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「ソル・ルウィット オープン・ストラクチャー」展が、東京都現代美術館で開催。入場チケットをプレゼント。20世紀後半を代表するアーティストの、日本の公立美術館における初の個展。“ウォール・ドローイング”などの代表作を通じて、作家の思考の軌跡をたどる
「ソル・ルウィット オープン・ストラクチャー」展が、東京都現代美術館で開催。入場チケットをプレゼント。20世紀後半を代表するアーティストの、日本の公立美術館における初の個展。“ウォール・ドローイング”などの代表作を通じて、作家の思考の軌跡をたどるソル・ルウィット「ストラクチャー(正方形として1, 2, 3, 4, 5)」1978-80年、滋賀県立美術館蔵 © 2025 The LeWitt Estate / Artists Rights Society (ARS), New York. Courtesy Paula Cooper Gallery.

「ソル・ルウィット オープン・ストラクチャー」展が、東京都現代美術館で開催されます。
入場チケットを抽選でプレゼントいたします。20世紀後半を代表するアーティストの、日本の公立美術館における初の個展です。“ウォール・ドローイング”などの代表作を通じて、作家の思考の軌跡をたどります。
展示会期は、2025年12月25日から2026年4月2日まで。展覧会の公式ページはこちら。入場チケットプレゼント企画の応募締切は、2025年12月22日(月)13時まで(お申込みにはGoogleアカウントが必要になります)。こちらのフォームからご応募ください。厳正な抽選を行い当選された方にはメールにてご連絡いたします(メール送付を当選発表にかえさせていただきます)。

東京都現代美術館では、20世紀後半を代表するアーティスト、ソル・ルウィット(1928–2007)の日本の公立美術館における初の個展を開催します。

ソル・ルウィットは1960年代後半、目に見える作品そのものよりも、作品を支えるアイデアやそれが生み出されるプロセスを重視する試みによって、芸術のあり方を大きく転換しました。ルウィットの指示をもとに、ほかの人の手で壁に描かれるウォール・ドローイング、構造の連続的な変化を明らかにする立体作品など、その仕事は「芸術とは何でありうるか」という問いを投げかけています。

本展では、ウォール・ドローイング、立体・平面作品、アーティスト・ブックといった代表作の数々を通して、既存の枠組みや仕組みに再考を促し、別の構造への可能性を開こうとしてきたルウィットの思考の軌跡をたどります。

リリーステキストより

以下に、詳細な情報を掲載します。

谷口吉生と高宮真介による、静岡・掛川の「資生堂アートハウス」(1978年) が、2026年6月末で閉館へ。1979年度の日本建築学会賞 (作品) 受賞作品。アート支援活動は銀座の “資生堂ギャラリー”に集約
谷口吉生と高宮真介による、静岡・掛川の「資生堂アートハウス」(1978年) が、2026年6月末で閉館へ。1979年度の日本建築学会賞 (作品) 受賞作品。アート支援活動は銀座の “資生堂ギャラリー”に集約「資生堂アートハウス」の外観 photo©architecturephoto

谷口吉生と高宮真介が設計した、静岡・掛川の「資生堂アートハウス」(1978年) が、2026年6月末で閉館するとのことです。1979年度の日本建築学会賞 (作品) 受賞作品でもあります。アート支援活動は銀座の “資生堂ギャラリー”に集約されます。リンク先は、資生堂アートハウスの公式ウェブサイトです。また、文化庁のウェブサイトには、同建築の内外の写真と解説テキストが掲載されています。

BIG・ARTS Group・Frontによる、中国の「蘇州現代美術館」。中国庭園の発祥地の湖畔に建つ美術館。地域の庭園の伝統に根ざした存在を求め、屋根付きの回廊“廊”を再解釈する計画を志向。連続する緩やかな屋根の下に複数のパヴィリオンを相互接続する建築を考案
BIG・ARTS Group・Frontによる、中国の「蘇州現代美術館」。中国庭園の発祥地の湖畔に建つ美術館。地域の庭園の伝統に根ざした存在を求め、屋根付きの回廊“廊”を再解釈する計画を志向。連続する緩やかな屋根の下に複数のパヴィリオンを相互接続する建築を考案 photo©Ye Jianyuan
BIG・ARTS Group・Frontによる、中国の「蘇州現代美術館」。中国庭園の発祥地の湖畔に建つ美術館。地域の庭園の伝統に根ざした存在を求め、屋根付きの回廊“廊”を再解釈する計画を志向。連続する緩やかな屋根の下に複数のパヴィリオンを相互接続する建築を考案 photo©Ye Jianyuan
BIG・ARTS Group・Frontによる、中国の「蘇州現代美術館」。中国庭園の発祥地の湖畔に建つ美術館。地域の庭園の伝統に根ざした存在を求め、屋根付きの回廊“廊”を再解釈する計画を志向。連続する緩やかな屋根の下に複数のパヴィリオンを相互接続する建築を考案 photo©Ye Jianyuan
BIG・ARTS Group・Frontによる、中国の「蘇州現代美術館」。中国庭園の発祥地の湖畔に建つ美術館。地域の庭園の伝統に根ざした存在を求め、屋根付きの回廊“廊”を再解釈する計画を志向。連続する緩やかな屋根の下に複数のパヴィリオンを相互接続する建築を考案 photo©Ye Jianyuan

