タトアーキテクツ / 島田陽建築設計事務所が2017年に完成させた、大阪の「高槻の住居」の写真と図面が12枚、designboomに掲載されています。島田のサイトにも写真が多数掲載されています。
architecture archive
蘆田暢人建築設計事務所による、新潟・南魚沼市の、築約50年の温泉旅館の改修「ryugon」です。施設の公式サイトはこちら。
築約50年の温泉旅館「龍言」の改修プロジェクト。建物はこの地域の豪農の家を移築した由緒ある旅館である。建物の一部は国の登録有形文化財にも指定され、国の指定文化財である坂戸山に隣接し、敷地には広大な池が広がるランドスケープを持つ。この池は演出としてつくられた日本庭園のように見えるが、屋根から落ちてくる雪を消す役割を持っている。この地域は多雪地域であるが冬季にさほど気温が下がることがないため、池を使って雪を消すことができるのである。
雪国に流れる時間は豊かである。世界が真っ白に染まる冬の景色は純粋で、春先に雪の中に草花が咲くさまも美しい。新緑、夏の田んぼ、秋の稲穂と紅葉、四季折々刻々と変わる時間が流れる。しかし、この地域での冬の生活は過酷である。建物のつくりも冬の雪に打ち克つためにできている。
「旅館は地域のショールームである。」このプロジェクトのクライアントであり、雪国観光圏の代表理事でもある井口智裕さんの言葉である。人は見たことのない風景、触れたことのない文化を求めて旅をする。自らの日常とは異なる世界を求めて旅をする。旅館はその世界の代表として地域性を表現しなければならない。それが雪国観光圏とのプロジェクトで共有している価値観である。このエリアは温泉や食文化など豊富な観光資源を持つが、それと同時に人々の生活が行われている場である。雪国の観光資源はいわば雪国の日常であり、それは他地域の人々にとっては、「異日常」なのである。
アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2020/2/17-2/23)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。
- 隈研吾のデザイン監修による、チタンの表面に木の質感を表現した、ルーバー建材が発売へ
- 辻琢磨による連載エッセイ “川の向こう側で建築を学ぶ日々” 第2回「ボスの割り切りスイッチ」
- OSTR / 太田翔+武井良祐による、大阪市の2軒連なる長屋を改修した、自身のオフィス兼イベントスペース「本庄西の現場」
- 藤原・室 建築設計事務所による、奈良市の住宅「学園前の家」
- 建築家の藤田雄介が立ち上げた建具メーカー 戸戸からリリースされた「木のレバーハンドル」と、論考「技術と素材と歴史が織りなす部材」
- レゴのアーキテクチャーシリーズで「東京」が発売
- ツバメアーキテクツによる、静岡市の「窓辺ビル いちぼし堂」
- 照内創 / SO&CO.による、東京・中央区のビル「銀座の小さな塔」
- A Nomad Sub+ナノメートルアーキテクチャーによる、大阪市の障碍者就労支援施設「PALETTE」
- スティーブン・シェンク+服部大祐 / Schenk Hattoriによる、2020年4月完成予定のベルギー・イーパーのインフォメーションセンター「Entrance Pavilion in Palingbeek」
- 大江匡さんが亡くなりました
- クラーソン・コイヴィスト・ルーネが建築・空間デザイン監修した、東京・日本橋兜町の築97年のビルを改修した、ホテルや店舗などの複合施設「K5」
- ヘルツォーグ&ド・ムーロンが計画している、スイスの高速道路沿いの礼拝堂の画像など
- 大西麻貴+百田有希 / o+hと産紘設計のチームが最優秀賞に選ばれた「熊本地震震災ミュージアム」プロポの全最終候補者の提案書が公開
- +建築設計 / 田代朋彦による、LIXILギャラリーでの展覧会「ものいう仕口 – 白山麓で集めた民家のかけら」の会場構成
- 隈研吾による、イギリス・ロンドンの寿司バー「Endo Sushi Restaurant」の写真
- スタジオ・バロッツィ・ヴェイガによる、スイス・チューリッヒの文化施設「Tanzhaus Zürich Cultural Center」の写真など
- 阿曽芙実建築設計事務所による、兵庫・神戸市の集合住宅の住戸改修「鶴甲団地のリノベーション」
- 五十嵐太郎による連載・反東京としての地方建築を歩く の7回目「建築における沖縄らしさ」
- 辻琢磨による連載エッセイ ”川の向こう側で建築を学ぶ日々” 第1回「初めての修行」
a+uのズントーやH&deM特集の編集やギャラリー間の企画委員を務めたことでも知られる、シンガポール工科設計大学(SUTD)のヘッドオブピラーのエルウィン・ビライによる講演の動画が公開されています。ヘッドオブピラーは、一般的に言う学部長のようなポジションとの事。2020年2月22日に行われたオープンキャンパスイベントで行われた大学の活動を紹介する講演の動画のようです。
クラーソン・コイヴィスト・ルーネが建築・空間デザイン監修した、東京・日本橋兜町の築97年のビルを改修した、ホテルや店舗などの複合施設「K5」です。施設の公式サイトはこちら。
「K5」は、1923年竣工(築97年)の歴史的建造物の外観・躯体はそのままに、内部を丁寧にリノベーション、キュレーションすることで、日本橋兜町の街全体の再活性のきっかけを生む”点”となることを目指しています。
