アンサンブル・スタジオの、TOTOギャラリー・間での建築展「ARCHITECTURE OF THE EARTH」のレポート
アンサンブル・スタジオの、TOTOギャラリー・間での建築展「ARCHITECTURE OF THE EARTH」のレポートGallery1(下階)の展示フロア全体を見る。 photo©architecturephoto
アンサンブル・スタジオの、TOTOギャラリー・間での建築展「ARCHITECTURE OF THE EARTH」のレポート「バザール」。 photo©architecturephoto
アンサンブル・スタジオの、TOTOギャラリー・間での建築展「ARCHITECTURE OF THE EARTH」のレポート「バザール」。 photo©architecturephoto

アンサンブル・スタジオの、TOTOギャラリー・間での建築展「ARCHITECTURE OF THE EARTH」をレポートします。
展覧会の会期は、2021年6月24日~9月26日まで(※会期が延長されました 21/8/8)。要事前予約での開催です。


TOTO・ギャラリー間にて、スペインの建築設計事務所アンサンブル・スタジオの展覧会「ARCHITECTURE OF THE EARTH」が始まる。アンサンブル・スタジオは、アントン・ガルシア=アブリルとデボラ・メサによる建築家ユニットで、スペインとアメリカを拠点としている。二人ともアメリカの大学で教鞭をとるなどアカデミックにも活動している。彼らの作品は活動初期のからその構造に対するスタンスには独特のものがあり、一部のコアな建築家たちから注目を集めていたが、その活動がより注目されるようになったのは、2010年に完成した「トリュフ」と名付けられた小さな居住空間の作品以降だろう。

ミースが1952年に計画して頓挫したインディアナ大学施設の計画が発見され、その計画の建設プロジェクトが2021年秋の竣工に向け進行中
ミースが1952年に計画して頓挫したインディアナ大学施設の計画が発見され、その計画の建設プロジェクトが2021年秋の竣工に向け進行中Image courtesy the Eskenazi School of Art, Architecture + Design, Indiana University. photo©Hadley Fruits
ミースが1952年に計画して頓挫したインディアナ大学施設の計画が発見され、その計画の建設プロジェクトが2021年秋の竣工に向け進行中Image courtesy the Eskenazi School of Art, Architecture + Design, Indiana University. photo©Hadley Fruits

ミース・ファン・デル・ローエが1952年に計画して頓挫して忘れ去られていたアメリカのインディアナ大学施設の計画が発見され、その計画の建設プロジェクトが2021年秋の竣工に向け進行しています。本記事では建設中の写真とプロジェクトのプロセスを紹介します。

こちらはリリーステキストの翻訳・抜粋

インディアナ大学のマイケル・A・マクロビー学長(Michael A. McRobbie)は、6月17日、インディアナ大学卒業生で主要な寄付者であるエスケナージ夫妻(Sidney and Lois Eskenazi)と、ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエの孫にあたる建築家ダーク・ローハン氏(Dirk Lohan)を迎え、インディアナ大学のエスケナージ芸術・建築・デザイン学校の新しい共有施設の落成式を行いました。現在建設中のこの建物は、ミースがインディアナ大学ブルーミントンキャンパスのために1952年に作成したデザインが最近再発見されたものです。

トーマス・ファイファー・アンド・パートナーズ(Thomas Phifer and Partners)の建築チームが現代的にアレンジしたミースの建物は、2021年秋にオープンする予定です。トーマス・ファイファー・アンド・パートナーズは、エスケナジ・スクールからジョーダン・アベニューを挟んで真向かいに建設中のインディアナ大学の新ファーガソン・インターナショナル・センターの建築家でもあります。

インディアナ大学の社交クラブであるパイ・ラムダ・ファイ(Pi Lambda Phi)のアルファシータ支部(Alpha Theta)のために依頼されたこのミースのデザインは、その後プロジェクトを放棄したため、約60年間忘れ去られていました。しかし2013年、インディアナ大学の学生時代に同支部の友愛会員であったシドニー・エスケナージ(Sidney Eskenazi)が、ミースの設計図の存在をマクロビー学長に知らせたことで、この建物が再び姿を現しました。インディアナ大学はその後、シカゴ美術館とニューヨーク近代美術館のアーカイブでプロジェクトの文書を見つけました。2019年、インディアナ大学は、エスケナージ夫妻からの2,000万ドルの寄付金をもとに、ミースの「ファーンズワース・ハウス」と同時期に設計され、設計思想や材料が似ている1万平方フィート(約930㎡)の2階建ての建物を実現することを発表しました。

