MADによる、中国の「アランヤ・クラウド・センター」。2023年の完全竣工を目指す複合施設。雲の形等を参照して構想され、コアからのキャンチで白いヴォリュームが“浮遊”する建築を実現。無柱空間は可動壁との組み合わせで多様な用途にも応える
MADによる、中国の「アランヤ・クラウド・センター」。2023年の完全竣工を目指す複合施設。雲の形等を参照して構想され、コアからのキャンチで白いヴォリュームが“浮遊”する建築を実現。無柱空間は可動壁との組み合わせで多様な用途にも応える photo courtesy of MAD
MADによる、中国の「アランヤ・クラウド・センター」。2023年の完全竣工を目指す複合施設。雲の形等を参照して構想され、コアからのキャンチで白いヴォリュームが“浮遊”する建築を実現。無柱空間は可動壁との組み合わせで多様な用途にも応える photo courtesy of MAD
MADによる、中国の「アランヤ・クラウド・センター」。2023年の完全竣工を目指す複合施設。雲の形等を参照して構想され、コアからのキャンチで白いヴォリュームが“浮遊”する建築を実現。無柱空間は可動壁との組み合わせで多様な用途にも応える photo©MAD

MADが設計した、中国の「アランヤ・クラウド・センター」です。
2023年の完全竣工を目指す複合施設です。建築家は、雲の形等を参照して構想して、コアからのキャンチで白いヴォリュームが“浮遊”する建築を実現しました。また、無柱空間は可動壁との組み合わせで多様な用途にも応える事が意図されています。

こちらは建築家によるリリーステキストの翻訳

MAD・アーキテクツ、アランヤの浮遊構造物「クラウド・センター」の最新工事内容を公開

マー・ヤンソン率いるMAD・アーキテクツは、中国北京の東160マイル、人口300万人以上の港湾都市、秦皇島市のアランヤ地域に「クラウド・センター」をほぼ完成させました。2,500平方メートル以上の敷地にグランドホール、ギャラリー、小劇場を含むこのセンターは、芸術の盛んな海辺の地域にとって待望のパブリックアートスペースとなり、外からはMADが「白い石庭」として構想した彫刻的風景の中心を示すことになるのです。

クラウド・センターは、より大きなコンテクストの構成要素となる特異性を持つ建築となるよう設計されています。反射する池、庭園、そして周囲の森によって、全体が馬岩松の構想した平和な夢の風景を形成しています。建築のメインボリュームにあるギャラリーは、雲の形や軽さにインスピレーションを受け、なだらかな風景の上に浮かんでいるように見えるよう設計されています。

この効果を可能にしたのは、構造的なオーバーハングをいくつも設け、それを内部空間のフレームとして外皮に埋め込んだことです。メインのトラスサスペンションと、サブのトラスサスペンションは、コアの鉄骨に溶接されており、大きいものでは30m近い長さがあります。

そうすることで、ギャラリーはほとんど無柱となり、構造的な支持手段を隠しつつ、さまざまな機能を発揮することができるのです。最適化されたカーテンウォールシステムとその複雑な曲線幾何学が、予想される建設費の下で、限られた量のダブルカーブガラスを外壁に埋め込み滑らかな仕上げを実現しています。

メインボリュームは、強化、ラミネート、レーザープリントされた白いガラスパネルのカーテンウォールで覆われ、周囲の日光、空、緑豊かな風景を映し出します。MADアーキテクツによってデザインされたこの建物は、都会の喧騒とは対照的な、静かなオアシスなのです。また、この建物は、光沢のあるパネルシステムにより、本物の雲のように、一日を通して空の色を取り込むことができます。

訪問者が、風の強い道からクラウド・センターの正面玄関に向かうと、大きな池があり、その上空にあるたくさんの雲と同じように、白い建造物の下半身が映して、反射する表面の見事な多重化を演出しているのです。

センターは海の近くに位置している為、海風による浸食を防ぐことが重要です。その為、出入り口と天窓を除き、主要な容積の大部分を占めるカーテンウォールの下に堅牢な防水・断熱層を開発しています。また、建物の外皮に水が滞留しないよう、ファサードパネルの間に集水・排水のための隙間を多数設けています。

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