BIGARTS GroupFrontによる、中国の「蘇州現代美術館」です。
中国庭園の発祥地の湖畔に建つ美術館です。建築家は、地域の庭園の伝統に根ざした存在を求め、屋根付きの回廊“廊”を再解釈する計画を志向しました。そして、連続する緩やかな屋根の下に複数のパヴィリオンを相互接続する建築を考案しました。正式な開館は2026年を予定しています。アーキテクチャーフォトでは、施工中の様子も特集記事として公開していました。


こちらはリリーステキストです(翻訳:アーキテクチャーフォト / 原文は末尾に掲載)

プレビュー:BIGがキュレーションする展覧会とともに蘇州現代美術館が間もなく完成

BIGが設計した蘇州現代美術館(Suzhou MoCA)は、「マテリアリズム」展の開催に向けて間もなく一般公開されます。リボンのような屋根の下に12のパビリオンが並ぶ村として構想されたこの60,000㎡の美術館は、何世紀にもわたって蘇州の都市形成、建築、景観を形づくってきた庭園要素を現代的に解釈しています。BIGがキュレーションする「マテリアリズム」展は、来場者を石から始まりリサイクル素材で終わる素材の旅へと誘います。

蘇州ハーモニー・ディベロップメント・グループの委託を受け、ARTSグループおよびFront Inc.との協働によりBIG(ビャルケ・インゲルス・グループ)が設計した蘇州現代美術館(Suzhou MoCA)は、現代アート、デザイン、そして中国における公共生活の新たな拠点として金鶏湖の湖畔に位置しています。この美術館は2026年に正式に一般公開される予定です。

この美術館の建築は、道筋をたどる長く屋根のある回廊「廊(ラン)」を再解釈することで、蘇州の庭園の伝統に根ざしています。瓦屋根の輪郭を想起させる緩やかな起伏をもつ連続した屋根の下に、10の相互に接続されたパヴィリオンが統合されています。残る2つのパヴィリオンは来年建設され、金鶏湖の上に張り出す形で設けられ、屋根付きの通路を通じて主要構造と接続されます。

「蘇州は中国庭園の発祥の地です。蘇州現代美術館のための私たちの設計は、パヴィリオンと中庭から成る庭園として考えられています。各パビリオンはガラス張りのギャラリーや柱廊によって織り合わされ、相互につながる彫刻の中庭と展示空間による中国結びをつくりだしています。観覧車の脚の間を縫うようにして、美術館は地下茎のように広がりながら、都市と湖をつないでいます。その結果は、植物とアート作品による、その中で迷うことができる人工の迷路です。その結節状のロジックは、上空のゴンドラから見たときにはじめてはっきりと認識できます。湖の開けた空間を背景に、屋根の緩やかな円錐形の曲線が、水辺に優美なシルエットを描き出しています。上空から見ると、ステンレスの屋根瓦が真の第五のファサードを形作っています」– ビャルケ・インゲルス、BIG 創設者 兼 クリエイティブ・ディレクター

スノヘッタによる、中国の「杭州チエンタン湾美術館」。湾岸開発の中核となる施設。芸術と文化の波や運動を空間的に解釈して、自然と芸術が交わる“想像力の扉”となる存在を志向。橋の形や機能も参照した“波の様なヴォリューム”で周囲と滑らかに繋がる建築を考案
スノヘッタによる、中国の「杭州チエンタン湾美術館」。湾岸開発の中核となる施設。芸術と文化の波や運動を空間的に解釈して、自然と芸術が交わる“想像力の扉”となる存在を志向。橋の形や機能も参照した“波の様なヴォリューム”で周囲と滑らかに繋がる建築を考案 image©ATCHAIN & Snohetta
スノヘッタによる、中国の「杭州チエンタン湾美術館」。湾岸開発の中核となる施設。芸術と文化の波や運動を空間的に解釈して、自然と芸術が交わる“想像力の扉”となる存在を志向。橋の形や機能も参照した“波の様なヴォリューム”で周囲と滑らかに繋がる建築を考案 image©ATCHAIN & Snohetta
スノヘッタによる、中国の「杭州チエンタン湾美術館」。湾岸開発の中核となる施設。芸術と文化の波や運動を空間的に解釈して、自然と芸術が交わる“想像力の扉”となる存在を志向。橋の形や機能も参照した“波の様なヴォリューム”で周囲と滑らかに繋がる建築を考案 image©ATCHAIN & Snohetta

