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デイビッド・チッパーフィールド・アーキテクツによる、スイスの美術館の増築棟「Kunsthaus Zurich」の新しい写真。建築を都市と文化の文脈に埋め込む事を目指し、地域の石造建築を参照して伝統と革新を融合させた外観を設計、内部では“house of rooms”をテーマに部屋毎に特徴を持った空間をつくる
デイビッド・チッパーフィールド・アーキテクツによる、スイスの美術館の増築棟「Kunsthaus Zurich」の新しい写真。建築を都市と文化の文脈に埋め込む事を目指し、地域の石造建築を参照して伝統と革新を融合させた外観を設計、内部では“house of rooms”をテーマに部屋毎に特徴を持った空間をつくる photo©Atelier Vincent Hecht
デイビッド・チッパーフィールド・アーキテクツによる、スイスの美術館の増築棟「Kunsthaus Zurich」の新しい写真。建築を都市と文化の文脈に埋め込む事を目指し、地域の石造建築を参照して伝統と革新を融合させた外観を設計、内部では“house of rooms”をテーマに部屋毎に特徴を持った空間をつくる photo©Atelier Vincent Hecht
デイビッド・チッパーフィールド・アーキテクツによる、スイスの美術館の増築棟「Kunsthaus Zurich」の新しい写真。建築を都市と文化の文脈に埋め込む事を目指し、地域の石造建築を参照して伝統と革新を融合させた外観を設計、内部では“house of rooms”をテーマに部屋毎に特徴を持った空間をつくる photo©Atelier Vincent Hecht
デイビッド・チッパーフィールド・アーキテクツによる、スイスの美術館の増築棟「Kunsthaus Zurich」の新しい写真。建築を都市と文化の文脈に埋め込む事を目指し、地域の石造建築を参照して伝統と革新を融合させた外観を設計、内部では“house of rooms”をテーマに部屋毎に特徴を持った空間をつくる photo©Atelier Vincent Hecht

デイビッド・チッパーフィールド・アーキテクツ・ベルリンが設計した、スイス・チューリッヒの美術館の増築棟「Kunsthaus Zurich」です。
建築を都市と文化の文脈に埋め込む事を目指し、地域の石造建築を参照して伝統と革新を融合させた外観を設計、内部では“house of rooms”をテーマに部屋毎に特徴を持った空間をつくる事が意図されました。また、アーキテクチャーフォトが過去に公開した、同建築の特集記事では図面やコンセプトテキストも掲載しています。本記事の写真は、ビンセント・エシテが撮影しています。

【ap job更新】 +ft+/髙濱史子建築設計事務所が、設計スタッフ(実務経験者・新卒既卒)を募集中
【ap job更新】 +ft+/髙濱史子建築設計事務所が、設計スタッフ(実務経験者・新卒既卒)を募集中
【ap job更新】 +ft+/髙濱史子建築設計事務所が、設計スタッフ(実務経験者・新卒既卒)を募集中Nakamata Laboratory Store / photo: Hideaki Hamada

+ft+/髙濱史子建築設計事務所の、設計スタッフ(実務経験者・新卒既卒)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

+ft+/髙濱史子建築設計事務所は事業拡大により、実務経験者スタッフ(新卒・既卒も可)を募集します!

+ft+は、スイス・バーゼルの設計事務所ヘルツォーク&ド・ムーロン出身の髙濱史子が率いる建築設計事務所です。
2022年からは、坂茂建築設計出身のパートナー小松智彦も参画してその事業を拡大中です。

+ft+では、医療施設、商業施設、オフィス、住宅の新築・リノベーション、会場構成、家具やインスタレーションなど 国内外の様々な用途と規模のプロジェクトに取り組んで来ました。現在プロジェクト数も増加し、更に保育施設といった中規模のプロジェクトも動いていることから、追加でスタッフを募集します。

我々が探求しているのは、形態によって生まれる空気感であり、時間であり、ストーリーです。その場所が我々の提案により纏うことになる新しい空気感に意識的になりたいと考えています。

我々は立場や経験にとらわれず、フラットでオープンな作業環境の中で、チームとして各プロジェクトのポテンシャルを最大限に引き出していく働き方を目指しています。敷地やクライアントと同様に、チーム構成も一期一会と捉え、毎回それぞれのコラボレーションでしか生まれない空間の形態や質に興味があります。

経験者の方にとってはクライアントから協力事務所まで素晴らしいコラボレーターとの協働によって、今までにない建築を作り上げるプロセスが共有できるので、前職とは違った経験値が積める職場になると思います。また、産休・育休後に仕事復帰されたい方や、独立前の準備期間にアトリエ事務所を覗いてみたい方なども歓迎で、時短勤務や、プロジェクト契約などフレキシブルな働き方にも対応します。

新卒の方にとっては、基本計画から現場監理まで設計の思考を鍛えながら、建築をつくりあげる一連のプロセスが経験できる、やりがいや成長を実感できる職場環境です。将来独立を視野に入れている方は独立後のすぐの動き方が学べますし、長期的に働きたい方は、ちょうどこの事務所が次の規模へ成長するタイミングで、一緒に事務所をつくり、成長させていく喜びが分かち合えると思います。

