藤本壮介の設計で千葉の小湊鉄道に新たな公衆トイレが完成。2012年にも同鉄道沿線駅にガラス張りの公衆トイレを設計し話題に

藤本壮介の設計で千葉の小湊鉄道に新たな公衆トイレが完成しています。写真が2枚掲載されています(こちらでは大きな写真が閲覧可能)。2012年にも小湊鉄道の沿線駅にガラス張りの公衆トイレを完成させ話題となりました。また2018年にも小湊鉄道の沿線駅にトイレを完成させていたようです。

グラフィックの枠を超え建築家とも協同する原田祐馬 / UMAの単著『One Day Esquisse:考える「視点」がみつかるデザインの教室』をプレビュー
グラフィックの枠を超え建築家とも協同する原田祐馬 / UMAの単著『One Day Esquisse:考える「視点」がみつかるデザインの教室』をプレビュー photo courtesy of UMA

グラフィックの枠を超え建築家とも協同する原田祐馬 / UMAの単著『One Day Esquisse:考える「視点」がみつかるデザインの教室』をプレビューします。

京都芸術大学(旧京都造形芸術大学)空間演出デザイン学科でゼミをもつデザイナーの著者が、今年4月1日から自主的にスタートした1日1問の出題形式のオンラインゼミ「One Day Esquisse(ワンデイ・エスキース)」。
本書は同ゼミで出題された課題と参加学生の作例、講師による講評コメントをもとに、自宅の環境や身近な素材からクリエイティブなアイデアを発想し、具体的な形やプレゼンテーションとしてアウトプットするための視点と手法を解説する書籍です。

5月末まで約1ヶ月半にわたり実施されたゼミから課題をテーマごとに章立て。
出題の詳細内容と出題意図、学生の提出作品、作品に対する講評コメントを作品画像を中心にレイアウト。
解説文から考え方のヒントを読み解き、具体的な作例も制作意図とともに見ることができます。

大学の新1年生から修士課程2年生まで、幅広いレベルの学生たちにむけられるゼミの柔軟な課題の数々は、現役の学生だけでなく、コロナ禍で一般化したオンライン授業に悩む教員の方々のヒントとなる内容。
また、デザイン系の学校・職種を目指すひと、広告関係や商品開発などクリエイティブな業務に関わるビジネス層にとってもデザイン的な思考法に触れる入口となるでしょう。

リリーステキストより
佐々木祐治 / U.L.A.Designによる、神奈川・横浜市の住宅「Garden Wall House #2」
佐々木祐治 / U.L.A.Designによる、神奈川・横浜市の住宅「Garden Wall House #2」 photo©田中克昌
佐々木祐治 / U.L.A.Designによる、神奈川・横浜市の住宅「Garden Wall House #2」 photo©田中克昌
佐々木祐治 / U.L.A.Designによる、神奈川・横浜市の住宅「Garden Wall House #2」 photo©田中克昌

佐々木祐治 / U.L.A.Designが設計した、神奈川・横浜市の住宅「Garden Wall House #2」です。

横浜市内の傾斜地に建つ、夫婦と子供三人のための住宅である。背後は高さ6m以上の巨大な擁壁で囲われていたため、擁壁方向を「捨てる」計画とし、南東側に予算と建築的な要素を集約させることで、プライバシーの確保と眺望や採光の両立、屋内と屋外が対等で豊かな関係性を感じられる住宅を提案した。

建物形状は普遍的で力強い箱型とし、北西方向は換気口以外の開口部を一切設けていない。南東方向の窓と屋外テラス、駐車スペースを通じて光と風を取り込む計画である。

建築家によるテキストより

木造で鉄骨造のようなカーテンウォールを構想したが、防火地域や延焼ラインの問題で住宅用サッシによる連窓は厳しく、予算の問題でビル用サッシの採用も難しい。しかし在来軸組工法ならではの合理性と構造美を目指し、一定の間隔で構造柱とサッシを並べた結果、伝統的な西洋の壁式構造のようでもあり、日本建築の柱と梁のイメージも併せ持った、先進的な木造建築が実現できたように思う。

敷地面積が限られる都市住宅において、最小限の面積で最大限の緑化を実現するシステム、それが「Garden Wall」である。高さ6m、幅20m以上の「塀」でありながら、道路や隣地からの視線を適度に遮り、プライバシーを確保しつつ、周囲に対しては閉鎖的な威圧感を与えない。植物が育つまでの視覚効果と本物のツタが絡む下地材を兼ねた造花をネットに絡ませることで、地面に植えた植物は5年~10年かけて成長し、やがて多種多様なツタで覆われていく。春には花を咲かせ、秋には真っ赤に紅葉する「庭壁」は、設置面積もわずかなため、屋外テラスや駐車スペースとして敷地を最大限活用できる。木材の経年変化、植物の成長と共に、家族の成長を楽しめる住まいになれば嬉しい。

建築家によるテキストより
武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」
武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」 photo©山内紀人
武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」 photo©山内紀人
武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」 photo©山内紀人
武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」 photo©山内紀人

武保学 / きりん による、三重・伊賀市の、既存町屋のホテル客室への改修計画「城下町の客室」です。

三重県伊賀市の古い街並みに残る町屋をホテルの客室に改修する計画である.