スノヘッタによる、中国の「杭州チエンタン湾美術館(Hangzhou Qiantang Bay Art Museum)」です。
湾岸開発の中核となる施設の計画です。建築家は、芸術と文化の波や運動を空間的に解釈して、自然と芸術が交わる“想像力の扉”となる存在を志向しました。そして、橋の形や機能も参照した“波の様なヴォリューム”で周囲と滑らかに繋がる建築を考案しました。


こちらはリリーステキストです(翻訳:アーキテクチャーフォト / 原文は末尾に掲載)

スノヘッタが「杭州チエンタン湾美術館」の設計コンペに勝利

スノヘッタが、杭州のショウザン区にあるチエンタン湾未来本部開発プロジェクトの中核となる美術館の設計コンペに勝利しました。スノヘッタの勝利したコンセプトは、水辺と都市のスカイラインの両方に面したこの壮大な敷地を称えるとともに、時間と芸術との関係という概念に共鳴しています。このデザインは、芸術と文化の波や運動の空間的な解釈であり、自然と芸術が交わる想像力の扉としてこの施設を構想しています。

この18,000㎡のランドマークは、チエンタン川沿いに進められている杭州の野心的な都心開発計画の一部です。チエンタン川と中央水系の合流点という戦略的な場所に位置し、至近に地下鉄のアクセスを備えたこの美術館は、際立った見晴らしの地点を提供し、訪れる人々に一方の水路から他方の水路まで広がる雄大な景色を見渡すことを可能にします。スノヘッタは、水路の流動性を創造の触媒と解釈し、地区の中央水系に沿った文化施設群から象徴的なゲートウェイを通ってチエンタン川へと流れる、創造性と芸術に満ちた活気ある道筋を形づくっています。それにより、杭州の未来に新たな活力を吹き込んでいます。

橋の流れるような形状と接続機能に着想を得て、この建物のデザインは、波のような2つのヴォリュームの形をしています。このダイナミックな構成は、あらゆる動線を中央の結節点に織り込むだけでなく、活気ある公共領域も創出しています。潮のリズムのようにうねるランドスケープは、来訪者を敷地の中心にあるゲートウェイへ、そして川と都市のパノラマビューを望む屋上テラスへと続く、探検のような旅へ導きます。そして、それが二つの水路の間にあるコミュニティを活性化させます。

弊サイトの規約改定のお知らせ

弊サイトの規約を2025年11月4日に改定いたします。

・メディアの実際の運用とあわせた変更(投稿規約 第3条8項、9項、10項)
・重複していた条項の削除及び追記(利用規約 第1条1項、投稿規約 第3条6項)

以上となります。

引き続き、弊サイトをどうぞよろしくお願いいたします。

アーキテクチャーフォト編集部

妹島和世の企画監修による、東京の名住宅建築を見学できる「TOKYO HOUSE TOUR」が開催。東孝光の「塔の家」、伊東豊雄の「花小金井の家」「小金井の家」が対象。アートウィーク東京の一環として実施
妹島和世の企画監修による、東京の名住宅建築を見学できる「TOKYO HOUSE TOUR」が開催。東孝光の「塔の家」、伊東豊雄の「花小金井の家」「小金井の家」が対象。アートウィーク東京の一環として実施東孝光が設計を手がけた「塔の家」 ©Nacasa & Partners
妹島和世の企画監修による、東京の名住宅建築を見学できる「TOKYO HOUSE TOUR」が開催。東孝光の「塔の家」、伊東豊雄の「花小金井の家」「小金井の家」が対象。アートウィーク東京の一環として実施伊東豊雄が設計を手掛けた「花小金井の家」 ©Ohashi Tomio

妹島和世の企画監修による、東京の名住宅建築を見学できる「TOKYO HOUSE TOUR」が開催されます。
東孝光が設計した「塔の家」、伊東豊雄が設計した「花小金井の家」と「小金井の家」が対象となっています(1家づつの個別申込)。アートウィーク東京の一環として実施されます。開催日は、2025年11月7日・8日。要事前申込です(※応募多数の場合は抽選 / 締切は2025年10月10日)。

「TOKYO HOUSE TOUR」は、東京の街に佇む名住宅建築を巡る建築プログラム。東京に現存する住宅建築の保存継承、そして東京の暮らし全般に関心のある方たちに向け、2024年に始まりました。本年は、東京都心に建つ東孝光設計の住宅建築「塔の家」、そして自然が残る郊外に立つ住宅建築として伊東豊雄が設計した「花小金井の家」、「小金井の家」(現・ムジナの庭)を訪れます。企画監修は妹島和世です(協力:妹島和世、東理恵、ムジナの庭)。

