写真家のヴォルフガング・ティルマンスが2019年12月までスペイン・マドリッドのギャラリー「Juana de Aizpuru」で行った展覧会の会場写真が、ティルマンスの公式サイトに掲載されています。ティルマンスはその展示空間に合わせて作品を構成することでも知られていて、この会場写真も自身が撮影していると思われ、作品と展示空間の関係性を考えるのに最適だと思います。ティルマンスのサイトでは過去の展示空間の様子が多数アーカイブされているのでお勧めです。まず最初に見るとすれば、この2017年にテートモダンで行われた回顧展の会場写真が充実していると思います。
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アーティスト青木野枝の、府中市美術館での展覧会「霧と鉄と山と」の会場動画です。会期は2020年3月1日まで。
青木は、建築家の青木淳とのコラボレーションでも知られています。
以下は展覧会公式の概要。
彫刻家・青木野枝は、大気や水蒸気をモティーフに、万物がうつろいゆくなかの生命の尊さをあらわしてきました。その彫刻は、鉄や石膏という固く重い素材を用いながら、周囲の空気をまとって、とても軽やかに見えます。
作品のほとんどが展示場所に合わせて作られ、展示が終わると解体されます。青木は、つくって、置き、崩す、を繰り返し、その営みのなかに自らの彫刻があると考え、実践しているのです。
近年は第40回中原悌二郎賞(2017年)を女性として初めて受賞し、また全国各地で個展を精力的に行っています。動き続ける青木野枝の彫刻の今を、どうぞ体感してください。
アーティスト村上隆とキュレーター ジャスティン・ペイトン(Justin Paton)が参加した、2019年11月1日にシドニーで行われたトークイベントの動画です。Art Gallery of NSWで行われている「Japan supernatural」展(2020年3月8日まで)に合わせて企画されたものです。
世界的に著名なキュレーターのハンス・ウルリッヒ・オブリストが、東京藝大で行った講演「雲のように考える:コンテンポラリーアートはどこへいくのか」の動画です。
グローバル時代の芸術文化概論 特別公開講義
「雲のように考える:コンテンポラリーアートはどこへいくのか」
ハンス・ウルリッヒ・オブリストこの度、東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科では、本研究科・開講科目「グローバル 時代の芸術文化概論」の一環で、ハンス・ウルリッヒ・オブリスト氏(キュレーター、ライター、サーペンタイン・ギャラリー・ディレクター)を招聘し、公開講義を開催いたします。
「雲のように考える:コンテンポラリー・アートはどこへいくのか」と題された本講義では、世界の第一線で活躍するオブリスト氏が、キュレーターとして、あるいはライターとして、世界各地を飛びまわりながら、理論と実践の間で日々考えていることについて語る、大変貴重な機会となります。ぜひご来場・ご聴講いただけましたら幸いです。
ゲスト講師:ハンス・ウルリッヒ・オブリスト
モデレーター:⻑谷川祐子 [東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科教授]
日時:2020年1月5日(日) 15:00-17:00
開場:14:30
会場:東京藝術大学上野キャンパス 音楽学部 5-109 教室
住所:東京都台東区上野公園12-8ハンス・ウルリッヒ・オブリスト|Hans Ulrich Obrist
キュレーター、ライター。2006 年からロンドンのサーペンタイン・ギャラリー共同ディレ クター。前職はパリ市立近代美術館のキュレーター。アーティストだけでなく、建築家、 科学者、デザイナー、映画監督、コレオグラファー、音楽家、思想家などと協働するなど、学際的なアプローチで知られ、その活動は多岐にわたる。主な展覧会に「do it」 (1993 年)、「Take me (I’m Yours)」(1995 年)、「Cities on the Move」(1997〜 1999 年)、「Laboratorium」(1999 年)ほか、計 300 以上のキュレーションを手掛け る。主な著書に『コールハースは語る』(筑摩書房、2008 年)、『ザハ・ハディドは語 る』(筑摩書房、2010 年)『アイ・ウェイウェイは語る』(みすず書房、2011 年)、レ ム・コールハースと手がけた『プロジェクト・ジャパン メタボリズムは語る……』(平 凡社、2012 年)、『キュレーション 「現代アート」をつくったキュレーターたち』(フ ィルムアート社、2013 年)、『キュレーションの方法:オブリストは語る』(河出書房新 社、2018 年)など多数。現在、世界で最も影響力のあるコンテンポラリー・キュレーター のひとり。
SHARE ドナルド・ジャッドの回顧展が、ニューヨーク近代美術館で開催
- 日程
- 2020年3月1日(日)–7月11日(土)
ミニマルアートの代表的な作家として知られ建築分野にも大きな影響を与えているドナルド・ジャッドの回顧展が、ニューヨーク近代美術館で開催されます。会期は2020年3月1日〜7月11日です。
“I had always considered my work another activity of some kind,” remarked artist Donald Judd. “I certainly didn’t think I was making sculpture.” One of the foremost sculptors of our time, Judd refused this designation and other attempts to label his art: his revolutionary approach to form, materials, working methods, and display went beyond the set of existing terms in mid-century New York. His work, in turn, changed the language of modern sculpture. Bringing together sculpture, painting, drawing, and rarely seen works from throughout Judd’s career, Judd is the first US retrospective in over 30 years to explore this artist’s remarkable vision.
