ファラが2019年に完成させた、ベルギー・ブリュッセルの、フォリー「folly for sun and sound」。個性的な4つのファサードで構成され、塗装を丁寧に施すことで建築要素の読み取りを明確にした、自由な解釈を受け入れる建築となっています。このフォリーは、芸術・建築・音楽のイベント「horst arts & music festival」のためにつくられました。
ファラは、フィリップ・マガリャインシュ(filipe magalhães)、アナ・ルイサ・ソアレス(ana luisa soares)、アーメッド・ベルホジャ(ahmed belkhodja)の3人が主宰する建築設計事務所で2013年に設立されました。それぞれ、SANAA、伊東豊雄、アトリエ・ワンという日本の設計事務所に勤務やインターンした経験をもつことも特徴です。またフィリップとアナは、日本滞在中は中銀カプセルタワーに居住していました。
こちらは、建築家によるテキストの翻訳
このストラクチャーは、舞台、部屋、広場のいずれかになるとは限りません。ひと続きの台地と、個性的な4つのファサードで構成されています。全体のヴォリュームは近くの仮設の兵舎を思い起こさせますが、その言語は軍事的なものではありません。
基本的には地元の木材でできており、塗装を丁寧に施すことで、建築要素の読み取りを明確にしています。このプロジェクトの統一性は、誇りを持ってゆるやかに、そして自由に解釈できるものです。緑と白の合板でできたタイルは、外側では羽のように、内側では水平のストライプになっています。金属製の屋根はゲストを迎え入れ、ステージを保護し、2つのディスコボールを支えています。短いファサードの1つは昇る月のように、もう1つは太陽の下に横たわる白い猫を想起させます。