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90年代後半から00代前半に起こった建築とデザインのムーブメントを生み出した『BRUTUS』編集長 西田善太への、浅子佳英によるインタビュー動画「『BRUTUS』と『Casa BRUTUS』が建築にもたらしたもの」が、LIXILのウェブサイトで期間限定で無料配信。建築界にも多大な影響を与えた雑誌の背景と意図を、そのつくり手が詳細に回顧
90年代後半から00代前半に起こった建築とデザインのムーブメントを生み出した『BRUTUS』編集長 西田善太への、浅子佳英によるインタビュー動画「『BRUTUS』と『Casa BRUTUS』が建築にもたらしたもの」が、LIXILのウェブサイトで期間限定で無料配信。建築界にも多大な影響を与えた雑誌の背景と意図を、そのつくり手が詳細に回顧

90年代後半から00代前半に起こった建築とデザインのムーブメントを生み出した『BRUTUS』編集長 西田善太への、浅子佳英によるインタビュー動画「『BRUTUS』と『Casa BRUTUS』が建築にもたらしたもの───専門誌はどこに向かう?」が、LIXILのウェブサイトで期間限定で無料配信。建築界にも多大な影響を与えた雑誌の背景と意図を、そのつくり手であった西田が詳細に回顧しています。公開期間は2021年11月15日(月)~11月29日(月)。【ap・ad】

今回は『BRUTUS』編集長であり、かつて『Casa BRUTUS』副編集長もつとめられていた西田善太氏に、建築と雑誌の関係性についてお聞きしました。
西田氏は、『Casa BRUTUS』では「安藤忠雄×旅」「SORI YANAGI A Designer──日本が誇るプロダクトデザイナー、柳宗理に会いませんか?」「最強・最新! 住宅案内2006」、『BRUTUS』では「居住空間学」「安藤忠雄があなたの家を建ててくれます。」「東京23区に家を建てられますか?」といった特集を企画されました。専門誌の領域であった建築を、カルチャー・ライフスタイル誌ならではの切り口でとりあげた背景や、ウェブ媒体も広く浸透した今、建築をどのように伝えていくかといったテーマについてお話ししていただきました。

動画内で語られたトピック(アーキテクチャーフォトが動画から抜粋)

90年代に建築雑誌がなくなっていく / 建築メディアの弱体化 / 若い人が雑誌を読んでいない / 建築メディアはどうしたらよいか / 一般誌として『カーサ ブルータス』が建築雑誌の世界にのりこんでいった / 『ブルータス』の建築特集は入り口は易しいが中身はコア / ブルータスはどう考えて建築を取り上げてきたのか / 80年代後半から『ブルータス』と安藤忠雄はつながっていた / なぜ一般誌が建築を取り上げるようになったのか / 集合住宅特集が大ヒットする / 90年代代替わりがおきて集合住宅をデザイナーズマンションとしてつくったのでは? / 集合住宅で建築家が有名になれるムーブメントが起きた / 1999年「東京23区に家を建てられますか?」特集が凄く売れた / 2000年に「誰でもわかるル・コルビュジエ」特集が完売した / 2000年「安藤忠雄があなたの家を建ててくれます」特集 / 施主募集企画 / 安藤忠雄が最初に企画に賛同してくれた / 安藤さんへの応募が200件くらいきた / 実際に10数件の家が企画で実現している / 節操のなさが一般誌の特徴 / 建築の世界はネットワークがあるから資料がしっかりしている / ブルータス不動産という連載 / 建築という手つかずの鉱脈を発見 / 一般誌はわくわくさせる方が大事 / 建築界の何に先に載せるか問題 / カーサに先に載ると専門誌に載らない時代があった / 90年代後半イームズ特集がバカ売れする / ミッドセンチュリーモダンブーム / 買い出しだけでひと財産できた時代 / リテラシーが上がる / 建築とファッション特集 / 1999年にコムデギャルソンのファサードをフューチャーシステムズがつくる / 名古屋のルイ・ヴィトン / 表参道が建築家のショーケースになっていく時代 / いらっしゃいませと言われる建築を有名建築家がつくる時代がきた / 「安藤忠雄×旅」特集が3日で売り切れる / 安藤忠雄のヨーロッパ出張についていき7都市を回る  / 柳宗理と作った特集「SORI YANAGI A DESIGNER」 / アートや建築のコンテンツはいかにして豊富になったか / 西田善太が考える建築のおもしろさ / 実際に行くのが大事 / 昔は見ることが出来なかったから写真が大事だった / 建築誌が衰退とは思わない / 今の学生は建築雑誌があった時代を知らない / 今は日本のインテリアの方が海外より面白い / 『カーサ ブルータス』の方向性が変わったのはなぜか? / 建築がみんなの知識の一部になった / 読者の建築に対するリテラシーが高まった / 一般誌ならではの建築の見せ方とは / 建てられるとなった時に建築のデータが輝いて見えるようになる / 分かりやすくす®のではなく本気にさせる / 建築には紙媒体にしかできない編集がある / ネットと紙媒体の関係はどうなっていくのか? / 編集という仕事は、ここを見るんだと伝えられること / VRで建築がわかるというのと、建築家の考えを分からせるのは違う / 専門誌を紙で見ないから劣化しているというのはおこがましい / 1995年と比べて2020年に書店数は半分に / 大きな書店は動線をジグザグにして滞留時間を稼ぐ / 娯楽の質が変わったことを嘆いてもしょうがない / 雑誌は良い意味で不要不急 / なくてもいいけど面白いものがある 等々

