

坂茂建築設計の、設計スタッフ(経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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東京事務所でのスタッフ募集【経験者歓迎】
坂茂建築設計はプロジェクトチームのまとめ役として、実務経験が豊富なスタッフを募集しています。
書類審査通過者にのみこちらから面接のご案内をメールでご連絡致します。


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鍵山昌信 / ア・ティエス環境+建築設計事務所と斉藤智士 / 建築設計事務所SAI工房が設計した、広島・呉市の「KOKAGEビル」です。
駅前の“医療モール”です。建築家は、街への情報発信と休息や交流を促す施設を目指し、地域文化から着想した“誰もが自由に出入可能な街路空間”を立体的に織り込む構成を考案しました。また、身体的活動の低迷に歯止めをかける環境作りも意図されました。
この「KOKAGE」は、広島県呉市を舞台に、老若男女問わず、その人らしい暮らしをおくるための「地域共生社会」を理念とした医療法人を主体とし、社会的障壁を超えて「誰もが気軽に集える交流の仕組み」を持つ新しい地域医療・地域福祉のあり方を提案するプロジェクトである。
その最初となる本計画は、周囲に郵便局や病院などの公益施設が集合する呉市中心市街地に位置し、JR呉駅から徒歩5分という人の流れが比較的多い立地に展開する「医療モール」で、青少年とその家族に心の通った精神治療・自立支援を提供でき、かつ、まちに開いた情報発信機能を備え、様々な休息や交流が促される施設が求められた。
この建築は、呉に根付いた“通りで交流する独自の文化” から着想し、誰もが自由に出入りできる街路空間を立体的に織り込みながら都市に奥行を生み出している。空間の自由度を高め、自然と居心地の良い場所で脚を休めることのできる「木陰のような」都市的空間の創出を目指している。

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2022/9/5-9/11)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。



ファラが設計した、ポルトガル・ポルトの住居「very tiny palazzo」です。
狭いながらも緑豊かな庭の中に計画されました。建築家は、人の高さでは透明で、“宝石で飾られた”王冠を持つ建築を考案しました。そして、緑を強調する為フロアの一部を沈め、機能諸室はキャビネットの背後に配置しました。
こちらは建築家によるテキストの翻訳
狭い庭にある小さな宮殿。その豊かな環境は、建築物に対するアンビバレントなアプローチを示唆しました。人間の高さでは宮殿は透明ですが、その王冠は誇らしく宝石で飾られ、外周の壁にまたがっています。
内部は極めてシンプルでありながら、同様に豊かで、周囲の緑の存在を強調するために一部が沈んでいます。このように、アドルフ・ロースのような手法で、異なるフロアによって、親密度の異なる2つの代表的なエリアが定義されています。壁は空間の長手方向の側面のみで、庭の周縁と連続します。バスルームと納戸は、漆塗りの木製ユニットキャビネットの背後に隠されており、そのスケールは建築と家具の間に意図的に置かれています。宮殿はやはりシンプルであるべきなのです。



