竹中工務店による、長野・塩尻市の宿泊施設「歳吉屋 BYAKU Narai」。古い町並みが残る“奈良井宿”の重要伝統建築の再生計画、潜在価値の掘り起こしを課題として古民家の歴史や背景と対話し文脈を引継いだ新旧が交わる空間を考案、歴史を継承し町に開かれた施設のモデルを目指す
竹中工務店による、長野・塩尻市の宿泊施設「歳吉屋 BYAKU Narai」。古い町並みが残る“奈良井宿”の重要伝統建築の再生計画、潜在価値の掘り起こしを課題として古民家の歴史や背景と対話し文脈を引継いだ新旧が交わる空間を考案、歴史を継承し町に開かれた施設のモデルを目指す外観正面 photo©ロココプロデュース 林広明
竹中工務店による、長野・塩尻市の宿泊施設「歳吉屋 BYAKU Narai」。古い町並みが残る“奈良井宿”の重要伝統建築の再生計画、潜在価値の掘り起こしを課題として古民家の歴史や背景と対話し文脈を引継いだ新旧が交わる空間を考案、歴史を継承し町に開かれた施設のモデルを目指すバー(旧味噌蔵) photo©ロココプロデュース 林広明
竹中工務店による、長野・塩尻市の宿泊施設「歳吉屋 BYAKU Narai」。古い町並みが残る“奈良井宿”の重要伝統建築の再生計画、潜在価値の掘り起こしを課題として古民家の歴史や背景と対話し文脈を引継いだ新旧が交わる空間を考案、歴史を継承し町に開かれた施設のモデルを目指すレストランメイン客席(旧酒造) photo©藤井浩司(TOREAL)
竹中工務店による、長野・塩尻市の宿泊施設「歳吉屋 BYAKU Narai」。古い町並みが残る“奈良井宿”の重要伝統建築の再生計画、潜在価値の掘り起こしを課題として古民家の歴史や背景と対話し文脈を引継いだ新旧が交わる空間を考案、歴史を継承し町に開かれた施設のモデルを目指す客室 百七2F(家財蔵) photo©藤井浩司(TOREAL)

竹中工務店が設計した、長野・塩尻市の宿泊施設「歳吉屋 BYAKU Narai」です。
古い町並みが残る“奈良井宿”の重要伝統建築の再生計画、潜在価値の掘り起こしを課題として古民家の歴史や背景と対話し文脈を引継いだ新旧が交わる空間を考案、歴史を継承し町に開かれた施設のモデルも目指されました。施設の公式サイトはこちら

長野・奈良井宿は江戸と京を結ぶ中山道の中間地点に位置し、道中最高標高の鳥居峠の入り口に位置する。
1kmという、全国の宿場町でも最大規模を誇る伝統的な町並みが圧倒的な存在感を示す一方で、宿泊施設やアクティビティーに乏しく、潜在的な価値をどう掘り起こすかが課題であった。

建築家によるテキストより

その町並みの中でも象徴的な「杉の森酒造」は、寛政5年に創業し、2012年に廃業するまで、約200年の歴史を持つ。江戸時代に創建され重要伝統建築物群として登録された母屋と家財蔵、味噌蔵、酒づくりが行われていた酒蔵があり、それらを八つの客室を持つ宿、別棟とも共用する30席のレストラン、宿泊客以外も利用できるバーと温浴施設へと再生した。

建築家によるテキストより

外観や構造体の保存規制の中で耐震性能や温熱環境、防災、遮音機能の向上を図ると共に、古民家の持つ歴史的背景や空間、架構、設えなどと丁寧に対話を繰り返した。そうすることで、残すべきものを活かしつつ、新鮮な驚きや発見がある空間への再構築を試みた。

八つの客室はヴィラのようにそれぞれが独立し、専用のアプローチと庭、露天風呂を持つ。江戸時代の商家の特徴的な間取りから、ハレ/ケ、ミセ/オクなどの文脈を掘り起こし、八つ全てに異なるテーマを設定。架構や床の間、欄間、竿縁天井などの古い設えと新たに挿入する設えを文脈に沿って精選した。

