奥田晃輔+堀井達也+吉田裕樹 / OHArchitectureによる、京都市の、町家を改修した宿泊施設「松原町のホテル」。既存解体時に京町家の特徴とされる“火袋”を発見、この炊事の煙等を逃がす為の空間を現代生活の視点で解釈し活動の場として再生、過去を受け入れることによる歴史的継承も意図
奥田晃輔+堀井達也+吉田裕樹 / OHArchitectureによる、京都市の、町家を改修した宿泊施設「松原町のホテル」。既存解体時に京町家の特徴とされる“火袋”を発見、この炊事の煙等を逃がす為の空間を現代生活の視点で解釈し活動の場として再生、過去を受け入れることによる歴史的継承も意図 photo©塩谷淳
奥田晃輔+堀井達也+吉田裕樹 / OHArchitectureによる、京都市の、町家を改修した宿泊施設「松原町のホテル」。既存解体時に京町家の特徴とされる“火袋”を発見、この炊事の煙等を逃がす為の空間を現代生活の視点で解釈し活動の場として再生、過去を受け入れることによる歴史的継承も意図 photo©塩谷淳
奥田晃輔+堀井達也+吉田裕樹 / OHArchitectureによる、京都市の、町家を改修した宿泊施設「松原町のホテル」。既存解体時に京町家の特徴とされる“火袋”を発見、この炊事の煙等を逃がす為の空間を現代生活の視点で解釈し活動の場として再生、過去を受け入れることによる歴史的継承も意図 photo©塩谷淳

奥田晃輔+堀井達也+吉田裕樹 / OHArchitectureが設計した、京都市の、町家を改修した宿泊施設「松原町のホテル」です。既存解体時に京町家の特徴とされる“火袋”を発見、この炊事の煙等を逃がす為の空間を現代生活の視点で解釈し活動の場として再生、過去を受け入れることによる歴史的継承も意図されました。

八坂神社にほど近い京町家を、一棟貸しのホテルとして改修するプロジェクトです。

解体してみるとそこには当時の古い躯体が現れ、京町家の特徴でもある火袋に入る光が、暗い空間を穏やかに照らしていました。しかし、ただそれを呼び起こすのではなく、変わりゆく現代に合った形で、この火袋を「再生」できないかと考えたのです。

建築家によるテキストより

玄関から奥に続く土間を通り庭といい、一番奥に炊事場があります。この炊事場で起こる火事の火や、煙を閉じ込めるために作られた吹き抜けが、火袋です。しかし現代では、これらの機能は機械が取って代わるようになり、さらに生活スタイルの変化によって、オープンな活動はほとんどがLDKに集約され、プライベートな活動のみが各部屋に閉じ込められるようになりました。
そのため私たちはこの火袋を、LDKとして現代の解釈で「再生」することにしました。

建築家によるテキストより

そこはゲストたちが時間を共有する空間であり、高い吹き抜けは穏やかな自然光を取り込みます。そして同時に、各諸室は障子で覆うように区切ることで、LDKと完全に分断するのではなく、光や音でその気配を感じられるようになりました。

建築家によるテキストより
古森弘一建築設計事務所による、福岡・飯塚市の納骨堂「無量光 明圓寺納骨堂清淨殿」。地域に根差すお寺の明るく立ち寄りやすい施設を構想し、天窓からの採光により明るさを確保し目的を具現化、同時に詳細な設計で空調設備と照明に頼らないエネルギーを使わない建築も実現
古森弘一建築設計事務所による、福岡・飯塚市の納骨堂「無量光 明圓寺納骨堂清淨殿」。地域に根差すお寺の明るく立ち寄りやすい施設を構想し、天窓からの採光により明るさを確保し目的を具現化、同時に詳細な設計で空調設備と照明に頼らないエネルギーを使わない建築も実現 photo©新建築社写真部
古森弘一建築設計事務所による、福岡・飯塚市の納骨堂「無量光 明圓寺納骨堂清淨殿」。地域に根差すお寺の明るく立ち寄りやすい施設を構想し、天窓からの採光により明るさを確保し目的を具現化、同時に詳細な設計で空調設備と照明に頼らないエネルギーを使わない建築も実現 photo©新建築社写真部
古森弘一建築設計事務所による、福岡・飯塚市の納骨堂「無量光 明圓寺納骨堂清淨殿」。地域に根差すお寺の明るく立ち寄りやすい施設を構想し、天窓からの採光により明るさを確保し目的を具現化、同時に詳細な設計で空調設備と照明に頼らないエネルギーを使わない建築も実現 photo©新建築社写真部

古森弘一建築設計事務所が設計した、福岡・飯塚市の納骨堂「無量光 明圓寺納骨堂清淨殿」です。地域に根差すお寺の明るく立ち寄りやすい施設を構想し、天窓からの採光により明るさを確保し目的を具現化、同時に詳細な設計で空調設備と照明に頼らないエネルギーを使わない建築も実現しました。

かつて炭坑で栄えた福岡県飯塚市に古くからあるお寺に納骨堂を新築することになった。

以前設計した別のお寺の納骨堂に竣工後数年して立ち寄った時、学校帰りにランドセルを背負い、友達を連れてお参りに来る子どもがいた。先祖が日常生活に近接している光景だと感じた。本計画はさらに地域に根差したお寺であるため、納骨している家族がより気軽に立ち寄りやすい明るい環境ができればと考えた。

建築家によるテキストより

同時に、納骨堂はいつ参拝者が訪れるか分からないので、常に室内の温熱環境を空調機でコントロールしているのでは無駄が多い。そこで、エアコンや照明などを使わない納骨堂ができないかを模索し始めた。

建築家によるテキストより

まず、敷地に余裕があるため平屋にしてトップライトから採光を得て全体の明るさを確保した。しかし、自然光で明るくすればするほど、熱負荷が大きくなり、熱環境を保つことができない。相談した環境のエンジニアによると、自然光を直接床に当てずに自然の力で熱を上部に集めて外に逃がすことが重要だと教えられた。そこで、日射遮蔽板と、構造を兼ねた4層の木ルーバーでトップライトからの光をコントロールしつつ拡散させ、明るさを確保する構成とした。

建築家によるテキストより

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