Judd (1928–1994) began his professional career working as a painter while studying art history and writing art criticism. Among a new generation of artists who sought to move past the breakthroughs of Abstract Expressionism, Judd shifted from two to three dimensions, into what he called “real space,” relinquishing a focus on the artist’s gesture. In his constructed reliefs and wooden floor pieces from this time, he established a new type of object-making that rejected illusion, narrative, and metaphorical content.
By the mid-1960s, Judd commenced his lifelong practice of using industrial materials, such as aluminum, steel, and Plexiglas, and delegating production of his work to local metal shops. With the help of these specialized fabricators, he developed a signature vocabulary of hollow, rectilinear volumes, often arranged in series. In the following years, “boxes,” “stacks,” and “progressions” continued as Judd’s principal framework to introduce different combinations of color and surface. Judd surveys the complete evolution of the artist’s career, culminating in the last decade of his life, when Judd intensified his work with color and continued to lay new ground for what ensuing generations would come to define as sculpture.
Organized by Ann Temkin, The Marie-Josée and Henry Kravis Chief Curator of Painting and Sculpture, and Yasmil Raymond, Associate Curator, with Tamar Margalit, Curatorial Assistant, and Erica Cooke, Research Fellow, Department of Painting and Sculpture.
ミハエル・ハンスマイヤー(michael hansmeyer)による、森美術館での1500本のアルミパイプを使用したインスタレーション「muqarna mutation」の写真が18枚、designboomに掲載されています。この作品は2020年3月29日まで開催の「未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命――人は明日どう生きるのか」展で見ることができます。
ミハエル・ハンスマイヤーは自身を、建築家・プログラマーと紹介していて、ヘルツォーグ&ド・ムーロンやマッキンゼーとJ.P.モーガンなどでも働いていた経験があるそうです。
ヘルツォーグ&ド・ムーロンがコンペで勝利した、中国・杭州市の「The Grand Canal Museum Complex」の画像が4枚、archdailyに掲載されています。ヘルツォーグの公式サイトにも概要が掲載されています。
アーティストのアニッシュ・カプーアの北京での二つの展示の様子と、インタビューを収録した動画です。制作は一条。
デイビッド・チッパーフィールドの設計で完成した、中国・上海の「西岸美術館」の写真と図面が19枚、チッパーフィルドの公式サイトに掲載されています。
青木淳とのコラボでも知られる彫刻家・青木野枝の展覧会「霧と鉄と山と」が、府中市美術館で開催されます。会期は2019年12月14日~2020年3月1日。Maison AoAoの写真はこちらで閲覧できます。
彫刻家・青木野枝は、大気や水蒸気をモティーフに、万物がうつろいゆくなかの生命の尊さをあらわしてきました。その彫刻は、鉄や石膏という固く重い素材を用いながら、周囲の空気をまとって、とても軽やかに見えます。
作品のほとんどが展示場所に合わせて作られ、展示が終わると解体されます。青木は、つくって、置き、崩す、を繰り返し、その営みのなかに自らの彫刻があると考え、実践しているのです。