ネリ&フーが設計した、中国・上海の、国際家具見本市でのパヴィリオン「The Structural Field」です。
家具ブランドの為の仮設展示空間です。建築家は、イベント文脈の中での“展示デザイン再考”を目指し、“1000本以上”の竹のグリッドの中に通路や体験空間が展開する構成を考案しました。また、他会場に持ち込めるように工法や詳細も設計されました。
こちらは建築家によるテキストの翻訳です
ストラクチュラル・フィールド
カメリッヒ・パヴィリオンのコンセプトは、自然/人工、カオス/聖域、モノ/見る者、伝統/革新といった様々な二面性から生まれています。国際家具見本市というコンテクストの中で展示デザインを再考するというブランドの呼びかけに応え、ネリ&フーは、「ストラクチュラル・フィールド」を作る可能性を探りました。それは必ずしも調和のとれた合成に到達する方法ではなく、この仮設展示の間、一見矛盾するものを保留しておく方法として提示されました。
竹の選択は、これらの二面性を交差させるものです。アジアや世界の多くの地域で、竹は豊富で成長が早く、再生可能な自然素材であり、最も古い建築材料の一つでもあります。近代的な技術によって竹の用途は広がりましたが、木質化した繊維状の茎は、節があり有機的な形状をしているため、しばしば自然の成長の跡を残しています。パヴィリオンでは、1,000本以上の竹の垂直材を規則正しいグリッド上に配置し、外観を暗示するデザインとしています。小さな入口から入ると、来訪者はフレームに収められた一連の景色、そして断続的に重なる竹とその向こうの空間への旅に誘われます。
フィールド内の様々な密度の中で、オブジェと観客の関係は常に変化しています。この展覧会では、家具のための台座や特別な展示機構が用意されておらず、小さな腰掛け、居間、寝室、思索の場など、日常生活の光景が鑑賞者の道の中に完全に溶け込んでいます。時には、狭く曲がりくねった歩道から前方の場面を垣間見ることができ、観客とオブジェの間に距離が保たれます。場が開かれたパブリックエリアでは、訪れた観客は家庭的なのシーンの一部として組み込まれ、家具の存在がユーザーとの対話を促し、その場を完全に占拠することになります。言い換えれば、オブジェと一緒に「家にいる」観客は、展覧会の一部として展示される参加者の役割を担っているのです。「観客」から「登場人物」へと変身することで、観客は場の現象だけでなく、自分の投影された空間、人生のステージに没入することができるのです。
また、仮設構造物である「ストラクチュラル・フィールド」は、ポータブルでスケーラブルです。このパヴィリオンを他の国際的な見本市会場に持ち込むために、特別な接続のディテールとモジュラーユニットのタイプが設計されました。数日で組み立て・解体が可能という条件を満たすだけでなく、世界トップレベルの家具やデザインを展示するという特殊な環境は、私たちに建築のクラフトマンシップと技術の限界を超えるインスピレーションを与えてくれました。鋼板の埋め込み、竹材の一方向のあり継ぎ、たわみと細長い比率を考慮した全体構造設計など、従来の仮設竹構造への形式的な期待を超えるものを目指しています。



小林裕志 / フォーアイズが設計した、東京・世田谷区の住宅「静かな光の家」です。
住宅街の地盤面が道より高い街区に計画されました。建築家は、世代を超え生き続けて街並みにも寄与する建築を目指し、様々な生活場面に応えつつ道側の高さを抑え風と光が抜ける構成を考案しました。また、周辺関係を読み解き開放性とプライバシーも両立しています。
施主の要望は、人々に愛され継承されていく建物であり、終の棲家であった。
敷地は都内の閑静な住宅街の中にある。対象街区は、地盤面が道路のレベルから2m程度上がっており、街並み自体に圧迫感がある印象であった。
このような特徴を持つ敷地に、3階建ての住宅を設計するにあたり、道路から視認出来る建物の高さを低く抑えて、光と風が抜け軽快な印象を与える建物とした。
2階はLDKを挟み南北を塀に囲まれた2つの中庭を配置した事により、開放的だが、プライバシーを保てる工夫をした。この階では、街との繋がりを視覚的に制限し、喧騒とは離れた静かな時間の流れを作り出す事を意識した。
また、外階段を通じて、ゲストが直接LDKにアクセス出来る事で、生活の様々なシーンにも空間が対応出来る工夫をした。



大畑正彦建築設計事務所が設計した、兵庫・神戸市の住戸改修「脇浜海岸通の家」です。
住人数に対し少し小さな一戸をリノベをリノベーションしました。建築家は、既製品でなく空間に合う最良の物との要望に、木材・左官・タイル等を用いた“素材を生かした”設計を志向しました。そして、個室を最小限に抑えて広さを確保したLDKに多様な居場所を作る事も意図されました。
築20年程度が経過した分譲マンションの一室をスケルトンまで解体したフルリノベーションの計画です。
施主からの要望は、既成のキッチンやシステムバスを利用するのではなく、空間にあった最良のものを提案頂きたいとの要望がありました。そして、夫婦2人と幼い子供2人が快適に暮らせる空間を提案してほしいというものでした。
既存住居の広さは、70m2弱と4人家族が居住する住居としては平均より少し小さなスペースでした。そこで、それぞれの個室をゆったりとるのではなく、メインとなるリビング・ダイニング・キッチンを大きくゆとりを持って確保し、それぞれのプライベートな空間は最小限に抑える計画を行いました。
リビング・ダイニング・キッチンとこれまでは小分けにされていた空間を、ひとまとまりの「大きな居場所」という空間として捉え、その大きな空間の中に、少し篭れる場所があったり、くつろげる場所があったり、作業ができる場所があったり、料理をしたりと家族が思い思いに過ごせるような場所を計画しました。