リリーステキストより

以下の写真は拡大して閲覧可能です。

ヘルツォーク&ド・ムーロンによる、アメリカ・フィラデルフィアの美術館「カルダー・ガーデンズ」。20世紀を代表する彫刻家の為の美術館。高速道路沿いの“都市の空白地”に造られる建築として、人々の目的地であると共に“新たなタイプの芸術と過ごす空間”を志向。“内部に建物を含んだ庭”としての施設を考案
ヘルツォーク&ド・ムーロンによる、アメリカ・フィラデルフィアの美術館「カルダー・ガーデンズ」。20世紀を代表する彫刻家の為の美術館。高速道路沿いの“都市の空白地”に造られる建築として、人々の目的地であると共に“新たなタイプの芸術と過ごす空間”を志向。“内部に建物を含んだ庭”としての施設を考案Artwork by Alexander Calder © 2025 Calder Foundation, New York / Artists Rights Society (ARS), New York photo©Iwan Baan
ヘルツォーク&ド・ムーロンによる、アメリカ・フィラデルフィアの美術館「カルダー・ガーデンズ」。20世紀を代表する彫刻家の為の美術館。高速道路沿いの“都市の空白地”に造られる建築として、人々の目的地であると共に“新たなタイプの芸術と過ごす空間”を志向。“内部に建物を含んだ庭”としての施設を考案Artwork by Alexander Calder © 2025 Calder Foundation, New York / Artists Rights Society (ARS), New York photo©Iwan Baan
ヘルツォーク&ド・ムーロンによる、アメリカ・フィラデルフィアの美術館「カルダー・ガーデンズ」。20世紀を代表する彫刻家の為の美術館。高速道路沿いの“都市の空白地”に造られる建築として、人々の目的地であると共に“新たなタイプの芸術と過ごす空間”を志向。“内部に建物を含んだ庭”としての施設を考案Artwork by Alexander Calder © 2025 Calder Foundation, New York / Artists Rights Society (ARS), New York photo©Iwan Baan
ヘルツォーク&ド・ムーロンによる、アメリカ・フィラデルフィアの美術館「カルダー・ガーデンズ」。20世紀を代表する彫刻家の為の美術館。高速道路沿いの“都市の空白地”に造られる建築として、人々の目的地であると共に“新たなタイプの芸術と過ごす空間”を志向。“内部に建物を含んだ庭”としての施設を考案Artwork by Alexander Calder © 2025 Calder Foundation, New York / Artists Rights Society (ARS), New York photo©Iwan Baan

ヘルツォーク&ド・ムーロンによる、アメリカ・フィラデルフィアの美術館「カルダー・ガーデンズ」です。
20世紀を代表する彫刻家の為の美術館です。建築家は、高速道路沿いの“都市の空白地”に造られる建築として、人々の目的地であると共に“新たなタイプの芸術と過ごす空間”を志向しました。そして、“内部に建物を含んだ庭”としての施設を考案しました。施設の公式サイトはこちら


こちらは建築家によるテキストの翻訳です(文責:アーキテクチャーフォト)

カルダー・ガーデンズは、一般的な博物館ではありません。最初からクライアントは、アレクサンダー・カルダーの作品とまったく新しく、親密で、常に変化する形で出会える空間を求めていました。この建物は依然として従来型の博物館に求められる技術的要件を担っていますが、それと同時に、芸術と共に過ごすための新しいタイプの場所として構想されています。芸術・建築・自然・人々・そして周囲の都市との相互作用を生み出す場所なのです。

フィラデルフィアはカルダーの生まれ故郷であり、芸術家として彼ら自身の印象をこの都市に残したカルダー家の前の二世代もこの地に住んでいました。彼らの彫刻は、19世紀の「シティ・ビューティフル運動」によって生まれた大通り、フィラデルフィア美術館とバーンズ財団のあるベンジャミン・フランクリン・パークウェイ沿いに見ることができます。このパークウェイを横切っているのは沈下式のヴァイン・ストリート・エクスプレスウェイであり、アメリカの他の都市にある類似の道路と同じく、20世紀中頃に既存の都市構造を分断しました。カルダー・ガーデンズは、これら二つの重要な通りの交差点に位置しています。

カルダー・ガーデンズの敷地は、ロダン美術館とバーンズ財団を挟んで反対側に位置する、広いパークウェイの先にある平坦で先細りの土地です。敷地の南側の長辺には高速道路の出口ランプが沿っており、西側の22丁目通りと東側の21丁目通りは主に車両の通行路として利用されています。中心部に位置しているにもかかわらず、この敷地は明確な魅力に欠ける、使われずに残された空間です。常に高速道路の騒音が響いており、この敷地を歩いて通る理由のある人はほとんどいません。この都市の空白地に目的地を生み出すことが、このプロジェクトの中心的な課題でした。

形態、色彩、そして動きは、カルダーの芸術において最も明白な要素です。カルダー・ガーデンズのコンセプトが構想された際、これらの特性をデザイン要素として取り入れるのではなく、むしろ避けることが意図されました。同様に、その設計は、ベンジャミン・フランクリン・パークウェイ沿いに並ぶ、すでに印象的な美術館群の記念碑的な建築であることを避けています。これらの条件を踏まえて、このプロジェクトの顔は建物であるべきではないと判断されました。代わりに、それは内部に建物を含んだ庭であり、一連の明確で異質な空間として、段階的にその姿を現していきます。

