ファンションデザイナーのマルタン・マルジェラについてのドキュメンタリー「We Margiela マルジェラと私たち」が、youtubeで無料公開されています。2017年の作品です。日本語字幕付き。
culture archive





スノヘッタによる、サウジアラビアの「カスール・アル・ホクム地下鉄駅」です。
新たな地下鉄網の主要ハブのひとつです。建築家は、焦点としての機能に加えて内外を視覚的に繋げる為、鏡面のステンレスパネルで覆われたキャノピーを中央に据える計画を考案しました。また、テラゾー仕上げの広場は開かれた公共空間として機能します。
こちらはリリーステキストです(翻訳:アーキテクチャーフォト / 原文は末尾に掲載)
360度の反射キャノピーと緑豊かな地下庭園が、カスール・アル・ホクム駅を訪れる旅行者を迎える
サウジアラビアの首都の新しい地下鉄システムにおける4つの主要ハブの一つであり、主要な2路線を結ぶ歴史的なアル=キリ地区駅は、都市のペリスコープとして機能する大きなステンレス鋼製キャノピーを備えた、開放的な都市および歩行者広場として設計されています。
駅の各階層は、外部を内側へ、内側を外部へと反射する鏡のような張り出し構造によって視覚的に結び付けられており、同時に自然光を地下駅へ導き、周囲の公共空間に日陰を提供しています。
スノヘッタは2012年に、この駅のコンペで勝利したコンセプトを開発しました。この85駅から成る地下鉄システムは、1日あたり最大360万人の乗客を収容する能力を有しており、昨年1月から一般公開されています。
低排出の交通手段をすべての人に利用可能にすることに加えて、この新しい交通ネットワークは主要地区を結び、依然として全移動の約97%が自家用車によって行われている急速に成長する都市において、交通渋滞の緩和に貢献します。
周囲を映し出すこと
そのスチール製キャノピーは焦点として機能し、駅の主な入口を示しています。その光沢のある外側表面は、8mmの二重曲面ステンレス鋼パネルで構成されており、それらは完全に溶接され、滑らかで継ぎ目のない外観を生み出すために研磨されています。
支持するスチール製スペースフレーム、すなわちステンレス外皮との接続のための調整可能なタイロッドを備えた強固で軽量な鋼構造によって、キャノピーはその基部である巨大な円錐壁の上方および外側へと張り出すことが可能になっています。地上レベルの下では、傾斜した内壁は、その地域の伝統建築に着想を得た左官仕上げの表面で仕上げられています。
建築を統合する要素であると同時に建物内の方向付けのポイントとして機能するスチール製キャノピーは、その鏡のような表面から間接的な太陽光を下方へ反射します。エネルギー生産のためのPVパネルは、キャノピー屋根の上部に設置されています。
「列車を降りて見上げると、キャノピーの裏面に反射した都市の360度の景色が見えます。そのため、自分が都市のどこにいるのかを即座に把握できます。同様に、都市側から来る場合にはキャノピーを見上げると、それは下で起こっているすべてのことを映し出します」と、ロバート・グリーンウッド(Robert Greenwood)は述べています。スノヘッタのパートナー兼プロジェクトリード


妹島和世と西沢立衛のSANAAが設計を手掛ける「ロスコ・ルーム」のデザイン構想が公開されました。
同じくSANAAが手掛ける、国際文化会館の新西館の地下に常設展示室としてつくられます。新西館の完成は2030年を予定されています。
SANAAは、DIC川村記念美術館、アメリカのロスコ・チャペル、イギリスののテート・モダンのロスコ空間を実際に訪問して、作品と空間の在り方について理解を深めたとのことです。
SANAAによるコメント
このたび国際文化会館の新西館建設計画の一環として、シーグラム壁画を展示するロスコ・ルームの設計に関わる機会に恵まれ、たいへん光栄に思います。静かな展示環境の中、そこを訪れる人々が作品と深く向き合える場となるよう、設計を進めてまいります。
