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オラファー・エリアソンの東京都現代美術家での展覧会「ときに川は橋となる」の展示内容の概要が公開

アーティストのオラファー・エリアソンの東京都現代美術家での展覧会「ときに川は橋となる」の展示内容の概要が公開されています。会期は2020年3月14日~6月14日。展覧会初日にはエリアソンの講演会も企画されています。

東京都現代美術館は、アイスランド系デンマーク人アーティスト、オラファー・エリアソンの個展を開催します。
本展覧会「オラファー・エリアソン ときに川は橋となる」は、日本で10年ぶりの大規模な個展です。

私はベルリンの太陽の光を日本に持ってきました。私の手の中にあるのは小さな発電所なのです――。

オラファー・エリアソンは、電力にアクセスできない地域に住む人びとに届けられる携帯用のソーラーライト「リトルサン」で周囲を明るく照らし出し、そう語ります(2019年4月、東京都現代美術館にて)。

オラファー・エリアソン:アートをエコロジーの視点で見直すこと (2019年4月23日) ダイジェスト版 約8分

オラファー・エリアソン(1967年生まれ)はアートを介したサステナブルな世界の実現に向けた試みで、国際的に高い評価を得てきました。本展覧会は、エリアソンの再生可能エネルギーへの関心と気候変動への働きかけを軸に構成されます。それは展覧会のタイトルにも反映されています。エリアソンは言います。「〈ときに川は橋となる〉というのは、まだ明確になっていないことや目に見えないものが、たしかに見えるようになるという物事の見方の根本的なシフトを意味しています。地球環境の急激かつ不可逆的な変化に直面している私たちは、今すぐ、生きるためのシステムをデザインし直し、未来を再設計しなくてはなりません。そのためには、あらゆるものに対する私たちの眼差しを根本的に再考する必要があります。私たちはこれまでずっと、過去に基づいて現在を構築してきました。私たちは今、未来が求めるものにしたがって現在を形づくらなければなりません。伝統的な進歩史観を考え直すためのきっかけになること、それがこうした視点のシフトの可能性なのです。」

オラファー・エリアソンは1990年代初めから、写真、彫刻、ドローイング、インスタレーション、デザイン、建築など、多岐にわたる表現活動を展開してきました。本展は、エリアソンの代表作を含む、多くが国内初公開となる作品の数々で構成されています。植物や木を用いたインスタレーション、光と幾何学に対する長年の関心が反映された彫刻、写真のシリーズ、ドローイングと水彩画、公共空間への介入をめぐる作品等が展示されます。

エリアソンは、幼少期に多くの時間を過ごしたアイスランドの自然現象を、長年にわたり撮影してきました。《溶ける氷河のシリーズ 1999/2019》(2019年)は、過去20年間の氷河の後退を鑑賞者に体感させます。また、私たちと自然との複雑な関係をめぐる思考が反映されたエリアソンのインスタレーションは、光、水、霧などの自然現象をしばしば用いることによって、周りの世界を知覚し、世界をともに制作する方法について、私たちひとりひとりの気づきをうながします。さらに、本展覧会では、最初期の代表作として、暗闇の中に虹が現れる《ビューティー》(1993年)をご紹介します。アトリウムの吹き抜け空間と展示室に隣接するサンクンガーデンでは、大規模なインスタレーションが本展のために制作されます。

スタジオ・オラファー・エリアソンの活動は美術作品の制作に限定されません。スタジオでは日々、実験とリサーチ、コラボレーションによって、さまざまなアイデアやプロジェクトが開発されています。本展覧会では、サステナブルな生分解性の新素材やリサイクルの技術に関する近年のリサーチの一部をご紹介します。

展覧会カタログには、本展キュレーターの長谷川祐子による論考と、エリアソンと哲学者のティモシー・モートンとの対談が収録されます(2020年4月中旬刊行予定)。

安藤忠雄の設計で2020年3月に開館する中国の美術館「He Art Museum」の現場写真など

安藤忠雄の設計で2020年3月に開館する中国の美術館「He Art Museum」の現場写真などが19枚、archdailyに掲載されています。

マシュー・バーニーの最新フィルム作品「リダウト」が東京都写真美術館ホールで上映中

アーティストのマシュー・バーニーの最新フィルム作品「リダウト」が東京都写真美術館ホールで上映されています。2020年1月19日まで。チケットの購入方法などはリンク先でどうぞ。

