architecture archive

池原靖史建築設計事務所による、東京・大田区の、住宅改修「六郷の居拠」。ミニ開発の商品住宅を対象に計画。既存間仕切を構造補強の上で取り除き、空の建物内に二枚の“ブロック”壁を配置。“壁体”は生活機能を再配置すると共に住居への愛着を深める“拠り所”としての“機能”も担う
池原靖史建築設計事務所による、東京・大田区の、住宅改修「六郷の居拠」。ミニ開発の商品住宅を対象に計画。既存間仕切を構造補強の上で取り除き、空の建物内に二枚の“ブロック”壁を配置。“壁体”は生活機能を再配置すると共に住居への愛着を深める“拠り所”としての“機能”も担う南側外観。「ミニ開発」の風景に対する、極小の再開発の試み。 photo©Takuya Seki
池原靖史建築設計事務所による、東京・大田区の、住宅改修「六郷の居拠」。ミニ開発の商品住宅を対象に計画。既存間仕切を構造補強の上で取り除き、空の建物内に二枚の“ブロック”壁を配置。“壁体”は生活機能を再配置すると共に住居への愛着を深める“拠り所”としての“機能”も担う1階、ライブラリー。様々な生活機能を引き連れて立つ2つの「壁体」。 photo©Takuya Seki
池原靖史建築設計事務所による、東京・大田区の、住宅改修「六郷の居拠」。ミニ開発の商品住宅を対象に計画。既存間仕切を構造補強の上で取り除き、空の建物内に二枚の“ブロック”壁を配置。“壁体”は生活機能を再配置すると共に住居への愛着を深める“拠り所”としての“機能”も担う2階、リビングダイニング。間仕切り壁を取り除いた既存建物の外殻と「壁体」。 photo©Takuya Seki

池原靖史建築設計事務所が設計した、東京・大田区の、住宅改修「六郷の居拠」です。
ミニ開発の商品住宅を対象に計画されました。建築家は、既存間仕切を構造補強の上で取り除き、空の建物内に二枚の“ブロック”壁を配置しました。そして、“壁体”は生活機能を再配置すると共に住居への愛着を深める“拠り所”としての“機能”も担います。

防火地域に指定された敷地には同じデザインが反復されるように4軒の戸建て住宅が並ぶ。
いわゆる「ミニ開発」によって建てられた築20年弱の商品化住宅群であり、いずれも延床面積が99㎡、木造2階建ての準耐火建築物である。建主はそのうち1軒を、改修を前提に中古で購入した。

建築家によるテキストより

計画にあたり、まちなみの連続性を保持する意図から、建物の屋根と外壁は既存のまま利用する方針とした。軽量鉄骨を用いて構造補強したうえで間仕切り壁を取り除いた既存建物の外殻に対し、住まい全体を描き換えうる「確かさ」をもったコンクリートブロック積みの「壁体」を、慎重に布置する事とした。

建物内外の境界をときほぐし、また1階と2階をつなぐように2つの「壁体」が立ち上がると、幅員と明暗の深い階調が敷地内にレイアウトされ、それぞれの場所に相応しい生活機能が再配置される。

建築家によるテキストより

光庭、ライブラリー、ワークスペース、階段手摺、クローゼット等の機能を伴って立つ「壁体」はしかし、同時にそのどれでもない事が目指されている。定量化可能な機能の組み合わせからなる商品化住宅の中にあって、グレーの「壁体」はやがて生活を満たす以上の何か−−住人がこの場所を自分の住まいと認め愛着を深めていくための「拠りどころ」となる。それはおそらく建築の最も原初的な「機能」だろう。

建築家によるテキストより
トラフ建築設計事務所による、神奈川の、駅の待合室「新横浜駅 Shin-Yoko Gateway Spot」。新設駅の“待合”と“情報交流拠点”の機能を担う場。部屋自体の象徴性も意図し、鉄道に関わる“建材”と“塗分け”で“未来のまち”を抽象的に表現する空間を考案。什器類は現代の要望に応える機能性も備える
トラフ建築設計事務所による、神奈川の、駅の待合室「新横浜駅 Shin-Yoko Gateway Spot」。新設駅の“待合”と“情報交流拠点”の機能を担う場。部屋自体の象徴性も意図し、鉄道に関わる“建材”と“塗分け”で“未来のまち”を抽象的に表現する空間を考案。什器類は現代の要望に応える機能性も備える photo©小川真輝
トラフ建築設計事務所による、神奈川の、駅の待合室「新横浜駅 Shin-Yoko Gateway Spot」。新設駅の“待合”と“情報交流拠点”の機能を担う場。部屋自体の象徴性も意図し、鉄道に関わる“建材”と“塗分け”で“未来のまち”を抽象的に表現する空間を考案。什器類は現代の要望に応える機能性も備える photo©小川真輝
トラフ建築設計事務所による、神奈川の、駅の待合室「新横浜駅 Shin-Yoko Gateway Spot」。新設駅の“待合”と“情報交流拠点”の機能を担う場。部屋自体の象徴性も意図し、鉄道に関わる“建材”と“塗分け”で“未来のまち”を抽象的に表現する空間を考案。什器類は現代の要望に応える機能性も備える photo©小川真輝

トラフ建築設計事務所が設計した、神奈川の、駅の待合室「新横浜駅 Shin-Yoko Gateway Spot」です。
新設駅の“待合”と“情報交流拠点”の機能を担う場の計画です。建築家は、部屋自体の象徴性も意図し、鉄道に関わる“建材”と“塗分け”で“未来のまち”を抽象的に表現する空間を考案しました。また、什器類は現代の要望に応える機能性も備えています。施設の場所はこちら(Google Map)

2023年3月に開業した相鉄・東急新横浜線「新横浜」駅に設置される待合室「Shin-Yoko Gateway Spot」の内装計画を手掛けた。
相鉄線、東急線、中部・関西方面の玄関口となる同駅構内の9坪のスペースに、待合い機能と情報交流拠点としての機能が求められた。

建築家によるテキストより

壁面全面に施した幾何学的なグラフィックを、白とシルバーの塗装の塗分けと、鉄道各社に関係する建材や再生材の組み合わせで表現し、室内自体がシンボリックに見える計画とした。