病院・福祉施設・住宅等を手掛ける「株式会社 建築一家」の、模型作成等のアルバイト(学生可)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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株式会社建築一家では、主に模型作成をしていただけるアルバイトを若干名募集しています。
あたたかく、やさしい建築を作る=それはタフなこと
時代・土地・建物に関わることによる社会貢献を惜しまない。その重責を果たす。病院・福祉施設・マンション・住宅の建築設計・監理業務をしています。10人ほどのアットホームな雰囲気の職場です。
志のある方、歓迎します。お仕事内容など疑問点はお気軽にご質問ください。

建築家の連勇太朗・金野千恵・上野有里紗による鼎談「今、空間・建築にできること/できないこと」の動画が、LIXILのウェブサイトで期間限定で無料配信されています。公開期間は2022年9月30日まで。其々が自身の教育背景や現在進行中の実践からの学びを“生きた言葉で”共有する内容となっています。【ap・ad】
社会と住まいの未来を考える「これからの社会、これからの住まい」企画鼎談
LIXILビジネス情報 連載コラム「これからの社会、これからの住まい 3|鼎談 2」は、聞き手の連勇太朗さん(建築家、CHAr)が、金野千恵さん(建築家、t e c o)、上野有里紗さん(建築家、ULTRA STUDIO)をゲストにお迎えしました。「今、空間・建築にできること/できないこと」と題する今回は、1980年代生まれの若手建築家たちが考え、切り拓く、これからの「建築」「まち」「場所」、そして社会のネットワークのなかでさまざまな課題とどのように向き合い解決していくか、その可能性について深く語り合いました。金野さんと上野さんのプロジェクトから見える、社会、住まいの未来について、ご一緒にお考えください。
(2022年7月4日 BASE(t e c o+畝森泰行建築設計事務所シェアオフィス)にて収録)
鼎談内で語られたキーワード(アーキテクチャーフォト編集部が抜粋)
この10年の社会的変化 / コロナ禍 / 社会の中の公平性を求める動き / ナショナリズム / 空間決定論 / 社会を変えていこうと思った時に建築でできることは沢山あるが、出来ない事も沢山ある。それをドライに自覚していくのが重要(連) / 日本は制度的に共生をつくろうとしている / 「春日台センターセンター」は地域課題を解決する寺子屋(金野) / 地域から立ち上がってきたコモンズ(金野) / 施主の記憶をコンテクストとする(上野) / ミースのスターコラムを根津の街に配置(上野) / 象徴的な形に興味がある(上野) / 春日台のプロジェクトに出会って次の日に大学を辞めた(金野) / 社会起業家はそれを目的とするより状況とのデイの中で始めることが多い(連) / 建築家は既存のビジネスモデルや仕事の仕方に捉われてチャンスを逃している(連) / 日本の教育は目的的、海外は探求型がある / イギリスの大学には必ずユニットトリップがある(上野) / 問題発見を促され探求の目が培われる(上野) / 短期間に多角的に物事をみようという視点(上野) / ロッジアの研究などでインタビューする中で文化の中で形が出てくるのが分かる(金野) / 街に開く事務所や小さくても場を運営する事務所が増えている / 事務所を公民館化する(連) / 事務所の前の空地に卓球台を置く(連) / 自分で体験したことを提案したい(金野) / 自分の事務所を実験場としている(金野) / 軽井沢で設計した小屋で自然の強さを実感した(上野) / 自主企画の展覧会で大量のフィードバックを得られた(上野) / スペキュラティブデザインの世界では展覧会が重要(連) / 展示はコミュニティに閉ざされがちなのが課題(連) / 建築は現代アートと比べると分かりやすいというフィードバックがあった(上野) / 探求型プロジェクトではアウトプットが建築にならないこともある(連) / アウトプットを自分たちの中でどう位置付けるか / 春日台以降は基本計画を請け負う事も増えている(金野) / プロジェクトの構造をつくるのに建築家は介入できる(金野) / 色々な切り口に建築家がコミットできる時代になっている(金野) / ネットワーク的世界観の中で建築をどう評価するか(連) / 大学の同級生は建築思考を使ったコンサルになっている人も多い(上野) / 社会に対する批評性をもった存在として建築家を目指し始めた(上野) / 建築プロジェクトは学ぶことの効率性が高い(連) / 機能的な用件の答えだけではないものを如何に作るかをいつも考えている(上野) / 建築家は学習者として優秀なポテンシャルをもっている(連) / 等々



