ファラが設計した、ポルトガル・ポルトの「waves of glass and clouds of metal」です。
建物の店舗部分を住戸に改修する計画です。建築家は、“ガラスブロックの波”で内部の公と私に緩やかに分離し、“金属メッシュの雲”で伝統的な家の境界線を溶解しました。また、其々の操作は伊東豊雄や長谷川逸子の建築での実験を想起させるものとなっています。
こちらは建築家によるテキストの翻訳です
平凡で狭い70年代の集合住宅の1階店舗が、二人用のアパートメントに生まれ変わることになりました。プログラムは明確だが、レイアウトはそうでもありません。
ガラスブロックの波と金属メッシュの雲が、変わらずに残る可能性がある非住宅空間を解決します。二つのカーブした壁が両階を滑らかに貫き、プライベートとパブリックを緩やかに分離しています。縦方向の軸は、二つの金属マスクによって強調されています。裏側のファサードは、ガラス、鏡、メタリックな切り抜き、安定したパターン、やっかいな手すりが複合的に重なり合っています。前面は霧のような雲の塊です。
素材のパレットは、伝統的な家の境界線を溶かします。ガラスブロック、タイル、ライトブルーの広大な表面は、時折、大理石のドット、木のライン、あからさまな赤の要素で中断されます。伊東(豊雄)のエロティックな透明感や長谷川(逸子)のオーバーレイやレイヤーの実験に言及することもできるでしょう。
このプロジェクトは、壮大ではない問いに対する壮大な答えでです。居住空間は舞台であり、住まいはパフォーミングとなる。利用者は日常生活の俳優であり観客となるのである。