建築・空間デザインを監修したのは、スウェーデン・ストックホルムを拠点に活躍する建築家パートナーシップ「CLAESSON KOIVISTO RUNE(以下CKR)」。国内初の銀行として建てられた築97年の歴史的建造物の重厚感と素材感を尊重しつつ、北欧と和のテイストが絶妙なバランスでブレンドされた、感性を凝縮したような斬新な場所が完成しました。
地下1階〜地上階は「K5」のみで体験することのできる飲食コンテンツが、地上2階〜4階はデザイン性の高いブティックホテル「HOTEL K5」が入ります。この新しい”場”の中で「動」(地下1階〜地上階)と「静」(=地上2階〜4階)の対比を体感することで、感性が開かれるようなエクスペリエンスを提供したいと考えています。
A Nomad Sub(坂東幸輔+須磨一清)+ナノメートルアーキテクチャー(野中あつみ+三谷裕樹)が設計した、大阪市の障碍者就労支援施設「PALETTE」です。
PALETTEは知的障害者が単純作業に従事するのではなく、各々の個性を生かしたものづくりを通してしごとをする就労継続支援B型事業の施設である。飴細工が出来るお菓子工房や本格的な窯を設置した陶芸工房、シルクスクリーン機器を導入した印刷工房や平面絵画に限らない多様な表現のできるアトリエに加え、利用者の作品を発信するカフェやギャラリー、ショップも施設内に入っている。それぞれの工房・アトリエでの制作は管理のし易さから大きな一室の空間で行われるが、障害特性によっては既存施設で出会ったような他者と一緒に同じ空間にいることを苦痛だと感じる利用者もいる。本施設ではスケルトンドミノのような均質な空間ではなく、利用者ひとりひとりが居心地のよい場所を発見できるような空間を設計することが求められた。
五十嵐太郎による連載・反東京としての地方建築を歩く の7回目「建築における沖縄らしさ」が、wirelesswire.jpに掲載されています。
レム・コールハースとAMOディレクターのサミール・バンタルらによる、グッゲンハイム美術館で始まった”田舎”をテーマにした建築展「Countryside, The Future」の新しい会場写真が10枚、dezeenに掲載されています。
スティーブン・シェンク+服部大祐 / Schenk Hattori(シェンクハットリ)による、2020年4月完成予定のベルギー・イーパーのインフォメーションセンター「Entrance Pavilion in Palingbeek」です。ここではそのドローイングをご紹介します。
第一次世界大戦の最前線、今は美しい緑が広がる自然保護区となっている敷地。この広大な敷地入口に「エントランスを明示するランドマーク機能」「大戦の歴史と保護区に関する展示スペース」「来園者の集いの空間」「保護区全体のアクセスの明確化」という役割を担う ”info point” が求められた。それら複合的な機能を考えた時に、既存の遊歩道に寄り添う40mの屋根と、その下に収められた案内ボード群という構成を採用した。
相坂研介設計アトリエの、スタッフ(未経験の新卒・既卒等)の追加募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください。
相坂研介設計アトリエは、東京の皇居そば、千代田区麹町(半蔵門駅0分)にある設計事務所です。
代表の相坂は東京大学卒業後、安藤忠雄建築研究所を経て2003年に事務所を開設。
以降、大学等で講師をしつつ、建築家協会の常任幹事としても若手の参加できる公共コンペを提案したり行政を支援して建築士の職能普及を目指す活動が評価され、「これからの建築士賞」も受賞しました。
我々は保育園やビル、ホテル、集住や個人邸、家具や玩具までデザインする一方、公共コンペにも定期的に参加しており、ここでは住宅から大型施設まで、企画から作図、申請、現場監理までの実践的な経験を、少人数アトリエならではの身近さと密度で積むことができる、「第二の学びの場」と位置付けられます。
近年は特に福祉・教育関係に力を入れ、複数の保育園に加え、音楽学校や知育玩具も設計しており、「あまねの杜保育園」(https://www.archdaily.com/787963/amanenomori-nursery-school-aisaka-architects-atelier )は、「こども環境学会賞」「JIA環境建築賞」「Architecture Asia Award」など国内外多数の受賞に加え、レコード大賞にもなったNHK「パプリカ」のMV(https://youtu.be/ba0UDkwU4I0)にも採用。
さらに今年2月には、山を取り込む巨大遊具のような「てぞーろ保育園」を竣工させたばかりです。
(https://www.japan-architects.com/ja/architecture-news/yi-liao-fu-zhi-shi-she/aisaka-tesoro-nursery)このたび新規受注と事務所拡張に合わせたスタッフ募集で、先日経験者枠は決まりましたが、未経験の新卒・既卒の方(下記E,F)も対象に、さらに迎えることにしました。(ただ経験者もご相談ください)
レム・コールハースと書籍『S, M, L, XL』を制作したことでも知られるデザイナー ブルース・マウのインタビュー動画です。制作はルイジアナ美術館。
Meet the influential Canadian “design guru”, Bruce Mau, in this short video. Mau, who is the author of quintessential publications on architecture and design, shares his thoughts on how we can bring the book into the technological environment without losing its beauty and richness.