楽しむ力、コミュニケーション力を持った、一緒にものづくりをしていくことのできる方の応募をお待ちしております。

新居千秋都市建築設計による、神奈川・横浜市の複合施設「港南公会堂及び港南土木事務所」。地下に残る既存躯体と法規制等による制限の中、隣接住宅地への影響を最小限にすべく段々状に後退する形態とし屋上を緑化、地下駅舎への配慮と機能要求から生まれた突き出た躯体が建築を特徴づける
新居千秋都市建築設計による、神奈川・横浜市の複合施設「港南公会堂及び港南土木事務所」。地下に残る既存躯体と法規制等による制限の中、隣接住宅地への影響を最小限にすべく段々状に後退する形態とし屋上を緑化、地下駅舎への配慮と機能要求から生まれた突き出た躯体が建築を特徴づける photo©SS / 彦坂武徳
新居千秋都市建築設計による、神奈川・横浜市の複合施設「港南公会堂及び港南土木事務所」。地下に残る既存躯体と法規制等による制限の中、隣接住宅地への影響を最小限にすべく段々状に後退する形態とし屋上を緑化、地下駅舎への配慮と機能要求から生まれた突き出た躯体が建築を特徴づける photo©SS / 彦坂武徳
新居千秋都市建築設計による、神奈川・横浜市の複合施設「港南公会堂及び港南土木事務所」。地下に残る既存躯体と法規制等による制限の中、隣接住宅地への影響を最小限にすべく段々状に後退する形態とし屋上を緑化、地下駅舎への配慮と機能要求から生まれた突き出た躯体が建築を特徴づける photo©SS / 彦坂武徳
新居千秋都市建築設計による、神奈川・横浜市の複合施設「港南公会堂及び港南土木事務所」。地下に残る既存躯体と法規制等による制限の中、隣接住宅地への影響を最小限にすべく段々状に後退する形態とし屋上を緑化、地下駅舎への配慮と機能要求から生まれた突き出た躯体が建築を特徴づける photo©SS / 彦坂武徳

新居千秋都市建築設計 / 新居千秋+吉崎良一+池田隆志+濱松千晶+亀田浩平が設計した、神奈川・横浜市の複合施設「港南公会堂及び港南土木事務所」です。
地下に残る既存躯体と法規制等による制限の中、隣接住宅地への影響を最小限にすべく段々状に後退する形態とし屋上を緑化、地下駅舎への配慮と機能要求から生まれた突き出た躯体が建築を特徴づけています。

公会堂、土木事務所、区民活動支援センターからなる複合施設である。

建築家によるテキストより

もともと敷地には旧・港南区総合庁舎が道路境界線ぎりぎりまで建っていて、既存地下躯体を解体することができなかった。
そこで既存地下躯体を山留めとして再利用することとし、その内側におさまるよう新築部分の平面を計画した。断面的には、道路斜線制限と地区計画高さ規制をクリアし、隣接する住宅地への圧迫感と日影も最小限にするため、段々状にセットバックする形態とし屋上緑化を施した。このように平面、断面ともに非常に厳しい形態制限のなかで、限られたボリュームの中にコンパクトに各施設をまとめる必要があった。

建築家によるテキストより

さらに隣接する地下鉄駅舎への影響を最小限とするため、地下躯体は鎌倉街道から大きく離し、かわりに上部躯体をSRC造として約8mオーバーハングさせた。これにより市民に要望された諸室面積を確保すると同時に、駅前広場に大きな軒下のような空間が生まれた。RC打放しの軒はそのまま内部のホワイエまで連続し、この建物の象徴的な空間となっている。

建築家によるテキストより
UENOA architectsによる、東京・台東区の住戸改修「北上野のリノベーション」。建て込んだ地域のビル内住戸を改修、解体後の躯体状態で見た光景から空間が持つ外部との繋がりの可能性を発見、外周に連続する空間を設けてその環境を生かしつつ建具による分割で生活変化へも対応
UENOA architectsによる、東京・台東区の住戸改修「北上野のリノベーション」。建て込んだ地域のビル内住戸を改修、解体後の躯体状態で見た光景から空間が持つ外部との繋がりの可能性を発見、外周に連続する空間を設けてその環境を生かしつつ建具による分割で生活変化へも対応 photo©Naomichi Sode
UENOA architectsによる、東京・台東区の住戸改修「北上野のリノベーション」。建て込んだ地域のビル内住戸を改修、解体後の躯体状態で見た光景から空間が持つ外部との繋がりの可能性を発見、外周に連続する空間を設けてその環境を生かしつつ建具による分割で生活変化へも対応 photo©Naomichi Sode
UENOA architectsによる、東京・台東区の住戸改修「北上野のリノベーション」。建て込んだ地域のビル内住戸を改修、解体後の躯体状態で見た光景から空間が持つ外部との繋がりの可能性を発見、外周に連続する空間を設けてその環境を生かしつつ建具による分割で生活変化へも対応 photo©Naomichi Sode

長谷川欣則+堀越ふみ江 / UENOA architectsが設計した、東京・台東区の住戸改修「北上野のリノベーション」です。
建て込んだ地域のビル内住戸を改修、解体後の躯体状態で見た光景から空間が持つ外部との繋がりの可能性を発見、外周に連続する空間を設けてその環境を生かしつつ建具による分割で生活変化へも対応する事が意図されました。

30年前に建てられた5階建てビルのワンフロアの住居のリノベーション計画である。

クライアントのご主人はこの住居で育ち、ここ数年は奥さんと小さなお子さん2人と一緒に竣工当時の間取りのままに暮らされていた。このビルが建つ東京北上野は狭い道路に面して小規模のビルが建ち並び、窓先の景色や採光といった外部環境を取り入れることが難しい街並みとなっている。改修前の住居も細かく仕切られた機能的な各室に小さな窓がポツポツと取り付けられていて、外部環境とはあまり積極的には接点を持っていなかった。

