佐藤オオキの総合プロデュースと日建設計の建築デザインによる、大阪・関西万博の「日本館」。“いのちと、いのちの、あいだに”をテーマとする施設。“いのちのリレー”の体現を求め、CLTを雁行させながら円環状に無数に反復させる建築を考案
佐藤オオキの総合プロデュースと日建設計の建築デザインによる、大阪・関西万博の「日本館」。“いのちと、いのちの、あいだに”をテーマとする施設。“いのちのリレー”の体現を求め、CLTを雁行させながら円環状に無数に反復させる建築を考案鳥瞰、北東側より見下ろす。 photo©経済産業省
佐藤オオキの総合プロデュースと日建設計の建築デザインによる、大阪・関西万博の「日本館」。“いのちと、いのちの、あいだに”をテーマとする施設。“いのちのリレー”の体現を求め、CLTを雁行させながら円環状に無数に反復させる建築を考案外観、南西側より見る。 photo©経済産業省
佐藤オオキの総合プロデュースと日建設計の建築デザインによる、大阪・関西万博の「日本館」。“いのちと、いのちの、あいだに”をテーマとする施設。“いのちのリレー”の体現を求め、CLTを雁行させながら円環状に無数に反復させる建築を考案外観、西側より見る。 photo©経済産業省
佐藤オオキの総合プロデュースと日建設計の建築デザインによる、大阪・関西万博の「日本館」。“いのちと、いのちの、あいだに”をテーマとする施設。“いのちのリレー”の体現を求め、CLTを雁行させながら円環状に無数に反復させる建築を考案展示室(ファームエリア) photo©経済産業省
佐藤オオキの総合プロデュースと日建設計の建築デザインによる、大阪・関西万博の「日本館」。“いのちと、いのちの、あいだに”をテーマとする施設。“いのちのリレー”の体現を求め、CLTを雁行させながら円環状に無数に反復させる建築を考案水景中庭 photo©経済産業省

佐藤オオキの総合プロデュースと総合デザイン、日建設計の建築デザインによる、大阪・関西万博の「日本館」です。
“いのちと、いのちの、あいだに”をテーマとする施設です。建築家は、“いのちのリレー”の体現を求め、CLTを雁行させながら円環状に無数に反復させる建築を考案しました。また、様々な関係者が意思疎通できる体制を整えて建築と展示を融合させました。施設の公式サイトはこちら

2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の日本政府館。展示コンセプトである「いのちと、いのちの、あいだに」に基づき、CLT(直交集成板)を雁行させながら円環状に無数に反復させることにより、「いのちのリレー」、「いのちの循環」を建物として体現した。

建築家によるテキストより

木(あるいは木材)は、いのちの循環、サーキュラーエコノミーを象徴する材料である。

なかでもCLTは、小径木を薄板のラミナとして切り出し、積層させることによって大判を作り出す、木材活用の可能性を高める新たな回路であり、さらに、今回使用されるCLTの一部は、貸与元である一般社団法人日本CLT協会に、会期後解体・返却され、新たな建築物としてリユースされることとなっている。
そのようなことから、館全体のコンセプトである「循環」を表現する建物に相応しい材料であると考えた。

CLTの板と板のあいだには、視線の通る隙間を設け、「外部と内部」、展示と建築」とが連続して繋がり、循環とは異なるもう一つの「あいだ」を想起させることを企図した。

建築家によるテキストより

従来の博覧会で出展されたパビリオンは展示内容とは無関係の、いわゆるホワイトキューブとして作られることが一般的であった。
今回は展示計画と建築設計を一体的に進めるプロセスを経ることで展示と建築の融合に挑んだ。

展示内容に応じて、膜屋根により自然光を取り入れる明るく開放的な吹抜け空間、トップライトからCLTを照らす柔らかい光の空間、暗く低い天井高により展示に集中できる空間、中央水景による象徴的な外部空間など、屋内外/明暗/気積の大小など、様々な“展示環境”をつくり、実体験として展示のストーリーを五感で感じることが出来るパビリオンを目指した。