アーティストユニット・原倫太郎+原游の展覧会が、渋谷の“原広司+アトリエ・ファイ建築研究所”を会場に開催
アーティストユニット・原倫太郎+原游の展覧会が、渋谷の“原広司+アトリエ・ファイ建築研究所”を会場に開催

アーティストユニット・原倫太郎+原游の展覧会「森の空白を満たす」が、東京・渋谷区の“原広司+アトリエ・ファイ建築研究所”を会場に開催されます。開催日時は、2025年9月6日~2025年9月28日の金土日11:00-18:00です。開催場所は、上記のリンク先でご確認ください。

この度、原倫太郎+原游による「森の空白を満たす」を開催いたします。展示会場は2025年1月に88歳で亡くなった建築家である原広司が様々な建物を構想・設計し、思想を深め、音楽の会を開催したり、料理を振る舞ったりと晩年20年以上に渡って活動・生活の拠点であった原広司+アトリエ・ファイ建築研究所です。2025年夏の終わり、蔦に覆われ時間が凍結しているこの場所で、原倫太郎と原游による各々の代表作を展示いたします。作品共々、原広司が設計したアトリエ・ファイの空間もこの貴重な機会にご覧ください。

アーティスト・奈良美智の、スタジオの様子とインタビューを収録した動画。ロンドンのヘイワードギャラリーでの回顧展に合わせて制作され、2025年7月に公開されたもの(日本語で視聴可能)

アーティスト・奈良美智の、スタジオの様子とインタビューを収録した動画です。ロンドンのヘイワードギャラリーでの回顧展に合わせて制作され、2025年7月に公開されたもの(日本語で視聴可能)。展覧会の会期は、2025年8月31日まで。公式ページはこちら

妹島和世による、岡山・犬島のパヴィリオン「HANA」。“犬島 くらしの植物園”での計画。園のランドスケープとの呼応も意図し、“みんなで集まれる”花のような形態の建築を考案。“少し鈍い鏡面仕上げ”で周囲の木々や夕日などの変化する風景を映し出す
妹島和世による、岡山・犬島のパヴィリオン「HANA」。“犬島 くらしの植物園”での計画。園のランドスケープとの呼応も意図し、“みんなで集まれる”花のような形態の建築を考案。“少し鈍い鏡面仕上げ”で周囲の木々や夕日などの変化する風景を映し出す 撮影:川越健太
妹島和世による、岡山・犬島のパヴィリオン「HANA」。“犬島 くらしの植物園”での計画。園のランドスケープとの呼応も意図し、“みんなで集まれる”花のような形態の建築を考案。“少し鈍い鏡面仕上げ”で周囲の木々や夕日などの変化する風景を映し出す 撮影:川越健太
妹島和世による、岡山・犬島のパヴィリオン「HANA」。“犬島 くらしの植物園”での計画。園のランドスケープとの呼応も意図し、“みんなで集まれる”花のような形態の建築を考案。“少し鈍い鏡面仕上げ”で周囲の木々や夕日などの変化する風景を映し出す 撮影:川越健太

妹島和世が設計した、岡山・犬島のパヴィリオン「HANA」です。
“犬島 くらしの植物園”での計画です。建築家は、園のランドスケープとの呼応も意図し、“みんなで集まれる”花のような形態の建築を考案しました。また、“少し鈍い鏡面仕上げ”で周囲の木々や夕日などの変化する風景を映し出します。

本建築は、公益財団法人 福武財団が運営する「犬島 くらしの植物園」に新たに設置されたパヴィリオンです。
この植物園は、2016年に、妹島和世と、ガーデンデザインユニットの明るい部屋が企画して約4,500㎡の土地とガラスハウスを再生した場所。地域との交流を基盤とした場づくりを行い、島の方々や来訪者が日常的な手入れやワークショップに参加することで、多様な人たちが憩い、学び合う場となっているとのこと。

そして、この植物園にて、2025年6月に妹島和世とPRADAのコラボレーションによるイベント「犬島プロジェクト」が企画・開催されました。それに合わせてPRADAから寄贈され作られたのが「HANA」です。