建築家によるテキストより

既存の内装を解体しスケルトンにしてみたところで状況は一変する。
各室に一対一で取り付けられていた小さな窓から入る小さな光が群を成し大きな光となってスケルトンの空間に広がっていた。 小さいながら4周すべてに開口部を持っていたために、建て込んだ街並みでのわずかな抜けや反射光が集められ、これまで内省的と思われた場所を外部環境と積極的に関わりを持った場所へと変えた。

建築家によるテキストより

既存のRCの梁がかつての間取りのなごりを残していたように、建具レールを兼ねた木の下がり壁は「2番目の躯体」としてこれからの生活の補助線となる。建物の正方形平面を9つに割るように整然と井桁状に設定した2番目の躯体は、単なる建具レールやフレキシブルな間取りのための装置という役割を超え、時間を持ち合わせた存在として建物と一緒に長く残るものであることを願っている。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 まちづくりから建築設計に加え運営にも取り組む「TIT一級建築士設計事務所」が、設計スタッフ(新卒既卒・経験者)と学生アルバイトを募集中
【ap job更新】 まちづくりから建築設計に加え運営にも取り組む「TIT一級建築士設計事務所」が、設計スタッフ(新卒既卒・経験者)と学生アルバイトを募集中
【ap job更新】 まちづくりから建築設計に加え運営にも取り組む「TIT一級建築士設計事務所」が、設計スタッフ(新卒既卒・経験者)と学生アルバイトを募集中都路地区公的賃貸住宅

まちづくりから建築設計に加え運営にも取り組む「TIT一級建築士設計事務所」の、設計スタッフ(新卒既卒・経験者)と学生アルバイト募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

個から社会まで、ソフトからハードまで、小さいものから大きなものまで、幅広い視野で取り組んでいます。
私たちと一緒に空間的・時間的ひろがりを通して、新たな価値をつくりだす計画・設計・実践・研究を行うメンバーを募集します。

・建築が好きでスキルアップを目指したい人
・建築のみならず、まちづくり・都市デザインに興味を持って挑みたい人
・地域に拠点をつくって取り組みたい人

TITは、まちづくりから建築設計、運営まで一貫して取り組む建築・都市設計事務所です。 私たちは、3つの領域のデザインを行います。
・社会と人間をつなぐ「地域デザイン」
・人間と環境をつなぐ「建築デザイン」
・環境と社会をつなぐ「都市デザイン」

個人住宅、オフィス、地方自治体による宿泊施設、公営住宅、観光センターや鉄道駅舎等の公共施設の設計監理と地方自治体のまちづくり構想・計画立案、文化財等を活かした歴史まちづくりを通じて、建築・都市を横断して取り組んでいます。

私たち事務所の特徴は、建築・都市に関わるフィールドがとにかく広いことです。プロジェクトごとに多様な専門家とチームを組み、様々な業務を遂行しています。複数のプロジェクトを同時進行で遂行しています。ひとつとして同じ仕事はなく、メンバー間でフラットなコミュニケーションを取りながら、取り組んでいます。

湯浅良介による、神奈川・大磯町の住宅「FLASH」。人間としてあることの喜びを表層に見出し、建物の“面”に注目して在るべき姿を求めスケッチを描き続け検討、模様・形・色の自由な選択で“見せる”と“隠す”を突き詰めるプロセスで建築をつくる
湯浅良介による、神奈川・大磯町の住宅「FLASH」。人間としてあることの喜びを表層に見出し、建物の“面”に注目して在るべき姿を求めスケッチを描き続け検討、模様・形・色の自由な選択で“見せる”と“隠す”を突き詰めるプロセスで建築をつくる photo©高野ユリカ
湯浅良介による、神奈川・大磯町の住宅「FLASH」。人間としてあることの喜びを表層に見出し、建物の“面”に注目して在るべき姿を求めスケッチを描き続け検討、模様・形・色の自由な選択で“見せる”と“隠す”を突き詰めるプロセスで建築をつくる photo©高野ユリカ
湯浅良介による、神奈川・大磯町の住宅「FLASH」。人間としてあることの喜びを表層に見出し、建物の“面”に注目して在るべき姿を求めスケッチを描き続け検討、模様・形・色の自由な選択で“見せる”と“隠す”を突き詰めるプロセスで建築をつくる photo©高野ユリカ

湯浅良介が設計した、神奈川・大磯町の住宅「FLASH」です。
人間としてあることの喜びを表層に見出し、建物の“面”に注目して在るべき姿を求めスケッチを描き続け検討、模様・形・色の自由な選択で“見せる”と“隠す”を突き詰めるプロセスで建築をつくりました。

施主から住宅の設計を頼まれ要望を聞いてから、ずっとスケッチを描いていた。

そのスケッチは佇まいを表すような立面(のようなもの)だったり、内部のどこかの壁面だったり、見上げた天井だったりした。それも、パースペクティブのような空間性をもったものではなく、面を描いていた。面に表れる線や形、そのパターンに、人間的な何かを見出したいと思っていた。

建築家によるテキストより

FLASHは構造材があらゆるところで仕上げや建具によって隠蔽されている。
現しになっている箇所があったとしても塗り潰しの塗装によって素材感が消されたり、逆に色によって強調されたりしている。片や仕上げ材はサイズやモジュールがそのまま現れている。プラスターボードやクロスは一切使わず、継ぎ目をないものとして見せたり、他の何かに見せるということを避けている。

建築家によるテキストより

自分が感じた何かをまずは表しそれを起点にまた考えている。その方法としてスケッチを描き続けている。そして、目に見える表層に何を見出すかを確認するために、見える面を描き連ねていく。人間が人間としてあることの喜びが表層には表れている。その表層の模様、形や色から、何を見せ何を隠すのかを、自由に選び取りながら空間に纏わせたいと思った。

