榊原節子建築研究所による、大阪市の「光廊の家」。三方を囲まれた細長い敷地に建つ二世帯住宅。多様な体験が可能な住まいを求め、白い抽象的な“光廊”と素材感のある具体的な“生活の場”を行き来する構成を考案。光廊は世帯間や家族の距離感を調整する役割も担う外観、南東側の交差点より見る。 photo©小川重雄
榊原節子建築研究所による、大阪市の「光廊の家」。三方を囲まれた細長い敷地に建つ二世帯住宅。多様な体験が可能な住まいを求め、白い抽象的な“光廊”と素材感のある具体的な“生活の場”を行き来する構成を考案。光廊は世帯間や家族の距離感を調整する役割も担う1階、玄関土間から2階への階段側を見る。 photo©小川重雄
榊原節子建築研究所による、大阪市の「光廊の家」。三方を囲まれた細長い敷地に建つ二世帯住宅。多様な体験が可能な住まいを求め、白い抽象的な“光廊”と素材感のある具体的な“生活の場”を行き来する構成を考案。光廊は世帯間や家族の距離感を調整する役割も担う2階、キッチンから「食堂」越しに居間側を見る。 photo©小川重雄
榊原節子建築研究所が設計した、大阪市の「光廊の家」です。
三方を囲まれた細長い敷地に建つ二世帯住宅の計画です。建築家は、多様な体験が可能な住まいを求め、白い抽象的な“光廊”と素材感のある具体的な“生活の場”を行き来する構成を考案しました。また、光廊は世帯間や家族の距離感を調整する役割も担っています。
敷地は、大阪市内の長屋を解体した細長い形状で、三方を建物に囲まれている。住まい手は7人。小さな子供3人がいる若い家族と両親の二世帯住宅である。
多人数の住まいとしては決して広くなく機能的なスペースも必要ななか、あえて余白となる13の天窓が連続する「光廊」を設けた。降り注ぐ光は、十分すぎるほどの明るさと広がりをもたらすが、それらをより強調するため、白い抽象的な空間に仕上げている。
一方、「光廊」と壁一枚を隔てた生活の場は、梁や柱、耐力壁といった木構造や石膏ボードの素地仕様など構法や素材をそのまま現し、雑味がある具体的な空間としている。住まい手は、自分の部屋から出たとき、階を移動するとき、抽象的な空間と必然的に出会い、新鮮さを覚え、気持ちの切り替えをする。
ひとつの住戸内で内と外、具体と抽象、日常と非日常といったふたつの空間を行き来することで、多様な体験をすることを試みた。加えて「光廊」は各階を断面的につなぎ、世帯間や家族同士の距離感を調整する役割も担っている。