デザインコンセプト
庭園から連続するアプローチ
「ロスコ・ルーム」へは、新設される緑豊かなエントランス庭園に囲まれたエントランスホール、自然光を感じることのできる地下のメディテーションスペースからアプローチします。国際文化会館新西館建設計画(仮称)のメインコンセプトの一つである親自然空間体験と、「ロスコ・ルーム」の単独的な空間体験のふたつを両立させ、ひと続きの体験となる構成を目指します。
展示室の中で独立した空間
「ロスコ・ルーム」は、地下の展示室内にあります。他の展示と連続しながらも、独立した場となるように計画します。「ロスコ・ルーム」自体が明確な存在感を持ち、訪れる人に象徴的な体験をもたらす空間を目指します。
以下の画像は拡大して閲覧可能です。

遠藤克彦建築研究所・waiwai共同企業体が、長野の「上伊那総合技術新校(仮称)」基本計画策定支援業務委託プロポーザルで最適候補者に選定されました。
提案書とプレゼンテーション動画も公開されています。また、二次審査には、千葉学建築計画事務所(候補者)、シムサ・キッタン・アンド・ウエストJV、わたしもそうJVが名を連ねていました。審査委員長は、赤松佳珠子。審査委員は、寺内美紀子、西沢大良、垣野義典、高橋純、武者忠彦が務めました。
審査委員会からの推薦に基づき、県が以下の者を最適候補者等として特定しました。
以下に、その他の画像と提案書へのリンクも掲載します。




スノヘッタの設計で建設が進む、韓国の「釜山オペラハウス」です。
かつて工業地帯だった湾岸沿いでの計画です。建築家は、活気に満ちた“包摂的な公共空間”への転換を目指し、“柔らかな外装”と“一般に開かれた屋上”を特徴とする建築を考案しました。また、都市を迎え入れる“建築的ジェスチャー”も意図されました。2027年の開業を予定しています。
こちらはリリーステキストです(翻訳:アーキテクチャーフォト / 原文は末尾に掲載)
新たな文化の地平線:スノヘッタによる釜山オペラハウスが姿を現しつつある
国際設計コンペの結果、スノヘッタは2012年に釜山オペラハウスの設計を委託されました。オペラを排他的な制度と見なすことからの転換として構想された本プロジェクトは、舞台芸術建築を、集団的な体験や日常的な利用を促す、開かれた、対話的で民主的な空間として再定義しています。韓国第2の都市における初のオペラハウスとして、本プロジェクトは、舞台の枠を超えてその意義をはるかに広げる、文化を規定するランドマークとなることが見込まれています。
釜山北港のウォーターフロント沿いの埋立地に位置する新オペラハウスは、歴史的な工業地帯を、活気に満ちた包摂的な公共空間へと転換します。人を迎え入れるような建築は、開放性、アクセス性、市民的な寛容さといった価値観を体現しながら、韓国における現代建築の新たな章を告げています。柔らかな外装、一般に開かれた屋上、そして公園側と海側の両方からのエントランスを備えることで、このオペラハウスは、都市を迎え入れる連続的な建築的ジェスチャーを形づくっています。規模4万8,000㎡の釜山オペラハウスには、1,800席の大劇場、300席の多目的劇場、リハーサル空間、そして公共広場が整備される予定です。
ここ数か月で工事は急速に進展しています。主要構造とファサードの骨組みがすでに整った現在、焦点はファサードの設置、内装工事、そして外構整備へと移っています。主要な工事は2026年後半に完了し、2027年に開業する予定です。
釜山オペラハウスの幾何学的構成は、相対する二つの連続した曲線によって規定されています。下部のアーチ状の面は建物を地面にしっかりと結び付け、敷地をまたぎながら都市と海とをつないでいます。その上には、第二の面が上方へと開き、空を抱き込むようになっています。このオペラハウスは、これら二つの面のあいだの緊張と対話の中で立ち現れています。そこは、大地と空、そして山と水が出会う場所です。