動画内で語られたトピック
藤本壮介建築設計事務所が進めている、岐阜の「飛騨高山大学(仮称)本校キャンパス」。飛騨の街と地勢を参照し、“その先”へと開かれた場所というコンセプトを、中央に開かれた丘の配置によって構想したキャンパス計画
藤本壮介建築設計事務所が進めている、岐阜の「飛騨高山大学(仮称)本校キャンパス」。飛騨の街と地勢を参照し、“その先”へと開かれた場所というコンセプトを、中央に開かれた丘の配置によって構想したキャンパス計画
藤本壮介建築設計事務所が進めている、岐阜の「飛騨高山大学(仮称)本校キャンパス」。飛騨の街と地勢を参照し、“その先”へと開かれた場所というコンセプトを、中央に開かれた丘の配置によって構想したキャンパス計画
藤本壮介建築設計事務所が進めている、岐阜の「飛騨高山大学(仮称)本校キャンパス」。飛騨の街と地勢を参照し、“その先”へと開かれた場所というコンセプトを、中央に開かれた丘の配置によって構想したキャンパス計画

藤本壮介建築設計事務所が設計を進めている、岐阜の「飛騨高山大学(仮称)本校キャンパス」です。飛騨の街と地勢を参照し、“その先”へと開かれた場所というコンセプトを、中央に開かれた丘の配置によって構想したキャンパス計画となっています。

コンセプト:「その先」へと開かれた場所

美しい山並みに囲まれたこの飛騨の街全体が、人々が集い語らう一つの大きな学びの広場です。
同時にこの山々は「その先」へと意識を開いてくれます。包まれているからこそ、集い、その先へと思いが開いていく。

地域に根差しながら同時に世界へと繋がっていく。
飛騨高山大学(仮称)のビジョンそのものが、すでにこの飛騨の街と地勢に現れています。

キャンパス計画でも、そんな「包まれていること」「その先へと開いていること」を体感できるように、中央に開かれた丘を配置しました。学生や教員、地域の方々が、自由に交流し、その先の世界へと意識が繋がるようなキャンパスをつくりたいと思います。

リリーステキストより
田根剛がデザインアーキテクトを務め、帝国ホテルが2031年から本館の建替えを開始することを発表。考古学的リサーチにより、“東洋の宝石”をコンセプトにした完成予想のパースも公開
田根剛がデザインアーキテクトを務め、帝国ホテルが2031年から本館の建替えを開始することを発表。考古学的リサーチにより、“東洋の宝石”をコンセプトにした完成予想のパースも公開「田根剛氏による帝国ホテル 東京 新本館イメージパース」 ※検討段階のものであり今後行政協議等により変更となる可能性があります。 image©Atelier Tsuyoshi Tane Architects

田根剛が率いるAtelier Tsuyoshi Tane Architectsがデザインアーキテクトを務め、東京・千代田区の宿泊施設「帝国ホテル」が2031年から本館の建替えを開始することが発表されました。考古学的リサーチにより、“東洋の宝石”をコンセプトにした建築です。工事は2031年から2036年を予定しています。

コンセプトは「東洋の宝石」

田根氏は、独自のアプローチである考古学的(Archaelogical)リサーチにより、帝国ホテルのみならずホテル業そのものを考察。

賓客を迎え入れる「宮殿」の構えと人類の進歩の証である「塔」を融合することで、唯一無二かつ新しい迎賓館にふさわしく、首都の中心に燦然と輝く存在として、ライト館を形容する言葉として使われた「東洋の宝石」を継承し、未来につなげるコンセプトを提案されました。

当社は、田根氏の「帝国ホテルの歴史を深く考察し、それに立脚して未来につながる建物を造る」というアプローチ姿勢を高く評価。
さらに、これまで田根氏がプロジェクト毎に全く異なるデザインによってオリジナリティを表現されていることから、当社の独自性を創出してくれることへの期待と、才能ある若手建築家とともに未来の帝国ホテルを創るという気概を示していきたいという見地から、田根氏の起用を決定し、現在も協議を重ねております。

