石上純也への、The New York Times Style Magazine Japanのインタビュー記事「建築家 石上純也が探求する 未来のビジョン」が公開されていました。日本語で読める記事です。
architecture archive
岸和郎+K. ASSOCIATES / Architectsのウェブサイトに、東京郊外の住宅「紅葉ヶ丘の家」の写真が15枚掲載されています。
東京郊外の住宅地に建つ住宅。
間口は狭くそれに比べると深い奥行き、さらに敷地の奥2/3では道路から約3m上がったところに地盤面があるという形状の敷地。したがって道路に面した階は地下階であり、そこから一層上がったところが地盤面で地上階、ペントハウスも含めると合計4層の住宅が起ち上がる。
道路以外の隣地に面する3方向には境界に1層分の壁を立ち上げ、1階のリビング・ルームについては、その壁と建築の外壁との間の外部空間、それにアプローチに設けた小さな中庭の2ヶ所からだけ上方からの光を取り入れる。水平方向には向かいの公園側ファサードに設けた縦長の大きな開口が1つ開いているだけだ。その結果リビングルームの空間は水平方向に広がっているものの外部の自然光は垂直方向からのみ入ってくるという、さながら「白い洞窟」のような空間となる。
一方、2階に配置した主寝室は3つのレベルでペントハウスまでを含んだ、垂直方向に立体的な空間であり、1階のリビング・ルームが水平方向に延びる空間であるのに対して、主寝室は垂直方向に展開する空間として、対比的に考えたものだ。
外部は隣地から隔離するコンクリートと正面の垂直面緑化の壁で閉じて囲まれた上に黒い鋼板仕上げの箱が浮いており、唯一正面の縦長開口だけが都市に対して、向かいの公園に対して開いている。そうした閉じた壁面の隙間から導かれる外部からの自然光だけが内部空間の主題なのだが、そのことは外部からは全く想像できない。
奥野崇建築設計事務所が設計した、愛媛・松山市の住宅「ブドウ棚のある家」です。
暮らしと趣味がひとつになった住まい。
芽吹き、開花し、結実し、落葉する。
趣味であるブドウ栽培を身近で行い、その季節の変化と共に暮らす。
木陰の気持ちの良さを享受し、葉のささやきで風に気付き、甘く凝縮した実を頬張り、葉を落とせば暖かな陽を感じる。ブドウ棚の下はロールアップの網戸で囲まれた、半屋外空間。
風は通るが、害虫は寄せ付けない。快適に日々使うための工夫です。建物の基礎体力ともいえる断熱・気密化を図り、吹き抜け上部に設置した夏用エアコンと、床下に設置した冬用エアコンにて、室内の安定した温熱環境をつくります。
瞬く光の粒の下が、家族が集まる住まいの中心となりました。
アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2019/12/2-12/8)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。
- 岡山の「奈義町立こども園」設計プロポの結果と提案書が公開
- 田根剛の設計でリニューアルした、表参道GYREのレストランフロアの写真
- 古谷誠章 / STUDIO NASCAが2001年に完成させた「ZIG HOUSE」にて開催の、NASCAの25周年記念展「NASCA since 1994」の会場写真
- 木元洋佑と平岡敬造による、京都・嵐山の、指定有形文化財の旧小林家住宅とその周辺建物を改修した店舗「パンとエスプレッソと嵐山庭園」
- 小嶋伸也+小嶋綾香 / 小大建築設計事務所による、中国・広州省の既存建物をコンバージョンした宿泊施設「Hotel Far&Near Nanhao St.」
- 隈研吾がデザインしたテーブル「Kigumi Table」の写真
- 青木律典 / デザインライフ設計室による、東京の「小平の住宅」
- 久保秀朗+都島有美 / 久保都島建築設計事務所による、東京・墨田区の温浴施設「両国湯屋江戸遊」
- 山田憲明構造設計事務所のウェブサイトが公開。中村拓志や堀部安嗣などの建築の構造設計に関する考え方・スケッチ写真・なども掲載。
- 中西正佳建築設計事務所が改修を手掛けた、京都市のシェアハウス「ひふみsteps」
- 高池葉子建築設計事務所による、愛知・豊田の住宅「豊田の家」の内覧会が開催
