中田敦大による、大阪・豊中市の住戸改修「光縁の家」。躯体に特徴がある区画をリノベした設計者の自邸。天井形状等を活かす設計を意図し、上部を照射する“光縁”と名付けた間接照明を備えた空間を考案。私的領域はリビングと繋げつつ“緩やかに距離を取る”ように配置
中田敦大による、大阪・豊中市の住戸改修「光縁の家」。躯体に特徴がある区画をリノベした設計者の自邸。天井形状等を活かす設計を意図し、上部を照射する“光縁”と名付けた間接照明を備えた空間を考案。私的領域はリビングと繋げつつ“緩やかに距離を取る”ように配置キッチンからリビングダイニングを見る。 photo©アイフォト 伊藤彰
中田敦大による、大阪・豊中市の住戸改修「光縁の家」。躯体に特徴がある区画をリノベした設計者の自邸。天井形状等を活かす設計を意図し、上部を照射する“光縁”と名付けた間接照明を備えた空間を考案。私的領域はリビングと繋げつつ“緩やかに距離を取る”ように配置リビングからベッドルーム側を見る。 photo©アイフォト 伊藤彰
中田敦大による、大阪・豊中市の住戸改修「光縁の家」。躯体に特徴がある区画をリノベした設計者の自邸。天井形状等を活かす設計を意図し、上部を照射する“光縁”と名付けた間接照明を備えた空間を考案。私的領域はリビングと繋げつつ“緩やかに距離を取る”ように配置ベッドルームからリビングを見る。 photo©アイフォト 伊藤彰

中田敦大が設計した、大阪・豊中市の住戸改修「光縁の家」です。
躯体に特徴がある区画をリノベした設計者の自邸です。建築家は、天井形状等を活かす設計を意図し、上部を照射する“光縁”と名付けた間接照明を備えた空間を考案しました。また、私的領域はリビングと繋げつつ“緩やかに距離を取る”ように配置されました。

斜めの屋根形状や鉄筋コンクリートの垂れ壁など、既存躯体が特徴的な中古マンションにおけるリノベーション計画。
自邸として家族のライフスタイルに合わせて設計を行った。

建築家によるテキストより

屋根形状に沿って天井を貼り鉄筋コンクリートの垂れ壁は現しとするなど、既存躯体の特徴を最大限活かした上で、色調を合わせた素材の使用によって空間には統一感を持たせている。

建築家によるテキストより

家の外周部には「光縁(ヒカリブチ)」と名付けた間接照明を廻して斜めの天井を介して家全体を照らし、各空間を繋げている。

建築家によるテキストより
成田和弘+成田麻依 / kufuによる、広島市の、住宅兼ギャラリー「tobe」。祖母宅に隣にアートを集める施主家族の為に計画。祖母との繋がりとギャラリー運営を考慮し、住宅側の全面が開口部で多様な性質の部屋が並列する建築を考案。既存建物の景色の維持を意図して“視線の抜け”も作る
成田和弘+成田麻依 / kufuによる、広島市の、住宅兼ギャラリー「tobe」。祖母宅に隣にアートを集める施主家族の為に計画。祖母との繋がりとギャラリー運営を考慮し、住宅側の全面が開口部で多様な性質の部屋が並列する建築を考案。既存建物の景色の維持を意図して“視線の抜け”も作る外観、夕景 photo©藤井浩司 TOREAL
成田和弘+成田麻依 / kufuによる、広島市の、住宅兼ギャラリー「tobe」。祖母宅に隣にアートを集める施主家族の為に計画。祖母との繋がりとギャラリー運営を考慮し、住宅側の全面が開口部で多様な性質の部屋が並列する建築を考案。既存建物の景色の維持を意図して“視線の抜け”も作る「小さいへや」 photo©藤井浩司 TOREAL
成田和弘+成田麻依 / kufuによる、広島市の、住宅兼ギャラリー「tobe」。祖母宅に隣にアートを集める施主家族の為に計画。祖母との繋がりとギャラリー運営を考慮し、住宅側の全面が開口部で多様な性質の部屋が並列する建築を考案。既存建物の景色の維持を意図して“視線の抜け”も作るデッキと祖母の住宅。 photo©藤井浩司 TOREAL
成田和弘+成田麻依 / kufuによる、広島市の、住宅兼ギャラリー「tobe」。祖母宅に隣にアートを集める施主家族の為に計画。祖母との繋がりとギャラリー運営を考慮し、住宅側の全面が開口部で多様な性質の部屋が並列する建築を考案。既存建物の景色の維持を意図して“視線の抜け”も作る「料理のへや」 photo©藤井浩司 TOREAL