リリーステキストより
OMA / レイニエル・デ・グラーフとビューロ・ハッポルドによる、カタールの、健康地区のマスタープラン「AL DAAYAN」。130万㎡の未開拓地につくられる医療施設で、モジュール化・プレハブ化・自動化の可能性を追求し、新たな病院モデルのプロトタイプを目指す
OMA / レイニエル・デ・グラーフとビューロ・ハッポルドによる、カタールの、健康地区のマスタープラン「AL DAAYAN」。130万㎡の未開拓地につくられる医療施設で、モジュール化・プレハブ化・自動化の可能性を追求し、新たな病院モデルのプロトタイプを目指す image©Tegmark, courtesy OMA
OMA / レイニエル・デ・グラーフとビューロ・ハッポルドによる、カタールの、健康地区のマスタープラン「AL DAAYAN」。130万㎡の未開拓地につくられる医療施設で、モジュール化・プレハブ化・自動化の可能性を追求し、新たな病院モデルのプロトタイプを目指す image©OMA
OMA / レイニエル・デ・グラーフとビューロ・ハッポルドによる、カタールの、健康地区のマスタープラン「AL DAAYAN」。130万㎡の未開拓地につくられる医療施設で、モジュール化・プレハブ化・自動化の可能性を追求し、新たな病院モデルのプロトタイプを目指す image©OMA

OMA / レイニエル・デ・グラーフ(Reinier de Graaf)ビューロ・ハッポルド(Buro Happold)が設計している、カタール・ドーハの、健康地区のマスタープラン「AL DAAYAN」。130万㎡の未開拓地につくられる医療施設で、モジュール化・プレハブ化・自動化の可能性を追求し、新たな病院モデルのプロトタイプを目指す建築です。

こちらは、リリーステキストの翻訳です

OMA / レイニエル・デ・グラーフとビューロ・ハッポルドがドーハの健康地区のデザインを発表

ドーハ、2021年10月18日 – OMA / レイニエル・デ・グラーフとビューロ・ハッポルドは、ハマド医療法人(Hamad Medical Corporation (HMC))が発注したドーハのアッ=ザアーイン健康地区(Al Daayan Health District)のデザインを完成させました。130万㎡の未開拓地に位置するこのプロジェクトでは、急速に変化する医療科学に関連して、モジュール化、プレハブ化、自動化の可能性を追求しています。

中心となるのは2階建ての建物で、高等教育病院、女性・子供病院、外来診断センターが一体となっており、合計で1,400床のベッドを収容することができます。1階には臨床施設、2階には病棟が配置され、エレベーターの使用を減らし、イスラム医療建築で長い歴史を持つ癒しの空間である広々とした庭園を患者が楽しめるようになっています。

現場で組み立てられた十字型のユニットは、進行中のプロセスに影響を与えることなく組み替えや拡張が可能で、将来の改築コストを大幅に削減できます。また、3Dプリンターを使用することで、ファサードのデザインに無限のバリエーションを持たせることができ、通常は厳格さを特徴とする建築タイポロジーに装飾性を復活させることができます。ハイテク農場では、食品や医療用植物を供給し、薬の現地生産を行っています。すべての支援施設は、自動化された地下循環システムによって病院に接続されています。また、専用の物流センターや太陽光発電所を設置することで、自律的な機能を実現しています。

低コストで建設でき、グローバルなサプライチェーンへの依存度も低いアッ=ザアーイン健康地区は、欧米で開発された一般的な病院モデルに代わる、世界的に採用可能なプロトタイプとして確立することを目指しています。

オラファー・エリアソンが、2021年9月に行った講演の動画。バイエラー財団の主催で、聞き手をハンス・ウルリッヒ・オブリストが務める

アーティストのオラファー・エリアソンが、2021年9月に行った講演の動画です。バイエラー財団の主催で、聞き手をハンス・ウルリッヒ・オブリストが務めました。この時期にオラファーは「LIFE」という展覧会を行っており、それに合わせて企画されたと思われます。アーキテクチャーフォトではその展覧会の様子を特集記事として紹介しています。

丹下健三の、国立近現代建築資料館で行われている建築展「戦前からオリンピック・万博まで 1938-1970」をフォトレポート。卒業生設計から代々木競技場までの図面と模型等を紹介する展覧会を100枚以上の写真で紹介
丹下健三の、国立近現代建築資料館で行われている建築展「戦前からオリンピック・万博まで 1938-1970」をフォトレポート。卒業生設計から代々木競技場までの図面と模型等を紹介する展覧会を100枚以上の写真で紹介国立代々木競技場。 photo©architecturephoto
丹下健三の、国立近現代建築資料館で行われている建築展「戦前からオリンピック・万博まで 1938-1970」をフォトレポート。卒業生設計から代々木競技場までの図面と模型等を紹介する展覧会を100枚以上の写真で紹介国立代々木競技場。 photo©architecturephoto
丹下健三の、国立近現代建築資料館で行われている建築展「戦前からオリンピック・万博まで 1938-1970」をフォトレポート。卒業生設計から代々木競技場までの図面と模型等を紹介する展覧会を100枚以上の写真で紹介東京カテドラル聖マリア大聖堂。 photo©architecturephoto
丹下健三の、国立近現代建築資料館で行われている建築展「戦前からオリンピック・万博まで 1938-1970」をフォトレポート。卒業生設計から代々木競技場までの図面と模型等を紹介する展覧会を100枚以上の写真で紹介東京カテドラル聖マリア大聖堂。 photo©architecturephoto