徒歩5分ほどに位置するフロント棟で鍵を受け取った宿泊客は、街の雰囲気を味わいながらこの建物にたどり着くという「分散型ホテル」の形式をなしている.

敷地に建つ築180年程の建物群は時間の蓄積を感じさせるが、部分的に昭和時代のリフォームによって新建材で覆われており、建物内部は新旧がいびつに混在する状態であった.

今回「建物が生き生きと使われていた時代に戻していく」というホテルのコンセプトに基づいて建物の触り方を決めていった.

建築家によるテキストより

また新建材を剥がして現れたオリジナルの仕上げを出来るだけ残すと同時に、新設部分も既存の板材の再利用や、伊賀の土を用いた左官など、この場所にゆかりのあるもので仕上げている. 建具はここにあったものを活用し、洗面台には箪笥を転用した.

建物の歴史に寄り添う手法は、新しく手を入れる部分と古いものとの「差異」にも表れている. 新規の木材は基本的に「赤身」に限定した. 一般的に入手しやすい「白太」の材が多く使われるが、「赤身」に厳選することによって新設部分と既存部分とがどことなくまとまった印象を生み出す. 「白太」によって新旧を対比させるのでも、「白太」を塗装することによって既存部分と無理に近付けるのでもない、調和と対比のゆらぎの上に空間の秩序を位置づけた.

ここを訪れた人が「古い部分と新しい部分の区別がつかない」と感じてもらえればこの試みはうまくいったのではないかと思う.

建築家によるテキストより
伊原慶+和久田幸佑 / TA+A + 和久田幸佑建築設計事務所 + 三愛設計 設計共同体による、高知県・土佐町の、スポーツ観光拠点施設「湖の駅 さめうらカヌーテラス」
伊原慶+和久田幸佑 / TA+A + 和久田幸佑建築設計事務所 + 三愛設計 設計共同体による、高知県・土佐町の、スポーツ観光拠点施設「湖の駅 さめうらカヌーテラス」 photo©小川重雄
伊原慶+和久田幸佑 / TA+A + 和久田幸佑建築設計事務所 + 三愛設計 設計共同体による、高知県・土佐町の、スポーツ観光拠点施設「湖の駅 さめうらカヌーテラス」 photo©小川重雄
伊原慶+和久田幸佑 / TA+A + 和久田幸佑建築設計事務所 + 三愛設計 設計共同体による、高知県・土佐町の、スポーツ観光拠点施設「湖の駅 さめうらカヌーテラス」 photo©小川重雄

伊原慶+和久田幸佑 / TA+A和久田幸佑建築設計事務所 + 三愛設計 設計共同体が設計した、高知県・土佐町の、スポーツ観光拠点施設「湖の駅 さめうらカヌーテラス」です。
施設の公式ページはこちら

中山間地域は、場所の大半が山(傾斜地)である。山々の間に川が流れ、川と山の間の僅かな平地に集落が形成される。自然環境に僅かに手を加え、自然と一体の新しい生活環境を獲得している。嶺北地域を象徴するさめうら湖は、四国地方の生活を支える水瓶として、自然地形とダムが一体に混ざり合い雄大な湖面環境を形成している。

同じく地域の魅力的景観のひとつである相川の棚田も、自然の斜面に人が手を加え、段差の中に見事な水田の景観を構築している。嶺北地域の既存景観の中に、切り開かれた人びとの生活が一体的に融合し、新しい生活環境を形成していると言える。それが中山間地域という場所の魅力である。

青少年等の家として役割を担った旧さめうら荘が隣地に移設され、あらわになった段差や擁壁等の微地形と変形した地型に、それらを紡ぎ合わせるように建築を挿入した。建築が環境を切り取るのではなく、既存環境と建築が混ざり合う中に多様な場所を生み出したかった。

建築家によるテキストより
坂茂の設計で完成した、栃木・那須郡の宿泊施設「アートビオトープ・スイートヴィラ」の写真

坂茂のウェブサイトに、栃木・那須郡の宿泊施設「アートビオトープ・スイートヴィラ」の写真が5枚掲載されています。施設の公式サイトはこちら

約16,000m²の広大な敷地に計画された分棟形式の宿泊施設である。敷地の両脇を流れる渓流を間近で楽しめるように、土地の形状を活かして、全棟木造60m²の14棟(計15室)のヴィラが配置されている。緩やかな傾斜の土地に沿うように、室内はスキップフロア形式になっており、大開口の4枚引戸を開けると、大きく外へ張り出した屋根の下に設けられた奥行き3mのテラスと室内が一体的に結ばれる構成になっている。幅5.4mの大開口部は、450mmピッチで並ぶ12m長の登り梁を束材として木製上下弦材で挟み、筋交いを入れてトラスを形成することにより大梁をなくすことで、屋内外の空間が途切れず連続している。浴室は2面を開けることで半屋外空間となる。外壁には敷地の造成中に出土した石が使われている。

Subscribe and Follow

公式アカウントをフォローして、
見逃せない建築情報を受け取ろう。

「建築と社会の関係を視覚化する」メディア、アーキテクチャーフォトの公式アカウントです。
様々な切り口による複眼的視点で建築に関する情報を最速でお届けします。

  • 情報募集建築・デザイン・アートの情報を随時募集しています。
  • メールマガジン メールマガジンで最新の情報を配信しています。