スノヘッタによる、中国の「上海グランドオペラハウス」の建設が進行中。大規模な催しに加えて日常の来訪も想定した施設。“開いていく扇子”を想起させる屋根形状を特徴とし、“24時間365日”解放された屋上広場を備えた建築を考案。2026年後半から2027年初頭の開館を予定
スノヘッタによる、中国の「上海グランドオペラハウス」の建設が進行中。大規模な催しに加えて日常の来訪も想定した施設。“開いていく扇子”を想起させる屋根形状を特徴とし、“24時間365日”解放された屋上広場を備えた建築を考案。2026年後半から2027年初頭の開館を予定 photo©Yumeng Zhu
スノヘッタによる、中国の「上海グランドオペラハウス」の建設が進行中。大規模な催しに加えて日常の来訪も想定した施設。“開いていく扇子”を想起させる屋根形状を特徴とし、“24時間365日”解放された屋上広場を備えた建築を考案。2026年後半から2027年初頭の開館を予定 photo©StudioSZ Photo Justin Szeremeta
スノヘッタによる、中国の「上海グランドオペラハウス」の建設が進行中。大規模な催しに加えて日常の来訪も想定した施設。“開いていく扇子”を想起させる屋根形状を特徴とし、“24時間365日”解放された屋上広場を備えた建築を考案。2026年後半から2027年初頭の開館を予定 photo©StudioSZ Photo Justin Szeremeta
スノヘッタによる、中国の「上海グランドオペラハウス」の建設が進行中。大規模な催しに加えて日常の来訪も想定した施設。“開いていく扇子”を想起させる屋根形状を特徴とし、“24時間365日”解放された屋上広場を備えた建築を考案。2026年後半から2027年初頭の開館を予定 photo©StudioSZ Photo Justin Szeremeta

スノヘッタによる、中国の「上海グランドオペラハウス」の建設が進行中です。
大規模な催しに加えて日常の来訪も想定した施設です。建築家は、“開いていく扇子”を想起させる屋根形状を特徴とし、“24時間365日”解放された屋上広場を備えた建築を考案しました。また、2026年後半から2027年初頭の開館を予定しています。


こちらはリリーステキストの翻訳です(文責:アーキテクチャーフォト)

上海グランドオペラハウス、急速に形を成す

国際的な設計コンペの結果、スノヘッタは2017年に上海グランドオペラハウスの設計を委託されました。このプロジェクトは、伝統的なオペラ公演やコンサートに加え、実験的なパフォーマンスも提供することで、多様な観客層を魅了するために設計されています。ダイナミズム、開放性、そして上演にとどまらない包括的なプログラムにより、このオペラハウスは上海の主要な文化的ランドマークの一つとなるでしょう。

スノヘッタはこのオペラハウスの建築設計、ランドスケープ設計、インテリアデザインを手がけており、このプロジェクトは、華東建築設計研究院(East China Architectural Design & Research Institute, ECADI)、シアタープロジェクツ(Theatre Projects)、永田音響設計(Nagata Acoustics)との協力のもとに進められています。最近、オペラハウスの建設は急速に進んでおり、主要構造と外装が完了した後、現在は内装とランドスケープに焦点が移っています。主要な建設工事は2025年末に完了する予定です。

上海グランドオペラハウスは、上海の黄浦江沿いにある後灘(ホウタン)地区に位置しています。この地域は、環境に配慮した低炭素な特性を持ち、公共の場として開かれた施設であるという、オペラハウスの使命を強調しています。周囲のランドスケープは放射状に配置されており、オペラハウス全体の幾何学と調和しています。それにより、オペラハウスから都市への視線の流れ、そして都市からオペラハウスへの視線の流れの両方が確保されています。

アーティストと一般の人々をひとつの屋根の下に集めることを目的として設計されたこの新しいオペラハウスの流れるような形状は、動きを暗示しています。螺旋状の屋根の表面は、開いていく扇子を想起させ、ダンスや人間の身体が持つダイナミズムを捉えています。表面と空間の両方を生み出す、屋根の放射状の動きは、地上と空をつなぐ螺旋階段を形成し、都市や黄浦江の川岸への眺望も生み出しています。