以下に、その他の写真や植物園の概要なども掲載します。

ピーター・ズントーとSOMによる、アメリカの「デイヴィッド・ゲフィン・ギャラリーズ」が完成。ロサンゼルス郡立美術館の新本館として計画。キャンパス全体の活動の中心として、ギャラリー空間を持ち上げて地上レベルを様々な屋外活動の場とする建築を考案。2026年4月のグランドオープンを予定
ピーター・ズントーとSOMによる、アメリカの「デイヴィッド・ゲフィン・ギャラリーズ」が完成。ロサンゼルス郡立美術館の新本館として計画。キャンパス全体の活動の中心として、ギャラリー空間を持ち上げて地上レベルを様々な屋外活動の場とする建築を考案。2026年4月のグランドオープンを予定Aerial view of LACMA buildings, including David Geffen Galleries in context of Miracle Mile photo © Iwan Baan
ピーター・ズントーとSOMによる、アメリカの「デイヴィッド・ゲフィン・ギャラリーズ」が完成。ロサンゼルス郡立美術館の新本館として計画。キャンパス全体の活動の中心として、ギャラリー空間を持ち上げて地上レベルを様々な屋外活動の場とする建築を考案。2026年4月のグランドオープンを予定David Geffen Galleries at LACMA; exterior view southeast toward Wilshire Boulevard with Tony Smith’s Smoke (1967) in foreground photo © Iwan Baan
ピーター・ズントーとSOMによる、アメリカの「デイヴィッド・ゲフィン・ギャラリーズ」が完成。ロサンゼルス郡立美術館の新本館として計画。キャンパス全体の活動の中心として、ギャラリー空間を持ち上げて地上レベルを様々な屋外活動の場とする建築を考案。2026年4月のグランドオープンを予定David Geffen Galleries at LACMA; view from exhibition level northwest with Michael Heizer’s Levitated Mass (2012) in background photo © Iwan Baan
ピーター・ズントーとSOMによる、アメリカの「デイヴィッド・ゲフィン・ギャラリーズ」が完成。ロサンゼルス郡立美術館の新本館として計画。キャンパス全体の活動の中心として、ギャラリー空間を持ち上げて地上レベルを様々な屋外活動の場とする建築を考案。2026年4月のグランドオープンを予定David Geffen Galleries at LACMA; view northwest at dusk from exhibition level toward Resnick Pavilion photo © Iwan Baan

ピーター・ズントーとSOMが設計した、アメリカの「デイヴィッド・ゲフィン・ギャラリーズ」が完成しました。
ロサンゼルス郡立美術館の新本館として計画されました。建築家は、キャンパス全体の活動の中心として、ギャラリー空間を持ち上げて地上レベルを様々な屋外活動の場とする建築を考案しました。2026年4月のグランドオープンを予定しています。


こちらはリリーステキストの翻訳です(文章自体は2025年3月に公開されたもの / 文責:アーキテクチャーフォト)

LACMA、2026年の新しいデイヴィッド・ゲフィン・ギャラリーズ(David Geffen Galleries)の盛大な一般公開に向けた2025年の計画を発表

ロサンゼルス郡立美術館(LACMA)は本日、2026年4月に常設コレクションの新たな拠点として開館する新デヴィッド・ゲッフェン・ギャラリーズの開館の準備を進める中で、2025年夏から一般の人々が複数の施設を見学し始めることができるようになると発表しました。プリツカー賞を受賞した建築家ピーター・ズントー氏が設計したこの建物の主要な建設工事は2024年末に完了し、LACMAは主要な運営機能の移転を開始しました。このプロセスが進行する中で、屋外彫刻の設置や飲食・小売スペースのオープン、特別なプレビューイベントによって、建物とその周辺が次第に活気づいていきます。

デヴィッド・ゲッフェンの多大な1億5,000万ドルの寄付に敬意を表してその名が付けられたこの新しい建物には、ロサンゼルス郡が1億2,500万ドルを投資しており、ウィルシャー通りをまたぐ形で建設されています。浮かぶような階段やエレベーターにより、通りの北側と南側の両方から展示レベルのギャラリーへアクセスすることができます。北ウィングは、理事および理事会共同議長であるエレイン・ウィン(Elaine Wynn)の5,000万ドルにのぼるリーダーシップ的寄付に敬意を表して、「エレイン・ウィン・ウィング」と名付けられています。この寄付によって、新しいギャラリー建設のための「ビルディング・LACMA」キャンペーンが立ち上げられました。ギャラリーの南ウィングには、まだ名称が付けられていません。

「ゲッフェン・ギャラリーズは、驚くほど美しい建築作品であると同時に、LACMAのキャンパス全体にわたるダイナミックな活動の中心でもあります」と、LACMAのCEO兼ウォリス・アネンバーグ館長のマイケル・ゴヴァン(Michael Govan)は述べました。「理事会共同議長であるエレイン・ウィンによる2016年の多額の寄付の誓約は、新しいLACMAを支援しようとする多くの人々にとって、非常に意義深いきっかけとなりました。また、LACMAの理事であるスティーブ・ティッシュ(Steve Tisch)氏にも感謝しています。同氏の寛大な支援により、LACMAはロサンゼルスのすべての人々が楽しめる、誰にでも開かれた親しみやすくアクセスしやすい空間をキャンパス内に創出することができています。私たちは、近隣からも遠方からも訪れる来館者の皆さまが、今年でもこの素晴らしい建物の持つ魅力を体感し始めることができることに、胸を躍らせています。2026年のグランドオープニングを盛大に迎えるにあたり、準備を本格化させていきます。芸術が持つ癒やしの力を活かしながら、私たちはまた、前例のない最近の火災から立ち直ろうとしているロサンゼルスの精神的な癒やしの一端を担いたいと願っています」