建築家によるテキストより
平井充+山口紗由 / メグロ建築研究所による、東京・武蔵野市の「棚畑ハウス」。地域風景の残る街で僅かな浸水予測がある道に接した敷地、未来への備えと環境への応答を兼ねた“土手が庭を兼ね建築を取り巻く”構成を考案、内部では“ウチニワ”と呼ぶ機能を固定しない場が多様な活動を許容
平井充+山口紗由 / メグロ建築研究所による、東京・武蔵野市の「棚畑ハウス」。地域風景の残る街で僅かな浸水予測がある道に接した敷地、未来への備えと環境への応答を兼ねた“土手が庭を兼ね建築を取り巻く”構成を考案、内部では“ウチニワ”と呼ぶ機能を固定しない場が多様な活動を許容 photo©鳥村鋼一
平井充+山口紗由 / メグロ建築研究所による、東京・武蔵野市の「棚畑ハウス」。地域風景の残る街で僅かな浸水予測がある道に接した敷地、未来への備えと環境への応答を兼ねた“土手が庭を兼ね建築を取り巻く”構成を考案、内部では“ウチニワ”と呼ぶ機能を固定しない場が多様な活動を許容
平井充+山口紗由 / メグロ建築研究所による、東京・武蔵野市の「棚畑ハウス」。地域風景の残る街で僅かな浸水予測がある道に接した敷地、未来への備えと環境への応答を兼ねた“土手が庭を兼ね建築を取り巻く”構成を考案、内部では“ウチニワ”と呼ぶ機能を固定しない場が多様な活動を許容 photo©鳥村鋼一

平井充+山口紗由 / メグロ建築研究所が設計した、東京・武蔵野市の住宅「棚畑ハウス」です。
地域風景の残る街で僅かな浸水予測がある道に接した敷地、未来への備えと環境への応答を兼ねた“土手が庭を兼ね建築を取り巻く”構成を考案、内部では“ウチニワ”と呼ぶ機能を固定しない場が多様な活動を許容する事が意図されました。

この住宅は、武蔵野の風景が色濃く残る、中央線沿いの閑静な住宅地に建つ。
駅から歩くと、桜やケヤキが茂る玉川上水を軸に、雑木林の公園が点在している。住まい手の家族は、大学教員の夫と専業主婦の妻、そして小学生の姉弟2人である。それまで賃貸マンションに住んでいたクライアントは、農地から宅地となって売りに出されていたこの土地を購入して、住宅を建てることになった。

建築家によるテキストより

この地域は、目視で把握しにくい緩やかな起伏があり、敷地が接する道路の交差点が窪地であった。僅かではあるがハザードマップで浸水箇所となっていたため、土手が庭を兼ねて建築を取り巻くかたちが面白いと考えた。
土手は、階段状の棚畑にして平場を作れば、子供の遊び場や研究室の学生が来たときのBBQで腰掛けに使える。さらに、植物が立体感を増長して室内と道路の間に重層的な間を取ることもできる。そうなると、見るためだけの庭であることより、踏み荒らしても強い野草を中心に植えて使えるほうが、生活と植物が共存する武蔵野の風景に相応しいと思えた。

建築家によるテキストより

棚畑を登った先は、大きな開口部で室内と連続した小さな丘のてっぺんのような場所だ。ここは、居場所を固定化するような物は置かず、室内の庭のような性格としてウチニワと名付けた。
このニュートラルな中心の周りに、枝葉のように小さく分散化された空間の襞を結びつけることで、多焦点な居場所を作っている。ウチニワは、全ての居場所が隣り合わせることで、家全体に呼べば答えられるくらいの緩い繋がりを生み出せるし、それぞれの居場所から溢れ出したアクティビティも吸収できる。出窓に腰掛けておやつを食べたり、書斎がウチニワに溢れることもあるだろう。

建築家によるテキストより
住宅作家としても著名な泉幸甫が校長を務める「家づくり学校」が第14期の受講生を募集中。実務者を対象とした、実際に建てるための知識を学び、自分らしく生きる道を見つける場
住宅作家としても著名な泉幸甫が校長を務める「家づくり学校」が第14期の受講生を募集中。実務者を対象とした、実際に建てるための知識を学び、自分らしく生きる道を見つける場

住宅作家としても著名な泉幸甫が校長を務める「家づくり学校」が第14期の受講生を募集しています。実務者を対象とした、実際に建てるための知識を学び、自分らしく生きる道を見つける場です。主催は「NPO法人家づくりの会」です。申込〆切は2022年6月10日(金)。応募者多数の場合は先着順との事。【ap・ad】

住宅の設計は楽しいものです。しかし勉強しなければいけないことがたくさんあり、実際の仕事では苦労もあります。

大学で教わる内容も大切ですが、実際に住宅の設計をするとなると、今の時代に即した現実的で新しい知識も必要になります。また建築主や施工者とその付き合い方も簡単ではありません

現実の仕事はどのように進めたらよいのか―NPO法人家づくりの会では、大学では教えてもらえない知識と能力について、これから住宅設計をやりたいと思っている人、設計事務所や工務店勤務の人、また設計事務所を立ち上げて間もない人たちを対象に、これらを伝えていこうと考えています。

家づくり学校のこのような取り組みは建築界でも注目され、2014年日本建築学会教育賞を受賞しています。本当の意味での良質な住宅が少しでも多く生まれていくことが私たちの目的です。住宅設計に取り組む多くの皆さまのご参加をお待ちしております。