マシュー・バーニーの最新フィルム作品『リダウト』(2018)は、彼が少年時代を過ごしたアイダホ州が舞台。マシュー・バーニーいわく、アイダホは天然の「要塞(ようさい)」のよう。ロッキー山脈に隔てられ、独自の文化を持つという。本作のタイトル「REDOUBT(リダウト)」とは、英語で「要塞」を意味するのだ。

写真家のヴォルフガング・ティルマンスが2019年12月までマドリッドで行った展覧会の会場写真

写真家のヴォルフガング・ティルマンスが2019年12月までスペイン・マドリッドのギャラリー「Juana de Aizpuru」で行った展覧会の会場写真が、ティルマンスの公式サイトに掲載されています。ティルマンスはその展示空間に合わせて作品を構成することでも知られていて、この会場写真も自身が撮影していると思われ、作品と展示空間の関係性を考えるのに最適だと思います。ティルマンスのサイトでは過去の展示空間の様子が多数アーカイブされているのでお勧めです。まず最初に見るとすれば、この2017年にテートモダンで行われた回顧展の会場写真が充実していると思います。

青木野枝の、府中市美術館での展覧会「霧と鉄と山と」の会場動画

アーティスト青木野枝の、府中市美術館での展覧会「霧と鉄と山と」の会場動画です。会期は2020年3月1日まで。
青木は、建築家の青木淳とのコラボレーションでも知られています。

以下は展覧会公式の概要。

彫刻家・青木野枝は、大気や水蒸気をモティーフに、万物がうつろいゆくなかの生命の尊さをあらわしてきました。その彫刻は、鉄や石膏という固く重い素材を用いながら、周囲の空気をまとって、とても軽やかに見えます。

作品のほとんどが展示場所に合わせて作られ、展示が終わると解体されます。青木は、つくって、置き、崩す、を繰り返し、その営みのなかに自らの彫刻があると考え、実践しているのです。

近年は第40回中原悌二郎賞(2017年)を女性として初めて受賞し、また全国各地で個展を精力的に行っています。動き続ける青木野枝の彫刻の今を、どうぞ体感してください。

アーティスト村上隆とキュレーター ジャスティン・ペイトンが参加した、2019年11月にシドニーで行われたトークイベントの動画

アーティスト村上隆とキュレーター ジャスティン・ペイトン(Justin Paton)が参加した、2019年11月1日にシドニーで行われたトークイベントの動画です。Art Gallery of NSWで行われている「Japan supernatural」展(2020年3月8日まで)に合わせて企画されたものです。

世界的に著名なキュレーターのハンス・ウルリッヒ・オブリストが、東京藝大で行った講演「雲のように考える:コンテンポラリーアートはどこへいくのか」の動画

世界的に著名なキュレーターのハンス・ウルリッヒ・オブリストが、東京藝大で行った講演「雲のように考える:コンテンポラリーアートはどこへいくのか」の動画です。

グローバル時代の芸術文化概論 特別公開講義
「雲のように考える:コンテンポラリーアートはどこへいくのか」
ハンス・ウルリッヒ・オブリスト

この度、東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科では、本研究科・開講科目「グローバル 時代の芸術文化概論」の一環で、ハンス・ウルリッヒ・オブリスト氏(キュレーター、ライター、サーペンタイン・ギャラリー・ディレクター)を招聘し、公開講義を開催いたします。

「雲のように考える:コンテンポラリー・アートはどこへいくのか」と題された本講義では、世界の第一線で活躍するオブリスト氏が、キュレーターとして、あるいはライターとして、世界各地を飛びまわりながら、理論と実践の間で日々考えていることについて語る、大変貴重な機会となります。ぜひご来場・ご聴講いただけましたら幸いです。

ゲスト講師:ハンス・ウルリッヒ・オブリスト
モデレーター:⻑谷川祐子 [東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科教授]
日時:2020年1月5日(日) 15:00-17:00
開場:14:30
会場:東京藝術大学上野キャンパス 音楽学部 5-109 教室
住所:東京都台東区上野公園12-8