ピーター・ズントーとSOMの設計で竣工した、ロサンゼルス・カウンティ美術館の新本館の動画。2025年6月に公開されたもの

ピーター・ズントーとSOMの設計で竣工した、ロサンゼルス・カウンティ美術館の新本館の動画です。2025年6月に公開されたもの。正式なオープンは2026年を予定しているようです。

安藤忠雄とアントニー・ゴームリーによる、韓国の「グラウンド」。美術館の庭園地下に埋設されたアートスペース。美術館体験の拡張を求め、7体の彫刻を内包した“パンテオンも想起させる”ドーム状の空間を考案。彫刻・建築・自然と鑑賞者をひとつの瞬間の中で結びつける
安藤忠雄とアントニー・ゴームリーによる、韓国の「グラウンド」。美術館の庭園地下に埋設されたアートスペース。美術館体験の拡張を求め、7体の彫刻を内包した“パンテオンも想起させる”ドーム状の空間を考案。彫刻・建築・自然と鑑賞者をひとつの瞬間の中で結びつける photo courtesy of Museum SAN
安藤忠雄とアントニー・ゴームリーによる、韓国の「グラウンド」。美術館の庭園地下に埋設されたアートスペース。美術館体験の拡張を求め、7体の彫刻を内包した“パンテオンも想起させる”ドーム状の空間を考案。彫刻・建築・自然と鑑賞者をひとつの瞬間の中で結びつける photo courtesy of Museum SAN
安藤忠雄とアントニー・ゴームリーによる、韓国の「グラウンド」。美術館の庭園地下に埋設されたアートスペース。美術館体験の拡張を求め、7体の彫刻を内包した“パンテオンも想起させる”ドーム状の空間を考案。彫刻・建築・自然と鑑賞者をひとつの瞬間の中で結びつける photo courtesy of Museum SAN

安藤忠雄とアントニー・ゴームリーによる、韓国の「グラウンド」です。
美術館「ミュージアムSAN」の庭園地下に埋設されたアートスペースです。建築家とアーティストは、美術館体験の拡張を求め、7体の彫刻を内包した“パンテオンも想起させる”ドーム状の空間を考案しました。そして、彫刻・建築・自然と鑑賞者をひとつの瞬間の中で結びつけます。施設の場所はこちら(Google Map)。


こちらはリリーステキストの翻訳です(文責:アーキテクチャーフォト)

グラウンド:芸術、建築、ランドスケープの瞑想的な融合

グラウンドは、アンソニー・ゴームリーと安藤忠雄が共同で制作した恒久的な建築介入作品です。ミュージアムのフラワーガーデンの下に埋め込まれたグラウンドは、直径25m、高さ7.2mの地下ドームで構成されており、オクルス(天窓)から自然光が内部に差し込むようになっています。パンテオンを想起させるグラウンドは、人工的な構造と韓国の周囲の地形を融合させています。

訪問者はまず庭園のレベルから地下の観察室へと降り、そこでゴームリーの「ブロックワークス」シリーズからの鋳鉄製彫刻7体を、パノラマのガラス越しに目にします。これらの立つ、しゃがむ、座る、横たわる姿の像は、思索を促すような心理的な状態を呼び起こします。

そこから訪問者は中央のドームへと進み、彫刻と直接的に関わりながら、その空間体験の一部となります。その体験はランドスケープへと広がり、そこではひとりの像が遠くの山々へと視線を導く支点となり、彫刻、建築、自然、そして鑑賞者をひとつの瞬間の中で結びつけます。

グラウンドは、従来のホワイトキューブ型展示形式を超えて美術館体験を拡張しようとするミュージアムSANの取り組みを体現しています。空間、芸術、自然をひとつの体験へと変容させながら、グラウンドは「つながるために、離れる」というミュージアムSANのミッションステートメントの集大成であり、その具現化でもあります。2013年の開館以来、ミュージアムSANは従来のギャラリーモデルを超えてそのヴィジョンを継続的に拡張し、ジェームズ・タレル・パビリオン(2013年)、メディテーション・ホール(2019年)、スペース・オブ・ライト(2023年)など、独自の建築的介入を導入してきました。グラウンドによって、ミュージアムはこの創設時のビジョンをさらに深化させ、芸術、建築、自然との没入的な出会いを通じて、訪問者が今この瞬間と再びつながることを促します。

マリーナ・タバスムによる、サーペンタイン・パヴィリオン2025「A Capsule in Time」の動画。建築家のインタビューも収録。2025年6月に公開されたもの

マリーナ・タバスムによる、サーペンタイン・パヴィリオン2025「A Capsule in Time」の動画です。建築家のインタビューも収録されています。2025年6月に公開されたもの。アーキテクチャーフォトでは、この建築を特集記事として掲載しています。