丹下健三の、文化庁国立近現代建築資料館で行われている建築展「戦前からオリンピック・万博まで 1938-1970」をフォトレポートします。卒業生設計から代々木競技場までのまでの多様なプロジェクトの図面と模型等が展示されている展覧会を100枚以上の写真で紹介します。会期は2021年10月10日まで(※土日の来館は、旧岩崎邸庭園からの入館となり、来場予約が必要との事です)。展覧会の公式サイトはこちら。また、図面の多くはハーバード大学が収蔵しているもので、それらはこちらのページから閲覧可能です。

2021年は東京でオリンピック・パラリンピックが開催される記念の年です。振り返れば、1964年に東京オリンピック、昭和45(1970)年に大阪万博が開催され、その双方で、主導的な役割を果たしたのが建築家・丹下健三でした。そこで、文化庁国立近現代建築資料館では、過去3か年度(2014年~2016年度)にわたる丹下健三に関する建築資料の調査を活かし、彼の卒業設計から東京オリンピック、大阪万博に至る足跡を辿る展覧会を企画いたしました。本展では、広島平和記念公園及び記念館や国立代々木競技場などのナショナル・プロジェクトはもちろん、自邸の増築案や構造資料などこれまで紹介されてこなかった建築資料を交えて、丹下健三の前半生を回顧・検証します。

ハーバード大学大学院デザインスクールでの“日本”研究を基盤に、日本の都市化における物理的・社会的な変容を探る「japan story」のウェブサイトが公開

ハーバード大学大学院デザインスクールでの“日本”研究を基盤に、日本の都市化における物理的・社会的な変容を探る「japan story」のウェブサイトが公開されています。こちらのページに、モイセン・モスタファヴィ(Mohsen Mostafavi)によるプロジェクト概要があります。この活動には竹中工務店が協力・協賛しているようです。

石上純也のKAIT広場が、カメラメーカー・ニコンの新商品のPR動画の舞台として登場

石上純也が設計した「神奈川工科大学KAIT広場」が、カメラメーカー・ニコンの新商品「Z9」のPR動画の舞台として登場しています。アーキテクチャーフォトでは、過去に「神奈川工科大学KAIT広場」を特集記事として紹介しています。

元木大輔 / DDAAが設計した、長崎・波佐見町の、陶器メーカー・マルヒロが運営する公園のような施設「HIROPPA」の写真

元木大輔 / DDAAが設計した、長崎・波佐見町の、陶器メーカー・マルヒロが運営する公園のような施設「HIROPPA」の写真が41枚くらい、houyhnhnm.jpに掲載されています。施設の公式サイトはこちら

ツバメアーキテクツの共用部設計・監修による、東京・北区の、社員寮を改修した分譲集合住宅「リノア北赤羽」。道路境界の擁壁等を撤去しパーゴラによって地域へ開かれた構えをつくり、地域住民も使用できるシェアキッチン等によって“まちのコモンズ”となることを意図
ツバメアーキテクツの共用部設計・監修による、東京・北区の、社員寮を改修した分譲集合住宅「リノア北赤羽」。道路境界の擁壁等を撤去しパーゴラによって地域へ開かれた構えをつくり、地域住民も使用できるシェアキッチン等によって“まちのコモンズ”となることを意図 photo©長谷川健太
ツバメアーキテクツの共用部設計・監修による、東京・北区の、社員寮を改修した分譲集合住宅「リノア北赤羽」。道路境界の擁壁等を撤去しパーゴラによって地域へ開かれた構えをつくり、地域住民も使用できるシェアキッチン等によって“まちのコモンズ”となることを意図 photo©長谷川健太
ツバメアーキテクツの共用部設計・監修による、東京・北区の、社員寮を改修した分譲集合住宅「リノア北赤羽」。道路境界の擁壁等を撤去しパーゴラによって地域へ開かれた構えをつくり、地域住民も使用できるシェアキッチン等によって“まちのコモンズ”となることを意図エントランス。 photo©長谷川健太
ツバメアーキテクツの共用部設計・監修による、東京・北区の、社員寮を改修した分譲集合住宅「リノア北赤羽」。道路境界の擁壁等を撤去しパーゴラによって地域へ開かれた構えをつくり、地域住民も使用できるシェアキッチン等によって“まちのコモンズ”となることを意図1階シェア型店舗。 photo©長谷川健太

ツバメアーキテクツの共用部設計・監修による、東京・北区の、社員寮を改修した分譲集合住宅「リノア北赤羽」です。道路境界の擁壁等を撤去し、都市スケールのパーゴラをつくることによって地域へ開かれた構えをつくります。また、一階部に地域住民も使用できるシェアキッチンを計画することで“まちのコモンズ”となることが意図されました。