素材には、相模鉄道で使用されているレンガ、東急電鉄の駅舎の廃木材「えきもく」、JR東海「東海道新幹線再生アルミ」といった各社の歴史を象徴するものを用いた。3社が交わることでさらに発展していく未来のまちの風景を抽象的に表現し、想像が広がるグラフィックとなっている。

建築家によるテキストより

スペースの中央には、イベント時にレイアウト変更が可能な天然木のベンチが4台置かれ、座面の高さに違いを持たせることで、サイドテーブルやひじ掛けとしても使用できる。壁面グラフィックの一部が立体化したような壁面のカウンターでは軽作業やスマートフォンのワイヤレス充電ができる。

壁面のシルバーとは対比的に温かみのある天然木による家具を用い、小さくも居心地の良さと吸引力のある待合スペースを目指した。

建築家によるテキストより
井上真彦 / MISTと高橋勝建築設計事務所による、大阪市の「β本町橋」。河川沿いのイベント開催等も行う公園施設。生活の延長にある“実験基地”の具現化を求め、周囲と連続する“動線”と“視線の抜け”で開かれた場を構築。架構操作で“汎用性”があり“想像の余地を残す”空間も意図
井上真彦 / MISTと高橋勝建築設計事務所による、大阪市の「β本町橋」。河川沿いのイベント開催等も行う公園施設。生活の延長にある“実験基地”の具現化を求め、周囲と連続する“動線”と“視線の抜け”で開かれた場を構築。架構操作で“汎用性”があり“想像の余地を残す”空間も意図外観 photo©髙橋菜生
井上真彦 / MISTと高橋勝建築設計事務所による、大阪市の「β本町橋」。河川沿いのイベント開催等も行う公園施設。生活の延長にある“実験基地”の具現化を求め、周囲と連続する“動線”と“視線の抜け”で開かれた場を構築。架構操作で“汎用性”があり“想像の余地を残す”空間も意図1階、ピロティ photo©髙橋菜生
井上真彦 / MISTと高橋勝建築設計事務所による、大阪市の「β本町橋」。河川沿いのイベント開催等も行う公園施設。生活の延長にある“実験基地”の具現化を求め、周囲と連続する“動線”と“視線の抜け”で開かれた場を構築。架構操作で“汎用性”があり“想像の余地を残す”空間も意図1階、ピロティとリビング photo©山田圭司郎
井上真彦 / MISTと高橋勝建築設計事務所による、大阪市の「β本町橋」。河川沿いのイベント開催等も行う公園施設。生活の延長にある“実験基地”の具現化を求め、周囲と連続する“動線”と“視線の抜け”で開かれた場を構築。架構操作で“汎用性”があり“想像の余地を残す”空間も意図2階への階段 photo©髙橋菜生

井上真彦 / MIST高橋勝建築設計事務所が設計した、大阪市の「β本町橋」です。
河川沿いのイベント開催等も行う公園施設です。建築家は、生活の延長にある“実験基地”の具現化を求め、周囲と連続する“動線”と“視線の抜け”で開かれた場を構築しました。そして、架構操作で“汎用性”があり“想像の余地を残す”空間も意図されました。施設の公式サイトはこちら

大阪市内を流れる東横堀川は、頭上を高速道路が覆うため、川に背を向ける街並みが定着しており、水都大阪再生の動きからも一歩遅れた場所であった。
そんな状況の中でも、2006年からスタートした地域の有志による地道な活動と行政へ向けた様々な提言によって、河川沿いの緑道の再整備、船着場の設置等が進み、2021年に大阪市との協定に基づく民間事業によって建設された公園施設がベータ本町橋である。

建築家によるテキストより

企画運営は前述の地域のまちづくりを担ってきたチームが中心となって設立した一般社団法人が担い、公園と東横堀川の水面を最大限活用しながら、様々な目的を持った多数の事業主体の集まりによって、都市における水辺の可能性を探究するための施設として構想された。

設計にあたっては2つの点が求められた。一つは、「地域の生活の延長にある施設でありたい」ということ、もう一つは、「新たな試みが行われ続ける実験基地でありたい」ということだった。一見対立するようにも思われるこれらの理念が、同時に実現する場を作ることを目指して設計を行なった。

建築家によるテキストより

街と水面の間にある公園に面した1階では、川へと斜めに向かう公園内のスロープのラインと並行にピロティを設けることで、街の延長として建築を位置付け、断面計画でも公園レベルと道路レベルからの動線と、視線の抜けに配慮することで、街と川の両方に開かれた建築とした。

また、使い方に汎用性を持たせるため、柱梁はシンプルな架構としつつ、各々の柱に少しだけ逸脱や個性を与えることで、利用者に想像の余地を残す大らかな場所の作り方を心がけた。

建築家によるテキストより
坂本拓也 / ATELIER WRITEと柴山修平 / Zeltによる、岐阜・土岐市の「KOYO BASE」。陶磁器産地の既存倉庫を改修した“うつわ”の複合体験施設。開かれた親しみのある場を目指し、窓の新設や諸室の配置等で光で満たされ視線が抜ける空間を構築。内装は“ニュートラル”を意識し“素焼きの色”で統一
坂本拓也 / ATELIER WRITEと柴山修平 / Zeltによる、岐阜・土岐市の「KOYO BASE」。陶磁器産地の既存倉庫を改修した“うつわ”の複合体験施設。開かれた親しみのある場を目指し、窓の新設や諸室の配置等で光で満たされ視線が抜ける空間を構築。内装は“ニュートラル”を意識し“素焼きの色”で統一外観 photo©長谷川健太
坂本拓也 / ATELIER WRITEと柴山修平 / Zeltによる、岐阜・土岐市の「KOYO BASE」。陶磁器産地の既存倉庫を改修した“うつわ”の複合体験施設。開かれた親しみのある場を目指し、窓の新設や諸室の配置等で光で満たされ視線が抜ける空間を構築。内装は“ニュートラル”を意識し“素焼きの色”で統一1階、エントランス photo©長谷川健太
坂本拓也 / ATELIER WRITEと柴山修平 / Zeltによる、岐阜・土岐市の「KOYO BASE」。陶磁器産地の既存倉庫を改修した“うつわ”の複合体験施設。開かれた親しみのある場を目指し、窓の新設や諸室の配置等で光で満たされ視線が抜ける空間を構築。内装は“ニュートラル”を意識し“素焼きの色”で統一2階、ワークショップルームからカフェダイニングを見る。 photo©長谷川健太
坂本拓也 / ATELIER WRITEと柴山修平 / Zeltによる、岐阜・土岐市の「KOYO BASE」。陶磁器産地の既存倉庫を改修した“うつわ”の複合体験施設。開かれた親しみのある場を目指し、窓の新設や諸室の配置等で光で満たされ視線が抜ける空間を構築。内装は“ニュートラル”を意識し“素焼きの色”で統一2階、売場 photo©長谷川健太