永山祐子の内装設計で「黄金湯 新宿店」が2026年5月にオープンします。
既存の銭湯絵を残したデザインが特徴となっています。東新宿の築50年の金沢浴場をリニューアルして生まれ変わらせます。施設の場所はこちら(Google Map)。
永山祐子によるコメント
新宿という街がもつ「多層性」を空間に活かし、浴場の記憶を次世代へと継承する。
新宿は、古い建物と新しい建物が混在し、異なる時代のレイヤーが重なり合った独特の魅力を放つ街である。50年間の記憶を蓄積してきた金沢浴場の中にも存在している「時代の重なり」を表現したいと考えた。
象徴的な銭湯絵モザイクタイル、かつて存在した曲面天井といった「過去の断片」の上に新たなレイヤーを重ねていった。
懐かしくて新しい黄金湯新宿を多くの人に体験して欲しい。
以下に、その他の画像も掲載します。



ランサ・アトリエによる、イギリス・ロンドンのサーペンタイン・パヴィリオンです。
毎年1組が選ばれ造られる期間限定の建築です。建築家は、国や周辺環境の文脈等を考慮し、果樹壁“サーペンタイン・ウォール”から着想を得たレンガ壁を特徴とする建築を考案しました。また、光と風を導入して閉鎖性と開放性の境界の軟化も行っています。会期は、2026年6月6日~10月26日まで。
こちらはリリーステキストです(翻訳:アーキテクチャーフォト / 原文は末尾に掲載)
イサベル・アバスカル(Isabel Abascal)とアレッサンドロ・アルテンツォ(Alessandro Arienzo)によって設立されたランサ・アトリエ(LANZA atelier)が、2026年サーペンタイン・パヴィリオンのために選出されました
サーペンタインは、イサベル・アバスカル(Isabel Abascal)とアレッサンドロ・アルテンツォ(Alessandro Arienzo)によって設立されたメキシコの建築スタジオ、ランサ・アトリエ(LANZA atelier)が、2026年サーペンタイン・パヴィリオンの設計者として選出されたことを、喜びをもって発表します。ア・サーペンタインと題されたランサ・アトリエによるパヴィリオンは、ゴールドマン・サックスが12年連続でこの年次プロジェクトを支援するなか、2026年6月6日にサーペンタイン・サウスにて一般公開されます。パヴィリオンが第25回目を迎えるにあたり、サーペンタインはザハ・ハディド財団との特別なパートナーシップを通じて、この記念すべき節目を祝います。
その歴史を通じて、サーペンタイン・パヴィリオンは、新進気鋭の才能を紹介する、高い期待を集めるショーケースへと成長してきました。パヴィリオンは年月を重ねるなかで、サーペンタインによる実験的で学際的な、コミュニティおよび教育プログラムのための、参加型の公共的かつ芸術的なプラットフォームとして発展してきました。
ランサ・アトリエは、イサベル・アバスカルとアレッサンドロ・アルテンツォによって2015年に設立された、メキシコシティを拠点とする建築スタジオです。彼らの協働的な実践は、日常的なものやインフォーマルなものに根ざしつつ、テクノロジーやクラフト、そして空間的知性が予期せぬ状況のなかでどのように立ち現れるかに注意を払っています。彼らの仕事は、使われ方や組み立て、そして出会いのなかに美を見出し、対話や集合的な体験を前景化する建築のあり方を提案しています。
このデュオは、ドローイングや模型制作といった手を動かすデザイン手法を特に重視し、それらを素材、形態、構造について思考するための能動的なツールとして捉えています。グローバルに活動する同スタジオは、建築の実践を、批評的かつ主体的な視点を通して、文化的な空間、住宅プロジェクト、公共インフラ、家具デザインのあいだを流動的に横断するものとして捉えています。
