OMAとポテトヘッドによる、シンガポールでの建築展「N*thing is Possible」。地元で飲食等を手掛ける企業が発起して開催。ホスピタリティ分野における持続可能性と廃棄ゼロをテーマに、廃棄物等を用いたランドスケープやリサーチ成果を展示。未来に繋がる方法の紹介や問題提起も行う
OMAとポテトヘッドによる、シンガポールでの建築展「N*thing is Possible」。地元で飲食等を手掛ける企業が発起して開催。ホスピタリティ分野における持続可能性と廃棄ゼロをテーマに、廃棄物等を用いたランドスケープやリサーチ成果を展示。未来に繋がる方法の紹介や問題提起も行う photo©Studio Periphery, courtesy of Potato Head and OMA
OMAとポテトヘッドによる、シンガポールでの建築展「N*thing is Possible」。地元で飲食等を手掛ける企業が発起して開催。ホスピタリティ分野における持続可能性と廃棄ゼロをテーマに、廃棄物等を用いたランドスケープやリサーチ成果を展示。未来に繋がる方法の紹介や問題提起も行う photo©Studio Periphery, courtesy of Potato Head and OMA
OMAとポテトヘッドによる、シンガポールでの建築展「N*thing is Possible」。地元で飲食等を手掛ける企業が発起して開催。ホスピタリティ分野における持続可能性と廃棄ゼロをテーマに、廃棄物等を用いたランドスケープやリサーチ成果を展示。未来に繋がる方法の紹介や問題提起も行う photo©Studio Periphery, courtesy of Potato Head and OMA

OMAポテトヘッドによる、シンガポールでの建築展「N*thing is Possible」です。
地元で飲食等を手掛ける企業が発起して開催されました。建築家は、ホスピタリティ分野における持続可能性と廃棄ゼロをテーマに、廃棄物等を用いたランドスケープやリサーチ成果を展示しました。そして、未来に繋がる方法の紹介や問題提起も行っています。会期は、2022年12月25日まで。展覧会の公式サイトはこちら

こちらはリリーステキストの翻訳

ポテトヘッドとOMA、シンガポール国立デザインセンターの展覧会でホスピタリティにおけるゼロ・ウェイストを探求

ホスピタリティブランドのポテトヘッドが発起人となり、OMA / デイヴィッド・ジャーノッテンとシンジ・タカギが共同キュレーションを手掛けた展覧会「N*thing is Possible」が、シンガポール・デザイン・ウィーク期間中に国立デザインセンターで開幕しました。3カ月間にわたるこの展覧会は、廃棄物の可能性を探り、分野横断的なコラボレーションを通じて、ホスピタリティにおける廃棄物ゼロの達成に向けた新たな可能性を見いだすものです。

N*thing is Possibleの核となるステートメントは以下の通りです。「廃棄物ゼロと快適さや楽しさの体験は互いに相容れないものではなく、分野を超えた創造的な努力によって、ライフサイクルの『終わり』にある素材を資源の貯蔵庫に変えることができます」。サステナビリティには単一のグローバルスタンダードが存在するわけではありません。サステナビリティとは、利用可能な地域資源と知識の共有に基づいて、新しい創造と生活の方法を探求し続けることです。

ポテトヘッドの創業者であるロナルド・アキリは、言います。
「ホスピタリティは長い間、多くの廃棄物や破壊の原因となってきました。しかし、より良いものを作ることにコミットし、その過程で多くの失敗をしてきた結果、環境や地域社会にとって良い力になり得ることを発見しました。よりサステナブルな明日を築くという使命を共有する先見者たちとのコラボレーションを通じて、私たちはそれぞれの問題を、美しいものを作るチャンスとして捉えることができます。私たちの旅が、この業界をサステナブルなものにするための変化を促し、インスピレーションを与えることができればと願っています」

OMAのマネージングパートナーで建築家のデイヴィッド・ジャーノッテンは言います。
「従来のホスピタリティのモデルは、すぐに快適に過ごせることを推奨していました。使い捨ての製品が広く使用される中、ホスピタリティにおいて廃棄物ゼロを達成する可能性はあるのでしょうか?OMAとポテトヘッドは、2012年から一緒に仕事をしています。私たちは、クリエイティブなホスピタリティ・マネジメント、分野横断的なコラボレーション、地域社会とのかかわりを通して、埋立処分される廃棄物を減らす方法を試行錯誤してきました。N*thing is Possibleでは、ホスピタリティにおけるサステナビリティの意味とその実現方法について、私たちが現在行っている調査を共有しています」

1,000m2に及ぶ展示は、まず、私たちの日常生活から生み出される圧倒的な量のゴミを捉えた写真と映像で始まります。メインアトリウムでは、竹、木材、プラスチック、繊維、ガラス、発泡スチロール、食用油、カキ殻など、自然素材と廃棄物がランドスケープを形成しています。上方には、ポテトヘッドのコラボレーターがデザインしたランドスケープ素材を使ったオブジェが展示されています。この廃棄物のランドスケープは、実験と知識の共有によって、廃棄物が価値ある美しいアイテムに生まれ変わることを明らかにします。展示の中心となるのは、廃棄されたシャッターで作られた円形のインスタレーションです。年表では、2010年から環境に配慮したホスピタリティビジネスを展開してきたポテトヘッドの歩みが紹介され、2017年からはバリ島での廃棄物ゼロの取り組みにスポットが当てられています。

展示は、バリ島のリゾート、デサ・ポテトヘッドで進行中の廃棄物管理プログラムの青写真へと続きます。これは、オープンソース情報として紹介されています。2017年、ポテトヘッドは、バリ島の環境エンジニアリングコンサルタント会社エコ・マントラと共同で、デサでの廃棄物ゼロを実現するために、政府とは独立した一連の取り組みを開始しました。それ以来、エコ・マントラがゴミの埋立量を測定したところ、ゼロに近づいていることがわかりました。ポテトヘッドのバリ島でのゼロ・ウェイスト活動のドキュメントは、エコ・マントラ、シンガポール国立大学、OMAが行ったバリ島とシンガポールの国全体の廃棄物問題に関するマクロ規模の研究とともに展示されています。調査対象は、政府主導のトップダウン方式のゼロ・ウェイストインセンティブ、国民の反応と意識、埋立容量などです。重要なのは、一般市民の廃棄物管理に関する根本的な変化は、政府レベルの方向性だけでなく、民間セクターの小規模ながら長期的な効果が期待できる対策を開始することが可能にするということです。

展示出口は、円形のギフトショップになっています。廃棄物ゼロのライフスタイルを提案する商品が、廃プラスチックのリサイクル素材を編んだパネルで作られたインスタレーションに展示されています。出口は展覧会の一部となり、廃棄物問題に対する批判的な反応を促します。廃棄物問題に対する最良の解決策はリサイクルなのか?そもそも、どうすればゴミを減らすことができるのでしょうか?

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