坂本拓也 / ATELIER WRITE柴山修平 / Zeltが設計した、岐阜・土岐市の「KOYO BASE」です。
陶磁器産地の既存倉庫を改修した“うつわ”の複合体験施設です。建築家は、開かれた親しみのある場を目指し、窓の新設や諸室の配置等で光で満たされ視線が抜ける空間を構築しました。また、内装は“ニュートラル”を意識し“素焼きの色”で統一されています。施設の公式サイトはこちら

KOYO BASEは岐阜県土岐市のうつわの複合体験施設。倉庫建築のカフェダイニング・ショップ等への転用計画である。

土岐市は良質な陶土により発展した日本有数のやきものの産地で、その陶磁器生産量は国内の過半数を占める。
土岐市を含む岐阜県南部東濃地方のやきもの「美濃焼」は、時々のニーズに応えて変化してきたため、その様式は多岐にわたり「特徴がないこと」が特徴ともいわれている。

建築家によるテキストより

本施設は本社工場内に位置し、生産ラインの見学も行われる。生産者には見慣れた工場の風景も、まちなかからすると非日常的で新鮮に映るものだ。
設計にあたり、まず工場本館から独立していて騒音や振動の影響が少なく、改修の現実性も高い出荷棟を計画場所に選んだ。
(本建物は検査済証のない建築物であったため、国交省のガイドラインに基づき建築基準法適合状況調査のうえ、確認申請の手続きを踏んでいる)

建築家によるテキストより

エントランスはフラットバーの抱き合わせによるフルハイトのスチールサッシとし、工場の大雑把な作りとは対照的に繊細かつ透明で、開かれた表情を作った。

2階メインフロアでは中央にフラットなカウンターをL字に配置することでお客さんと店員の距離が近く、親しみやすい雰囲気に設えた。そして、既存の荷物用リフトのあった南西角にカフェダイニングのバックヤードを集約し、自然を眼下に望める南東角を客席に開放した。さらに、客席東側3スパンの開口を高さのある連続窓に変え、暗がりに光を届けると同時に眺望を開いている。

また、頭上の設備設置を避けることで垂直方向に広がりを感じさせ、ワークショップルームの間仕切りも透明なフルオープン建具とするなど、水平方向にも視線が抜けるようにした。倉庫建築ならではの大空間を活かしながら、丘陵地が多く、やきものの産地として恵まれた自然環境を、空間全体で享受しようと考えた。

建築家によるテキストより
小野良輔建築設計事務所による、鹿児島・奄美大島の、宿泊施設「琉球ヴィラ ソテツ」。微傾斜地のソテツが茂る環境。琉球圏の建築因子・奄美の気候風土・敷地の文脈への応答を求め、高床基礎と縁側空間を導入した“継承と再編集”の設計を志向。建築形式の参照を用いた空間の体験で地域文脈を伝える
小野良輔建築設計事務所による、鹿児島・奄美大島の、宿泊施設「琉球ヴィラ ソテツ」。微傾斜地のソテツが茂る環境。琉球圏の建築因子・奄美の気候風土・敷地の文脈への応答を求め、高床基礎と縁側空間を導入した“継承と再編集”の設計を志向。建築形式の参照を用いた空間の体験で地域文脈を伝える外観 photo©石井紀久
小野良輔建築設計事務所による、鹿児島・奄美大島の、宿泊施設「琉球ヴィラ ソテツ」。微傾斜地のソテツが茂る環境。琉球圏の建築因子・奄美の気候風土・敷地の文脈への応答を求め、高床基礎と縁側空間を導入した“継承と再編集”の設計を志向。建築形式の参照を用いた空間の体験で地域文脈を伝える外観 photo©石井紀久
小野良輔建築設計事務所による、鹿児島・奄美大島の、宿泊施設「琉球ヴィラ ソテツ」。微傾斜地のソテツが茂る環境。琉球圏の建築因子・奄美の気候風土・敷地の文脈への応答を求め、高床基礎と縁側空間を導入した“継承と再編集”の設計を志向。建築形式の参照を用いた空間の体験で地域文脈を伝える居間(オモテ) photo©石井紀久

小野良輔建築設計事務所が設計した、鹿児島・奄美大島の、宿泊施設「琉球ヴィラ ソテツ」です。
微傾斜地のソテツが茂る環境に計画されました。建築家は、琉球圏の建築因子・奄美の気候風土・敷地の文脈への応答を求め、高床基礎と縁側空間を導入した“継承と再編集”の設計を志向しました。そして、建築形式の参照を用いた空間の体験で地域文脈を伝える事が意図されました。施設の公式サイトはこちら

奄美大島北部の、やや人里離れた高台にある一棟貸しの宿泊施設である。

「高床、低く深い軒、緩勾配の寄棟、縁側」等といった琉球文化圏において散見される土着的建築因子を、奄美大島の気候風土というマクロなコンテクスト、農地として使われていた段々畑状のランドスケープが作り出す地形や眺望といったミクロなコンテクスト、それぞれに対し横断的に応答するよう、継承・再編集を試みた。

建築家によるテキストより

計画地はもともと段々畑状の農地として使われており、建築可能範囲は巨大な蘇鉄(そてつ)に囲まれた小さな緩傾斜地のみであった。その自然地形の魅力を極力損なうことなく、防風林としての恩恵も受けながらささやかに建つ建築の佇まいが、自然と共に生きてきた奄美大島の人々の生活を反映する宿泊体験の器としてふさわしいと考えた。

建築家によるテキストより

高床形式の基礎は、既存の微地形を造成することなく受け入れると同時に室内からの良好な眺望、雨天時の足元の悪さの改善および床下の湿気対策を実現している。これは奄美式高倉をはじめとする島に根付いた建築形式でもあり、風土を想起させるアイコンとしての効果も無視できない。