校長 泉幸甫

MADによる、中国・黒竜江省の国際会議場。国内最大のスキータウンに計画された施設で、周囲の景観や地形に溶け込む事を目指して雪山をイメージした特徴的な屋根を設計、中央の天窓から木で覆われたロビーに注がれる光が存在感を放つ建築
MADによる、中国・黒竜江省の国際会議場。国内最大のスキータウンに計画された施設で、周囲の景観や地形に溶け込む事を目指して雪山をイメージした特徴的な屋根を設計、中央の天窓から木で覆われたロビーに注がれる光が存在感を放つ建築 photo©CreatAR
MADによる、中国・黒竜江省の国際会議場。国内最大のスキータウンに計画された施設で、周囲の景観や地形に溶け込む事を目指して雪山をイメージした特徴的な屋根を設計、中央の天窓から木で覆われたロビーに注がれる光が存在感を放つ建築 photo©CreatAR
MADによる、中国・黒竜江省の国際会議場。国内最大のスキータウンに計画された施設で、周囲の景観や地形に溶け込む事を目指して雪山をイメージした特徴的な屋根を設計、中央の天窓から木で覆われたロビーに注がれる光が存在感を放つ建築 photo©ArchExist
MADによる、中国・黒竜江省の国際会議場。国内最大のスキータウンに計画された施設で、周囲の景観や地形に溶け込む事を目指して雪山をイメージした特徴的な屋根を設計、中央の天窓から木で覆われたロビーに注がれる光が存在感を放つ建築 photo©Agovision

MADが設計した、中国・黒竜江省の国際会議場「Yabuli Entrepreneurs’ Congress Center」です。国内最大のスキータウンに計画された施設で、周囲の景観や地形に溶け込む事を目指して雪山をイメージした特徴的な屋根を設計、中央の天窓から木で覆われたロビーに注がれる光が存在感を放つ建築です。

こちらは建築家によるテキストの翻訳

雪山の下のテント ─ MADが設計したYabuli Entrepreneurs’ Congress Centerが竣工

建築家のマ・ヤンソン率いる国際的な建築事務所MADアーキテクツが設計した「Yabuli Entrepreneurs’ Congress Center」が完成し、現在使用されています。このプロジェクトは、中国最大のスノートレーニングセンターとアジア最長のアルペンスキーゲレンデを持つスキータウンとして知られる黒龍江省亜布力市に位置しています。

敷地面積22,000㎡、総内部面積16,000㎡の建物は、図書館、展示ホール、20以上の設備の整った多機能ルームで構成されています。この新しい常設施設は、中国企業家フォーラム(CEF)の年次イベントや中国企業家博物館を開催する場所として指定されています。また、起業家や企業向けの教育プログラムも開催され、大規模な会議、展示会、企業研修プログラム、シンクタンクを同時に開催することが可能です。

MADアーキテクツは、周囲の景観や地形に溶け込むようにコングレスセンターを設計しました。遠くから見ると、巨大な白いテントが山の頂上から浮遊し、雪の中にそっと消えていくように見えます。屋根構造のうねった稜線は、遠くの雪山の形をイメージし、白いアルミパネルの有機的で生物的な質感は、新雪の輪郭を思い起こさせるものです。

内部は、丘の傾斜に沿った高低差を生かしたレイアウトとし、建物の一部を地下に隠しています。メインエントランスは1階の東側に、サイドエントランスと出口は2階の西側に配置しました。雪の中、坂を上りながら、人々はこの建物を、両手を広げた謙虚なジェスチャーとして見ることができるでしょう。曲線の屋根の最端は20メートルまで持ち上がり、悪天候から通行人を守ることができます。

床から天井までのガラスカーテンウォールは、建物の東西両面を縁取り、南北のファサードは沈んだ中庭の風景に溶け込みます。ルーバー開口部は地下のサンクンガーデンに設置され、ファサードの曲線と内壁がスムーズに連続するように設計されています。

中央の天窓から差し込む光は、木で覆われたロビーに注ぎ込み、センターの中心軸の中で圧倒的な存在感を放っています。また、軽量で半透明なプラスチックポリマーであるETFEをカーテンウォール構造に組み込み、内部全体に光を拡散させています。ロビーは、0.4mmの微細な穴のあいた木製パネルによる音響設計により、一時的なパフォーマンス空間として機能します。

2022年日本建築学会賞の各賞が発表。作品賞を、平田晃久の「太田市美術館・図書館」、宮崎浩の「長野県立美術館」、齋賀英二郎・斎藤英俊・木村勉の「旧富岡製糸場西置繭所」が受賞
2022年日本建築学会賞の各賞が発表。作品賞を、平田晃久の「太田市美術館・図書館」、宮崎浩の「長野県立美術館」、齋賀英二郎・斎藤英俊・木村勉の「旧富岡製糸場西置繭所」が受賞

2022年日本建築学会賞の各賞が発表されています。
作品賞を、平田晃久の「太田市美術館・図書館」、宮崎浩の「長野県立美術館」、齋賀英二郎・斎藤英俊・木村勉の「旧富岡製糸場西置繭所」が受賞しています。