本年のサーペンタイン・パヴィリオンに向けて、ランサ・アトリエは、サーペンタインあるいはクリンクル・クランクル・ウォールとして知られるイギリス建築の要素から着想を得ました。この要素は、パヴィリオンの一辺を成しています。この種のレンガ壁は、交互に連なる曲線によって構成されており、古代エジプトに起源を持ち、のちにオランダの技師によってイングランドにもたらされました。その曲線的な形態は、横方向の支持によって安定性を生み出し、1枚分の厚さしかないサーペンタイン・ウォールであっても、直線の壁より少ないレンガで構築できることを意味しています。この名を冠した要素は、穏やかな曲線にちなんで名付けられた近隣のサーペンタイン湖にもさりげなく呼応しており、蛇のかたちを想起させます。
周囲のランドスケープとの対話のもと、第二の壁は樹冠を損なうことなくそれと調和して機能し、主構造は敷地の北側に配置されています。半透明の屋根が、林立する樹木を想起させるレンガの柱の上に、軽やかに載せられています。パヴィリオンの構成は、光と風が空間に行き渡ることを可能にし、囲われた状態と開放性との境界をやわらかくしています。
ランサ・アトリエは、英国固有の庭園の伝統を称えるとともに、かつてティー・パヴィリオンであったサーペンタイン・サウス・ギャラリーの既存のレンガのファサードとの対話を生み出すため、レンガを主要な素材として選びました。不透明な壁を透過的なものへと変化させる、リズミカルに反復されたレンガの柱によって造られたこのパヴィリオンは、ヨーロッパとアメリカ大陸の地理のあいだにある、比喩的な架け橋となります。
ランサ・アトリエは次のように述べています。「本コミッションにとって記念すべき節目の年となる第25回サーペンタイン・パヴィリオンの設計者として選出されたことを、大変光栄に思います。私たちは、自身の仕事をより広い公共に共有し、空間的実験と集合的な出会いというパヴィリオンの継続的なレガシーに貢献できる機会を得られたことに、心から感謝しています。自然界を想起させる庭園のなかに設えられた本プロジェクトは、明らかにすると同時に覆い隠す装置として構想されたサーペンタイン・ウォールの形を取っています。それは、動きを形づくり、リズムを調整し、近接性や方向性、そして立ち止まりのための境目をかたちづくります。
生成的で保護的な力としての蛇の姿に着想を得た私たちは、その姿と、気候を和らげ、庇護を生み、成長を可能にする構造物であるイングランドの蛇行する果樹壁とのあいだに、共通性を見出しています。この着想から、素朴な粘土レンガによって造られたパヴィリオンが立ち現れ、土着的なクラフトと、人々を結びつける建築の根源的な力を前景化しています。2026年のパヴィリオンは、透過性を備え、穏やかな幾何学によって形づくられ、支えられながら、そこを行き交う人々に対して絶えず応答し続ける建築のかたちを提示しています」




サークルウッドとOMAによる、オランダ・オイスターウェイクの庇護申請者受入施設「Facilities for Central Agency for the Reception of Asylum Seekers」です。
国の受入義務化の法整備に伴う計画です。建築家たちは、半数が“緊急シェルター”のままである現状に対し、包摂的で尊厳ある環境の実現を志向しました。そして、迅速に組立られて長期的な柔軟性を持つ“モジュラー木造システム”でつくる建築を提案しました。
こちらはリリーステキストです(翻訳:アーキテクチャーフォト / 原文は末尾に掲載)
サークルウッドとOMAによるモジュラー木造システム、オランダの庇護申請者受入施設に採用される
2026年1月15日、オイスターウェイク ― 庇護申請者受入機関(COA)は、サークルウッドとOMAのデイヴィッド・ジャーノッテン(David Gianotten)およびマイケル・デン・オッター(Michael den Otter)が開発したモジュラー木造システム「HoutKern(ハウトケルン)」工法を、オランダ・オイスターウェイクにおける新たな受け入れ施設の基盤として採用しました。迅速な組み立てと長期的な柔軟性のために設計されたこのシステムは、現代のサステナビリティ基準に沿った、包摂的で尊厳ある環境を支えます。