ハンス・ウルリッヒ・オブリスト|Hans Ulrich Obrist
キュレーター、ライター。2006 年からロンドンのサーペンタイン・ギャラリー共同ディレ クター。前職はパリ市立近代美術館のキュレーター。アーティストだけでなく、建築家、 科学者、デザイナー、映画監督、コレオグラファー、音楽家、思想家などと協働するなど、学際的なアプローチで知られ、その活動は多岐にわたる。主な展覧会に「do it」 (1993 年)、「Take me (I’m Yours)」(1995 年)、「Cities on the Move」(1997〜 1999 年)、「Laboratorium」(1999 年)ほか、計 300 以上のキュレーションを手掛け る。主な著書に『コールハースは語る』(筑摩書房、2008 年)、『ザハ・ハディドは語 る』(筑摩書房、2010 年)『アイ・ウェイウェイは語る』(みすず書房、2011 年)、レ ム・コールハースと手がけた『プロジェクト・ジャパン メタボリズムは語る……』(平 凡社、2012 年)、『キュレーション 「現代アート」をつくったキュレーターたち』(フ ィルムアート社、2013 年)、『キュレーションの方法:オブリストは語る』(河出書房新 社、2018 年)など多数。現在、世界で最も影響力のあるコンテンポラリー・キュレーター のひとり。

ドナルド・ジャッドの回顧展が、ニューヨーク近代美術館で開催

ミニマルアートの代表的な作家として知られ建築分野にも大きな影響を与えているドナルド・ジャッドの回顧展が、ニューヨーク近代美術館で開催されます。会期は2020年3月1日〜7月11日です。

“I had always considered my work another activity of some kind,” remarked artist Donald Judd. “I certainly didn’t think I was making sculpture.” One of the foremost sculptors of our time, Judd refused this designation and other attempts to label his art: his revolutionary approach to form, materials, working methods, and display went beyond the set of existing terms in mid-century New York. His work, in turn, changed the language of modern sculpture. Bringing together sculpture, painting, drawing, and rarely seen works from throughout Judd’s career, Judd is the first US retrospective in over 30 years to explore this artist’s remarkable vision.

Judd (1928–1994) began his professional career working as a painter while studying art history and writing art criticism. Among a new generation of artists who sought to move past the breakthroughs of Abstract Expressionism, Judd shifted from two to three dimensions, into what he called “real space,” relinquishing a focus on the artist’s gesture. In his constructed reliefs and wooden floor pieces from this time, he established a new type of object-making that rejected illusion, narrative, and metaphorical content.

By the mid-1960s, Judd commenced his lifelong practice of using industrial materials, such as aluminum, steel, and Plexiglas, and delegating production of his work to local metal shops. With the help of these specialized fabricators, he developed a signature vocabulary of hollow, rectilinear volumes, often arranged in series. In the following years, “boxes,” “stacks,” and “progressions” continued as Judd’s principal framework to introduce different combinations of color and surface. Judd surveys the complete evolution of the artist’s career, culminating in the last decade of his life, when Judd intensified his work with color and continued to lay new ground for what ensuing generations would come to define as sculpture.

Organized by Ann Temkin, The Marie-Josée and Henry Kravis Chief Curator of Painting and Sculpture, and Yasmil Raymond, Associate Curator, with Tamar Margalit, Curatorial Assistant, and Erica Cooke, Research Fellow, Department of Painting and Sculpture.

ミハエル・ハンスマイヤーによる、森美術館での1500本のアルミパイプを使用したインスタレーション「muqarna mutation」の写真

ミハエル・ハンスマイヤー(michael hansmeyer)による、森美術館での1500本のアルミパイプを使用したインスタレーション「muqarna mutation」の写真が18枚、designboomに掲載されています。この作品は2020年3月29日まで開催の「未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命――人は明日どう生きるのか」展で見ることができます。
ミハエル・ハンスマイヤーは自身を、建築家・プログラマーと紹介していて、ヘルツォーグ&ド・ムーロンやマッキンゼーとJ.P.モーガンなどでも働いていた経験があるそうです。

ヘルツォーグ&ド・ムーロンがコンペで勝利した、中国・杭州市の「The Grand Canal Museum Complex」の画像

ヘルツォーグ&ド・ムーロンがコンペで勝利した、中国・杭州市の「The Grand Canal Museum Complex」の画像が4枚、archdailyに掲載されています。ヘルツォーグの公式サイトにも概要が掲載されています。

アニッシュ・カプーアの北京での二つの展示の様子と、インタビューを収録した動画 デイビッド・チッパーフィールドの設計で完成した、中国・上海の「西岸美術館」の写真など