- 駒田剛司+駒田由香 / 駒田建築設計事務所による、埼玉の住宅「大宮の家(F邸)」の内覧会が開催
- 磯崎新について近しい関係者の発言を多数交えて考察するNY TIMESの記事「建築界のレジェンド 磯崎 新という謎」(日本語)
- 建設会社勤務と並行して看板建築のイラストを描画してきた宮下潤也の書籍『看板建築図鑑』
- 青木淳が外装のデザインを担当して建設が進められている、ルイ・ヴィトン御堂筋店の足場が外れて全貌が明らかに
- 中西正佳建築設計事務所による、大阪・高槻市の住宅「オセロハウス」
- トラフによる、アップサイクルをテーマに考案された「もこもこソファ」の写真
- 青木淳へのインタビュー「建築家として、館長として。青木淳は京都市京セラ美術館をどこに導くのか?」
- OMAのチームによる、オランダ・アイントホーフェンの、施設のヴォリュームを持ち上げ低層部に森やコミュニティ空間が広がる、再開発コンペの勝利案の画像
- 増田友也が1982年に完成させた徳島の「鳴門市文化会館」を、鳴門市が耐震改修して存続する方針を発表
青木淳が外装のデザインを担当して建設が進められている、ルイ・ヴィトン御堂筋店の足場が外れて全貌が明らかになっています。twitterに写真が投稿されていました。青木が外装を手掛けているというソースはこちら。
ルイ・ヴィトン心斎橋ほぼ全景。良さそうだなーゲーリーの財団ビルとは違うけどどこかシンクロも感じる。 pic.twitter.com/LGbqFZ2pq5
— Takayoshi OKUMURA (@Tak_OKU) December 8, 2019
LOUIS VUITTON Midosuji
姿を現したルイ・ヴィトン御堂筋店。
日本最大店舗および、世界初のレストラン・カフェ併設店の誕生となる。
ブランド店が立ち並ぶ中、唯一長らく空き地だった場所に、美しく印象的なファザードの巨大店舗が出現することで周辺のラグジュアリー感が爆上がりしそう。 pic.twitter.com/jFK8d3GJ1p— Water (@water05549875) December 4, 2019
『人気の「金沢21世紀美術館」休館へ 混雑緩和へ改修工事』という記事が、毎日新聞のウェブサイトに掲載されています。金沢21世紀美術館はSANAAの設計で2004年に開館した建築。
古谷誠章 / STUDIO NASCAが2001年に完成させた「ZIG HOUSE」にて開催の、NASCAの25周年記念展「NASCA since 1994」の会場写真をご紹介します。会期は2019年12月7日~14日。場所は東京世田谷区(詳細はこちらでどうぞ)。
会場となっている「ZIG HOUSE」は、「ZIG HOUSE/ZAG HOUSE」として2001年に完成し発表されました。ZIG HOUSEが設計者の元設計者の両親の家、ZAG HOUSEが設計者の自邸として計画されています。
会場展示物は大きく分けて二つあり、ひとつはNASCAが1995年~2019年までに手掛けてきたプロポーザル等の提案書(こちらには伝説の、せんだいメディアテークの提案書も含まれています)。もうひとつは、毎年4種類ずつ制作されてきたポストカードです。展示物は勿論ですが、実際の古谷誠章 / STUDIO NASCAによる住空間を体験することができる貴重な機会だと言えます。
NASCAは本年25周年を迎えることが出来ました。
25年にわたる作品のポストカードやスケッチ
コンペティションの応募案などを展示します。■2019.12.7〜2019.12.14
11:00-18:00/期間中無休
ZIG HOUSE /東京都世田谷区■オープニングパーティー
12/7 16:00-18:00※12/7,14は古谷誠章が在廊します。
OMAのチームによる、オランダ・アイントホーフェンの、施設のヴォリュームを持ち上げ低層部に森やコミュニティ空間が広がる、再開発コンペの勝利案の画像が12枚、designboomに掲載されています。
建築設計でコラボしているのは、diederendirrixとFABRICationsです。
以下はその計画案を紹介する動画。