マクロビー学長は述べています。
「カークウッド・ホールの19世紀末のロマネスク様式から、マイロン・ゴールドスミスがインディアナ州コロンバスに建設したリパブリック・ビルディングの20世紀半ばのモダニズム様式、そしてI.M.ペイが設計したインディアナ大学・エスケナージ美術館まで、インディアナ大学はその素晴らしい建築で知られています」
「現代の偉大な建築家の一人であるミース・ファン・デル・ローエが設計し、ミースが設計した他の多くの有名な建物を彷彿とさせる素晴らしい建物が、IUブルーミントンキャンパスにまた一つ加わることになり、大変嬉しく、興奮しています。」

ミースの建築は、幅60フィート(18.288m)、長さ140フィート(42.672m)の長方形の建物で、白く塗装された薄いスチールと10フィート(3.048m)四方の大きなガラスでできています。床から天井までの窓は、2階の中央にある正方形のアトリウムを囲むように配置されており、建物全体が透明であるかのような印象を与えています。低層部の大部分は外に向かって開かれており、2階や主階は地上からエレガントに持ち上げられています。建築的には、ファンズワース邸や、ミースがイリノイ工科大学で初期に構想した建築物の量塊性やフォルムと強い関係があります。

ダーク・ローハンは述べます。
「1957年から祖父のミース・ファン・デル・ローエと一緒に仕事をしてきた者として、彼が手がけたすべてのプロジェクトを知っているつもりでした。しかし、インディアナ大学から70年前のデザインを作りたいという連絡があるまで、このプロジェクトのことは知りませんでした。私と他の3人の孫たちは、この依頼を受けて考えた結果、これはミースの建築家としての存在意義を示す素晴らしいものになると思いました。そして、エスケナージ家の皆様のご支援と、建築家トーマス・ファイファー・アンド・パートナーズの卓越した職人技によって、この新しく、そして同時に古い施設が21世紀に、そしてそのために実現したことに、私たちは感謝しなければなりません。50年以上前に亡くなったミース・ファン・デル・ローエも、彼の象徴的な建物が最終的に誕生するのを喜んだだろうと確信しています。」

ミースが1952年に計画して頓挫したインディアナ大学の施設を建設するプロジェクトが進行中

ミース・ファン・デル・ローエが1952年に計画して頓挫したインディアナ大学の施設を建設するプロジェクトが進行しています。リンク先に写真が17枚掲載されています。大学がシカゴ美術館とニューヨーク近代美術館のアーカイブからこのプロジェクトの資料を発見しそれを元に、トーマス・ファイファー&パートナーズ(Thomas Phifer and Partners)がアーキテクツとして関わって建設が進められているとのこと。建物は2021年秋に竣工するようです。

SANAAが計画を進めていた、パリの老舗百貨店「サマリテーヌ」の改修が完了して写真が公開

SANAAが計画を進めていた、フランス・パリの老舗百貨店「サマリテーヌ(La Samaritaine)」の改修が完了していて写真が29枚、designboomにて公開されています。同百貨店は2005年から改修の為に閉店していたそうです。こちらには日本語でのニュース記事と動画も掲載されています。

様々な現地メディアも改修された建築をレポートしています。

ブルース・マウへのインタビュー動画「私たちは新しい生き方をデザインしなければならない」。コールハースと『S,M,L,XL』を制作したデザイナーとしても知られる

デザイナーのブルース・マウへのインタビュー動画「私たちは新しい生き方をデザインしなければならない」です。制作はルイジアナ美術館です。

If you are interested in the ground-breaking work of Bruce Mau, this is the one interview to watch. “Design is a mindset – of optimism and action. We cannot afford the luxury of cynicism.”

Find out, how architecture and design can form and change the world we all are sharing. Designer-icon Bruce Mau here takes us through his life, career and design philosophy. Learn how the later was formed by growing up on a farm, the cold Canadian winter and why empathy is the beginning of all good design. “The way we live is either left to chance or it is designed. The moment you want specific outcomes, you are designing your life.”

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