設「角花(すみか)」です。開業時のプログラムは、賃貸住宅+ホテル+カフェ+スタジオとの事。

目白通り沿いの角地に建つ小規模複合施設(開業時は賃貸住宅+ホテル+カフェ+スタジオ)。施主は代々続く地主で、本計画は既存賃貸住宅の建替え事業である。

小規模な事業施設が地域に根差し継続していく為に、社会情勢の変化に対応する用途転用が容易な構成とすることが必要であると考えた。

そのために複数面積帯の区画(計11区画)を設定し、界壁の一部を構造的に開口することで、将来的な隣接区画のSOHO一体利用を可能にし、地上階の店舗区画は壁量を絞り他用途への転用を視野に入れている。セキュリティは階ごとに設定・移動可能なEVロックと鍵付門扉により、用途にあわせて区画できる。

凹凸のある滞留スペースを共用部に設け、階段を吹抜けや通りに張出し、専有部は決して大きな面積ではないが、区画の領域を超えて施設全体から街へと、活動や意識的領域を拡張したいと考えた。また、旅行者にとっては滞在拠点となり、地域住民や通りがかりの人々との自然発生的な接点がうまれることを期待している。

建築家によるテキストより
向山博 / 向山建築設計事務所による、東京の「江東区の医院併用住宅」
向山博 / 向山建築設計事務所による、東京の「江東区の医院併用住宅」 photo©藤井浩司
向山博 / 向山建築設計事務所による、東京の「江東区の医院併用住宅」 photo©藤井浩司
向山博 / 向山建築設計事務所による、東京の「江東区の医院併用住宅」 photo©藤井浩司

向山博 / 向山建築設計事務所が設計した、東京の「江東区の医院併用住宅」です。

地元に根付いた医院は代替わりを機会に、住宅を併設した医院に建替えることになった。

敷地は南北に接道しており、北側はそのまま医院の入口とし、住居入口は反対の南側の道路からとした。

周辺は今後、中高層の建物が増えていくことが想像ができるため、外周部は壁で囲み視線をさけた。壁の内側に中庭を設け間接的に採光や通風を確保することとした。中庭は間取り的には邪魔となり無駄な廊下を作りかねないため、△三角にすることで間取りに馴染ませ、効率的に自然光を獲得している。

建築家によるテキストより

医院のアプローチ横に躯体と一体で作られたベンチは、待合の居場所の一つとして、または散歩の途中の高齢者が一休みしたり、雨宿りしたりできるように設置した。

2020年現在では、新型コロナウィルス対策として、風邪症状、発熱患者はこのベンチで待機、診察を行っている。今後の医院建築にとって外の待機スペースは一般的になっていくのかもしれない。

建築家によるテキストより

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