OMAのシンクタンク部門AMOが、ヴァージル・アブローによるブランド「Off-White™」の2020年1月開店のマイアミ旗艦店に参画しているようです。ヴァージルが自身のインスタグラムアカウントで公開しています。
ヴァージルは、ルイヴィトンのメンズディレクターを務めていることでファッション業界で注目を集めています。出身が建築学科だったことも有名でそのデザインには建築系のエッセンスも感じられます。アーキテクチャーフォトのアーカイブでは、日本語で読めるインタビューやハーバード大での講義の動画なども紹介しています。
OMA・AMOもプラダの店舗やファッションショーのランウェイのデザインなどを継続的に手掛けるなどファッションの世界とも関わっています。
山田憲明構造設計事務所のウェブサイトが公開されています。中村拓志や堀部安嗣などの建築の構造設計に関する考え方・スケッチ写真・なども掲載されています。
増田友也が1982年に完成させた徳島の「鳴門市文化会館」を、鳴門市が耐震改修して存続する方針を発表したとのことです。こちらのページに建設当時のエピソードを紹介するニュース記事があります。
中西正佳建築設計事務所が改修を手掛けた、京都市のシェアハウス「ひふみsteps」です。
京都・西院にて50年前に下宿付き住居として建てられ、10年前にシェアハウスとして運営され始めました。
この度、大規模な改装を行い、新たな一歩を踏み出しました。
今回の計画では、可能な限り間仕切りを取り払い、本体周りの増築部分を撤去することで民家のように部屋同士、内部と外部が連続的に緩やかにつながる空間を作りました。多様な活動があふれる広場のようなオープンエンドの場所です。住人の多様な活動を受け止め、なおかつ、程よい距離感を保ちながら暮らすことのできるよう、一体の空間でありつつ、それぞれの空間に特色をつくり出しています。そのため、目線の高さ、視線の抜け、雁行型のプラン、家具のしつらえ、回遊性等を工夫しました。
中西正佳建築設計事務所が設計した、大阪・高槻市の住宅「オセロハウス」です。
大阪、京都のほぼ中央に位置し、ベッドタウンとして栄える大阪・高槻。各敷地の周囲をコンクリートブロック塀が囲む、都市部における典型的な住宅地です。このような閉鎖的な住宅地において、塀を設けず1階と2階の機能を組み換え、平面的かつデザイン的な配慮を行うことで、まちに背を向けるのではなく、まちと住まい手が、お互いに享受し合う住まいを目指しました。
noizの豊田啓介へのインタビュー『建築家・豊田啓介が語る「未来都市」の可能性』が、hillslife.jpに掲載されています。
磯崎新について近しい関係者の発言を多数交えて考察する記事「建築界のレジェンド 磯崎 新という謎」が、The New York Times Style Magazineに掲載されています。日本語で読める記事です。
宮本佳明建築設計事務所の、設計スタッフ緊急募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください。
【緊急募集します!】
設計スタッフ3~5名いろいろな興味深いプロジェクトが動き始めています。
深くコンセプトを掘り下げて、着実にでも軽やかにモノづくりに携わる仲間を募集します。□勤務地
兵庫県宝塚市(「ゼンカイ」ハウス )、建築現場の所在地□応募資格
実務経験の有無は問いません□業務内容
図面作成、現場監理、設計スタディ、調査、プレゼン資料の作成□担当いただく主なプロジェクト
・常泉寺新位牌堂(長野県中川村、延床面積227㎡、実施設計完了、2020年末竣工予定)
・上郡町立認定こども園(兵庫県上郡町、延床面積1533㎡、実施設計中、2021年春竣工予定)
・個人住宅(兵庫県芦屋市、延床面積255㎡、基本設計中、2021年冬竣工予定)
・北九州市立埋蔵文化財センター移転改修工事(八幡市民会館のコンヴァージョン)(福岡県北九州市、延床面積約7000㎡、まもなく基本設計開始、2022年竣工予定)
・大学を中心とした複合研究トレーニング施設(大阪府、延床面積約9800㎡、まもなく基本設計開始、2023年竣工予定)
・大学複合教育研究センター施設(大阪府、延床面積約8500㎡、基本計画中、2024年竣工予定)
・その他、国内外の展覧会や小住宅、寺院、樹木葬墓地など