この螺旋状で扇を広げるような動きは、ロビーやホール、3つの観客席にも至るまで、プロジェクト全体に広がっています。オペラハウスのビジュアル・アイデンティティも同じ動きを参照しており、新しく洗練されたロゴは、一目でわかる開いた扇のパターンが特徴です。

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Fumihiko Sano Studioでは実務経験者/有資格者の設計スタッフ、設計パートナーを募集しています。

弊社では佐野の持つ数寄屋大工というバックグラウンドを活かしながら、建築設計、インテリア、プロダクト、インスタレーション、アートワークなど、プロジェクトごとに作るコンセプトを中心に地域や自然の素材、一点ものの材料と向き合いながらものづくりをしていきます。

日本文化や茶の湯、木材や金属、石、左官、紙、布、ガラスなどの様々な素材や技術を使い、伝統的なだけではなく新しく現代の姿へアップデートすることを目指し活動しています。

受賞歴:EDIDA 2014 ELLE DECOR Young Japanese Design Talent、2016年度文化庁文化交流使、FRAME AWARD Emerging Designer of the Year2022、Single Brand Store of the Year 2023、IF DESIGN AWARD、GOOD DESIGN AWARD 等の賞を受賞し、国内外で色々な方面からの評価をいただいています。

現在弊社では、住宅、別荘、宿泊施設の新築やリノベーション、飲食店、商業施設、工場、ショールームなど幅広い分野の計画が進行しております。
プロジェクト担当者は作図作業だけでなくコンセプト発案から完成まですべて担当していただき、ものづくりと距離の近い環境で仕事をしていただけます。
アート、工芸、グラフィックデザインなど、建築にとどまらない仕事への興味や趣味を持った方からの応募をお待ちしています。

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【ap job更新】 建築を通して文化の構築を目指す設計事務所「OOOarchitecture」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2026年新卒)と 広報職を募集中浄蓮寺納骨堂 鳥瞰 ©OOOarchitecture

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私たちは“MAKE CULTURE”を理念に掲げ、建築を通して文化の構築を目指す設計事務所です。

建築設計を基盤としつつも、業務の範囲を限定せず、事業のブランディングやロゴデザインなど、プロジェクトを取り巻く様々な環境を横断的にデザインしています。設計スタンスの特色としては、クライアントや敷地情報、それらに関係する社会を「取材する」ようなスタンスで向き合い、対象にリスペクトと好奇心を持って設計活動を行っています。

取材によって得られたあらゆる情報すべてを、大きなテーブルに並べ、フラットで公平な目線で観察し、そこから立ち現れる結晶のような観点を、建築の形から材料選定、ディテールに至るまで建築化していきます。

また、デザインプロセス自体の アウトプットとして「OOOPAPER」と名付けた刊行物を毎年、発行しています。

現在は代表3名、スタッフ6名(女性2名、男性4名)で設計活動を行っています。
この度、事務所の拡大に伴い新たなメンバーを募集しています。様々な価値観をフェアな視点で受け入れ、コミュニケーションを取り、誠実に建築に向き合うことができる仲間を求めています。ホテル、住宅、福祉施設、小学校、オフィス、店舗内装などの様々なスケールの計画が進行中です。