以下に、写真も掲載します。

MADによる、オランダ・ロッテルダムの美術館「フェニックス」。歴史的な倉庫を転用した施設。“移民”に関する美術館として、困難な物語と同時に未来への希望も伝える存在を志向。“旅”を象徴する約500mの“反射仕上げの螺旋階段”を中央に据える建築を考案
MADによる、オランダ・ロッテルダムの美術館「フェニックス」。歴史的な倉庫を転用した施設。“移民”に関する美術館として、困難な物語と同時に未来への希望も伝える存在を志向。“旅”を象徴する約500mの“反射仕上げの螺旋階段”を中央に据える建築を考案 photo©Iwan Baan
MADによる、オランダ・ロッテルダムの美術館「フェニックス」。歴史的な倉庫を転用した施設。“移民”に関する美術館として、困難な物語と同時に未来への希望も伝える存在を志向。“旅”を象徴する約500mの“反射仕上げの螺旋階段”を中央に据える建築を考案 photo©Hufton+Crow
MADによる、オランダ・ロッテルダムの美術館「フェニックス」。歴史的な倉庫を転用した施設。“移民”に関する美術館として、困難な物語と同時に未来への希望も伝える存在を志向。“旅”を象徴する約500mの“反射仕上げの螺旋階段”を中央に据える建築を考案 photo©Hufton+Crow
MADによる、オランダ・ロッテルダムの美術館「フェニックス」。歴史的な倉庫を転用した施設。“移民”に関する美術館として、困難な物語と同時に未来への希望も伝える存在を志向。“旅”を象徴する約500mの“反射仕上げの螺旋階段”を中央に据える建築を考案 photo©Arch-Exist
MADによる、オランダ・ロッテルダムの美術館「フェニックス」。歴史的な倉庫を転用した施設。“移民”に関する美術館として、困難な物語と同時に未来への希望も伝える存在を志向。“旅”を象徴する約500mの“反射仕上げの螺旋階段”を中央に据える建築を考案 photo©Arch-Exist

MADによる、オランダ・ロッテルダムの美術館「フェニックス」です。
歴史的な倉庫を転用した施設です。建築家は、“移民”に関する美術館として、困難な物語と同時に未来への希望も伝える存在を志向しました。そして、“旅”を象徴する約500mの“反射仕上げの螺旋階段”を中央に据える建築を考案しました。施設の場所はこちら(Google Map)。


こちらはリリーステキストの翻訳です(文責:アーキテクチャーフォト)

フェニックス:移民についての新しい美術館|マ・ヤンソン / MADによるヨーロッパで初の完成した文化プロジェクト

MADによるヨーロッパで初めて完成した文化プロジェクトであるフェニックスは、移民についての新しい美術館であり、ロッテルダムの歴史的な港湾地区に位置しています。美術館は2025年5月15日に正式に一般公開されました。

ロッテルダムはヨーロッパで最も著名な移民の都市の一つであり、170以上の国と地域からの住民が暮らしています。歴史的に見ても、そこは北米へ向けて出航した何百万ものヨーロッパ人にとって主要な出発地でもありました。

1940年、壊滅的な爆撃がロッテルダムの中心部を平地にしました。それ以来、数えきれないほどの世界的に有名な建築家たちがこの街に引き寄せられ、ロッテルダムを現代建築の世界的な中心地へと変貌させました。

2016年に始まり、ドローム・エン・ダード財団はロッテルダム市と提携して、都市全体の文化的活性化の取り組みを開始しました。2018年に、財団は歴史的なフェニックス倉庫を移民の博物館へと改装するようMADに委託しました。MADは、この100年の歴史を持つ倉庫を過去と現在をつなぐ文化的なランドマークへと改装し、何百万もの移民の旅路に敬意を表しています。

「すべてが動いています――人々、時間、光、海」とマ・ヤンソンは言いました。「この建物は、到着と出発の瞬間を改めて考えさせ、そもそもなぜ旅立ったのかという理由を振り返らせてくれます」

MADの改装は歴史への敬意から始まり、ビューロー・ポルダーマン(Bureau Polderman)によって修復された元の倉庫の無骨な構造を保存しました。中央の屋根は自然光を取り入れるために開放され、中心部には劇的な竜巻の形をした螺旋階段が挿入されました。階段は絡み合って構造的なシステムを形成し、ときには交差し、ときには離れます。

もし屋上の展望プラットフォームへと続く道が旅を象徴しているのなら、その途中で人々は他者と出会い、自分自身を見つめ直し、交差点ごとに選択をしていくことになります。最終的に、訪問者たちは最も高い地点で出会い、海の上に浮かんでいるかのようにロッテルダムの街とその河岸を見下ろします。それは、自由、不確かさ、そして希望によって形作られた旅なのです。

この階段システムは全長550メートルにわたり、高さは30メートルに達します。空間トラス構造(spatial truss structure)を用いており、最も長い部分では最大17メートル外側に張り出しています。この設計は、ジェットコースター工学を専門とするチームと協力してMADが開発しました。

アーティストの岡﨑乾二郎による講演「而今而後」の動画。自身の展覧会に合わせて、2025年6月に行ったもの

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