以下は、受賞作品の写真や図面がまとまったPDFへのリンクです。

平田晃久の「太田市美術館・図書館」、宮崎浩の「長野県立美術館」に関しては動画も公開されています。

作品賞に関する選考過程も公開されています。

その他の各賞の情報は、こちらのリンク先ページからどうぞ

小原賢一+深川礼子 / ofaによる、岡山の「津山信用金庫 勝山支店」。地元の木材産業の魅力を伝える建築との要望に、地域工場を活用したCLT構造と在来工法を組み合わせて設計、折板屋根が実現した無柱空間は施設に求められる“地域のサロン”として機能
小原賢一+深川礼子 / ofaによる、岡山の「津山信用金庫 勝山支店」。地元の木材産業の魅力を伝える建築との要望に、地域工場を活用したCLT構造と在来工法を組み合わせて設計、折板屋根が実現した無柱空間は施設に求められる“地域のサロン”として機能 photo©Ken'ichi Suzuki
小原賢一+深川礼子 / ofaによる、岡山の「津山信用金庫 勝山支店」。地元の木材産業の魅力を伝える建築との要望に、地域工場を活用したCLT構造と在来工法を組み合わせて設計、折板屋根が実現した無柱空間は施設に求められる“地域のサロン”として機能 photo©Ken'ichi Suzuki
小原賢一+深川礼子 / ofaによる、岡山の「津山信用金庫 勝山支店」。地元の木材産業の魅力を伝える建築との要望に、地域工場を活用したCLT構造と在来工法を組み合わせて設計、折板屋根が実現した無柱空間は施設に求められる“地域のサロン”として機能 photo©Ken'ichi Suzuki

小原賢一+深川礼子 / ofaによる、岡山の「津山信用金庫 勝山支店」です。
地元の木材産業の魅力を伝える建築との要望に、地域工場を活用したCLT構造と在来工法を組み合わせて設計、折板屋根が実現した無柱空間は施設に求められる“地域のサロン”として機能します。施設のページはこちら

木材産業の盛んな岡山県真庭市勝山地域の信用金庫の店舗を移転、新築するプロジェクトです。

地域産業の魅力を伝えて後押しするとともに、地域での木材利用のきっかけにもなるよう、木を活用した建築が求められました。また、これからの金融機関の姿として、様々な相談やコミュニケーションができる、地域のサロンのような場所になることをめざしました。

建築家によるテキストより

地域にCLTの製作工場があることから、建物は、CLT構造に在来木造を取り入れて、適材適所の木造建築として計画しました。L型の平面を、CLTを部分的にプリーツのように折った壁と屋根で構成し、効果的に強度を確保しています。

建築家によるテキストより

金融機関の店舗として必要なセキュリティーレベルを確保しながら、守るべき執務室と開きたいロビーは、CLTの厚い壁で区切りつつ、カウンター上は木の折板がそのままみえる天井で一体的につないでいます。内装を木の現しとすることで、温かみのある肌や色合いを感じることのできる親しみやすい空間としました。

ロビーは接客、レクチャー、イベント等を想定しています。北側の大きな開口によって明るく、外部からも中の様子や木の大きな壁が見えて立ち寄りやすい、地域交流にも活用できるスペースです。屋根を部分的にCLTの折板として掛け、ロビーからカウンターにかけて柱のない大きな空間を確保しました。

建築家によるテキストより
中村航 / Mosaic Designによる、神奈川・葉山町の住宅「PANORAMA HOUSE」。海と山を望む斜面地に計画、敷地の持つポテンシャルを最大限に生かす事を求めて環境や眺望との関係性から各階の機能と床面積を決定、階ごとに異なるヴォリュームを積層した構成を特徴とする建築
中村航 / Mosaic Designによる、神奈川・葉山町の住宅「PANORAMA HOUSE」。海と山を望む斜面地に計画、敷地の持つポテンシャルを最大限に生かす事を求めて環境や眺望との関係性から各階の機能と床面積を決定、階ごとに異なるヴォリュームを積層した構成を特徴とする建築 photo©藤本一貴
中村航 / Mosaic Designによる、神奈川・葉山町の住宅「PANORAMA HOUSE」。海と山を望む斜面地に計画、敷地の持つポテンシャルを最大限に生かす事を求めて環境や眺望との関係性から各階の機能と床面積を決定、階ごとに異なるヴォリュームを積層した構成を特徴とする建築 photo©藤本一貴
中村航 / Mosaic Designによる、神奈川・葉山町の住宅「PANORAMA HOUSE」。海と山を望む斜面地に計画、敷地の持つポテンシャルを最大限に生かす事を求めて環境や眺望との関係性から各階の機能と床面積を決定、階ごとに異なるヴォリュームを積層した構成を特徴とする建築 photo©藤本一貴

中村航 / Mosaic Designが設計した、神奈川・葉山町の住宅「PANORAMA HOUSE」です。
海と山を望む斜面地に計画、敷地の持つポテンシャルを最大限に生かす事を求めて環境や眺望との関係性から各階の機能と床面積を決定、階ごとに異なるヴォリュームを積層した構成を特徴とする建築です。

​​相模湾と富士山を望む、斜面地の住宅「PANORAMA HOUSE」は、1・2階はRC造、3階が木造の地上3階建で、上階にいくほど床面積が増える構成。

建築家によるテキストより

隣地建物との関係から1階はほとんどビューが取れず、2階に上がるとビューがとれるが背面道路と同レベルとなり、3階のみが純粋に開放可能という敷地だったため、1階はピロティ+玄関のみとして面積を最小に、2階に寝室とサンルーム、3階が最も面積の大きくなるようにボリュームを張り出させ、パノラマビューのリビングとオーシャンビューの露天風呂を設けた。

建築家によるテキストより

変形敷地のため接道が敷地角からしかとれず、そのアクセスに合わせてピロティ部分の柱(壁構造のためL字型の壁の組み合わせ)を三角形とし、斜めの抜けをつくり、隣地建物を避けた空間の広がりを生み出す。2階は室を効率よく配置し、構造的に建物を固め、3階はビューを最大限に活かす大開口と、フルオープンの木サッシでテラスとリビングを一体化した。