室内は18坪に満たないコンパクトな空間であるが、外周部に設けた縁側空間と深く低い軒が人の居場所を作り出しながら強い日差しや雨風に対抗する緩衝空間も生み出し、狭小の内部空間を外縁に向け延長している。この軒下・縁側を纏う形式も同様に琉球文化圏における建築ではよく見られるものである。

建築家によるテキストより
隈研吾が校長を務める「高知県立林業大学校」が、木造建築について学ぶ“参加費無料”のオンライン講座を開催。都市部で木造を取り入れた耐火建築物“アーブル自由が丘”の設計者や、伝統工法と現代性を融した木造住宅で知られる“土佐派の家”の設計者が登壇
隈研吾が校長を務める「高知県立林業大学校」が、木造建築について学ぶ“参加費無料”のオンライン講座を開催。都市部で木造を取り入れた耐火建築物“アーブル自由が丘”の設計者や、伝統工法と現代性を融した木造住宅で知られる“土佐派の家”の設計者が登壇

隈研吾が校長を務める「高知県立林業大学校」が、木造建築について学ぶ“参加費無料”のオンライン講座を開催します。都市部で木造を取り入れた耐火建築物“アーブル自由が丘”の設計者や、伝統工法と現代性を融した木造住宅で知られる“土佐派の家”の設計者が登壇するイベントです。第1回の「木のまちかどから始まる未来」は、2023年7月7日(金)に開催。第2回の「土佐派の家と高知の木造建築PartⅡ〜伝統と現代の感性〜」は、2023年7月14日(金)に開催されます。参加費無料要事前申込です。【ap・ad】

建築家・隈研吾氏が校長を務める高知県立林業大学校は、木造建築について学ぶオンライン講座を開催いたします。

例年も好評いただいたオンライン開催にて、今年も講座を実施する運びとなりました。各回異なるテーマ・講師による、全3回の公開講義です。

建築実務者だけでなく、建築を学ぶ学生や森林・林業関係者など、木造建築に関心をお持ちのみなさまのご参加をお待ちしております。中大規模建築物の木造化が確実に広がりつつある中で、これからの木造建築への理解を深める本講座を是非ご活用ください。

第1回「木のまちかどから始まる未来」
2023年7月7日(金)19:00〜20:30
内海彩(株式会社内海彩建築設計事務所 代表取締役 アーブル自由が丘 意匠設計担当)
加藤雅喜(M’s Toolbox 代表 株式会社TAKリビング 生産部工事グループ課長代理 アーブル自由が丘 施工担当)
参加申込フォームはこちら
申込締切:2023年7月5日(水)

第2回「土佐派の家と高知の木造建築PartⅡ〜伝統と現代の感性〜」
2023年7月14日(金)19:00〜20:30
細木淳(株式会社細木建築研究所 代表取締役)
参加申込フォームはこちら
申込締切:2023年7月12日(水)

詳細な情報は以下に掲載します。

田﨑敦士 / Atsushi Tasaki Architecture and Designによる、神奈川・藤沢市の美容室「NEON」。メーカー住宅の1階に計画。設計者自身の原風景でもある“工業化”に向き合い、スタッド製什器等の流通建材を“少しずれた”方法で用いる設計を志向。今ある風景に寄添いながらも“以前とは異なる風景”を生み出す
田﨑敦士 / Atsushi Tasaki Architecture and Designによる、神奈川・藤沢市の美容室「NEON」。メーカー住宅の1階に計画。設計者自身の原風景でもある“工業化”に向き合い、スタッド製什器等の流通建材を“少しずれた”方法で用いる設計を志向。今ある風景に寄添いながらも“以前とは異なる風景”を生み出す"Untitled (The Hair Salon in Kugenuma #018)", 2022 ©︎ Gottingham Image courtesy of ATAAD and Studio Xxingham photo©Gottingham
田﨑敦士 / Atsushi Tasaki Architecture and Designによる、神奈川・藤沢市の美容室「NEON」。メーカー住宅の1階に計画。設計者自身の原風景でもある“工業化”に向き合い、スタッド製什器等の流通建材を“少しずれた”方法で用いる設計を志向。今ある風景に寄添いながらも“以前とは異なる風景”を生み出す"Untitled (The Hair Salon in Kugenuma #220)", 2022 ©︎ Gottingham Image courtesy of ATAAD and Studio Xxingham photo©Gottingham
田﨑敦士 / Atsushi Tasaki Architecture and Designによる、神奈川・藤沢市の美容室「NEON」。メーカー住宅の1階に計画。設計者自身の原風景でもある“工業化”に向き合い、スタッド製什器等の流通建材を“少しずれた”方法で用いる設計を志向。今ある風景に寄添いながらも“以前とは異なる風景”を生み出す"Untitled (The Hair Salon in Kugenuma #277)", 2022 © Gottingham Image courtesy of ATAAD and Studio Xxingham photo©Gottingham

田﨑敦士 / Atsushi Tasaki Architecture and Designが設計した、神奈川・藤沢市の美容室「“NEON” hair salon」です。
メーカー住宅の1階に計画されました。建築家は、自身の原風景でもある“工業化”に向き合い、スタッド製什器等の流通建材を“少しずれた”方法で用いる設計を志向しました。そして、今ある風景に寄添いながらも“以前とは異なる風景”を生み出す事が意図されました。店舗の場所はこちら(Google map)

神奈川県鵠沼海岸駅から徒歩30秒程の商店街に位置するヘアサロンの計画。
この商店街には通勤や通学、買い物、立ち話をする人から、サーファーやスケーターといった多様な人々が往来している。

建築家によるテキストより

サロンが入居したのは、大手ハウスメーカーが新築したばかりの建物で、1階が店舗、2階、3階が住居となっており、それぞれの入口は通りに面して並列している。外装は窯業系サイディングとアルミサッシで構成され、効率化された日本ではよく見る建物であり、郊外育ちの自身にとっても身近なものである。

工業化によって生まれたこの風景に対し、私はどこかコンプレックスを抱えながらも自身の原風景になっていることを自覚している。この矛盾を抱えた原風景へどのようにアプローチをするか考えた。