2024年2月、オランダ政府は自治体における庇護申請者受入施設(実施)法(スプレイディングスウェットとして知られる)を制定し、国全体の受け入れ能力を拡大するため、各自治体に庇護申請者の受け入れを義務付けました。進展はあるものの、現在の施設の半数は依然として緊急シェルターのままであり、2025年7月までに9万6,000か所という目標に達していません。
COAは、柔軟で高品質な受け入れ施設の供給を加速させるため、ハウトケルン工法を採用しました。最初の施設は、2026年にオイスターウェイクで完成する予定です。
OMAのマネージング・パートナーである建築家、デイヴィッド・ジャーノッテンは述べています。「オランダの建築家として、私たちは統合と社会的結束を支える、安全で人を迎え入れる空間を設計することを自らの責任だと考えています。ハウトケルン工法は、強靭で人道的な解決策を提供し、庇護申請者が生活を立て直すことを支えるとともに、より結束力のあるオランダ社会に寄与します」
このシステムは、標準化された木製の柱と梁、CLTの床パネル、バイオベースの間仕切り壁を用いて、シェルター、オフィス、学校の開発を可能にします。これらは電動クレーンを用いて現地で組み立てられます。建築設備は、快適性と柔軟性のために天井上に設置されます。このモジュラーのフレームワークは多様な仕上げに対応し、庇護申請者、職員、地域コミュニティのための、開放的で人を迎え入れる空間を生み出します。構造物は完全に分解可能で、部材は建設資材として再利用できます。このシステムは、COAの自立を促進するという使命を支えると同時に、二酸化炭素削減目標に貢献し、人口動態や政策の変化に応じた拡張性を可能にします。
1990年から難民を受け入れてきたオイスターウェイクの受け入れセンターは、ハウトケルン・システムのパイロット拠点となっています。デイヴィッド・ジャーノッテンの監修による改修の一環として、このシステムで建設されたオフィス、アクティビティセンター、学校、倉庫施設が追加され、既存および新設の住居機能を補完し、最大450人の居住者に対応します。各建物は日常生活を高めるように設計されており、直感的な動線誘導のための明確なカラーパレット、十分な大きさのガラス開口部、そして居住者と周辺地域の双方に温かさと安心感を伝える木製ファサードを備えています。




ザハ・ハディド・アーキテクツによる、エチオピアの「ビショフトゥ国際空港」です。
大陸最大規模の空港の計画です。建築家は、将来的に年間1億以上の旅客に対応する施設として、地域を“谷”に着想を得て“一本の中央動線”から各棟に移動する構成の建築を考案しました。また、地域住民と旅客の其々が楽しめる屋外空間も備えています。
こちらはリリーステキストです(翻訳:アーキテクチャーフォト / 原文は末尾に掲載)
ビショフトゥ国際空港の建設が開始
エチオピア・アディスアベバ
アフリカを代表する航空会社であるエチオピア航空グループは、エチオピアの首都アディスアベバから南へ約40kmに位置するビショフトゥにおいて、大陸最大となる空港の建設を開始しました。
新しいビショフトゥ国際空港(BIA)の第1期は、年間6,000万人の旅客に対応します。さらに将来の段階では、4本の滑走路と270機分の駐機施設を備え、年間最大1億1,000万人の旅客に対応する予定です。
旅客需要に関する IATA(国際航空運送協会) の地域別成長予測に対応する形で、BIAへの125億米ドルの投資は、アフリカ・アジア・中東の交差点に位置するエチオピアの地理的優位性を最大限に高め、21世紀の世界的な交通ハブとしての地位を最適化します。
エチオピアの首都アディスアベバから南へ約40kmに位置する新しいビショフトゥ国際空港(BIA)の建設が開始されました。エチオピアのアビィ・アハメド・アリ首相(Abiy Ahmed Ali)は、2026年1月10日(土)に行われた同空港の起工式で定礎を行いました。