建築家によるテキストより
元木大輔 / DDAAによる、東京・台東区の、ショールーム兼オフィス「Hender Scheme Kuramae」。服飾ブランド運営企業の為に計画、“韻を踏む様な作り方”を目指してブランドの姿勢から導いた“切りっぱなし”等の3つのルールを徹底して設計、白でも黒でもないグレーの諧調の中にある価値観を探求
元木大輔 / DDAAによる、東京・台東区の、ショールーム兼オフィス「Hender Scheme Kuramae」。服飾ブランド運営企業の為に計画、“韻を踏む様な作り方”を目指してブランドの姿勢から導いた“切りっぱなし”等の3つのルールを徹底して設計、白でも黒でもないグレーの諧調の中にある価値観を探求 photo©長谷川健太
元木大輔 / DDAAによる、東京・台東区の、ショールーム兼オフィス「Hender Scheme Kuramae」。服飾ブランド運営企業の為に計画、“韻を踏む様な作り方”を目指してブランドの姿勢から導いた“切りっぱなし”等の3つのルールを徹底して設計、白でも黒でもないグレーの諧調の中にある価値観を探求 photo©長谷川健太
元木大輔 / DDAAによる、東京・台東区の、ショールーム兼オフィス「Hender Scheme Kuramae」。服飾ブランド運営企業の為に計画、“韻を踏む様な作り方”を目指してブランドの姿勢から導いた“切りっぱなし”等の3つのルールを徹底して設計、白でも黒でもないグレーの諧調の中にある価値観を探求 photo©長谷川健太
元木大輔 / DDAAによる、東京・台東区の、ショールーム兼オフィス「Hender Scheme Kuramae」。服飾ブランド運営企業の為に計画、“韻を踏む様な作り方”を目指してブランドの姿勢から導いた“切りっぱなし”等の3つのルールを徹底して設計、白でも黒でもないグレーの諧調の中にある価値観を探求 photo©長谷川健太

元木大輔 / DDAAが設計した、東京・台東区の、ショールーム兼オフィス「Hender Scheme Kuramae」です。
服飾ブランド運営企業の為に計画、“韻を踏む様な作り方”を目指してブランドの姿勢から導いた“切りっぱなし”等の3つのルールを徹底して設計、白でも黒でもないグレーの諧調の中にある価値観を探求が試みられました。施主企業の公式サイトはこちら

蔵前駅からほど近いコンクリート造のビルをまるごと1棟エンダースキーマやポリプロイドなどを運営するlaicoS(ライコス)のショールームとオフィスに改修するプロジェクトだ。

建築家によるテキストより

このスペースにはいくつかの簡潔で明確なルールがある。1つは素材のバリ取りなどはするが、大幅な端部処理をせず、切りっぱなしで使うこと。2つめは色合わせをできるだけせずに、素材の色をできるだけそのまま使うこと。3つめは、クラフト/インダストリアル、表/裏、人工/自然、チープ/ラグジュアリーといった対極の存在を、できるだけ等価に扱う、ということだ。

最初の2つの「切りっぱなし」と「素材の色」はエンダースキーマが用いるベジタブルタンニンレザーをDDAAなりに翻訳した特徴で、3つめは、彼らのクリエーションから感じることのできる「作り方」から着想したルールだ。

建築家によるテキストより

ところで、プロジェクトが終わったあとにライコスが出版した書籍「principle(プリンシプル)」に、このような一文があった。

黒か白もしくは、エキストリームな意見でないと人に届きづらい今だからこそ、ひっくり返したり角度を変えたりしながら、グレーのグラデーションの中にあるまだ見ぬ揺れ方向を提示していきたい。

星付きレストランと赤ちょうちんはどちらが良いという訳ではなく、両方とも美味しいし、楽しい。そこにはコンセプト、つまり、楽しみ方や視点の違いがあるだけだ。ハイ/ロー、クラフト/インダストリアル、表/裏、人工/自然、両方の良さがあって、どちらかに偏ることなく無数のグレーのグラデーションの中にある新しい視点や価値観を考え続けたい。