建築家によるテキストより

クライントからの依頼は、「必要な席数を確保すること」、「ヘアサロンらしくないものにすること」のみであった。入口は細く奥が鍵上に広くなっている形状で必要な機能を配置すると自然に平面が埋まるため、平面計画の自由度は高くはない。

そこで、流通建材や既製品を軸として、それらを通常とは少しずれた使い方を重ねることで、ものや空間の見え方に小さな変化や違和感を与えていく。一般化された風景に寄り添いながらも、どこか今までとは異なる風景を生み出し、利用者に何かの気づきを与えられるような空間を目指した。

建築家によるテキストより
矢橋徹+上野拓美 / 矢橋徹建築設計事務所による、熊本市の、店舗兼住宅「江津ハウス」。様々な景色を見渡す場に建つ週末住宅。段階的に移住する施主の為に“変化に適応できる空間”を目指し、多彩な開口を持つ三層の“がらんどう”の建築を考案。窓の自由度を上げる為に軸組に外皮を巻く二重架構とする
矢橋徹+上野拓美 / 矢橋徹建築設計事務所による、熊本市の、店舗兼住宅「江津ハウス」。様々な景色を見渡す場に建つ週末住宅。段階的に移住する施主の為に“変化に適応できる空間”を目指し、多彩な開口を持つ三層の“がらんどう”の建築を考案。窓の自由度を上げる為に軸組に外皮を巻く二重架構とする東側外観 photo©八代写真事務所
矢橋徹+上野拓美 / 矢橋徹建築設計事務所による、熊本市の、店舗兼住宅「江津ハウス」。様々な景色を見渡す場に建つ週末住宅。段階的に移住する施主の為に“変化に適応できる空間”を目指し、多彩な開口を持つ三層の“がらんどう”の建築を考案。窓の自由度を上げる為に軸組に外皮を巻く二重架構とする1階、店舗部分、客席1から厨房を見る。 photo©八代写真事務所
矢橋徹+上野拓美 / 矢橋徹建築設計事務所による、熊本市の、店舗兼住宅「江津ハウス」。様々な景色を見渡す場に建つ週末住宅。段階的に移住する施主の為に“変化に適応できる空間”を目指し、多彩な開口を持つ三層の“がらんどう”の建築を考案。窓の自由度を上げる為に軸組に外皮を巻く二重架構とする1.5階、住宅部分、室1から2階を見る。 photo©八代写真事務所

矢橋徹+上野拓美 / 矢橋徹建築設計事務所が設計した、熊本市の、店舗兼住宅「江津ハウス」です。
様々な景色を見渡す場に建つ週末住宅の計画です。建築家は、段階的に移住する施主の為に“変化に適応できる空間”を目指し、多彩な開口を持つ三層の“がらんどう”の建築を考案しました。また、窓の自由度を上げる為に軸組に外皮を巻く二重架構としました。

敷地は湧水公園のほとりに位置し、その湖岸道路沿いにミニ開発された住宅地の一角にある。
敷地は湖岸に沿って段上がりの地形になっているため、敷地からは隣地の庭や住宅の屋根の連なりが見渡せ、遠くにある山々なども望める。様々な距離感にある景色や方位ごとの広がりが散在している環境だ。

建築家によるテキストより

計画は1階をカフェとした2階建ての兼用住宅である。
施主は、この住宅を当面ウィークエンドハウスとして使いながら、徐々に暮らしを移していくことを計画していたため、生活を規定せず、変化に適応できる空間が求められた。施主は2つの住まいを持つことになる。一つは日常を守る家、もう一つは開放的なヴィラ、施主はこの二つの住宅を行き来しながら生活を拡張する。

建築家によるテキストより

敷地に正方形プランを置き、上階の床を対角線で分節した。床をスキップさせて地面とのパラメータを増やし、螺旋状の縦移動でつなげることで、場所ごとに様々なパースペクティブを持った3層構成とした。各フロアは最小限の機能に抑え、家具や植物で自由に場が作れる「がらんどうの空間」である。

1階の店舗エリアと上階の住居エリアは、対角線上に配置した耐力壁で断片的に仕切るだけにとどめ、2層分の開放的な空間と低い親密な空間、異なるスケールの空間が交互に連続する立体的なワンルームである。さらに、外部の豊かな環境を関係付けするため、耐震要素の軸組に、耐風・断熱・開口のための外皮が巻きついた二重架構とし、開口の自由度を上げている。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 山﨑健太郎デザインワークショップが、設計スタッフ(2023年新卒・2024年新卒・既卒・経験者)を募集中
【ap job更新】 山﨑健太郎デザインワークショップが、設計スタッフ(2023年新卒・2024年新卒・既卒・経験者)を募集中
【ap job更新】 山﨑健太郎デザインワークショップが、設計スタッフ(2023年新卒・2024年新卒・既卒・経験者)を募集中52間の縁側 ©黒住直臣 / 新建築2023年1月号 / GA JAPAN180 2023年1月号

山﨑健太郎デザインワークショップの、設計スタッフ(2023年新卒・2024年新卒・既卒・経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

設計スタッフを募集いたします。

山﨑健太郎デザインワークショップでは、これまでに沖縄の地域住民と一緒に琉球石灰岩を積んで建設した「糸満漁民食堂」をはじめ、斜面を活かした階段上の「はくすい保育園」、視覚障害者の支援施設「ビジョンパーク」、日常を感じられるコモン型の「新富士のホスピス」など、刺激的な建築であることよりも子供から高齢者まで様々な人に受け入れられ、人生の一部となっていくような建築を目指してきました。

現在は、緑道の丘(商業施設/東京・自由が丘)、屋根のある広場(図書館/三重・伊賀)、ワイナリーとオーベルジュ(三重・伊賀)、地形の中の文化交流施設(静岡・熱海)、就労支援作業所とお菓子工場(沖縄)など、用途や規模、場所もさまざまな設計業務が進行しています。

プロジェクト規模が大きくなるにつれ、それぞれの役割でチームとして取り組む体制に移行しつつありますが、能力や熱意に応じ1年目からプロジェクトの担当者として、基本・実施設計から現場監理まで一貫して携わることも可能です。また経験年数によらず、能力に応じて昇給や担当を変更していくため、各々の実力を発揮しやすく、やりがいや成長を実感できる環境を用意しています。

