石上純也が、2024年のフレデリック・キースラー建築芸術賞を受賞
石上純也が、2024年のフレデリック・キースラー建築芸術賞を受賞Junya Ishigami photo©Chikashi Suzuki

石上純也が、2024年のフレデリック・キースラー建築芸術賞を受賞しています。


こちらはリリーステキストの翻訳です

第13回オーストリアン・フレデリック・キースラー賞の建築・芸術部門は石上純也に決まる

オーストリアン・フレデリック・アンド・リリアン・キースラー私設財団は、日本の建築家・石上純也が、建築と芸術の分野で最も資金提供された国際賞のひとつであるフレデリック・キースラー賞を受賞したことを発表します。

1974年に神奈川県で生まれた石上純也は、国際的な建築シーンで最も卓越した才能の一人です。プリツカー賞を受賞した妹島和世のSANAAに長年勤務した後、2004年に自身の事務所junya.ishigami+associatesを設立しました。彼の作品のユニークさと型破りなプロジェクトへの取り組み方は、瞬く間に認められ、多くの賞を受賞することになりました。2009年には史上最年少で日本建築学会賞を受賞、2010年にはヴェネツィア・ビエンナーレ建築展で金獅子賞を受賞、2019年には新設されたオベル・アワードの初代受賞者となりました。2010年から東北大学で教鞭をとり、2014年にはハーバード大学デザイン大学院(米国)で丹下健三デザインクリティックに任命されました。

石上にとって建築とは、人生のあらゆる領域に広がる無限の可能性を秘めたオープンフィールドであり、あらゆる必要不可欠な問題を提起するものであり、芸術的であると同時に科学的な観点から考察されるべきものでなのです。一見、建築のルールや制約から解き放たれたように見える石上は、主に自然の中に自身のプロジェクトの文脈を見出しています。そして、ランドスケープと建築の境界の再解釈に焦点を当て続けています。彼のコンセプチュアルな思考は、建築と “自然 “を織り交ぜ、デザイン、建築、環境の間の既存の境界線を伸ばしたいという衝動によって形作られています。その集中性、透明性、シンプルさを特徴とする先見性のあるデザインで、石上は、社会の生活が有機的な原理に従って構成されるような、未来の建築の全体的な探求に乗り出しています。

石上の主なプロジェクトには、神奈川工科大学KAIT工房(厚木、日本、2008年)、コペンハーゲンのHouse of Peace(2014年)、山東省の谷の教会(中国、2016年)、ボタニカルガーデンアートビオトープ「水庭」(栃木、日本、2018年)、サーペンタイン・パヴィリオン(ロンドン、2019年)などがあります。

私は、尊敬されるフレデリック・キースラー賞(建築・芸術部門)を受賞できたことを光栄に思うと同時に、財団と審査員の方々に心から感謝の意を表したいと思います。この評価は、卓越性を追求するため、建築の限界に挑戦し続ける私を鼓舞するものです、と石上純也は最初の声明で述べています。

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石上純也建築設計事務所による、中国・山東省の「水の美術館」。湖の上の約“1km”の建築。中国の“茫漠とした風景”という前提に対して、環境と建築を近付け“対等な存在”となる設計を志向。湖の端から端まで延びる“新しい陸地”を“水面にそっと触れる”様にしてつくる
石上純也建築設計事務所による、中国・山東省の「水の美術館」。湖の上の約“1km”の建築。中国の“茫漠とした風景”という前提に対して、環境と建築を近付け“対等な存在”となる設計を志向。湖の端から端まで延びる“新しい陸地”を“水面にそっと触れる”様にしてつくる鳥瞰 photo©Arch-Exist
石上純也建築設計事務所による、中国・山東省の「水の美術館」。湖の上の約“1km”の建築。中国の“茫漠とした風景”という前提に対して、環境と建築を近付け“対等な存在”となる設計を志向。湖の端から端まで延びる“新しい陸地”を“水面にそっと触れる”様にしてつくる鳥瞰 photo©Arch-Exist
石上純也建築設計事務所による、中国・山東省の「水の美術館」。湖の上の約“1km”の建築。中国の“茫漠とした風景”という前提に対して、環境と建築を近付け“対等な存在”となる設計を志向。湖の端から端まで延びる“新しい陸地”を“水面にそっと触れる”様にしてつくる外観 photo©Arch-Exist
石上純也建築設計事務所による、中国・山東省の「水の美術館」。湖の上の約“1km”の建築。中国の“茫漠とした風景”という前提に対して、環境と建築を近付け“対等な存在”となる設計を志向。湖の端から端まで延びる“新しい陸地”を“水面にそっと触れる”様にしてつくる多目的廊下 photo©Arch-Exist
石上純也建築設計事務所による、中国・山東省の「水の美術館」。湖の上の約“1km”の建築。中国の“茫漠とした風景”という前提に対して、環境と建築を近付け“対等な存在”となる設計を志向。湖の端から端まで延びる“新しい陸地”を“水面にそっと触れる”様にしてつくるカカオ豆の焙煎スペースからカカオ研磨展示スペース側を見る photo©Arch-Exist

石上純也建築設計事務所が設計した、中国・山東省の「水の美術館」です。
湖の上の約“1km”の建築です。建築家は、中国の“茫漠とした風景”という前提に対して、環境と建築を近付け“対等な存在”となる設計を志向しました。そして、湖の端から端まで延びる“新しい陸地”を“水面にそっと触れる”様にしてつくりました。

茫漠とした広大な風景は、中国で建築を考えるうえでとても重い課題である。

建築という矮小な存在では中国という巨大な環境に対して、対等な関係を築くことが難しい。小さな住宅であっても、大きな建物であっても、なにか防御的に感じて、環境から切り離し閉じざるを得ないというような諦めのような雰囲気を感じてしまう。巨大な環境の中で孤立するように建つ中国の建築は、どこか寂しげである。この印象は、街の中でも、街から離れた環境であっても同様に思うことだ。だからこそ、建築と周辺環境との間に良好な関係を築くという、あたりまえのことが中国ではとても難しい問題になるのだ。

中国においていかにして、環境と建築を対等な存在として捉えることができるか。できるかぎり環境と建築を近付け、できるかぎりその境界のあり方を曖昧にし、できるかぎり僕たち人間にとって自然を優しい存在にしていけるのか。このことがプロジェクトの主題である。

建築家によるテキストより

これは、中国山東省日照市の開発地域に計画する展示スペースとビジターセンターとショップなどを兼ねた複合施設のプロジェクトである。現在、展示スペースにはチョコレートとそれに関連するアート作品を展示しているが、将来はその内容を自由に変えられるように計画している。

敷地は開発地域のエントランスに近いエリアの人工湖の水上で、この場所を訪れる人びとは、まず、この建物を通り、開発された地域に向かうことになる。延床面積は約20,000㎡。

建築家によるテキストより

敷地である湖の上に、湖と同じ1kmほどの長さで、端から端まで、その水面にそっと触れるように、建築と環境を新たに同時に静かに延ばしていく。湖という透明な水平面を建築の内側に引き込み、水面という人間が歩くことが叶わない環境に、まるでその湖面を滑るかのように延びていく床面を新しい陸地として想像する。水の中に沈んで建つ列柱とその上に帯のように浮かぶ屋根面。その内側に引き込まれる新しい水面と地面との境界。これらのことを同時に想う。等間隔に反復する柱は新しい水面を規定し、その水面がつくり出す水際は新しい地面を規定する。建築の内側に新しい外側が生まれる。

僕たちと優しく寄り添うことができる新しい自然が建築の内側に現れるのである。

建築家によるテキストより

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