“I think it’s such a brilliant technology that if it didn’t exist today – if somehow we got to the present through technology and computers before the book – we would have to invent the book,” Maus says of the discussion surrounding the alleged ‘death of the book’. The book, he continues, is such a brilliant technology, that no computer can match: “It never crashes, it sequences narrative, which is one of the most important things we need to do to understand the world.” Mau shares how he is working on a technology platform for books because he realized that “when we moved the book from the physical book to the digital book, we left behind the beauty of the book. We left behind the culture of the book and the experience of the book. We just took the text.” The true experience of the book, he feels, should be better incorporated into the technological environment, while adding the capacity and reach that technology offers.
Bruce Mau (b. 1959) is a Canadian designer. Mau began as a graphic designer but has later extended his creative talent to the world of architecture, art, films, conceptual philosophy and eco-environmental design. From 1985-2010, Mau was the creative director of Bruce Mau Design (BMD), and in 2003 he founded the Institute Without Boundaries in collaboration with the School of Design. In 2010, he went on to co-found The Massive Change Network in Chicago. Mau is the recipient of prestigious awards including the Chrysler Award for Design Innovation in 1998, the American Institute of Graphic Arts Gold Medal in 2007, the Philadelphia Museum of Art’s Collab Design Excellence Award in 2015, and the Cooper Hewitt 2016 National Design Award for Design Mind – for his impact on design theory, design practice and public awareness. In 1998, Mau designed a widely circulated 43 point manifest called ‘The Incomplete Manifesto for Growth’, which assists its users in forming and assessing their design process. Mau is also the author of iconic books such as ‘S, M, L, XL’ (1995) with Rem Koolhaas: an architecture compendium that quickly became a requisite addition to the shelves of creatives. In June 2020, he will publish ‘MC24’, which features essays, observations, project documentation, and design work by Mau and other high-profile architects, designers, artists, scientists, environmentalists, and thinkers of our time.