ご応募お待ちしております。

河原伸彦建築設計施工による、東京・新宿区の店舗「New C’s Studio」。都心部のカフェ併設のショップ。両方の用途に応える方法として、客席と展示台を兼ねた長い造作テーブルを中央に配置。家具や什器は各部材に“機能”と“装飾”の役割の兼務を意図してデザイン
河原伸彦建築設計施工による、東京・新宿区の店舗「New C’s Studio」。都心部のカフェ併設のショップ。両方の用途に応える方法として、客席と展示台を兼ねた長い造作テーブルを中央に配置。家具や什器は各部材に“機能”と“装飾”の役割の兼務を意図してデザイン中心に配置した大きなテーブル photo©Hiroki Nose
河原伸彦建築設計施工による、東京・新宿区の店舗「New C’s Studio」。都心部のカフェ併設のショップ。両方の用途に応える方法として、客席と展示台を兼ねた長い造作テーブルを中央に配置。家具や什器は各部材に“機能”と“装飾”の役割の兼務を意図してデザイン大きなテーブルの詳細 photo©Hiroki Nose
河原伸彦建築設計施工による、東京・新宿区の店舗「New C’s Studio」。都心部のカフェ併設のショップ。両方の用途に応える方法として、客席と展示台を兼ねた長い造作テーブルを中央に配置。家具や什器は各部材に“機能”と“装飾”の役割の兼務を意図してデザイン入口から全体を見る。 photo©Hiroki Nose

河原伸彦建築設計施工が設計した、東京・新宿区の店舗「New C’s Studio」です。
都心部のカフェ併設のショップの計画です。建築家は、両方の用途に応える方法として、客席と展示台を兼ねた長い造作テーブルを中央に配置しました。また、家具や什器は各部材に“機能”と“装飾”の役割の兼務を意図してデザインされました。店舗の公式ページはこちら

カフェ併設のセレクトショップ「New C’s Studio.」の内装の設計と家具・什器の設計施工。

建築家によるテキストより

セレクトショップとカフェという2つの機能を担保するために、大きなテーブルを真ん中においてエントランスに近い方の半分を主にカフェスペースとし、その反対のもう半分にはバッグやアクセサリーといった商品を展示できるようにしました。

そのテーブルを中心に店舗内を回って商品が見られるように、壁に沿ってハンガーラック兼棚の什器を2台配置し、そして道路に面した窓側にはコンクリートハンガーラックを配置しています。家具・什器をテナントの規模や特性に合わせてプランニングをし、それらを中心に空間構成をしました。

建築家によるテキストより

この店舗を主に構成する大きなテーブル、2台のハンガーラック兼棚、カウンターは自身が考案したKWDという家具の作り方を用いました。KWDではそれぞれの材料がガイドや抜け止めといった機能を持ちながら装飾でもあるようになっています。

建築家によるテキストより
服部大祐による連載エッセイ“Territory of Imagination” 第4回「Schenk Hattori 京都オフィス」
服部大祐による連載エッセイ“Territory of Imagination” 第4回「Schenk Hattori 京都オフィス」

 
Schenk Hattori 京都オフィス

text:服部大祐

 
気がつけばベルギーから帰国して5年、京都に引っ越して3年ほどが経ちました。
2014年にベルギーで建築設計事務所を開設した後、2017年に日本でも設計活動を行おうと帰ってきましたのですが時の流れは早いものです(この辺りの話は第1回をご覧ください)。

さて、約一年ぶりのエッセイとなる今回ですが、この間に完成した我々の京都オフィスとそれを取り巻く出来事について書いてみたいと思います。


オフィスができるまで

なんで京都に移ってきたのか、という質問をほぼ全ての人に聞かれるのですが、正直なところ、さほど明確な理由はありません。強いて言うとすれば、いつも協働している構造家の柳室純さんとの打ち合わせで頻繁に京都に遊びに来ていたことや、その流れで柳室さんを通して森田一弥さんや魚谷繁礼さん、池井健さんといった先輩建築家と仲良くなったことが大きいかも知れません。彼らから冗談半分で「京都に来ちゃいなよ!」と言われたのを真に受けて、「確かに京都好きだし有りだな」くらいの軽い気持ちで引っ越してきました。

東京から京都へ引っ越すということが、一大事だとは思っていませんし、東京とのつながりは、京都に住んだとしても切れるものでは無いだろうと考えたことが理由の一つだったように思います。(実際、いまだにウチで関わっている国内案件の大半は東京です)


町屋を改修してオフィスにする

京都での暮らしも落ち着き、「そろそろオフィス欲しいなぁ」と言っていたある日、前述の魚谷さんから連絡があり、「キミのオフィス見つけといたよ」と。突然の話で驚きつつ、「そうですか、どうも有難うございます」と伝え、後日よくよく聞いてみると、魚谷さんのところに空き家になっている持ち物件の活用方法を考えて欲しいという依頼があり、「ちょうどいい奴がいたな」ということで僕を紹介してくれたということでした。

現地を見に行ってみると、路地に面した三軒長屋の両端二軒が対象物件でした。二軒続きではなく、間に一軒挟まっているため、物理的に一体での使用は難しいですが、二軒に何かしらの関わりを持たせることで、その間にある路地空間まで含めた関係を生むことが出来ると考え、両方の使い方をあわせて検討することにしました。

その結果、片方を自分たちで借り、もう一軒は、友人伝手に東京で広告系クリエイティブ関連の会社をやっている方達が「京都に自分たちのベースになる場所が欲しい」ということで借りてくれることになりました。
二軒同時で改修をして、一つを僕らSchenk Hattoriの京都オフィス、もう一つを彼らが運営する四条半(四条と五条の中間だから)という名前のギャラリーとして使い始めました。

【ap job更新】 約70年の歴史を持ち、商業空間のトレンドを追求する『月刊 商店建築』の「株式会社 商店建築社」が、編集者(既卒・2023年新卒)を募集中
【ap job更新】 約70年の歴史を持ち、商業空間のトレンドを追求する『月刊 商店建築』の「株式会社 商店建築社」が、編集者(既卒・2023年新卒)を募集中
【ap job更新】 約70年の歴史を持ち、商業空間のトレンドを追求する『月刊 商店建築』の「株式会社 商店建築社」が、編集者(既卒・2023年新卒)を募集中