建築家によるテキストより
大阪・関西万博の「いのちの輝きプロジェクト」に、建築分野からSANAA・隈研吾・小堀哲夫・noiz・小野寺匠吾・橋本尚樹・遠藤治郎が参加。各界のプロデューサーとコラボしパヴィリオンをデザイン
大阪・関西万博の「いのちの輝きプロジェクト」に、建築分野からSANAA・隈研吾・小堀哲夫・noiz・小野寺匠吾・橋本尚樹・遠藤治郎が参加。各界のプロデューサーとコラボしパヴィリオンをデザインnoizが関わるパヴィリオン。
大阪・関西万博の「いのちの輝きプロジェクト」に、建築分野からSANAA・隈研吾・小堀哲夫・noiz・小野寺匠吾・橋本尚樹・遠藤治郎が参加。各界のプロデューサーとコラボしパヴィリオンをデザイン小野寺匠吾が関わるパヴィリオン
大阪・関西万博の「いのちの輝きプロジェクト」に、建築分野からSANAA・隈研吾・小堀哲夫・noiz・小野寺匠吾・橋本尚樹・遠藤治郎が参加。各界のプロデューサーとコラボしパヴィリオンをデザインSANAAが関わるパヴィリオン。

大阪・関西万博(2025年日本国際博覧会)の「いのちの輝きプロジェクト」に、建築分野からSANAA隈研吾小堀哲夫noiz小野寺匠吾橋本尚樹遠藤治郎が参加することが発表されています。各界の著名人8名がプロデューサーとなり、それぞれの建築家とコラボレーションする形でパヴィリオンが建設されるとの事です。

「いのちの輝きプロジェクト」は、展示パビリオン「シグネチャーパビリオン」、イベント「シグネチャーイベント」をリアル会場、バーチャル会場で展開いたします。各界で活躍する8人のプロデューサーが主導し、「いのちの輝きプロジェクト」から得られる体験は、人びとにいのちを考えるきっかけを与え、創造的な行動を促すものと考えます。他者のため、地球のために、一人ひとりが少しの努力をすることをはじめることを促します。その重なり合い、響きあいが、人を笑顔にし、ともに「いのち輝く未来社会をデザインすること」につながっていくものと考えます。

それぞれの建築家が関わるパヴィリオンの画像は以下に掲載します。

横山周作 / STAR DESIGN OFFICEによる、愛媛・松山市の、飲食店舗「しののめ菜」。築70年の建物を飲食店にする計画で、既存外観を生かし内部に現代性と非日常を求めて地域産和紙等の素材で空間を装飾、新旧の部分が移ろう自然と一体となり展開する空間をつくる
横山周作 / STAR DESIGN OFFICEによる、愛媛・松山市の、飲食店舗「しののめ菜」。築70年の建物を飲食店にする計画で、既存外観を生かし内部に現代性と非日常を求めて地域産和紙等の素材で空間を装飾、新旧の部分が移ろう自然と一体となり展開する空間をつくる玄関 photo©北村 徹
横山周作 / STAR DESIGN OFFICEによる、愛媛・松山市の、飲食店舗「しののめ菜」。築70年の建物を飲食店にする計画で、既存外観を生かし内部に現代性と非日常を求めて地域産和紙等の素材で空間を装飾、新旧の部分が移ろう自然と一体となり展開する空間をつくる1階廊下より茜の間を見る photo©北村 徹
横山周作 / STAR DESIGN OFFICEによる、愛媛・松山市の、飲食店舗「しののめ菜」。築70年の建物を飲食店にする計画で、既存外観を生かし内部に現代性と非日常を求めて地域産和紙等の素材で空間を装飾、新旧の部分が移ろう自然と一体となり展開する空間をつくる金の間 photo©北村 徹

横山周作 / STAR DESIGN OFFICEが設計した、愛媛・松山市の、飲食店舗「しののめ菜」です。
築70年の建物を飲食店にする計画で、既存外観を生かし内部に現代性と非日常を求めて地域産和紙等の素材で空間を装飾、新旧の部分が移ろう自然と一体となり展開する空間をつくる事が意図されました。店舗の公式サイトはこちら

70年前に建てられた建築を、老舗すき焼き・しゃぶしゃぶ店の移設先として再生させるプロジェクト。

建築家によるテキストより

外観は補修・外構以外手を加えず、内部空間に現代と、一時を過ごす場所として非日常の華やかさを内包させようと考えた。
丁寧な仕事がなされた本館に簡素なつくりの増築棟が併設された構造となっており、すべてが庭に面する独立した5つの個室とした。

建築家によるテキストより

特に老朽化が激しく、飲食店として現しにするつくりではないと判断した増築棟は構造補強後、収納スペースを「床」に変換させ、新しい主のあかしを表現する空間とした。主人の趣向を表す「床」を空間に変化を与える重要な要素と考え、既存の構造柱に地元愛媛の五十崎和紙を巻き床柱に見立てることで新設し、外部・内部の新旧の空間が、移ろう自然と一体となって展開していく構成を目指した。