「ビショフトゥ国際空港は、アフリカの航空インフラ史上最大のプロジェクトとなり、今後2~3年で現在の交通量に対して限界に達するエチオピアの現行主要空港の4倍以上の処理能力を備えることになります」と首相は述べました。
BIAは、アフリカ最大の航空会社であるエチオピア航空に対応します。航空会社の将来的な旅客需要および運航上の要件を満たすためにザハ・ハディド・アーキテクツによって設計されたBIAは、乗り継ぎ旅客に重点を置いた最高水準の施設を提供し、アフリカの世界的な航空ハブとなります。
最大で旅客の80%が空港外に出ることなく目的地間を乗り継ぐことから、BIAはこうした要件に対応するよう設計されていて、350室を備えるエアサイドホテル、多彩な飲食・エンターテインメント施設、さらにくつろぎのための屋外庭園や中庭などを含んでおり、乗り継ぎ旅客向けの充実したアメニティを取り入れています。
各ターミナルの搭乗棟には、エチオピアの多様な地域性を反映するため、独自の内装素材とカラーパレットが取り入れられています。国土を横断し、ビショフトゥ近郊を通過するグレート・リフト・バレーから着想を得て、一本の中央動線がターミナルの各施設と搭乗棟を結び、乗り継ぎ距離を最小限に抑えるとともに、乗り継ぎ旅客が次の出発ゲートへ容易に移動できるようにしています。
BIAは、アディスアベバにある既存のボレ国際空港よりも標高が約400メートル低く、さらに滑走路が長いことから、航空機の性能向上が見込まれ、エチオピア航空は最新鋭機材の最大離陸重量(MTOW)を最適化することが可能となります。これにより、より少ない燃料で、より多くの旅客と貨物を、より遠方の世界各地へノンストップで輸送できるようになります。
2030年の初期開業を目標に、BIAは複数の段階に分けて建設されます。第1期には、独立運用が可能なコード4Eの平行滑走路2本と、年間6,000万人(60MAP)の旅客に対応する延べ床面積66万㎡のターミナルが含まれます。後続する段階では、滑走路4本と270機分の駐機スペースを備え、BIAは年間最大1億1,000万人の旅客を受け入れられるようになります。
ザハ・ハディド・アーキテクツの航空部門ディレクターであるクリスティアーノ・チェッカート・デ・サバタ(Cristiano Ceccato de Sabata)は、述べています。「ビショフトゥ国際空港は、エチオピアおよびアフリカ全体にとって先見性のあるプロジェクトです。空港は人々を結びつけ、国家間の隔たりを橋渡しします。ZHAはその開発に参画できることを光栄に思っており、この開発はアフリカの世界的な玄関口として、大陸のあらゆる地域を結びつけるものです」
妹島和世と西沢立衛へのインタビュー動画です。自身が手掛けた「ブルガリ カレイドス 色彩・文化・技巧」展の会場構成について語る内容。2025年11月に公開されたもの。アーキテクチャーフォトでは、この会場構成を特集記事として掲載しています。また、編集長によるレポート記事も掲載しています。

「ap編集長の建築探索」は、22年の歴史ある建築ウェブメディア「アーキテクチャーフォト」の編集長である後藤連平が、訪問した建築を紹介する連載シリーズです。論考のようなかっちりとした形式ではなく、現地で感じた雰囲気や空気感が伝わるような“ライブ感”のある文体で綴ります。読者の皆様も自身が建築を体験するように読んでいただければ幸いです。
SANAA+フォルマファンタズマ「ブルガリ カレイドス 色彩・文化・技巧」
SANAAとフォルマファンタズマが、協働で会場デザインを手掛けた、国立新美術館での「ブルガリ カレイドス 色彩・文化・技巧」を訪問。
最終日直前にギリギリで滑り込み(会期は2025/12/15で終了)。会場構成でありながらも『GA JAPAN』の表紙に選ばれていたことも知っていて、期待して訪問したのだけれど、その期待を軽く超えて素晴らしすぎた、、、!