リノア北赤羽は社員寮として使われていた建物を147戸の分譲住宅へと改修した物件である。ツバメアーキテクツはその共用部の設計を担当した。

建築家によるテキストより

集合住宅の共用部、いわゆるコモンスペースは、公と私を緩やかに繋ぐ中間的な領域として位置付けられてきた。しかしその実は、セキュリティを過剰に高めるなどして、私の領域を公から断絶する役割へと陥ってしまいがちである。一方で、コモンスペースを排除することで階層性をなくし、公と私を連続させるような試みもなされてきた。しかし、それだけでは集合して住まうことの価値を生かしきれないのではないか。147世帯の人びとが新たに移り住んでくることが、まちをよくすることに繋がってほしい。コモンスペースを私の領域を拡張できる場所にして、また公の領域を呼び込める場所にして、住民と地域の人びとが暮らしのスキルを共有できるまちのコモンズにできないか、そんなことを考えて計画を進めた。

建築家によるテキストより

エントランスには可動キッチンやシェアランドリーを付随させ、その隣室には住民や地域の人が日替わりでお店を出店できるシェアキッチンを設えた。家の中では納まりきらない活動をサポートするために、可動であったり、ややオーバースケールであったりと、家具や設備に特徴が現れた空間となっている。さらに、この場所に住民以外の人も呼び込めるように,前面道路との境界を隔てていた擁壁と植栽を撤去し、全長49m高さ4.5mの都市的なスケールを持ったパーゴラを設えて、地域へ開かれた構えを生み出した。パーゴラ下には歩道のアスファルトや内部の仕上げを連続させ、敷地境界が曖昧になるようにした。

建築家によるテキストより
OMA / 重松象平による、ロサンゼルスの「オードリー・イルマス・パヴィリオン」。構内の歴史的な既存寺院への敬意を形態で表現しつつ、新たなコミュニティの場として都市に寄与する3つの集いの空間を持つ建築を計画
OMA / 重松象平による、ロサンゼルスの「オードリー・イルマス・パヴィリオン」。構内の歴史的な既存寺院への敬意を形態で表現しつつ、新たなコミュニティの場として都市に寄与する3つの集いの空間を持つ建築を計画 photo©Jason O_Rear
OMA / 重松象平による、ロサンゼルスの「オードリー・イルマス・パヴィリオン」。構内の歴史的な既存寺院への敬意を形態で表現しつつ、新たなコミュニティの場として都市に寄与する3つの集いの空間を持つ建築を計画 photo©Jason O_Rear
OMA / 重松象平による、ロサンゼルスの「オードリー・イルマス・パヴィリオン」。構内の歴史的な既存寺院への敬意を形態で表現しつつ、新たなコミュニティの場として都市に寄与する3つの集いの空間を持つ建築を計画 photo©Jason O_Rear
OMA / 重松象平による、ロサンゼルスの「オードリー・イルマス・パヴィリオン」。構内の歴史的な既存寺院への敬意を形態で表現しつつ、新たなコミュニティの場として都市に寄与する3つの集いの空間を持つ建築を計画 photo©Jason O_Rear
OMA / 重松象平による、ロサンゼルスの「オードリー・イルマス・パヴィリオン」。構内の歴史的な既存寺院への敬意を形態で表現しつつ、新たなコミュニティの場として都市に寄与する3つの集いの空間を持つ建築を計画 photo©Jason O_Rear

OMA / 重松象平が設計した、アメリカ・ロサンゼルスの「オードリー・イルマス・パヴィリオン」です。構内の歴史的な既存寺院への敬意を形態で表現しつつ、新たなコミュニティの場として都市に寄与する3つの集いの空間を持つ建築が計画されました。施設のオープンは2022年1月の予定とのこと。施設の名称となっているオードリー・イルマスは施設建設に大きな寄付をした人物の名前で、アートコレクターとしても知られています。

こちらはリリーステキストの翻訳です

OMA / 重松象平の設計によるウィルシャー・ブルバード寺院の「オードリー・イルマス・パヴィリオン(Audrey Irmas Pavilion)」が完成

2021年9月1日 – カリフォルニア州ロサンゼルス – OMAニューヨークが宗教団体から初めて依頼を受け、カリフォルニア州で初の文化的建築物となったオードリー・イルマス・パヴィリオンが重要な建設の節目を迎え、2022年1月にオープンする予定です。

オードリー・イルマス・パヴィリオンは、10年以上にわたるロサンゼルスでの建設努力の結果、OMAにとってロサンゼルスで初めての文化的建築物であり、宗教法人のための最初のプロジェクトとなりました。コリアタウン/ウィルシャーセンターの中心部、ウィルシャー大通りに位置する約5,100㎡のパヴィリオンは、ウィルシャー大通りにある寺院が必要としていた集いの場を作るという構内のヴィジョンに応えたものです。

