妹島和世の空間設計で、化粧品メーカー“ポーラ”の銀座旗艦店「ポーラ ギンザ」が2025年12月にリニューアルオープン。音楽家・渋谷慶一郎、照明家・豊久将三、嗅覚のアーティスト・和泉侃もプロジェクトに参画
妹島和世の空間設計で、化粧品メーカー“ポーラ”の銀座旗艦店「ポーラ ギンザ」が2025年12月にリニューアルオープン。音楽家・渋谷慶一郎、照明家・豊久将三、嗅覚のアーティスト・和泉侃もプロジェクトに参画 image courtesy of ポーラ

妹島和世の空間設計で、化粧品メーカー“ポーラ”の銀座旗艦店「ポーラ ギンザ」が2025年12月12日にリニューアルオープンします。
音楽家・渋谷慶一郎、照明家・豊久将三、嗅覚のアーティスト・和泉侃もプロジェクトに参画します。店舗の場所はこちら(Google Map)。

新しい自分に出会うフローラの森

ポーラの新しい空間は咲きあふれるフローラ(ラテン語:花や植物)に包まれた、森のような新しい庭です。フローラは壁面に影を落としながら、呼吸するようにゆっくりと動いています。この空間に足を踏み入れると人々は突然、いつもの時間の流れと少しだけ異なるフローラの時間に迎え入れられます。薄明るく柔らかい、心地よい光の中をめぐりながら、一人ひとりが自分との対話をゆっくりと愉しみ、まだ見ぬ自分に出会います。

この空間の呼吸とともに音楽が生まれます。瞬間ごとにかわりつづける音の響きと光の気配が重なり合い、その時そこにいる人だけの特別な体験が生まれます。

フローラの森の下には、その森を支える静謐な空間が広がっています。森のささやきの音が作り出す、静けさに溢れた空間では、自分がやってきた日常の光が遠くから少しだけ差し込み、さらに自分を開放する深い旅へと導かれます。

リリーステキストより

以下に、その他の画像も掲載します。

【ap job更新】 母子家庭向け居住支援にも関わり、“福祉と住まいの間”を追求する設計事務所「秋山立花」が、設計スタッフ(経験者・既卒)を募集中
【ap job更新】 母子家庭向け居住支援にも関わり、“福祉と住まいの間”を追求する設計事務所「秋山立花」が、設計スタッフ(経験者・既卒)を募集中
【ap job更新】 母子家庭向け居住支援にも関わり、“福祉と住まいの間”を追求する設計事務所「秋山立花」が、設計スタッフ(経験者・既卒)を募集中鵠沼の家01

母子家庭向け居住支援にも関わり、“福祉と住まいの間”を追求する設計事務所「秋山立花」の、設計スタッフ(経験者・既卒)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

株式会社秋山立花は私たちとともに活動する設計スタッフを募集いたします。

【秋山立花について】
秋山立花は「社会と人生に新しい選択肢を産みだす」ことを理念として設計活動を行なっています。
空間を設計するだけではなく、新しい仕組みや新しい制度を産みだしていくことによって、社会に選択肢を増やし、より良い未来を形作っていくことを目指しています。
建築設計では福祉施設と住宅の設計が多いですが、現在は宿泊施設のプロジェクトもあり、多様な設計経験をすることができます。
現在は代表の秋山怜史を含め、スタッフ4名全員が子育て世代であり、仕事と子育ての両立がしやすい環境が整っています。

【代表 秋山怜史について】
代表である秋山怜史は日本で初めてとなるシングルマザーシェアハウスの産みの親であり、現在はNPO法人全国ひとり親居住支援機構という、全国の母子家庭向けの居住支援を行う団体が加盟するNPOの代表も務めています。

この国の居住支援の選択肢はとても少なく、本来必要である「福祉と住まい」のちょうど中間に位置する支援や制度がほとんどありません。この何もなかったところに産みだされたのが、シングルマザーシェアハウスです。

いまでは、東京都豊島区や静岡県川根本町、群馬県など行政と協力をしているプロジェクトも生まれてきており、まさに、空間だけではなく、仕組みや制度から作っていっています。
希望があれば、このような社会に求められる活動にも参画することが可能です。

【秋山立花に興味をもっていただいた方へ】
私たちの活動に興味をもっていただけましたら、ぜひ、ご連絡をください。
建築の可能性を信じ、建築を通じて新たな選択肢を産みだす。その一連の流れをぜひともに歩んでいただけましたら幸いです。
また、ご自身の感じている社会課題や取り組みたいことも積極的に応援いたします。一緒に新しい選択肢を産みだしていきましょう。