建築家によるテキストより
MVRDVとロッテルダム・ルーフトップ・デイズによる、オランダの「ロッテルダム・ルーフトップ・ウォーク」。都心部のビル屋上を繋ぐ約600mのインスタレーション、街に対する新しい視点の提供を目指して街で最も重要な街路を跨ぐように設計、屋上活用の有効性や都市貢献の可能性を伝える
MVRDVとロッテルダム・ルーフトップ・デイズによる、オランダの「ロッテルダム・ルーフトップ・ウォーク」。都心部のビル屋上を繋ぐ約600mのインスタレーション、街に対する新しい視点の提供を目指して街で最も重要な街路を跨ぐように設計、屋上活用の有効性や都市貢献の可能性を伝える photo©Pavlos Ventouris / MVRDV
MVRDVとロッテルダム・ルーフトップ・デイズによる、オランダの「ロッテルダム・ルーフトップ・ウォーク」。都心部のビル屋上を繋ぐ約600mのインスタレーション、街に対する新しい視点の提供を目指して街で最も重要な街路を跨ぐように設計、屋上活用の有効性や都市貢献の可能性を伝える photo©Ossip van Duivenbode
MVRDVとロッテルダム・ルーフトップ・デイズによる、オランダの「ロッテルダム・ルーフトップ・ウォーク」。都心部のビル屋上を繋ぐ約600mのインスタレーション、街に対する新しい視点の提供を目指して街で最も重要な街路を跨ぐように設計、屋上活用の有効性や都市貢献の可能性を伝える photo©Ossip van Duivenbode

MVRDVとロッテルダム・ルーフトップ・デイズによる、オランダの「ロッテルダム・ルーフトップ・ウォーク」です。
都心部のビル屋上を繋ぐ約600mのインスタレーション、街に対する新しい視点の提供を目指して街で最も重要な街路を跨ぐように設計、屋上活用の有効性や都市貢献の可能性を伝える事も意図されました。

こちらはプレスリリースの翻訳

ロッテルダム・ルーフトップ・ウォークがオープンしました。高さ30mのオレンジ色の絨毯で、街の様々な表情を楽しむことができます。

昇天祭の今日、ロッテルダム・ルーフトップ・ウォークがオープンし、来場者は高さ30メートルのさまざまな屋根の上を冒険しました。ロッテルダム・ルーフトップ・デイズとMVRDVがデザインしたこのインスタレーションのハイライトは、ロッテルダムで最も重要な通りの一つであるクールシンゲルに架かる橋です。ルーフトップ・ウォークは、一般の人々に街に対する新しい視点を提供することを目的としています。屋根は、都市をより住みやすく、生物多様性に富み、持続可能で、健康的なものにする「第二の層」となり得るのです。

鮮やかなオレンジ色の「ロッテルダム・ルーフトップ・ウォーク」は全長600mで、1ヶ月間、市民に街の素晴らしい眺めを提供します。アーティスト、デザイナー、建築家が、屋上を緑化、貯水、食糧生産、エネルギー生成のために効率的に利用すれば、どれだけのことが可能になるかを示す屋上展示です。オランダのステイガー社によって作られたインスタレーションの上に、バーチャルヴィレッジからバイエンコルフ百貨店の屋上のグリーンデザインまで、あらゆるメーカーが屋根がいかに持続可能で健康的、そして住みやすい都市に貢献できるかを示しています。

この仮設展示は、ロッテルダム・ルーフトップ・デイズの取り組みで、コンセプトとデザインはMVRDVと共同で開発されました。MVRDVはオフィスとして、長年にわたり都市部のスペース不足の解決に積極的に取り組んでおり、地方の都市化が進むのを防ぎたいと考えています。屋上緑化は、気候変動、住宅危機、再生可能エネルギーへの移行といった大きな問題の解決に役立ちます。ルーフトップ・ウォークは、こうした問題に注目し、特に18.5km2の平屋根部分が使われていないロッテルダムで、その可能性をより多くの人に認識してもらうためのものです。

MVRDVの設立パートナーであるヴィニー・マースは言います。
「2006年、ロッテルダム復興75周年を記念して、『クリテリオンへの階段』をデザインし、約37万人の来訪者を集めました。そのとき、このプロジェクトの続編を作ったらどうかというアイデアが生まれました」
「ユーロビジョン・ソング・コンテストの時は、優勝者を称える高いステージを作るというアイデアもありましたが、パンデミックのために中止されました。屋根を占拠して緑を増やすだけでなく、屋根をつなげて、ロッテルダム市民に新しい屋上公園を実現したことを嬉しく思うとともに、さらなる続編を主張したいと思います! そのためには、オレンジ色のカーペットとクールシンゲルの橋が最初の良いテストケースとなるでしょう」

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