約70年の歴史を持ち、商業空間のトレンドを追求する『月刊 商店建築』の「株式会社 商店建築社」の、編集者(既卒・2023年新卒)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

「月刊 商店建築」の編集部員は日々、多くの商業施設や店舗を見に行き、また、設計者や店舗オーナーなどの関係者に直接話を聞き、最新の情報を入手しています。そうした中から、現在のトレンドや読者ニーズを掴み、誌面での特集企画を立案し、実現していきます。
そうした商業空間のトレンドやデザインの潮流に興味のある方に向いている仕事です。

さらに、編集部では、広告営業部、販売営業部、また姉妹誌「アイムホーム」の編集部などとも連携しながら、誌面の内容を充実させ、ときには、販促イベントなども企画・実施し、多角的な情報を読者の方々へ届けていきます。
 
雑誌編集は、非常に刺激と責任のある、やりがいある仕事です。

インテリアデザインや建築の世界をより良くしていくために、ジャーナルの力で貢献したいと考えている方、ぜひ一緒に「商店建築」をつくりましょう!

最も注目を集めたトピックス[期間:2023/6/12-6/18]
最も注目を集めたトピックス[期間:2023/6/12-6/18]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2023/6/12-6/18)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. GROUPによる、東京・中野区の「三岸アトリエの手入れ」。20世紀初頭竣工の山脇巌の木造モダニズム建築を改修。様々な箇所の応急処置的補修を改善すべく、資料から原型を想定した上で現在の環境にも適合する意匠を探求。自ら建築に触れて判断する“手入れ”の態度で行う
  2. 小山光+KEY OPERATIONによる、東京・中央区の「銀座の小さなビル」。地価が日本一高い地域の敷地10坪のテナントビル。賃料試算・平面構成・入居業態の検討を重ね、奥行方向に階段とEVを並べた地上5階“一棟貸し”の建築を考案。基礎を境界に寄せる為に“潜函工法”を採用し実現
  3. 中山英之建築設計事務所がロビーの内装を手掛けた、東京の「Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下」。既存施設を改修して期間限定で運営される映画館の計画。未知の経験を待つ鑑賞者の為に、レッドカーペットではなく“シャドウ”カーペットの空間を考案。床と壁に加え什器までを“影色”の素材で覆う
  4. 黒崎敏 / APOLLOによる、東京・大田区の住宅「LAXUS」。閑静な住宅街の角地に計画。異素材の“キューブ”が重なる象徴的な外部と、プライバシー確保と自然光の導入を両立する内部空間を構築。天井高の切替でLDKに居心地の変化を与えて多目的な用途に対応
  5. 森下修 / 森下建築総研による、徳島市の「東亞合成水素ステーション徳島」。次世代エネルギーの製造供給直結型施設。水素活用の啓蒙も意図して、メタファーとしての“半透明の雲の様な”構造体が宙に浮く建築を考案。ETFE膜を用いたユニットの連なりは環境との融和も意識
  6. 志摩健 / moss.による、東京・渋谷区の「専門学校桑沢デザイン研究所 新教育施設」。バウハウスの理念を基とする学校の為に建物を改修。既存の長い形状を活かし、中央に“コモンスペース”を設けて両側に教室等を配置する構成を考案。モダニズム的素材の使用やデッサウ校舎の手摺の現代化等も実践
  7. 様々な建築家が採用する、共栄木材の“焼杉外装材”を紹介する特設サイト「焼杉 / YAKISUGI」が公開。多数の建築事例が掲載され、サンプル請求や特注依頼も可能。日本で初めて焼杉を工場生産した歴史や技術も紹介
  8. 山田伸彦建築設計事務所による、宮崎市の住宅改修「瀬頭の家」。中心市街地に建つ二世帯が暮らすRC造の住まい。生活様式と趣向に応える空間を求め、其々の居住フロア毎に“仕上げ”や“天井の形状”を変える計画を考案。将来的な一部の貸出も想定してインフラの準備も行う
  9. 三井嶺建築設計事務所による「『道明』の組紐 会場構成 ジャパンハウス巡回展」。世界三都市を巡回する“組紐”の展覧会。運輸可能な要素での繊細な作品に集中する環境の構築を目指し、組立と解体が可能な9つのグリッドで“結界”を作る構成を考案。組紐の“精度”に比肩する素材や詳細も追求
  10. 石上純也建築設計事務所による、山口の「House & Restaurant」。旧知の友人の為の住宅兼店舗。“時間と共にその重みを増していく”空間の要望に、地面に穴を掘りコンクリートを流して土の中の躯体を掘り起こしガラスを嵌める建築を考案。不確定要素を許容し使い方の発見更新を繰り返して作る
  11. 奥田晃輔+堀井達也+吉田裕樹 / OHArchitectureによる、兵庫の「淡路の温浴施設」。眼前に海が広がる国営公園内に計画。島らしい風景を紡いだ“人々に開かれた場”を目指し、地域固有の小屋のようで内外の連続性も作る“屋根の建築”を考案。内外装には地元の土を原料とする瓦やタイル等も使用
  12. MVRDVによる、中国・成都市の複合施設「Chengdu Jiaozi Courtyard Towers」。金融地区の最後の空地を埋める建築。20年前に農村だった敷地の歴史を意識し、タワーの足元の円形基壇の中に現代化した村を商業エリアとして再現。3つのビルは自然換気や日射計算等で持続可能性にも配慮
  13. 山縣洋建築設計事務所による、埼玉・さいたま市の「USⅠ」と「USⅡ」。家族が其々に暮らす隣接した二つの住宅。隣合う条件を活かして、親世帯住居の外部空間を子世帯の住居でも取り込む構成を考案。視線の抜け方も操作して四世代の家族が寄添える空間を作る
  14. ヘザウィック・スタジオによる、中国・上海の、展示ホール「West Bund Orbit」。川岸の新街区に計画。探索と体験の為の施設を目指し、伝統的な橋の形とも呼応する“リボン状の階段”を持つ建築を考案。外側は公共空間として開放され窓から内部の活動を表出
  15. 森下修 / 森下建築総研による、福井・おおい町の商業施設「SEE SEA PARK」。新事業挑戦も支援する官民協同の建築。“集落”の様な“営みに馴染む”在り方を求め、72個の“ユニット”を組合せて様々な用途に応える空間を構築。外皮等の選択は自然と繋がる“開放型”の環境制御も意図
  16. 鈴木隆介一級建築士事務所による、愛知の「M邸」。3世代が住み継いだ家の増改築。住環境と設備面の与件を考慮し、既存RC躯体を活かす判断をして天井高と開放性を備えた機能空間を追加する構成を考案。合理的に複雑で多様な場を作る可能性も提示
  17. +ft+ / 髙濱史子建築設計事務所のデザイン監修による、北海道の店舗「rim of jins 札幌ステラプレイス店」。眼鏡ブランドの特別業態店。自然と非日常の両立等の“相反する考え方”の共存を求め、仕上材等の“用い方”と“整理するルール”に着目した設計を志向。通常と異なる合板の扱いで“日常の延長にある特別感”を作る
  18. 石黒泰司+和祐里 / アンビエントデザインズによる、東京・渋谷区の「tracing」。展示・販売・撮影を行う施設。施主の望む“キオスク”のイメージに応える為、キオスクの構成要素を“トレース”して壁面に加えて陳列物等も設計。“作法のある仕上げ”で内装の論理的構築を試みる
  19. デイビッド・チッパーフィールド事務所による、韓国・ソウルの、オフィスビル「K-Project」。IT企業の新社屋。建築の耐久性と将来への適応性を求め、“ハードウェア”と呼ぶ躯体の中に“ソフトウェア”と呼ぶ可変的な労働空間が展開する構成を考案。低層部は地域の都市構造も取り込み一般に開放
  20. 山田優+小阿瀬直+大嶋励 / SNARK Inc.による、東京・世田谷区の「尾山台の家」。壁面後退等の条例のある敷地。限られた建築面積に起因する縦動線の生活を豊かにする為、雁行形状と開口部の大きさや配置で“面積以上の広がり”を得る空間を構築。上階と下階の対比で“都市住宅で住む喜び”も喚起