オードリー・イルマス・パヴィリオンと名付けられたこのパヴィリオンは、2015年に3,000万ドルの寄付をしてキャピタルキャンペーンを開始した主な寄付者にちなんで名付けられたもので、米国の寺院への単独寄付としては最大規模のものです。オードリー・イルマスは、「生涯にわたる会衆の一員として、またオードリー・イルマス・パビリオンを支援する主な寄付者として、この建物が当初の構想よりもさらに素晴らしい形で完成するのを見ることができ、感激しています」と語りました。また、「この建物は、今後何年にもわたって広く地域の人々に親しまれる重要な集いの場となるでしょうし、私はその始まりの一端を担うことができてとても嬉しく思っています。」と語りました。

2015年に、コンペでOMAが選ばれ、建物の設計を担当しました。オードリー・イルマス・パヴィリオンは、既存の構内アクティビティとの新たなつながりを構築するとともに、都市空間を取り込み、新たな市民の拠り所となる集いのプラットフォームとなります。このパヴィリオンは、歴史的な伝統を尊重すると同時に、現代の市民のニーズを反映することで、人が集まることのエネルギーを利用することを目的としています。

OMAのパートナー・イン・プレジデントである重松象平は述べています。
「オードリー・イルマス・パヴィリオンの建設は、COVID-19パンデミックという、人と人との関わり方が問われた時代に、前進する勢いを維持するものでした。このパヴィリオンの完成は、私たちが再び集うことを望む時期であり、この建物は集い、交流し、共同体の精神の重要性を再認識するためのプラットフォームとなるでしょう。」

クリスト&ジャンヌ=クロードによる、パリの凱旋門を包むアート「L’Arc de Triomphe, Wrapped」が公開。亡くなった作家の意思を継ぎ政府機関等の協力もあり実現された作品を、製作段階の様子を含め紹介
クリスト&ジャンヌ=クロードによる、パリの凱旋門を包むアート「L’Arc de Triomphe, Wrapped」が公開。亡くなった作家の意思を継ぎ政府機関等の協力もあり実現された作品を、製作段階の様子を含め紹介 Photo: Lubri © 2021 Christo and Jeanne-Claude Foundation
クリスト&ジャンヌ=クロードによる、パリの凱旋門を包むアート「L’Arc de Triomphe, Wrapped」が公開。亡くなった作家の意思を継ぎ政府機関等の協力もあり実現された作品を、製作段階の様子を含め紹介 Photo: Wolfgang Volz © 2021 Christo and Jeanne-Claude Foundation
クリスト&ジャンヌ=クロードによる、パリの凱旋門を包むアート「L’Arc de Triomphe, Wrapped」が公開。亡くなった作家の意思を継ぎ政府機関等の協力もあり実現された作品を、製作段階の様子を含め紹介 Photo: Wolfgang Volz © 2021 Christo and Jeanne-Claude Foundation

クリスト&ジャンヌ=クロードによる、パリの凱旋門を包むアート「L’Arc de Triomphe, Wrapped」が公開。亡くなった作家の意思を継ぎ政府機関等の協力もあり実現された作品を、製作段階の様子を含め紹介します。また、彼らのプロジェクトは、制作されるドローイング作品等の販売による資金にによって実現されることも広く知られています。ジャンヌ=クロードは2009年に、クリストは2020年に亡くなっています。

こちらはリリーステキストの翻訳です

2021年9月18日から10月3日まで、クリスト&ジャンヌ=クロードによる「凱旋門、包まれて、パリ、1961-2021(L’Arc de Triomphe, Wrapped, Paris, 1961-2021)」が開催されます。クリストの遺志により、ポンピドゥー・センターとパリ市立美術館の支援のもと、国立記念物センター(CMN)とのパートナーシップのもと、彼のチームによって完成されます。

凱旋門のモニュメントは、25,000m2のリサイクル可能な銀色のポリプロピレン生地と、3,000メートルのリサイクル可能な赤色のポリプロピレンロープで包まれます。このプロジェクトは、準備段階の習作やコラージュ、模型、1950年代および1960年代の作品、リトグラフなど、クリストのオリジナル作品の販売によってすべての資金が賄われます。クリスト&ジャンヌ=クロードの他のプロジェクトと同様に、このプロジェクトには公的資金やスポンサーはつきません。

「凱旋門、包まれて」を安全に、そして間近で楽しんでいただくために、展示期間中の3日間、エトワール広場は歩行者天国となります。シャルル-ド-ゴール広場の通行止めは例外的なものです。ド・ゴール広場の通行止めは、パリ市と警察署の協力により実施されます。

「凱旋門、包まれて」の開催期間中は、インスタレーションを含む設置(2021年9月17日まで)と解体(2021年10月4日から11月10日まで)の間、モニュメントの内装とパノラマテラスは、CMNによって管理されます。CMNが管理するモニュメントの内部とパノラマテラスは、引き続き一般公開されます。