百貨店のファサードや空間的側面に注目した建築展「百貨店展─夢と憧れの建築史」をフォトレポートします。
建築家・編集者の浅子佳英と建築研究者の菊地尊也が監修を手掛け、ビルディングタイプの変遷を年表や模型を通して辿る内容です。会場は、東京の日本橋高島屋内の「高島屋史料館TOKYO 4階展示室」。会期は2022年9月7日~2023年2月12日まで(休館日は月・火曜日、年末年始)。入場無料です。展覧会の公式サイトはこちら。
こちらは、アーキテクチャーフォトによるレポート
東京・日本橋の高島屋史料館TOKYOで、「百貨店建築」をテーマにした展覧会が行われている。
主に日本の「百貨店建築」をファサードやその空間の変遷に注目しながら、年表や模型を通して辿り、現代の商業空間に繋がる意味の再考を促す展覧会だ。展示内容に関しては、建築家で編集者の浅子佳英と建築研究者の菊地尊也が監修し、PRINT AND BUILDに所属する建築家の小泉立が協力している。また、グラフィックデザインは、UMA/design farmの原田祐馬と岸木麻理子が担当した。
本展の特徴のひとつは、一般的に展示作品を補足する役割を担う「年表」を主役にしているという所である。展示室奥の角の空間を利用して二面の壁を跨ぐ巨大な年表をつくり上げた。そこでは、近代的な百貨店とデパートメントストアが誕生した20世紀初頭からショッピングモールなど大型商業施設が多数登場する現代までを網羅する内容が密度高くまとめられている。
また、年表の傍らには、「最先端建築」「百貨店とショッピングセンター」「屋上庭園・公園」「ターミナルデパート」という、百貨店建築を読み解くための、4つの視点をまとめたパネルも展示されている、これらは、展示されている年表や模型を鑑賞する際のヒントにもなるだろう。
また、会場内には、年表中にも登場する「大丸心斎橋店」(設計:ヴォーリズ建築設計事務所 1922年竣工)、「白木屋日本橋店」(設計:石本喜久治 1928年竣工)、「松屋浅草店」(設計:久野節 1931年竣工)の三つの建築が、展示台機能を組み込んだ建築模型として制作され展示されている。
近年、外壁復元工事が行われている「大丸心斎橋店」の模型では、ファサードにおける素材の切り替えを、写真・竣工当時の手書き図面・復元時のCAD図面といった異なる記述形式をコラージュすることで表現している。他の建築展で模型が展示される等、ファンの多い建築だという「白木屋日本橋店」は、百貨店建築としては珍しいアーチ状のオープンスペースや開閉式の窓の様子を立体的な模型で再現している。また、屋上庭園が特徴的な「松屋浅草店」は、フィギュアにより屋上の様子が表現され、往年の姿を記録した映画のシーンと共に展示されている。



梅岡恒治 / 梅岡設計事務所と山田美紀一級建築士事務所が設計した、千葉・我孫子市の、デイサービス施設「NPO法人木の子クラブ我孫子 ひの木」です。
軽度な精神疾患を持つ人の為の施設です。建築家は、プライバシー確保と開放的空間の両立を目指し、敷地の斜面を活かした断面構成で外からの視線を遮り“眺望”と“採光”を獲得しました。そして、滞在者が“円環する時間”を感じられる空間を作る事を意図しました。
「NPO法人木の子クラブ我孫子 ひの木」は、躁うつ病や摂食障害などの軽度な精神疾患を持つ人が通うデイサービス施設である。
入所者の方々は、日中をここで過ごし、運動や学習などの様々なプログラムを通して、社会生活に復帰することを目指し、この施設に通う。
既存施設を訪れ、入所者の方々の活動を見学させていただいた際、それぞれの方が思い思いに、椅子やソファに座り、特に何をするでもなくぼーっと時間を過ごされていたことが印象に残った。日常が非日常である彼らの生活の中に、繰り返される自然の時間を感じられる空間をつくることで、どうにか日常を取り戻せないかと考えたのが計画の端緒であった。
敷地は湖北台という地名の通り、北側に湖があり、段丘の形状をした宅地に閑静な戸建てがゆったりと建ち並ぶ住宅街の一角にあった。
敷地より下がったところにある前面道路には、街路樹が綺麗に立ち並んでおり、緑豊かな周辺環境が魅力的であった。
計画にあたっては、この斜面地という敷地環境を活かすことで、プライバシーを確保しながら開放的な空間をつくることができるのではないかと考えた。また、擁壁の上に建つ南側の隣家から見下ろされることに配慮し、2階部分を北側に配置することで、プライバシーを確保しつつ、街路樹に向かって眺望を確保した。