ご興味のある方のご連絡をお待ちしております。

ナノメートルアーキテクチャーによる、大阪・関西万博の「時木の積層(サテライトスタジオ東)」。放送スタジオが3つ入る建築。“社会課題”の可視化も意図し、人の都合で不要となった木々“困った木”を集めて“積み柱”とする建築を考案。短い会期を逆手に取って外壁には“稲わら”も用いる
ナノメートルアーキテクチャーによる、大阪・関西万博の「時木の積層(サテライトスタジオ東)」。放送スタジオが3つ入る建築。“社会課題”の可視化も意図し、人の都合で不要となった木々“困った木”を集めて“積み柱”とする建築を考案。短い会期を逆手に取って外壁には“稲わら”も用いる外観、北側より見る。 photo©ToLoLo studio
ナノメートルアーキテクチャーによる、大阪・関西万博の「時木の積層(サテライトスタジオ東)」。放送スタジオが3つ入る建築。“社会課題”の可視化も意図し、人の都合で不要となった木々“困った木”を集めて“積み柱”とする建築を考案。短い会期を逆手に取って外壁には“稲わら”も用いる外観、西側より見る。 photo©ToLoLo studio
ナノメートルアーキテクチャーによる、大阪・関西万博の「時木の積層(サテライトスタジオ東)」。放送スタジオが3つ入る建築。“社会課題”の可視化も意図し、人の都合で不要となった木々“困った木”を集めて“積み柱”とする建築を考案。短い会期を逆手に取って外壁には“稲わら”も用いる外観、北東側より見る。 photo©ToLoLo studio
ナノメートルアーキテクチャーによる、大阪・関西万博の「時木の積層(サテライトスタジオ東)」。放送スタジオが3つ入る建築。“社会課題”の可視化も意図し、人の都合で不要となった木々“困った木”を集めて“積み柱”とする建築を考案。短い会期を逆手に取って外壁には“稲わら”も用いる外観、北側より見る。夕景 photo©ToLoLo studio

野中あつみ+三谷裕樹 / ナノメートルアーキテクチャーが設計した、大阪・関西万博の「時木(とき)の積層(サテライトスタジオ東)」です。
放送スタジオが3つ入る建築です。建築家は、“社会課題”の可視化も意図し、人の都合で不要となった木々“困った木”を集めて“積み柱”とする建築を考案しました。また、短い会期を逆手に取って外壁には“稲わら”も用いています。施設の場所はこちら(万博公式PDF)。
また、こちらのページでは、「困った木」が本建築になるまでの過程がまとめられています(困った木のリストと解説はこちらのページに)。加えて、万博の施設・設備・什器の移築・リユースに関しては、「万博サーキュラーマーケット ミャク市!」という専用ページも存在しています。

様々な人間の都合で不要となった「困った木」を日本全国から収集し、柱に用いたサテライトスタジオ東には、テレビ局の放送スタジオが3つ入っている。いろんな種類の木が縦に積み重ねられ、円盤状の屋根を支える。

プロポーザル提案時から案は変わらず、実施設計期間から約1年かけて困った木を集めた。普段は製品化された木を扱うため、建材としての木という認識が根付いていた。

建築家によるテキストより

紆余曲折を経て建築の世界に入った私達は、建築を考えながらその外側から見て、また中に入り、行ったり来たりを繰り返して思考している節がある。しかしながら建材素材ではなぜか決まったものから選ぶクセと言うか、コストやルールからそうなってしまう現状があり、それに疑うこともなくなっていたように感じる。
すっかり建築の内側でしか考えられないようになってしまっていた、と言っても過言ではないかもしれない。

しかし木の取得では建材になる前の木や身近にある木の意味に触れた。木をきっかけに、その裏側にある社会問題や環境・産業問題、また良い面としての木から学ぶ活動に気付かされた。建築の外側に足を踏み出し、視野が広がったような感覚がある。

建築家によるテキストより

壁材には「苫編み」という技法で編んだ稲わらを取り付けた。外壁に求められるのは耐久性である。しかし苫は1年で更新されるような材料で、現代の材料とは真逆の特徴を持つ。半年という会期だからこそたどり着いた材料だ。

また茅葺きの葦は取得が簡単にはできないが、稲わらは日本全国どこからでも毎年手に入るお手軽材料である。苫を今後も外壁として提案し続けるわけではないが、素材の寿命やサイクル、入手といった経路についても考えを改めるきっかけとなった。

誰もが関わりやすい素朴なものをきっかけに、積み柱という木造の新しい工法の再編にアプローチすると同時に、自身と関係があるかもしれない背景にある社会課題を認識できるようにする試みである。

建築家によるテキストより

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