中山英之と砂山太一の講演「大きさのない世界」の動画。2023年5月に豊田市美術館で行われたもの

中山英之砂山太一の講演「大きさのない世界」の動画です。2023年5月13日に豊田市美術館で行われたもの。

「ねこのほそ道」展に参加した二人の建築家、中山英之さんと砂山太一さんによる対談です。展覧会に出品してもらった「かみのいし」、「きのいし」、「ぬののいし」をはじめ、建築の大きさにまつわる、物差し、構造、自然、素材、技術などの様々なお話をしていただきました。

tecoの金野千恵による講演「共愉の風景へ」の動画。2023年3月にパリ日本文化会館の主催で行われたもの

tecoの金野千恵による講演「共愉の風景へ」の動画です。2023年3月にパリ日本文化会館の主催で行われたものです。日本語で視聴可能です。

1980年代生まれの日本の女性若手建築家として活躍する金野千恵。金野主宰の設計事務所t e c o は、東京の事務所を拠点として日本各地、さらにはヴェネチアビエンナーレやアジアでの建築プロジェクトを手がけている。その仕事は、家具や住宅から福祉施設、公共施設、まちづくり、アートインスタレーションまで幅広く、そのアプローチは、仕組みや制度を横断しながら、地域や近隣のコミュニティ形成に貢献するものである。また、彼女の仕事の多くは日本の伝統的な木造の構法や職人の技術を用いながら現代的にそれを展開しており、そこに生まれる余白や、穏やかな人と事物の距離感が、新鮮かつ共愉の風景を生み出している。彼女のこれまで行ってきた調査研究や、携わっている大学教育のなかで展開しているリサーチを含め、その思想と建築のあり方を伝える。

【ap job更新】 “建築で人に夢と希望を与える”を掲げ、公民問わず建築から家具までも手掛ける「北川原温建築都市研究所」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2023年新卒)と 広報職を募集中
【ap job更新】 “建築で人に夢と希望を与える”を掲げ、公民問わず建築から家具までも手掛ける「北川原温建築都市研究所」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2023年新卒)と 広報職を募集中
【ap job更新】 “建築で人に夢と希望を与える”を掲げ、公民問わず建築から家具までも手掛ける「北川原温建築都市研究所」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2023年新卒)と 広報職を募集中大阪学院大学高等学校新校舎 ©Kenya Chiba

“建築で人に夢と希望を与える”を掲げ、公民問わず建築から家具までも手掛ける「北川原温建築都市研究所」の、設計スタッフ(経験者・既卒・2023年新卒)と 広報職募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

【北川原温建築都市研究所について】
北川原温建築都市研究所は、「建築や都市は人に夢と希望を与えるものでありたい」という理念のもと、建築、都市、ランドスケープ、サイン、インテリア、家具に至るまで、公共民間を問わず幅広くものづくりを手掛け、環境や空間のデザインがもつ夢や力が経済と文化を振興し社会に貢献することを願い、活発に創造的な活動を展開しています。

【代表略歴】
北川原 温(きたがわら あつし)
長野県出身。東京芸術大学名誉教授。
フランスの詩人、S. マラルメの詩や、M. デュシャンの美術作品をモチーフに建築や都市を構想するなど、独創的な設計で知られている。
東京芸術大学の北川原研究室では、科学や音楽、新しい表現芸術などの分野の専門家と協力し、建築・都市・空間に関する様々な研究・創作活動を展開した。
代表作は、ビッグパレットふくしま、中村キース・ヘリング美術館、ミラノ国際博覧会日本館(建築プロデュース)、岐阜県立森林文化アカデミー、アリア、不知火図書館・美術館、ONE OF A KIND(舞台美術)など。

【事務所の環境や特徴など】
スタッフの意見を尊重し、フレキシブルな勤務環境の構築や設備・ソフト(3Dプリンターや4Kモニター、BIMソフト、動画によるプレゼンテーション)の導入など、事務所として常にアップデートを心掛けています。
また定期的に事務所主催の食事会やイベントも行っており、社内のコミュニケーションの活性化を図っています。

Subscribe and Follow

公式アカウントをフォローして、
見逃せない建築情報を受け取ろう。

「建築と社会の関係を視覚化する」メディア、アーキテクチャーフォトの公式アカウントです。
様々な切り口による複眼的視点で建築に関する情報を最速でお届けします。

  • 情報募集建築・デザイン・アートの情報を随時募集しています。
  • メールマガジン メールマガジンで最新の情報を配信しています。