建築家によるテキストより
竹田真志 / raumusによる、岡山市の住宅「土田の民家」。増改築を経た古民家を改修する計画、“民家の在り方”を取り戻し継承しつつ現代の生活様式への適合を目指して設計、新旧が併存し調和させ“古くもあり新しくもある”状態をつくる
竹田真志 / raumusによる、岡山市の住宅「土田の民家」。増改築を経た古民家を改修する計画、“民家の在り方”を取り戻し継承しつつ現代の生活様式への適合を目指して設計、新旧が併存し調和させ“古くもあり新しくもある”状態をつくる photo©山内紀人
竹田真志 / raumusによる、岡山市の住宅「土田の民家」。増改築を経た古民家を改修する計画、“民家の在り方”を取り戻し継承しつつ現代の生活様式への適合を目指して設計、新旧が併存し調和させ“古くもあり新しくもある”状態をつくる photo©山内紀人
竹田真志 / raumusによる、岡山市の住宅「土田の民家」。増改築を経た古民家を改修する計画、“民家の在り方”を取り戻し継承しつつ現代の生活様式への適合を目指して設計、新旧が併存し調和させ“古くもあり新しくもある”状態をつくる photo©山内紀人

竹田真志 / raumusが設計した、岡山市の住宅「土田の民家」です。
増改築を経た古民家を改修する計画、“民家の在り方”を取り戻し継承しつつ現代の生活様式への適合を目指して設計、新旧が併存し調和させ“古くもあり新しくもある”状態をつくる事が意図されました。

陶芸家と料理家の夫婦、幼い子供たちの4人家族のための住宅。

クライアントは新しい生活の拠点とする岡山で、茅葺き屋根の古民家を購入し改修して住むことにした。敷地周辺には同じく茅葺き屋根の上に金属板を葺き、現代まで住まれている古民家が数軒点在している。元々は農家の為の住まいとして作られたこの住宅は、数度の増築や改修によって少し窮屈な印象の空間になっていた。

建築家によるテキストより

そこでこの地域の古民家の持つおおらかな雰囲気を取り戻し、民家の在り方を継承した上で現代的なライフスタイルに合うように大きく間取りを変更することで、古い、新しいという枠組みを超えて、現代における民家の形をこの家族を支える生活の器として蘇らせたいと考えた。

建築家によるテキストより

古民家の改修に際し、新旧の部位を対比、もしくは同化させる方法は避けた。
既存の柱や丸太の梁など時を重ねてきたモノの存在感に対し、木やモルタル、スチールなど様々な種類の素材を付加することで、どこまでが新しくどこまでが古いのか解らないような状態を目指した。現代的な住まい方を実践しながらも、「古いものの持つ味わいを楽しみたい」というクライアント要望に対し、それらを併存しながら調和することが適切と考えた。

建築家によるテキストより
丹羽隆志アーキテクツによる、ベトナムの店舗「Pizza 4P’s アークパビリオン」。新設商業モールの独立棟として計画、工業都市の特徴を取り込んだ象徴的な建築を目指してモールを巨大な港に見立て“方舟”の様に設計、工業素材を建材に使用し視覚と触覚で都市を感じさせる
丹羽隆志アーキテクツによる、ベトナムの店舗「Pizza 4P’s アークパビリオン」。新設商業モールの独立棟として計画、工業都市の特徴を取り込んだ象徴的な建築を目指してモールを巨大な港に見立て“方舟”の様に設計、工業素材を建材に使用し視覚と触覚で都市を感じさせる南側夜景外観 photo©大木宏之
丹羽隆志アーキテクツによる、ベトナムの店舗「Pizza 4P’s アークパビリオン」。新設商業モールの独立棟として計画、工業都市の特徴を取り込んだ象徴的な建築を目指してモールを巨大な港に見立て“方舟”の様に設計、工業素材を建材に使用し視覚と触覚で都市を感じさせる2階南側 photo©大木宏之
丹羽隆志アーキテクツによる、ベトナムの店舗「Pizza 4P’s アークパビリオン」。新設商業モールの独立棟として計画、工業都市の特徴を取り込んだ象徴的な建築を目指してモールを巨大な港に見立て“方舟”の様に設計、工業素材を建材に使用し視覚と触覚で都市を感じさせる3階吹抜 photo©大木宏之

丹羽隆志アーキテクツが設計した、ベトナムの店舗「Pizza 4P’s アークパビリオン」です。
新設商業モールの独立棟として計画、工業都市の特徴を取り込んだ象徴的な建築を目指してモールを巨大な港に見立て“方舟”の様に設計、工業素材を建材に使用し視覚と触覚で都市を感じさせる事が意図されました。店舗の公式サイトはこちら

首都ハノイから100kmほど東へ。
紅河の河口に位置するハイフォンはベトナム北部で最大の港を擁し、物流と工業のハブである。
「Pizza 4P’sアークパビリオン」と名付けられたこのプロジェクトは新設のショッピングモールの一角に独立棟として設計された。

建築家によるテキストより

ハイフォンの工業都市としての特徴と価値を取り込み、新都市エリアにシンボリックなモニュメントをつくる。また、Pizza 4P’sの掲げるサスティナブルダイニングのコンセプトも反映したい。そこで人と物とが集積する巨大な港のようなショッピングモールに、都市の記憶を載せて係留された方舟(アーク)としてデザインした。

建築家によるテキストより

工業港湾都市ハイフォンでは様々な工業素材が手に入る。そのテクニカルな素材を光とともに空間の演出に用いた。エントランスドアを開けると、金属のチェーンカーテンがゲストを迎える。さらに、大きさや形状の異なる鎖をファサード、手すり、登攀植物のサポートなどに用いた。ハイサイドライトと縦スリットの窓から入ってきた光がこれらの鎖に反射し、刻一刻と変わる自然光を映し出す。
港湾都市から出る様々なスクラップ。それをリサイクルするジャンクヤードの片隅から船舶用の堅牢な照明を探し出した。

建築家によるテキストより

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