【ap job更新】 建築設計事務所出身者が集まる「創造系不動産」が、“建築と不動産のあいだ”で働く新たなメンバー(設計経験者歓迎)を募集中
【ap job更新】 建築設計事務所出身者が集まる「創造系不動産」が、“建築と不動産のあいだ”で働く新たなメンバー(設計経験者歓迎)を募集中
【ap job更新】 建築設計事務所出身者が集まる「創造系不動産」が、“建築と不動産のあいだ”で働く新たなメンバー(設計経験者歓迎)を募集中創造系不動産のロゴ

建築設計事務所出身者が集まる「創造系不動産」の、“建築と不動産のあいだ”で働く新たなメンバー(設計経験者歓迎)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

【創造系不動産とは】
「建築と不動産のあいだを追究する」をコンセプトにする創造系不動産は、設計事務所出身メンバーで構成されます。
建築家や設計事務所とコラボレーションする業務に特化した建築不動産コンサルティング会社です。

2011年に建築設計事務所出身の高橋寿太郎が創業しました。建築と不動産が融合する価値を信じ、そして多くの設計事務所や不動産会社、様々なメディアや業界団体や教育機関に、その意義を伝え続け、現在では、日本における建築と不動産のコラボレーションモデルとして定着しています。

主業務は、個人住宅・集合住宅・オフィス・商業施設等の、新築/リノベーションを問わず、不動産コンサルティング及び不動産仲介業務です。創業より15年目、メンバーも15名を超え、500近い設計事務所の皆さんとコラボレーションさせて頂いてきました。

これからも建築家との土地探しや、事業企画、ファイナンス業務の専門性をさらに研ぎ澄ましていくと共に、新しい事業にも積極的にチャレンジし、さらなる価値を提供できる会社に飛躍していくフェーズになると考えていますので、ぜひ飛び込んで来てください。

建築業界と不動産業界を取り巻く環境には、まだまだ解決すべき課題が山積みです。
・建築と不動産の両方の知識を持ち橋渡しできる人材の不足
・住宅供給過多、人口減少による空き家増加による、需給バランスの激変
・中古市場での建築家住宅が持つ価値のバトンパス
・建築業界のお金や不動産、経営ビジネスへのスキルの向上
・インフレによる建設費高騰によるプロジェクト推進の困難性
・地方の空き家を活かした地域活性化

建築から不動産の世界に飛び込んで、建築業界との懸け橋になり変革を起こしたい方、お金や不動産、ビジネスの知識・スキルを身に着けたい方、不動産や経営の能力を身に着けた新しいタイプの建築家になりたい方、様々なキャリアで建築出身のメンバーと一緒に新しい「あいだ」の開拓に挑戦したい方を募集いたします。これから先の建築キャリアを生き抜く能力が大きく変わります。
不動産の知識はまったく必要ありません。建築への情熱があれば大歓迎です!

また、創造系不動産は「建築×不動産の新しい市場をつくる」というビジョンの元、入社時よりメンバー育成を徹底・充実させています。近い将来、建築と不動産を使いこなし大活躍する人材を生み出すことをコミットしています。

さらに、創造系不動産では、定期的に社内外の専門家(社会保険労務士など)からアドバイスを受け、コンプライアンスを遵守した働きやすい社内作りに取り組んでいます。また、働きやすい環境づくりに投資を続けています。正社員、パートタイムなど、その方に合わせた多様な働き方を実現できる環境です。是非ご応募いただき、お話しをお聞きできればと思います。

塩崎太伸による論考「y/g──近接した可能世界群としての建築、あるいはフィクショナリティと世界の複数性について」。湯浅良介が設計してGottinghamが撮影した住宅“LIGHTS”を訪問して執筆
塩崎太伸による論考「y/g──近接した可能世界群としての建築、あるいはフィクショナリティと世界の複数性について」。湯浅良介が設計してGottinghamが撮影した住宅“LIGHTS”を訪問して執筆湯浅良介による住宅「LIGHTS」 "Untitled (The House in Inariyama #266)", 2024 © Gottingham Image courtesy of Office Yuasa and Studio Xxingham photo©Gottingham

建築設計事務所「アトリエコ」を共同主宰し、東京科学大学(前・東京工業大学)でも教鞭をとる塩崎太伸による論考を掲載します。湯浅良介が設計してGottinghamが撮影した住宅“LIGHTS”を訪問して執筆されました。湯浅良介による、埼玉・狭山市の住宅「LIGHTS」は、アーキテクチャーフォトでも特集記事として紹介しています


y/g──近接した可能世界群としての建築、あるいはフィクショナリティと世界の複数性について

text:塩崎太伸

 
白い灯台のような家である。灯台の光は白よりも白い、それがたとえ少し霞んだ色の光源であっても漆黒の闇の海からは、ただただ、とてつもなく白く映るのだろう。なので、最初は光(lights)という名づけの白い家を訪れて訪問記を書けばよいのだと思って引き受けたのだけれど、どうやら違う。どうやらフレーミングの外(あるいは内)にいる人間によって映されたこの白い家の表象をも含めて活字にして欲しいとのことだった。

