デイビッド・チッパーフィールド・アーキテクツ・ロンドンとザイドラー・アーキテクチャーが国際コンペで設計者に選ばれた、カナダ・オタワの「カナダ国会議事堂前地区再開発」です。
議会のオフィス空間等を内包する計画で、既存の文化財指定を受けた建物群を残しつつ環境に配慮した新棟を追加、国家の価値観や持続可能な未来へのヴィジョンも示す事が意図されました。
こちらはリリーステキストの翻訳
カナダ国会議事堂地区再開発にザイドラーとデイビッド・チッパーフィールド・アーキテクツの提案が採用される
カナダ公共サービス・調達省は本日、国際設計競技を経て、ザイドラー・アーキテクチャーがデイビッド・チッパーフィールド・アーキテクツと共同で、カナダ国会議事堂地区第2ブロックの設計競技の優勝者に選出されたと発表しました。
第2区画は、オタワのダウンタウンにある国会議事堂のすぐ南に位置し、カナダの国会議事堂の向かい側にある都市部の一等地です。敷地内には、規模や状態の異なる11棟の建物があり、何重もの文化財指定を受けています。
コンペティションでは、上院と下院のオフィススペースを提供し、国会図書館を含む国会宿舎の将来の統合を可能にするために、このブロックを再開発する案が募集されました。
このプロジェクトは、国家的重要性を持つ場所として、民主的な政治を行うための施設や都市インフラを提供するだけでなく、国家の価値観や持続可能で包括的な未来へのヴィジョンを表す責任を担っています。
デイビッド・チッパーフィールド・アーキテクツとザイドラーの計画は、先住民族の尊敬と良き管理者としての価値観に触発され、持続可能性と循環型経済への挑戦として、既存の構造物のほとんどを残し、それらを新しい低炭素で効率の良い建物と組み合わせて、多様で特徴的、かつ一貫した全体を作り上げることを目的としています。
この提案は、Atelier Ten、Bureau Bas Smets、Two Row Architect、EVOQ Architecture、Brian Boylan、Read Jones Christoffersen、Smith and Andersen Consulting Engineering、S+A Footprint、Senez Coとの共同開発で行われました。
ザイドラー・アーキテクチャーのシニアパートナーであるヴァイディラ・バネリスは、次のように述べています。
「カナダ人として、また建築家として、私たちは国家的重要性を持つ場所でデザインを作り上げることができるという特権を認識しています。これはめったにない機会であり、私たちのチーム全体が、カナダ政府とカナダ国民を代表するという責任を理解しています。私たちのヴィジョンは、自分自身と未来に自信を持つことができる国の為に、目的主導、国民主導、カナダ独自、現代的なスタイルで、カナダがありうる最高の姿である包括性、差異受容性、回復力、自然との調和を示す未来です」
デイビッド・チッパーフィールド・アーキテクツのプリンシパルであるデイビッド・チッパーフィールドは、次のように述べています。
「このプロジェクトを通じて、私たちは、環境への配慮とコミュニティの理想を原動力に、過去を受け入れ、未来を見据えた、敬意と先鋭性を兼ね備えた都市と建築の応答を開発することを目指しました。私たちの計画の価値を認めてくださった審査員の方々に感謝しています。このコンペティションは、厳しく、刺激的で楽しいものでした」