歴史的建造物の完全性を維持するために、「凱旋門、包まれて」の設置・解体作業は、文化省のチームによる科学的・技術的な監視を受けています。

凱旋門の「無名戦士の墓」の前に設置された「永遠の炎」は、設営・解体、そして作品の展示中も燃え続けます。無名戦士とフランスのために戦って命を落とした人々に敬意を表して、毎日、炎を再燃させる儀式が、必要とされる厳粛さの中で行われます。

グレン・マーカットが、2021年の高松宮殿下記念世界文化賞を受賞

オーストラリアの建築家のグレン・マーカットが、2021年の高松宮殿下記念世界文化賞を受賞しています。建築部門での受賞です。過去の建築部門の受賞者のリストはこちらに掲載されています。

トラフ建築設計事務所による、東京・清澄白河の、既存倉庫を改修した自転車ブランド“tokyobike”の旗艦店「TOKYOBIKE TOKYO」。複数店舗が入居し、自転車ファンだけでない様々な目的を持った人々を受けいれる“解放された大階段”をもった空間を設計
トラフ建築設計事務所による、東京・清澄白河の、既存倉庫を改修した自転車ブランド“tokyobike”の旗艦店「TOKYOBIKE TOKYO」。複数店舗が入居し、自転車ファンだけでない様々な目的を持った人々を受けいれる“解放された大階段”をもった空間を設計 photo©阿野太一
トラフ建築設計事務所による、東京・清澄白河の、既存倉庫を改修した自転車ブランド“tokyobike”の旗艦店「TOKYOBIKE TOKYO」。複数店舗が入居し、自転車ファンだけでない様々な目的を持った人々を受けいれる“解放された大階段”をもった空間を設計 photo©阿野太一
トラフ建築設計事務所による、東京・清澄白河の、既存倉庫を改修した自転車ブランド“tokyobike”の旗艦店「TOKYOBIKE TOKYO」。複数店舗が入居し、自転車ファンだけでない様々な目的を持った人々を受けいれる“解放された大階段”をもった空間を設計
トラフ建築設計事務所による、東京・清澄白河の、既存倉庫を改修した自転車ブランド“tokyobike”の旗艦店「TOKYOBIKE TOKYO」。複数店舗が入居し、自転車ファンだけでない様々な目的を持った人々を受けいれる“解放された大階段”をもった空間を設計 photo©阿野太一

トラフ建築設計事務所による、東京・清澄白河の、既存倉庫を改修した自転車ブランド“tokyobike”の旗艦店「TOKYOBIKE TOKYO」。複数店舗が入居し、自転車ファンだけでない様々な目的を持った人々を受けいれる“解放された大階段”をもった空間を設計しました。店舗の公式サイトはこちら
アーキテクチャーフォトでは内覧会時の様子を独自レポートで紹介していますので併せてご覧ください。

自転車ブランド“tokyobike”のフラッグシップストアとして清澄白河にオープンした、”TOKYOBIKE TOKYO”の内装計画。築58年の鉄骨造の倉庫を改修した地上3階建てには、tokyobike以外にも、「The Plant Society」の海外1号店や自家焙煎コーヒーショップ「ARiSE COFFEEROASTERS」のスタンドがテナントとして入るため、自転車ファンだけでなく様々な目的を持った人々を受けいれる、大らかな空間が求められた。

建築家によるテキストより

ファサードは既存のシャッター開口の間口いっぱいに透明度の高いポリカーボネートの建具を設け、外部空間からの連続性を意識した。1階は既存のモルタル床のままとしたことで、エントランスから自転車をひいて店内に入っていくことが出来る。
1階と2階をつなぐ階段は、コーヒーを片手に一息つける、清澄の「縁側」のような存在として解放された大階段とした。天井高を活かした大空間は、売り場としてだけでなく、イベントも行えるなど、多目的に活用できる。
階段裏のスペースには、製品の修理を受け付けるメカニックカウンターや、自転車をストックするガレージを大きく確保するため、厚さ4.5mmの溶融亜鉛めっき鋼板と最小限の部材による階段構造とした。

建築家によるテキストより

全体的に既存の鉄骨造を活かしながら、必要なところに新たな鉄骨ブレースや木梁で補強を行った。新しい白い壁に質感のある木毛セメント板を用い、什器はラワン合板やコンパネといったラフな素材で仕上げることによって、既存の建物の歴史と融合させている。

緑豊かな公園や美術館、個性的なショップの点在する清澄白河で、街や暮らしの楽しみ方を発信する店舗となるよう、周辺環境とシームレスにつながる自由度と余白のある空間を目指した。

建築家によるテキストより
原田圭 / DO.DO.が会場構成を手掛けた、世田谷文学館での「イラストレーター安西水丸展」。作家の制作方法から参照された“工作のように空間を構成する”方法を用い、空間と作品の調和が生まれることを意図。
原田圭 / DO.DO.が会場構成を手掛けた、世田谷文学館での「イラストレーター安西水丸展」。作家の制作方法から参照された“工作のように空間を構成する”方法を用い、空間と作品の調和が生まれることを意図。 photo©淺川敏
原田圭 / DO.DO.が会場構成を手掛けた、世田谷文学館での「イラストレーター安西水丸展」。作家の制作方法から参照された“工作のように空間を構成する”方法を用い、空間と作品の調和が生まれることを意図。 photo©淺川敏
原田圭 / DO.DO.が会場構成を手掛けた、世田谷文学館での「イラストレーター安西水丸展」。作家の制作方法から参照された“工作のように空間を構成する”方法を用い、空間と作品の調和が生まれることを意図。 photo©淺川敏