成田和弘+成田麻依 / kufuが設計した、広島市の、住宅兼ギャラリー「tobe」です。
祖母宅に隣にアートを集める施主家族の為に計画されました。建築家は、祖母との繋がりとギャラリー運営を考慮し、住宅側の全面が開口部で多様な性質の部屋が並列する建築を考案しました。また、既存建物の景色の維持を意図して“視線の抜け”も作られました。

お施主さんからの要望は所有するartと暮らす。artで生きる。
加えて高齢になったお施主さんのお祖母ちゃんと同居し、ひ孫とも生活を共にすることで元気にしたいという要望もあった。

敷地は広島市内の住宅街。お祖母ちゃんが所有する土地には3階建てのアパートが建ち、1・2階はお祖母ちゃんが生活、3階は賃貸として別の家族が生活している。周囲には小道が走り、狭いわりには地域の人の生活動線として常に人通りがある。お祖母ちゃんとの距離感、これからのギャラリー運営、生活リズム、色々と打合せをしていくうちに、お祖母ちゃんとの同居は新しく別棟増築という解答に至った。

建築家によるテキストより

まず本建物はこの小道に沿ってお祖母ちゃんのアパートを抱え込むように配置した。
アパートに対しては全面掃き出し窓とすることで、建物からはお祖母ちゃんを見守ることができて、お祖母ちゃんはどこからでも入ってくることができる。また小道に対して圧迫感を与えないように、建物の外殻を各部屋ごとのスケールまで落とし込み、更に部屋の間に隙間を設けることで、視線の抜けと、街に対してartを開くような余白を設けた。

建築家によるテキストより

既存棟のお祖母ちゃんの寝室窓からの景色はできるだけ変えないために、増築側にも今まで通りの視線の抜けを作った。毎年春に咲くピンクと白の2本のハナミズキも残した。お祖母ちゃんとの生活の距離感を、くねくねデッキの形状で建築的に落とし込んだ。既存と増築の建物間にある内外の境界を曖昧にすることで、別棟だが同居しているような、光も景色も透す薄いカーテン一枚の距離感を実現させた。

家の中でギャラリーを営む際に、プライベートな生活用途であるトイレやキッチン、浴室にもartを添えてギャラリーとして開放していく想定なため、全ての部屋がartの背景として機能する必要があった。そのため、どうしても用途が変えられないこれらの部屋以外の、他の各部屋には特に用途を決めず、光であふれる部屋、左右対称の部屋、天井がとんでもなく高い部屋など特徴のみを与え、できるだけ並列な展示空間とし、それらを外廊下で繋げた。