ヘルツォーグ&ド・ムーロンが計画している、スイスの高速道路沿いの礼拝堂の画像と図面が6枚、designboomに掲載されています。建築家の公式サイトではテキストも読むことができます。
ヘルツォーグの公式インスタグラムアカウントでも画像が公開されています(こちらには図面はなし)。
レム・コールハースらがキュレーションしている、“田舎”をテーマにした、NYのグッゲンハイム美術館での建築展「Countryside, The Future」の会場写真が10枚公開されています。OMAの公式インスタグラムアカウントが投稿したもの。
展示の公式ページはこちら。会期は2020年8月14日まで。
隈研吾のデザイン監修による、チタンの表面に木の質感を表現した、ルーバー建材が発売されます
日本製鉄株式会社(以下、日本製鉄)の意匠性チタンTranTixxiiⓇ(トランティクシィ)を使用し、建築家隈研吾氏がデザイン監修、三和タジマ株式会社が製造・販売するデザインルーバー「Ti CW Fin(チタン カーテンウォール フィン)」が完成し、2020年4月より販売開始いたします。
今回販売開始するデザインルーバー「Ti CW Fin」は、多彩な意匠が表現可能な日本製鉄の意匠性チタンTranTixxiiⓇの基本意匠に加え、木の質感を表現しています。金属でありながら、柔らかな表現も可能なTranTixxiiⓇに温かい木質感を融合させた、これまでにない意匠を実現しました。NST日本鉄板株式会社が調整役となり、スキルが高い加工業者と連携しデザインを具現化しました。
日本製鉄は、TranTixxiiⓇの新しい需要価値創造に向けて、2015年より建築家隈研吾氏との協業を続けています。今回完成したデザインルーバーは、「金属でありながら生物的で有機的な質感を感じる」という隈研吾氏の視点をアイデアの源泉として、関係者で協議を重ね、製品化しました。光を操るルーバーにTranTixxiiⓇを採用することで、反射光を和らげ、柔らかい光を室内に取り込むことができる従来とは違ったルーバーを完成させました。
今回販売開始するデザインルーバーは、チタンの表層に存在する極薄い酸化被膜を通過した光の干渉により、微妙なグラデーションが発生する特長を利用しています。自然の風景にある色合いは、もともとグラデーションになっており、TranTixxiiⓇが自然に調和していると感じるのは、酸化被膜と表面の微細なテクスチャーの効果によるものです。
日本製鉄の意匠性チタンTranTixxii®は、建材分野において、屋根・壁等への採用拡大をすすめています。今後も新しい発想で挑戦を続け、より広く建築分野へ貢献することを目指し努力してまいります。
【クレジット:Ti CW Fin開発でコラボレーションした企業等】
意匠監修:隈研吾建築都市設計事務所
TranTixxiiⓇ製造:日本製鉄株式会社
Ti CW Fin製造・販売:三和タジマ株式会社
意匠製作協力:NST日本鉄板株式会社
コーディネート:中崎隆司(建築ジャーナリスト)
創業約100年の「ネイエ設計」の、設計スタッフ・施工管理スタッフ募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください。
ネイエ設計では、設計スタッフ・施工管理スタッフを募集しています。
笑うこと、食べること、四季を楽しむことをていねいに。
泣くこと、愛すること、生きることをていねいに。
家族の365日は、どんな一日も、そのどんな喜怒哀楽も
記録しておきたい、かけがえのないものだから。
家とは、そのワンシーンワンシーンを見守っていくものであってほしい。
設計士が住む人と語りあい、自然と語りあい、
ひとつひとつをていねいにつくっていく家は、
家族が今日を、いつくしみながら暮らしていく家。
家という単なる箱をつくるのではない。
「どう生きていくか」までも一緒につくっていく。
私たちネイエ設計のめざす家づくりです。ネイエ設計は、何よりも住宅設計に力を注いできた会社です。ネイエ設計には営業マンがおりません。設計士ひとりひとりがお客さまに寄り添い真摯に接客します。私たちは一般的な設計事務所ではありません。通常、設計事務所は設計だけを行いますが、私たちは設計だけでなく施工もアフターサービスも責任をもって行います。私たちは「建築設計」と「施工品質」に誇りをもって、ていねいに家をつくり続けます。
藤原・室 建築設計事務所が設計した、奈良市の住宅「学園前の家」です。
前面道路との段差の解消、および駐車スペースの確保が大きな課題でした。当初は前面道路に接する部分のみ駐車スペースとして広げて、敷地との段差部分はコンクリート擁壁を設ける案もありました。しかし、擁壁設置のコストを考えた結果、前面道路から緩やかな勾配のスロープを敷地奥まで引き入れ、スロープ脇は緩勾配の法面とすることで擁壁を設置しない案となりました。これにより敷地に大きく緩やかな斜面が現れ、この斜面の地勢を継ぐ形で大きな屋根をかけた住まいのイメージが生まれました。敷地北側の擁壁と大屋根に囲われた三角錐状の空間が住まいの空間となります。