デイビッド・チッパーフィールドの設計で完成した、中国・上海の「西岸美術館」の写真と図面が19枚、チッパーフィルドの公式サイトに掲載されています。

青木淳とのコラボでも知られる彫刻家・青木野枝の展覧会「霧と鉄と山と」が、府中市美術館で開催
青木淳とのコラボでも知られる彫刻家・青木野枝の展覧会「霧と鉄と山と」が、府中市美術館で開催青木淳の設計で、青木野枝が外壁にとりつく彫刻で協力した集合住宅「Maison AoAo」 photo©architecturephoto

青木淳とのコラボでも知られる彫刻家・青木野枝の展覧会「霧と鉄と山と」が、府中市美術館で開催されます。会期は2019年12月14日~2020年3月1日。Maison AoAoの写真はこちらで閲覧できます

彫刻家・青木野枝は、大気や水蒸気をモティーフに、万物がうつろいゆくなかの生命の尊さをあらわしてきました。その彫刻は、鉄や石膏という固く重い素材を用いながら、周囲の空気をまとって、とても軽やかに見えます。

作品のほとんどが展示場所に合わせて作られ、展示が終わると解体されます。青木は、つくって、置き、崩す、を繰り返し、その営みのなかに自らの彫刻があると考え、実践しているのです。

近年は第40回中原悌二郎賞(2017年)を女性として初めて受賞し、また全国各地で個展を精力的に行っています。動き続ける青木野枝の彫刻の今を、どうぞ体感してください。

流れる時間のなかでふりそそぎ、つもっていくもの。そして青木の代名詞といえる鉄。展覧会に題された「霧と鉄と山と」は、青木の彫刻の要素すべてを含むことばです。

府中市美術館では、この空間にあわせて構想した新作とともに、石膏を用いた「原形質」シリーズ、最初期の丸鋼で造形した彫刻など、青木野枝のエッセンスを集めた展示をご覧いただきます。

『人気の「金沢21世紀美術館」休館へ 混雑緩和へ改修工事』(毎日新聞)

『人気の「金沢21世紀美術館」休館へ 混雑緩和へ改修工事』という記事が、毎日新聞のウェブサイトに掲載されています。金沢21世紀美術館はSANAAの設計で2004年に開館した建築。

青木淳へのインタビュー「建築家として、館長として。青木淳は京都市京セラ美術館をどこに導くのか?」

青木淳へのインタビュー「建築家として、館長として。青木淳は京都市京セラ美術館をどこに導くのか?」が、bijutsutecho.comに掲載されています。
京都市京セラ美術館」は既存の京都市美術館を改修したもので2015年8月に青木淳・西澤徹夫設計共同体が設計プロポで受託候補者に選ばれていました。審査当時の、青木・西澤による提案書はこちらで閲覧可能。また2019年4月に、設計者の青木が館長を務めることが公開されていました。その際の青木のコメントはこちらで。正式なリニューアルオープンは2020年3月21日。

具体美術協会の中心メンバーとして知られる「白髪一雄」の展覧会が、東京オペラシティアートギャラリーで開催

具体美術協会の中心メンバーとして知られる「白髪一雄」の展覧会が、東京オペラシティアートギャラリーで開催されます。会期は2020年1月11日~2020年3月22日。2013年にはニューヨークのグッゲンハイム美術館で具体美術協会の企画展が行われたりもしています。

具体美術協会(1954-1972)の中心メンバーとして知られる画家・白髪一雄(1924-2008)。1955年頃より、天井から吊したロープにぶら下がり、床に広げたキャンバスに足で滑走して描く作品の制作により、未知の領域を切り拓きました。白髪の手法は、身体運動(アクション/パフォーマンス)と絵画をダイレクトに結びつけるラディカルさで当時から大きな注目を集めました。協会解散後も先鋭な制作原理を貫いた白髪の作品は、絵具の滴り、滲み、粘性や流動性、堅牢さといった、物質に根ざした油彩画の魅力を存分に湛えており、今日、改めて内外の高い評価を得ています。白髪の探求は、人間の資質をいかに伸ばすかという問題や、宗教的な精神性の問題など、独自の人間学的なアプローチを含んでおり、改めて様々な視点からの検証を待っています。本展は、東京で初の美術館での個展として、白髪一雄の活動を検証するものです。

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