建築家によるテキストより
最も注目を集めたトピックス[期間:2023/11/13-11/19]
最も注目を集めたトピックス[期間:2023/11/13-11/19]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2023/11/13-11/19)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 小堀哲夫建築設計事務所が、吉祥寺の「武蔵野公会堂改修」設計プロポで最優秀提案者に選定。次点者は、青木淳と品川雅俊のAS
  2. 後藤周平建築設計事務所による、静岡・浜松市の「山手の家」。作品を集める施主家族の為に計画。生活と収集物が混ざり合う場を目指し、内外に8つのレベル差があり多方向に“視線が抜ける”構成を考案。展示する写真を窓に見立て実際の開口と並置して内部空間に奥行きも与える
  3. 橋本尚樹 / NHAによる、千葉・成田市の「玉造幼稚園」。深い森に覆われた古来の遺構も残る土地に計画。森を“主役”とする在り方を求め、“森に走りだせる形式”と“守られた安心感”を兼ね備える建築を志向。回廊で囲んだ建物の中央に明るい屋外広場のある構成を考案
  4. 遠藤克彦建築研究所による「高知県本山町新庁舎」。庁舎建築の現状にも向合う計画。共用と執務のエリアの“拡張”的な両立を求め、柱と梁の“ストラクチャー”の中で全ての“エレメント”を等価に集合させる設計を実践。機能に支配されない一室空間の様な建築を造る
  5. 栗本祐輔 / クリテクツと佐藤秀デザインによる、東京の集合住宅「番町會所」。都心の賃貸と施主住戸等を内包する建築。密集地での“付加価値提供”を目指し、4つの専有部ユニットを中央の共用部で繋ぐ構成で全方位に開口を持つ住戸群を実現。余裕を持たせた共用廊下は交流空間としても機能
  6. 藤本壮介+東畑建築事務所+梓設計による、2025年大阪・関西万博の「大屋根(リング)」。外側高さ約20mで内径約615mの世界最大級の木造建築。会場の主動線として交通空間であると共に、雨風等を遮る快適な滞留空間としても機能。屋上には緑の丘が広がり瀬戸内海の景観を眺望
  7. 藤原・室 建築設計事務所による、兵庫・神戸市の「岡本の家」。閑静な住宅街の三角形の敷地。“容積の確保”と“街並みとの調和”の両立を求め、二層分の外壁を分割して間に開口部を設けた“圧迫感を緩和”する建築を考案。視線と風が抜ける空間は“街との繋がり”も感じさせる
  8. SAKUMAESHIMA / 朔永吉+前嶋章太郎による、東京・港区の「博報堂本社エントランス」。受付機能に加えて打合せやイベントも行う場所。多様な状況の許容と会社の顔としての格式を求め、壁面や設備等の色味を統一して“圧迫感とノイズ”を消去する空間を志向。家具を組合せた場づくりで“可変性”も実現
  9. 栫井寛子+徳永孝平 / atelier SALADによる、鹿児島市の「薬師温泉」。公園の隣の歴史ある銭湯の改修。愛され続ける為の“現代的な価値”の拡大を目指し、周辺と繋がる“大きく開かれた”空間を志向。土の塊から窓部分をくり抜いた様なファサードで内外を接続すると共に交流も促す
  10. 花本大作建築設計事務所による、広島・呉市の「広本町の家」。様々な用途や規模の建物が並ぶ商店街の敷地。周囲の“雑多さ”と連続する在り方を求め、必要諸室を分解して“再構築”した“中心性の弱い構成”の建築を考案。街を散策する様な小さな場面が連続する空間を生み出す
  11. 伊東豊雄が、NHKのテレビ番組「最後の講義」に出演。予告動画も公開
  12. 塩入勇生+矢﨑亮大 / ARCHIDIVISIONによる、さいたま市の住戸改修「PATCH」。30代の施主家族の為に計画。間仕切の撤去で回遊動線を作り、部分的解体で木と鉄のフレームを挿入して“空間の彩り”と“生活の骨格”を創出。“最小限の補修”の前提の下に“新旧に捉われない自由さ”を生み出す
  13. 浅利幸男 / ラブアーキテクチャーによる、東京・府中市の「花藏院霊園『ようようの庭』」。社会変化への対応も主題とした墓地。現代的な墓の在り方を考慮し、“個別墓”と“合祀墓”を連携した“生命の循環”にも対応する形式を考案。其々の墓を“苔庭”と“築山”に分散配置し回遊式の日本庭園として造る
  14. 徳山史典+弓削純平 / UNQUOTEによる、東京・千代田区の「オフィスF」。長方形平面の区画での計画。施工費を削減しつつ豊かな空間性の構築を求め、諸機能を詰込んだ“箱状のヴォリューム”を複数の動線空間を作るように配置。工事範囲を限定すると共に非工事範囲にも新たな役割を与える
  15. 石上純也建築設計事務所による、山口の「House & Restaurant」。旧知の友人の為の住宅兼店舗。“時間と共にその重みを増していく”空間の要望に、地面に穴を掘りコンクリートを流して土の中の躯体を掘り起こしガラスを嵌める建築を考案。不確定要素を許容し使い方の発見更新を繰り返して作る
  16. スノヘッタによる、中国・香港の複合ビル「AIRSIDE」。空港の跡地の事務所や商業施設を内包する建築。繊維産業で栄えた地域の歴史を尊重し、外観から内装に至るまで“テキスタイル”の特徴を連想させる意匠を考案。アイコンとして存在すると共に活気ある公共領域も提供
  17. 大室佑介アトリエ / atelier Ichikuによる、東京・練馬区の「Haus-012」。所有地の一部を売却して新しい家に建替える計画。生活変化や将来の可能性に応える建築を求め、諸空間を一列に並べた公から私へと“層”状に移り変わる構成を考案。ファサードを“黄金比”で整えて外部の美観も保持
  18. 倉俣史朗の、世田谷美術館での展覧会「倉俣史朗のデザイン―記憶のなかの小宇宙」。没後30年を超えた今も国内外で評価され続けるデザイナーの回顧展。作家自身を主軸として“初期から晩年までの作品”を紹介する構成。創作の源泉とも言える“イメージスケッチや夢日記”も公開
  19. 新居千秋都市建築設計による、千葉の「流山市立南流山地域図書館・児童センター」。約3000㎡の滞在型複合施設。様々な規制や厳しい与件の下でも、“身体性”を大切にした“五感”に訴えかける建築を志向。寸法と素材にこだわり設計と選定した家具を用いて限られた空間の中に様々な居場所を作る
  20. 小林一行+樫村芙実 / テレインアーキテクツによる、神奈川・川崎市の「かしまだ保育園」。幹線道路と緑道に面する敷地。園の活動や子供の身体寸法から発想し、“8畳間”の空間を複数組み合わせ“風車状”にした保育室を持つ建築を考案。生活道路に開いた配置は“地域の人々の中で共に育つ”施設を意図

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