葛島隆之建築設計事務所が設計した、愛知・西尾市の住宅「7部屋のコートハウス」です。
SNS等で多くの情報を集める施主の為に計画されました。建築家は、様々な期待の具現化と街との繋がりの両立を目指し、要望を考慮した7つの部屋が周辺環境の成り立ちとも呼応する構成を考案しました。また、余白としての中庭は様々な距離感や領域の形成にも寄与する事が意図されました。
愛知県の郊外に建つ住宅。
新築にあたり建主は、SNSや雑誌などから集めた家具・照明・多種多様な仕上げ・設備機器・収納アイデア・窓周りの使い方など、住宅にまつわる大量のイメージを持っていた。そのイメージは必ずしも一貫しているわけでは無く、コンクリート打ち放しの外観写真も木貼りの外観写真もあれば、ミニマルでクールな内観写真も雑多で楽し気な内観写真もあった。便利で合理的な収納アイデアと味のあるアンティーク家具とが等価に並んでいた。
これらは、理想の暮らしに向かう要望の断片であり、竣工後も日々変化し続けるであろうと思った。そこで、それら大量のイメージの中から取捨選択するように空間をまとめあげるというよりは、様々な要素が溢れ、それらが響きあうような骨格のあり方を考えながら設計を始めた。
敷地は低層の住宅が立ち並ぶ閑静な住宅街。
付近の交差点は道路が直行しておらず、昔からの不整形な街区の形状が残るまちである。
計画敷地もその影響を受け平行四辺形の土地形状となっている。はじめのうちは平行四辺形のボリュームを検討していたが、敷地とボリュームの関係とは別に、内部の切り分け方を考える必要があるというのを不自然に感じた。まちの成り立ちと家の成り立ちが連続しているようで連続していないように感じられたのである。そこでボリュームを複数に分け、それぞれのボリュームを敷地境界線に正対させる事を考えた。



伊原慶 / TA+Aが設計した、東京・代官山の美容室「SAL Hair Salon」です。
流行の変化が盛んな地域に計画されました。本来の機能にギャラリーを加えた3層の店舗で、建築家は、散髪行為に見出した“彫塑性”を“敢えて直截的”に什器等で表現しました。そして、可変性も導入し運営者の完成に応答する柔軟な空間を作る事も意図されました。店舗の公式サイトはこちら。
代官山より少し北に位置する、西郷山公園近くの美容室である。
流行の移ろいが盛んな土地に建ち、道路に面した地上階は自らの審美眼で選んだ海外のアーティスト作品やストリートカルチャーの展示を不定期開催するギャラリーを併設したロビー空間、上階にヘアサロンの諸機能を配置することで、発信拠点の機能を併せ持つヘアサロンとなった。
開業からまだ間もないが、主宰する方々のキャラクターや空間に引き寄せられるように個性に富んだ展示が既に行われている。
一般的な木造戸建の素形を保ちながらも、経年で改修や増築が施された経緯から、構造壁や平面構成は大きく改変せずに、それらに纏わるように什器や機能を付加することで美容室の形式へと更新を行った。“髪を切る”という行為のなかに潜在的に宿る彫塑性を見立てながら、あえて直截的な形をギャラリーやセット面の什器に表現し、またそれらを幾度となく塗装や研磨を重ねることで石のような肌理を生み出した。来訪者が親近感や楽しさを見た姿のまま感じ取れる空間とした。