近年は第40回中原悌二郎賞(2017年)を女性として初めて受賞し、また全国各地で個展を精力的に行っています。動き続ける青木野枝の彫刻の今を、どうぞ体感してください。
流れる時間のなかでふりそそぎ、つもっていくもの。そして青木の代名詞といえる鉄。展覧会に題された「霧と鉄と山と」は、青木の彫刻の要素すべてを含むことばです。
府中市美術館では、この空間にあわせて構想した新作とともに、石膏を用いた「原形質」シリーズ、最初期の丸鋼で造形した彫刻など、青木野枝のエッセンスを集めた展示をご覧いただきます。
『人気の「金沢21世紀美術館」休館へ 混雑緩和へ改修工事』という記事が、毎日新聞のウェブサイトに掲載されています。金沢21世紀美術館はSANAAの設計で2004年に開館した建築。
青木淳へのインタビュー「建築家として、館長として。青木淳は京都市京セラ美術館をどこに導くのか?」が、bijutsutecho.comに掲載されています。
「京都市京セラ美術館」は既存の京都市美術館を改修したもので2015年8月に青木淳・西澤徹夫設計共同体が設計プロポで受託候補者に選ばれていました。審査当時の、青木・西澤による提案書はこちらで閲覧可能。また2019年4月に、設計者の青木が館長を務めることが公開されていました。その際の青木のコメントはこちらで。正式なリニューアルオープンは2020年3月21日。
SHARE 具体美術協会の中心メンバーとして知られる「白髪一雄」の展覧会が、東京オペラシティアートギャラリーで開催
- 日程
- 2020年1月11日(土)–3月22日(日)
具体美術協会の中心メンバーとして知られる「白髪一雄」の展覧会が、東京オペラシティアートギャラリーで開催されます。会期は2020年1月11日~2020年3月22日。2013年にはニューヨークのグッゲンハイム美術館で具体美術協会の企画展が行われたりもしています。
具体美術協会(1954-1972)の中心メンバーとして知られる画家・白髪一雄(1924-2008)。1955年頃より、天井から吊したロープにぶら下がり、床に広げたキャンバスに足で滑走して描く作品の制作により、未知の領域を切り拓きました。白髪の手法は、身体運動(アクション/パフォーマンス)と絵画をダイレクトに結びつけるラディカルさで当時から大きな注目を集めました。協会解散後も先鋭な制作原理を貫いた白髪の作品は、絵具の滴り、滲み、粘性や流動性、堅牢さといった、物質に根ざした油彩画の魅力を存分に湛えており、今日、改めて内外の高い評価を得ています。白髪の探求は、人間の資質をいかに伸ばすかという問題や、宗教的な精神性の問題など、独自の人間学的なアプローチを含んでおり、改めて様々な視点からの検証を待っています。本展は、東京で初の美術館での個展として、白髪一雄の活動を検証するものです。
水谷隼人による、ドイツ・ミュンヘンの、彫刻家ヘルマン・ローザの設計・施工のアトリエ(アトリエローザ)でのインスタレーション「Unter einem Baum sammelte ich Bucheckern」です。作品タイトルを日本語で直訳すると「一本の木の下でブナの実を集めた」です。
展示が行われた建築「アトリエローザ」の写真はこちらで閲覧できます。アトリエローザの公式サイトでも写真等を閲覧可能。展示会期は終了しています。
水谷は東京理科大学理工学部、およびリヒテンシュタイン大学で建築を学び、スイスにて建築設計。ハンブルク造形美術大学にて美術を学び、現在ドイツのミュンヘンを拠点に建築、美術の活動をしています。
作品について。
ドイツのミュンヘンにあるアトリエローザで行ったインスタレーションです。ミュンヘンの郊外を歩いている時に、木の下に何かが大量に落ちているのを見つけました。それはブナの木で、落ちていたものはもちろんブナの実だったのですが、当時はそれが何であるのかもわからず、ただただその量に驚かされました。一本の木はどれほどの実をつけるのだろう、そんなごく単純な興味から、一週間ひたすらにその木の下でブナの実を集めました。アトリエローザに ついて。
今回のインスタレーションは1960年から1968年にかけて、ドイツ人の彫刻家、ヘルマン・ローザによって計画、また自身の手で建設されたアトリエで行いました。このコンクリートとガラスで出来た彫刻のような建築はそれ自体が美術作品であるとも言えます。今回のインスタレーションはこのアトリエとの”共同作品”といえるものになりました。
アーティストのオラファー・エリアソンが、2019年4月に東京で行った講演「アートをエコロジーの視点で見直すこと」のダイジェスト版です。日本語字幕付。
いよいよ2020年3月から東京都現代美術館で開催する「オラファー・エリアソン」展の関連プログラムとして、スペシャルトークを開催しました。国際的に活躍するアーティスト自身のこれまでの制作活動と来春の個展に向けての抱負を語ったダイジェスト版です。
「オラファー・エリアソン:アートをエコロジーの視点で見直すこと」
日時:2019年4月23日(火)
会場:東京都現代美術館 講堂
出演:オラファー・エリアソン
聞き手:長谷川祐子(東京都現代美術館 参事)
バラガン邸にて開催されている、バラガンが収集したアート作品を紹介するインスタレーションの会場写真と図面が12枚、dezeenに掲載されています。会場構成は地元を拠点とするAGO・プロジェクツ(AGO Projects)とサラ・ハーズ(Sala Hars)が担当。サラ・ハーズの主宰者のひとりジュアン・サラは伊東豊雄の下で働いた経験もあるそう。