その(とりあえず)ふたりをyとgと呼んでみる。

時系列でいうと、yはこの家の「前」にイメージをつくっている。
ドローイングにはふしぶしで豊かなカタチが登場する。消えてはまた別のカタチが生まれ、チカチカと明滅するそれらのカタチは、建築家同族の目によれば、いろいろな要望やコストバランスの中で削除・脱色されながら整理されてきたのだろうと読みとれる。当然いくつかのカタチは意識的に残されている。整理の過程で壁・天井そして床は、目地のリズムとプロポーションと幾何学と、そして力学的な力の流れと隠れた架構モジュールと、さらには流通する既成品の寸法と数とを、取り込み参照し合ってそれらの関係性がちょうど比率として成立するところでバランスを取っている。けれどそうした過程の調整は、この家の表象としてはこの際どうでもよい。

gはこの家の「後」にイメージをつくっている。
現像された表象には不思議な光の穴がある。それ自身もフレームを持ってフレームの外を暗示するようなその白い光は、フレームの外への行手を阻むかのように手前にスケールを誇示するテーブルセットが置かれている。おそらくgは、入れ子につづくこのフレームの繰り返しのどこか途中に揺蕩って、この住宅という舞台のなかのイメージを眺めて取り出そうとしている。エレベーターで言えば階と階の間の存在しないはずの途中階や、アリスで言えば鏡のコチラとアチラの間の空間。そうしたフィクショナルな境界空間(ルビ:リミナル・スペース)に半ば自分から閉じ込められに行っているようにも見える。なので表象側にも表象の裏側にもgのその姿は見えない。けれどそこに、いることは確かだという不思議な状況がある。

黒川智之建築設計事務所による、東京・新宿区の「KEITOKU BLDG」。都心の大通りに建つテナントオフィスビル。街と密接に繋がる存在を目指し、奥行2mでガラス張りの“ファサード空間”を各階に配置する構成を考案。建築全体が“立面を通じて都市と関係を持つ構え”をつくり出す
黒川智之建築設計事務所による、東京・新宿区の「KEITOKU BLDG」。都心の大通りに建つテナントオフィスビル。街と密接に繋がる存在を目指し、奥行2mでガラス張りの“ファサード空間”を各階に配置する構成を考案。建築全体が“立面を通じて都市と関係を持つ構え”をつくり出す外観、西側の道路より見る。 photo©中山保寛
黒川智之建築設計事務所による、東京・新宿区の「KEITOKU BLDG」。都心の大通りに建つテナントオフィスビル。街と密接に繋がる存在を目指し、奥行2mでガラス張りの“ファサード空間”を各階に配置する構成を考案。建築全体が“立面を通じて都市と関係を持つ構え”をつくり出す外観、東側より6~9階部分を見る。 photo©中山保寛
黒川智之建築設計事務所による、東京・新宿区の「KEITOKU BLDG」。都心の大通りに建つテナントオフィスビル。街と密接に繋がる存在を目指し、奥行2mでガラス張りの“ファサード空間”を各階に配置する構成を考案。建築全体が“立面を通じて都市と関係を持つ構え”をつくり出す6階、シェアオフィス、「ファサード空間」(ラウンジ) photo©中山保寛

黒川智之建築設計事務所が設計した、東京・新宿区の「KEITOKU BLDG」です。
都心の大通りに建つテナントオフィスビルの計画です。建築家は、街と密接に繋がる存在を目指し、奥行2mでガラス張りの“ファサード空間”を各階に配置する構成を考案しました。そして、建築全体が“立面を通じて都市と関係を持つ構え”をつくり出しました。
ビル内のクリニック内装は、黒川智之建築設計事務所、シェアオフィスの内装は、髙濱史子小松智彦建築設計が担当しています。

都心の大通り沿いに建つ10層のテナントオフィスビル。

本計画では、汎用性の高い執務スペースとして、敷地奥側に基準階を反復した整形無柱のボックスを配置した上で、都市との中間領域となる余剰空間として「ファサード空間」を前面道路側に設けた。

建築家によるテキストより

「ファサード空間」は、奥行2mのガラスに囲われた空間である。
この寸法は、廊下としては広く、部屋にはなりにくい中間的スケールであり、通りから見上げた際に内部の活動が視認できるサイズでもある。この奥行と、アクセスの起点となるEV出入口が道路側に設けられていることが相まって、ファサード空間は、ラウンジや待合など余白的な用途に結びつきやすくテナントごとの活動の差異が生まれやすい場となる。

建築家によるテキストより

基準階の反復による建築では、グランドレベルでの都市との関係に議論が集中しがちだが、本計画では、基準階の構成をボックスと余剰に分け、余剰を通り側に集約することで、建築全体が立面を通じて都市と関係を持つ構えとしている。

10層にわたり通りに面する「ファサード空間」を都市との垂直的な接点と捉え、建築が周辺環境と相互に浸透する構成とすることで、街と密接につながるオフィス空間を目指した。

建築家によるテキストより

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