OMAとNAPで経験を積んだ中本剛志と田中裕一が主宰する「STUDIO YY」の、設計スタッフ(経験者・既卒)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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■ STUDIO YYってどんな事務所?
STUDIO YYはOMAとNAP建築設計事務所出身者の中本と田中によって2015年に設立された設計事務所です。進行中のプロジェクトを含め、マンションの一室のリノベーションから個人住宅や飲食店、こども園、オフィスビル、道の駅、3万平米超えの海外物件まで多岐にわたるスケールのプロジェクトを国内外で展開しています。2020年から公共のプロポーザルにも積極的に参加しており、現在までに5度最優秀案に選定され、日本各地でプロジェクトを進めています。■ STUDIO YYはどんな建築を作るの?
STUDIO YYの建築には決まった建築のスタイルはありません。我々が重視しているのは、その場所の自然や文化を人々が感じられる建築を作ることです。その土地の風景、文化や歴史を丁寧に読み込み、その場所だけにしかできない建築となるように。さらに、公共の物件を手がけるようになり、地域の魅力を発掘し、観光や持続可能な地域づくりにつながる大切さを学び、そこに住む方々や利用者に寄り添った建築を作るように心掛けています。 また、これからの地球環境を考え、地産地消の建築を謳い、地場の素材を積極的に採用し、CLTと伝統建築を掛け合わせた建築や世界初となる木造吊り構造の建築など、今までにない建築をつくる挑戦を行っている設計事務所です。■ STUDIO YYでは、どんな業務をするの?
特定の業務に特化されることはありません。新しいプロジェクトやコンペが始まれば、代表の中本や田中も含めて皆で案出しをします。模型や3Dを使ったスタディ、BIMやCADを使った設計業務、CG作成やスケッチ、プレゼン業務など多種多様な業務内容を各々の特技を活かしながら、みんなで協力して進めます。STUDIO YYに在籍することで、多岐にわたる技術を身につけることができます。



大峯竣平+堤康浩 / デザインオツが設計した、富山市の住宅改修「婦中町ハウス」です。
施主の実家を新居に再編する計画です。建築家は、社会状況の変化による在宅時間増加への応答を目指し、生活の場に加えて気持ちを切り替える“精神的なソト”を内包する建築を志向しました。そして、生活動線の中に“ソト間”と名付けた立体空間を挿入しました。
平成元年に建った木造住宅と鉄骨造車庫の改修計画。施主はこの家で育ち、親元を離れ、世帯を持ち、また思い出の残るこの家で暮らすことを決めた。新たな夫婦と小さな子供のために古くなった実家を新たな住まいとして再編した。
平成から令和になって、社会を取り巻く状況は一変した。働き方改革や未曾有の感染症の拡大により、家にいる時間は多くなり、住宅に求められる居場所の質が変わってきているように思えた。リモートワークなどで一日中家にいると無性に外へ出たくなることがある。人間が生活する範囲と、家が囲いとる空間の輪郭には大きな隔たりがあるのかもしれない。しかし以前のように積極的に外出できる状態に戻るとは断言できない。そのため生活の場である「ウチ」とは別に精神的な「ソト」へと誘う仕掛けがこの時代の住宅には必要だと感じた。
家の中で多くの時間を過ごす場所が必然的に「ウチ」の要素が濃くなってくる。居間や寝室は毎日使う家具や思い入れのある雑貨が並び、生活感のある風景を作り出す。一方で廊下や階段は、家の中ではあるが部屋の「ソト」として気持ちのスイッチが切り替わる。また、遠くに見える景色や、時間を横断する記憶へのアクセスも今いる場所から遊離できる。そのような「ソト」に新たな居場所の可能性を感じた。




今津康夫 / ninkipen!が設計した、和歌山・白浜町の住宅「崖荘」です。
国立公園に指定されるエリアの崖地に計画されました。建築家は、自然の豊かさを享受し巨大な岩盤と呼応する存在を目指し、型枠で繊細な木目を転写したRC造の建築を考案しました。また、外部に風呂とバルコニーを設け“ダイレクト”に海に開きました。
和歌山県の南端部、太平洋にせり出した崖地に位置する国立公園内の住宅である。
敷地からは朝日と夕日の両方を望むことができ、夜には満点の星空が広がる。
遠く地平線には大型船が静かに行き交い、運の良い日には近くをウミガメが穏やかに泳ぐが、荒天の際には容赦無く風雨に晒される。この場所に備わる大自然の豊かさと厳しさを享受しながら、数千万年前の地層からなる巨大な岩盤と呼応する建ち方を模索した。
躯体は耐久性を備えたRC造とし、斜面との関係性をはかって4本の柱からなるラーメン構造とした。
型枠は敢えて裏面を使用して木目を転写し、鱗のようにバラつきを与えることで量塊の中に有機的な繊細さを合わせ持たせている。各階ともに海に向かって窓を穿ち、外部には露天風呂とバルコニーを設けてダイレクトに海に開いた。
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