建築家・末光弘和とBIOTA・伊藤光平によるトークイベント「緑と微生物が育む次世代の都市・建築空間」が開催。“地球環境への貢献を目指す”建築家と“ヒトと生態系が持続可能に発展する都市づくりを追求する”研究事業者が語る。主催と会場は新宿区のリビングデザインセンターOZONE
建築家・末光弘和とBIOTA・伊藤光平によるトークイベント「緑と微生物が育む次世代の都市・建築空間」が開催。“地球環境への貢献を目指す”建築家と“ヒトと生態系が持続可能に発展する都市づくりを追求する”研究事業者が語る。主催と会場は新宿区のリビングデザインセンターOZONE左:末光弘和(建築家・SUEP.主宰・九州大学准教授)撮影:Masatomo MORIYAMA、右:伊藤光平(株式会社 BIOTA 代表取締役) photo courtesy of リビングデザインセンターOZONE

建築家・末光弘和とBIOTA代表・伊藤光平によるトークイベント「緑と微生物が育む次世代の都市・建築空間」が開催されます。
“地球環境への貢献を目指す”建築家“ヒトと生態系が持続可能に発展する都市づくりを追求する”研究事業者が語ります。主催と会場は、東京都新宿区のリビングデザインセンターOZONEです(※会場は、5Fセミナールーム)。
開催日時は、2025年10月18日(土)16:00~18:00申込先はこちら(※要事前申込)。【ap・ad】

リビングデザインセンターOZONE(所在地:東京都新宿区)では、「グリーンインフラ」と「微生物多様性」の視点から、建築における真のウェルビーイングについて考察するセミナーを10月18日(土)に開催します。

自然環境の機能をさまざまな社会課題の解決に活用する「グリーンインフラ」の考え方は、サステナブルな建築設計にも浸透しつつあります。また、都市や生活空間に生息する微生物の多様性を高めることで、持続可能な都市づくりを実現しようという動きも生まれています。今回のセミナーでは、植物と微生物が次世代の都市・建築空間にもたらす可能性を探ります。

「ミドリノオカテラス(2020年竣工)」など、自然と共存する建築デザインを介し、地球環境への貢献を目指す建築家ユニット「SUEP.」の末光弘和氏。そして、微生物との共生によって、ヒトと生態系が持続可能に発展する都市づくりを追求する株式会社BIOTAの伊藤光平氏を迎え、植物と微生物を活かす次世代の都市・建築空間にとって「真のウェルビーイング」とは何か、そこに至る手法について、両者の考えや取り組みからひも解いていきます。

リリーステキストより

以下に、講師のプロフィールなどを掲載します。

KUMA & ELSAによる、埼玉の「House by the temple」。“別世界”と言える巨大な境内と向い合う敷地。“ミラーリング・ワールド”を主題とし、“囲われた世界とその中の建築”と捉えた寺の構成を踏襲。利他性も倣い隣家への寄与を考えて母家の平面を“1/4円”とする
KUMA & ELSAによる、埼玉の「House by the temple」。“別世界”と言える巨大な境内と向い合う敷地。“ミラーリング・ワールド”を主題とし、“囲われた世界とその中の建築”と捉えた寺の構成を踏襲。利他性も倣い隣家への寄与を考えて母家の平面を“1/4円”とする外観、北西側の道路より見る。 photo©隈翔平
KUMA & ELSAによる、埼玉の「House by the temple」。“別世界”と言える巨大な境内と向い合う敷地。“ミラーリング・ワールド”を主題とし、“囲われた世界とその中の建築”と捉えた寺の構成を踏襲。利他性も倣い隣家への寄与を考えて母家の平面を“1/4円”とする1階、左:2階への階段、中央手前:リビング、右奥:ダイニングとキッチン photo©隈翔平
KUMA & ELSAによる、埼玉の「House by the temple」。“別世界”と言える巨大な境内と向い合う敷地。“ミラーリング・ワールド”を主題とし、“囲われた世界とその中の建築”と捉えた寺の構成を踏襲。利他性も倣い隣家への寄与を考えて母家の平面を“1/4円”とする1階、リビングから開口部越しに離れを見る。 photo©隈翔平
KUMA & ELSAによる、埼玉の「House by the temple」。“別世界”と言える巨大な境内と向い合う敷地。“ミラーリング・ワールド”を主題とし、“囲われた世界とその中の建築”と捉えた寺の構成を踏襲。利他性も倣い隣家への寄与を考えて母家の平面を“1/4円”とする2階、主寝室 photo©隈翔平

KUMA & ELSAが設計した、埼玉の「House by the temple」です。
“別世界”と言える巨大な境内と向い合う敷地での計画です。建築家は、“ミラーリング・ワールド”を主題とし、“囲われた世界とその中の建築”と捉えた寺の構成の踏襲しました。また、利他性も倣い隣家への寄与を考えて母家の平面を“1/4円”としました。

住宅地数区画分ほどの規模をした、巨大な寺の境内の輪郭は背の高い塀で囲まれ、その上からいくつもの大木が顔を出している。
通りには人の背丈よりも高い灯籠が立ち並び、木々の茂みの向こうには密やかに佇むお堂の屋根が見える。敷地を含んだ住宅地は、そんな別世界の境目に平然と接していた。その際で起こる人の生活とは、建築とは、どのようなものであるのか。

建築家によるテキストより

寺の門前に建つ家。そのキーワードは、ミラーリング・ワールドと定めた。
別世界と向かい合う、暮らしのためのもうひとつの世界。前面道路を境に寺の世界を鏡に映すように、囲われた世界とその中の建築という同じ構成を敷地内に展開した。また、そうして生まれたふたつの世界の間に、やり取りを与えたかった。
寺の森という都市の空白を敷地内へと連続させ、さらにそれをこの家だけで受け止めず隣地までへも引き込んでいくように、敷地奥に1/4円平面の2階建ての母屋を置いた。

建築家によるテキストより

境内の森が、そこに接する全てのものにとって恩恵であるように、この敷地内の余白も、通りや隣家といった周辺要素に対して利他的でありたかった。円弧状に折れ曲がる庭側の外壁面は、敷地奥から斜めに射す南からの日光をいなし、庭へ落ちる自身の影を小さく抑える。
対照的に、通りには平屋の離れを添えた。寺の門前の窪みに空間的なひと呼吸を与え、それぞれの世界から別の世界を眺める際の視覚に、具体性を与える道標と見なした。立体トラス構造のスティールフェンスで軽やかに包まれた世界の内側はミントグリーン色に染まり、境内に生い茂る木々の景色が、共有された背景として上方に奥深く広がる。

耐力壁を担う玄関のホワイトボックス、梁を1本1本支える円弧状に配された丸柱群、鉛直荷重を支えるT字型の柱と梁のユニット。
地上階では、異なる構造的役割と成り立ちで区別された3つの物体に、一見偶発的に平面をそのまま構成させた。それぞれに建築全体の構造体よりも一段小さな構えを与え、フェンスやキッチンをも仲間とした異なる形態と言語をもった群が、室内外に立ち現れることを期待した。

建築家によるテキストより

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