



axonometricが設計した、福岡・福津市の店舗「DILLY DALLY」です。
風が強い海辺に計画された広場のある飲食店です。建築家は、風から守られた“岩陰の様な場所”を意図し、広場を囲むように細長い建築を配置する構成を考案しました。また、壁面の配置は雑多な景色を遮蔽しつつ自然の美しい風景の導入も意図しました。施設の場所はこちら(Google Map)。
美しいサンセットが眺められる海辺の敷地に、BBQや様々なイベントができる広場と、飲食を中心とした店舗をつくる計画である。
敷地は福岡県、西の海に面する福津市の浜辺の一角。海と森に囲まれた広い場所で、美しい景色を楽しめるものの、季節によっては強風で全く屋外が活用できない土地であった。
そこで、できるだけ大きく広場を囲むように細長く空間を配置し、風から守られた岩陰のような場所をつくろうと考えた。
最も海がよく見える空間はガラス張りのレストランとなり、広場からはレストランを介して海を眺めることができる。また周辺の雑多な景色は立ち上がった壁が遮蔽し、森や海が美しく切り取られるように立面を計画している。
また、この建築の外形は、風力解析を行い、広場に入る風が心地よい風力まで減衰されるように調節されている。人々が美しい自然に親しむために、環境を読み込み、最低限の操作により人のための広場を作りたいと考えた。
広大な自然環境の景色と周辺の雑多な景色、季節により吹く強い海風。このような周辺環境に応答して形成されたランドスケープと、そこに活動の場所を人々が見出すような状況を作りたいと考えた。
建築の形を決定する拠り所を徹底して周辺環境、自然環境に求めることで、建築の内的な論理によらない設計手法を模索した。