田村秀規 / PODAによる、埼玉・戸田市の「笹目の作業場」。工場街に建つ空調設備会社の社屋。“記憶を喚起する”存在を求め、“周辺視”に着目して“無意識のまなざし”を顕在化する建築を志向。数種類のポリカ板とバルコニーで“多様な解像度の風景”を内部空間に生み出す
田村秀規 / PODAによる、埼玉・戸田市の「笹目の作業場」。工場街に建つ空調設備会社の社屋。“記憶を喚起する”存在を求め、“周辺視”に着目して“無意識のまなざし”を顕在化する建築を志向。数種類のポリカ板とバルコニーで“多様な解像度の風景”を内部空間に生み出す外観、敷地内の南西側より見る。 photo©浅川敏
田村秀規 / PODAによる、埼玉・戸田市の「笹目の作業場」。工場街に建つ空調設備会社の社屋。“記憶を喚起する”存在を求め、“周辺視”に着目して“無意識のまなざし”を顕在化する建築を志向。数種類のポリカ板とバルコニーで“多様な解像度の風景”を内部空間に生み出す外観、敷地内の南側より見る。 photo©浅川敏
田村秀規 / PODAによる、埼玉・戸田市の「笹目の作業場」。工場街に建つ空調設備会社の社屋。“記憶を喚起する”存在を求め、“周辺視”に着目して“無意識のまなざし”を顕在化する建築を志向。数種類のポリカ板とバルコニーで“多様な解像度の風景”を内部空間に生み出す2階、廊下から吹抜越しに作業場2を見る。 photo©浅川敏
田村秀規 / PODAによる、埼玉・戸田市の「笹目の作業場」。工場街に建つ空調設備会社の社屋。“記憶を喚起する”存在を求め、“周辺視”に着目して“無意識のまなざし”を顕在化する建築を志向。数種類のポリカ板とバルコニーで“多様な解像度の風景”を内部空間に生み出す2階、作業場2 photo©浅川敏

田村秀規 / PODAが設計した、埼玉・戸田市の「笹目の作業場」です。
工場街に建つ空調設備会社の社屋の計画です。建築家は、“記憶を喚起する”存在を求め、“周辺視”に着目して“無意識のまなざし”を顕在化する建築を志向しました。そして、数種類のポリカ板とバルコニーで“多様な解像度の風景”を内部空間に生み出しました。

意識の捉えるリアルな対象よりはむしろその周辺にぼんやり漂う風景のほうが、記憶や夢には鮮明によみがえる。周辺視*1とも呼ばれる「無意識のまなざし」を顕在化する試みである。
数種類のポリカーボネート板と植栽に囲われたバルコニーを介し、場所ごとに多様な解像度で調停された風景が工場街と親和的に響き合う。

建築家によるテキストより

何かの作業に没頭するとき、誰かと会話するとき、私たちは家具の配置や窓辺の風景に注意を払っているだろうか?
印象的な出来事のあった日の夜には、取るに足らない背景こそが決まって夢に回帰するのはなぜか?
ぼんやりと周囲にただよう風景には、意識が直面するリアルな像には還元できない、底知れぬ強度が潜んでいるように思える。

埼玉県戸田市南西部、荒川左岸の工場街に、記憶を喚起するような風景をつくりたいと考えた。
クライアントは、20年ほど前からこの地に拠点を構える空調設備会社で、既存社屋の老朽化に加え、非効率な作業環境の改善が問われていた。

建築家によるテキストより

主要なワークススペースのある2階には、植栽に囲われたバルコニーが張り出す。南西からの日差しを抑制し、隣接する工場とのあいだの緩衝帯となる。

バルコニー沿いの植栽や、遠方に広がる緑樹と同様に、工場街の風景や機械音までも等価に引き受ける。周囲を取り巻く環境は身体との関係から再解釈された。外壁の主要な採光面と内部間仕切りにおいては、各階各室ごとに求められる耐風圧強度と視認性の条件が異なるため、仕様の異なるポリカーボネート複層板とガラスが個別に採用された。

植栽と黒ずんだサイディング壁、荒川の土手と錆びついたトタン屋根、階段越しに半階ずれた室内同士がランダムに調停され、場所ごとに多様な解像度の風景が立ち現れる。工場のノイズが通奏低音となり風景と交わる。周辺視が捉える弛緩した風景は、想像力の降り立つ余白を生み、記憶と現実のあいだを移ろう。

建築家によるテキストより

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