展示との融合のため、展示計画の調整役として建物設計の担当者が日本館プロジェクトを牽引する役割を担い、実施設計ではフルBIM化により、建築設計のみならず展示設計者や施工現場など多くの関係者と視覚的に意思疎通が可能となるよう設計体制を整えた。

建築家によるテキストより
関本竜太 / リオタデザインによる、埼玉・川越市の「越屋根の家」。地域から失われつつある農家住宅の建替え計画。新しくも“昔から建っていた”佇まいを目指し、“低いプロポーション”と“越屋根”を特徴とする建築を考案。縁側と土間で内外を繋げて休憩や交流の場とする
関本竜太 / リオタデザインによる、埼玉・川越市の「越屋根の家」。地域から失われつつある農家住宅の建替え計画。新しくも“昔から建っていた”佇まいを目指し、“低いプロポーション”と“越屋根”を特徴とする建築を考案。縁側と土間で内外を繋げて休憩や交流の場とする外観、南側より見る。 photo©繁田諭
関本竜太 / リオタデザインによる、埼玉・川越市の「越屋根の家」。地域から失われつつある農家住宅の建替え計画。新しくも“昔から建っていた”佇まいを目指し、“低いプロポーション”と“越屋根”を特徴とする建築を考案。縁側と土間で内外を繋げて休憩や交流の場とする1階、ダイニングから広間側を見る。 photo©繁田諭
関本竜太 / リオタデザインによる、埼玉・川越市の「越屋根の家」。地域から失われつつある農家住宅の建替え計画。新しくも“昔から建っていた”佇まいを目指し、“低いプロポーション”と“越屋根”を特徴とする建築を考案。縁側と土間で内外を繋げて休憩や交流の場とする1階、ダイニング側から南の内土間を見る。 photo©繁田諭
関本竜太 / リオタデザインによる、埼玉・川越市の「越屋根の家」。地域から失われつつある農家住宅の建替え計画。新しくも“昔から建っていた”佇まいを目指し、“低いプロポーション”と“越屋根”を特徴とする建築を考案。縁側と土間で内外を繋げて休憩や交流の場とする外観、北側より見る、夜景 photo©繁田諭

関本竜太 / リオタデザインが設計した、埼玉・川越市の「越屋根の家」です。
地域から失われつつある農家住宅の建替え計画です。建築家は、新しくも“昔から建っていた”佇まいを目指し、“低いプロポーション”と“越屋根”を特徴とする建築を考案しました。また、縁側と土間で内外を繋げて休憩や交流の場としています。

川越で観光農園を営む農家さんの母屋建替え計画です。
既存の母屋は築50年ほどでしたが、随所に良質な建具が使われ、瓦の乗った入母屋屋根の典型的な農家のつくりでした。

周辺は市街化が進み、このような武蔵野の農家の佇まいが連なる景観は急速に失われようとしていました。
そこで建て替わる新しい母屋は、周辺環境に馴染む低いプロポーションに抑えた越屋根を持つ家とし、畑をそよぐ風を利用した通風や採光などを採り入れると共に、新しくも昔からそこに建っていたかのような佇まいとなるよう心がけました。

建築家によるテキストより

南側には広い縁側を設け、農作業後の休憩や近所の方たちとの交流の場となるよう、室内とも連続した開かれた作りとしています。室内には上足で上がる現代的な土間空間を設けることで、幾重にもレイヤードされたバッファー空間となるようにしています。このことにより、室内と屋外とはまもられながらも一体につながったような空間となりました。

泥だらけで帰宅しても気兼ねなく入れるように裏動線を設け、帰宅後は着替えから入浴、洗濯までを最短の動線で済ませられるようにしています。バスガーデンのある浴室は、家族の一日の疲れを癒やしてくれます。

建築家によるテキストより

計画は、多様な価値を大らかに受け容れて下さるご家族の懐に抱かれるように進みました。随所に様々な居場所をつくりこんでいますが、家族やそこに訪れるゲストたちが、常に一体感を感じることのできる大地の家です。

建築家によるテキストより

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