デイヴィッド・チッパーフィールドが修復を手掛けた、ドイツ・ベルリンのミース設計の「新国立美術館」が6年の修復を終えて2021年8月22日に再オープン。オープニング展として企画されたカルダー展の会場写真を紹介
デイヴィッド・チッパーフィールドが修復を手掛けた、ドイツ・ベルリンのミース設計の「新国立美術館」が6年の修復を終えて2021年8月22日に再オープン。オープニング展として企画されたカルダー展の会場写真を紹介 Alexander CalderTêtes et queue, 1965Stahl, Bolzen, Farbe/ Sheet metal, bolts, paint550 x 470 x 330 cm / 216 1/2 x 185x 130 in.Staatliche Museen zu Berlin, Nationalgalerie © 2021 Calder Foundation, New York / Artists Rights Society (ARS), New York / Photo by Stephanie von Becker
デイヴィッド・チッパーフィールドが修復を手掛けた、ドイツ・ベルリンのミース設計の「新国立美術館」が6年の修復を終えて2021年8月22日に再オープン。オープニング展として企画されたカルダー展の会場写真を紹介 Alexander CalderLes Trois Ailes, 1963Stahl, Bolzen, Farbe / Sheet metal, bolts, paint380 x 450 x 266 cm / 149 5/8 x 177 1/8 x 104 3/4 in.Musée National d'Art Moderne, Centre Pompidou, Paris; Dation of the Estate of the Artist, 1983. © 2021 Calder Foundation, New York / Artists Rights Society (ARS), New York. VG-Bildkunst Bonn, 2021 / Photo by David von Becker
デイヴィッド・チッパーフィールドが修復を手掛けた、ドイツ・ベルリンのミース設計の「新国立美術館」が6年の修復を終えて2021年8月22日に再オープン。オープニング展として企画されたカルダー展の会場写真を紹介 Alexander Calder3 Segments, 1973Blech, Stab, Draht, Farbe / Sheet metal, rod, wire, paint200,7 x 508 cm / 79 x 200 in.Calder Foundation, New York. © 2021 Calder Foundation, New York / Artists Rights Society (ARS), New York. VG-Bildkunst Bonn, 2021 / Photo by David von Becker

デイヴィッド・チッパーフィールド・アーキテクツが修復を手掛けた、ドイツ・ベルリンのミース設計の「新国立美術館」が6年の修復を終えて2021年8月22日に再オープン。本記事では、オープニング展として企画されたアレクサンダー・カルダー展の会場写真を紹介します。カルダー展の会期は2022年2月13日まで。アーキテクチャーフォトでは建築作品についても特集記事にて写真と図面を掲載しています。

こちらは再オープンに関するリリーステキストの抜粋・翻訳

2021年8月22日より、ノイエ・ナショナルギャラリーがリニューアルオープン

ミース・ファン・デル・ローエ設計の「新国立美術館」は、6年間の修復を経て、リニューアルオープンを迎えました。この伝説的なガラスのホールのために特別に企画された展覧会では、ミースと同時代の彫刻家、アレクサンダー・カルダーの作品が展示されます。

新国立美術館は、ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエが1965年から1968年にかけて最後の独立した仕事として建設したもので、20世紀を代表する建築家の遺産とされています。20世紀の美術品を重層的に集めた新国立美術館は、西洋モダニズムの自由と限界を学ぶユニークな機会を提供しています。

1968年9月の開館から2015年1月の修復のための閉館までの間に、新国立美術館は約130の重要な展覧会を開催しました。その中には、ピート・モンドリアン(1986年)、イヴ・クライン(1976年)、フランシス・ベーコン(1986年)、アンディ・ウォーホル(2001/2002年)、ゲルハルト・リヒター(1986年と2012年)の回顧展、レベッカ・ホーン(1994年)、ジェニー・ホルツァー(2001年)、オットー・ピーネ(2014年)等の展覧会があります。

2021年6月に開催された「扉開放の日」には、パンデミックによる制限にもかかわらず、3,000人を超える来場者が、まだ誰もいない修復された家を鑑賞しました。そしていよいよ2021年8月22日、の3つの展覧会で、アートが帰ってきます。「The Nationalgalerie Col-lection」、「Alexander Calder. Minimal / Maximal」、「Rosa Barba. In a Perpetual Now.」。同時に、ヘンリー・ムーア、ジョージ・リッキー、エドゥアルド・チリダ、ロバート・インディアナの主要作品を含む、コレクションの彫刻作品の多くが屋外に再設置されました。また、デビッド・ブラックの噴水の彫刻やマリーナ・ヌニェス・デル・プラドの人物像など、再発見され修復された作品も展示されています。