原田圭 / DO.DO.が会場構成を手掛けた、世田谷文学館での「イラストレーター安西水丸展」です。作家の制作方法から参照された“工作のように空間を構成する”方法を用い、空間と作品の調和が生まれることが意図されました。会期は2021年9月20日まで。展覧会の公式ページはこちら

世田谷文学館で行われたイラストレーター安西水丸展の会場デザイン。
作家のモチーフに対するモノの見方や製作方法が伝わる空間を考えた。

建築家によるテキストより

元々常設展用に造られた展示室は特徴的な下天井や可動しない大型のガラスケースが空間を決定づける要素として既に存在していた。
それを無視して構成していく事は、空間の持つポテンシャルを発揮できないと思い、下天井のラインに合わせ壁を建て、空間における最大限の高さの壁をつくり、ガラスケースの周りの開口を空けながら壁を建てる事で、違和感を吸収し、既にあった特徴的な要素を取り込み、最小限で最大限の効果を生む事を考えた。
様々な開口部をあけたり、切り抜かれたシルエットが大きな書割になったりする事で、覗き込む楽しさや世界観を作り出すだけではなく、小さな作品が500点以上並んだ展示の中で良い意味で集中力が緩和されるような狙いもあった。

建築家によるテキストより

水丸さんのイラストの製作方法として、まず、線を引きその上に透明のフィルムを重ねカラーシートを切抜き貼っていくというものがある。その方法に習い、イラストを切り抜いたり、貼り付けたりして、工作のように空間を構成していった。その行為自体が空間と作品の調和を生み出してくれたように感じる。

建築家によるテキストより
元木大輔 / DDAAによる、東京の、宿泊施設の部屋のインテリア「BnA_WALL Room 403 | 405 Framed Function」。宿泊費の一部が作家に還元されるプロジェクトに、デザイナーとして機能が“作品のように”振る舞う部屋を考案
元木大輔 / DDAAによる、東京の、宿泊施設の部屋のインテリア「BnA_WALL Room 403 | 405 Framed Function」。宿泊費の一部が作家に還元されるプロジェクトに、デザイナーとして機能が“作品のように”振る舞う部屋を考案 photo©長谷川健太
元木大輔 / DDAAによる、東京の、宿泊施設の部屋のインテリア「BnA_WALL Room 403 | 405 Framed Function」。宿泊費の一部が作家に還元されるプロジェクトに、デザイナーとして機能が“作品のように”振る舞う部屋を考案 photo©長谷川健太
元木大輔 / DDAAによる、東京の、宿泊施設の部屋のインテリア「BnA_WALL Room 403 | 405 Framed Function」。宿泊費の一部が作家に還元されるプロジェクトに、デザイナーとして機能が“作品のように”振る舞う部屋を考案 photo©長谷川健太

元木大輔 / DDAAによる、東京・中央区の、宿泊施設の部屋のインテリア「BnA_WALL Room 403 | 405 Framed Function」。宿泊費の一部が作家に還元されるプロジェクトに、デザイナーとして機能が“作品のように”振る舞う部屋が考案されました。施設の公式サイトはこちら

このプロジェクトは1棟のホテルの全部屋を複数のアーティストがデザインする、一風変わったアートホテル「BnA _WALL」のためのインテリアデザインだ。

このホテルは「アート作品に泊まることでパトロンになれる」をコンセプトにしていて、宿泊費の一部がデザインしたアーティストに還元される。大人数でひとつの作品をシェアする、新しいパトロンシステムのようなプロジェクトだ。

建築家によるテキストより

アートプロジェクトなので、各部屋にはアーティストがアサインされていて、普段建築やインテリアデザインを生業にしているのは僕たちだけだった。そのため僕たちは、ホテルの機能にアートをプラスするのではなく、ホテルに必要な設備や機能はそのままに、機能が「作品のように」振る舞う部屋をデザインすることで、あくまでデザイナーとして参戦しようと考えた。

建築家によるテキストより

ホテルの各部屋はタイトルがつけられており、僕たちの部屋は「Framed Function (額入りの機能)」といって、ホテルに必要な機能を額装し、あたかも作品のように展示している。

一見するとシンプルな白い壁の部屋に、同じ色をした抽象的なオブジェクトが展示されている。
正面の一番大きな四角は、壁に埋め込まれた抱き枕。その他にもテーブルとテーブルの脚、ベッドの上で使うトレイ、鏡、間接照明があたかも作品のように展示されている。

建築家によるテキストより

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