デイヴィッド・チッパーフィールド・アーキテクツが修復を手掛けた、ドイツ・ベルリンのミース設計の「新国立美術館」。新設部の明示された図面や修復中の写真など豊富な資料で紹介
デイヴィッド・チッパーフィールド・アーキテクツが修復を手掛けた、ドイツ・ベルリンのミース設計の「新国立美術館」。新設部の明示された図面や修復中の写真など豊富な資料で紹介 photo©Simon Menges
デイヴィッド・チッパーフィールド・アーキテクツが修復を手掛けた、ドイツ・ベルリンのミース設計の「新国立美術館」。新設部の明示された図面や修復中の写真など豊富な資料で紹介 photo©Simon Menges
デイヴィッド・チッパーフィールド・アーキテクツが修復を手掛けた、ドイツ・ベルリンのミース設計の「新国立美術館」。新設部の明示された図面や修復中の写真など豊富な資料で紹介 photo©Simon Menges
デイヴィッド・チッパーフィールド・アーキテクツが修復を手掛けた、ドイツ・ベルリンのミース設計の「新国立美術館」。新設部の明示された図面や修復中の写真など豊富な資料で紹介 photo©Simon Menges

デイヴィッド・チッパーフィールド・アーキテクツが修復を手掛けた、ドイツ・ベルリンのミース設計の「新国立美術館」です。新設部の明示された図面や修復中の写真など豊富な資料で紹介します。また、別の写真家による写真も2021年1月の工事完了時の記事で閲覧可能です。※2021年8月21日に新しい写真を4枚追加しました。最初の本記事の公開は2021年4月30日です。

こちらは、建築家によるテキストの翻訳

ベルリンの新国立美術館は、20世紀の建築の象徴です。1963年から1968年にかけて計画・建設された鉄とガラスでできたこの建物は、ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエがアメリカに移住した後、ヨーロッパで設計した唯一の建築物です。

約50年に渡って使用されてきたこの建物は、全面的な改修が必要でした。既存の建物は、オリジナルの外観を損なうことなく、現在の技術水準に合わせて改修・アップグレードされています。機能的・技術的なアップグレードには、空調設備、人工照明、セキュリティ、クロークやカフェ、ミュージアムショップなどの来場者用施設のほか、障がい者用アクセスや美術品の取り扱いの改善などが含まれます。

鉄筋コンクリートの骨組みを大規模に修復し、技術的な建物サービスを完全に更新する必要があったため、綿密な調査が必要となりました。骨組みの構造を明らかにするために、石材のクラッドやすべての室内備品など、約35,000のオリジナルの建物部品が解体されました。必要に応じて修正した後、元の位置に正確に取り付けられました。

このプロジェクトの複雑な計画プロセスの鍵となったのは、記念碑の保存と建物の現代的な博物館としての使用の適切なバランスを見つけることでした。このプロセスでは、オリジナルの組織への介入が避けられないため、オリジナルの物質をできる限り保存することと両立させなければなりませんでした。肝心の増築部分は、既存の建物のデザインには従属しているものの、現代的な要素として目立たないようになっています。この改修プロジェクトは、新しい解釈ではなく、インターナショナル・スタイルのこのランドマーク的な建物を尊重して修復しています。

乾久美子に、自身が設計した「宮島口旅客ターミナル」について聞いているインタビュー動画

乾久美子に、自身が設計した「宮島口旅客ターミナル」について聞いているインタビュー動画です。聞き手は、太田浩史です。

世界遺産宮島の玄関口,宮島口の旅客ターミナルが新しくなりました。設計者の乾久美子さんに建築計画についてのインタビューにお答えいただきました!

(出演者)
建築家 乾久美子 氏(乾久美子建築設計事務所主宰)
建築家 太田浩史 氏(株式会社ヌーヴ代表取締役):インタビュアー

続きの動画は以下に掲載します。

乾久美子が、自身の設計で2020年2月に完成した広島の「宮島口旅客ターミナル」を現地で解説している動画

乾久美子が、自身の設計で2020年2月に完成した広島の「宮島口旅客ターミナル」を現地で解説している動画です。※2021年8月21日にvol.2とvol.3の動画を追加しました。

世界遺産宮島の玄関口,宮島口の旅客ターミナルが新しくなりました。設計者の乾久美子さんよる現地ガイドでその魅力をお伝えします!

(出演者)
建築家 乾久美子 氏(乾久美子建築設計事務所主宰)
建築家 太田浩史 氏(株式会社ヌーヴ代表取締役)
建築家 武蔵眞己 氏(乾久美子建築設計事務所)

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