(ブルガリの宝石の数々は勿論素晴らしいのだけれど、専門家ではないのでここでは詳しく言及はしません)
まず特徴的なのは、形式の強い平面。
「カラカラ浴場のモザイクパターン」と「東京のイチョウの葉」に着想を得たのだと言う。魚のウロコや、扇子を抽象化したようにもみえる形態が1つのモジュールのようになっていて(部分的にサイズは変わるので厳密にはモジュールではないのだけれど)、それが、複数連結したりして、個性的な形状の部屋を多数生み出している。
訪問前は過剰かな?と想像していたのだけれど、実際の空間を訪問してみると、動きや躍動感が空間に付与されていて、高揚感を感じる。
また、形式が全体に渡るような強さを持っていることに対して、それぞれの部屋は、天井の有無、床・壁の色や素材、照明の計画、壁面に埋め込まれている展示スペース色に至るまで、様々で、部屋を移動する毎に、その空間の雰囲気が切り替わる。





妹島和世+西沢立衛 / SANAAによる、台湾・台中の「Taichung Green Museumbrary」です。
広大な公園内の美術館と図書館の複合施設です。建築家は、気軽に関われる“開かれた建築”として、メタルメッシュで覆われた量塊を持上げて地上レベルを開放した建築を考案しました。また、二つの用途を組合せて多面的な学びの空間の創出も意図されました。
こちらはリリーステキストです(抄訳:アーキテクチャーフォト / 原文は末尾に掲載)
台湾の画期的な新たな文化的ランドマーク、プリツカー賞受賞建築家SANAAが設計したTaichung Green Museumbraryが、20か国以上から70名を超えるアーティストによる大規模展覧会とともに開館
・プリツカー賞および2025年RIBAロイヤル・ゴールド・メダルを受賞した日本の建築家SANAAによるこれまでで最大の文化プロジェクトであり、67ヘクタールの緑地公園内にある8つの相互に連結したヴォリュームを含んでいます。
・新たに開館する台中美術館(Taichung Art Museum)が、台湾のアーティスト、マイケル・リン(Michael Lin)と韓国のアーティスト、ヘグ・ヤン(Haegue Yang)によるパブリックスペース・コミッションを公開します
・台中美術館の開館記念展「A Call of All Beings」には、20か国以上から70名を超えるアーティストが参加しています
2025年における台湾で最も重要な文化的開発とされるTaichung Green Museumbraryが、台湾第2の都市である台中にて、2025年12月13日(土)、市長をはじめ各地から訪れる要人、美術館館長、キュレーター、アーティストらが出席する開会式の後、正式に一般公開されます。この新たな国際的文化拠点は、都市型の美術館と市の中央図書館を統合した台湾初の施設であり、芸術機関の新たなモデルを提示しています。
台中の67ヘクタールにおよぶセントラルパーク内に位置するTaichung Green Museumbraryは、新設された台中美術館と台中公共図書館(Taichung Public Library)を併設する施設です。この壮観な美術館と図書館から成る複合施設は、2010年プリツカー賞受賞者である妹島和世と西沢立衛が率いる日本の著名な建築チームSANAAと、台湾のRicky Liu & Associates Architects + Plannersとの国際的な協働によって設計されました。この建物の延べ床面積は57,996㎡におよび、SANAAにとって台湾で初の公共建築であると同時に、これまでで最大の文化的プロジェクトでもあります。この設計は、透明性と流動性というSANAAの特徴的なテーマを反映しており、ガラスと金属で覆われた大小さまざまな8つの連結されたボリュームから成り、それら全体が純白のエキスパンドメタル製カーテンファサードに包まれています。
台中美術館(TcAM)は、2025年12月13日から2026年4月12日まで、台湾、ルーマニア/韓国、アメリカからなる国際的なキュレーター・チームが企画した開館記念展「A Call of All Beings: See you tomorrow, same time, same place」で開幕します。この展覧会には20か国以上から70名を超えるアーティストが参加し、地域の視点とグローバルな洞察が融合されています。同館はまた、ヘグ・ヤンとマイケル・リンによる初のTcAMパブリックスペース・アート・コミッションを公開し、国際的な対話に取り組むことで、現代美術における文化的な力としての地位を確立します。
台中美術館館長のイーシン・ライ(Yi-Hsin Lai)は、次のように述べました。「台中美術館と台中公共図書館、そして公園との統合は、環境、文化、人々、そして都市についての私たちの思考を活性化させました。開館記念展と特別なコミッションを通じて、私たちは世代や文化を超えた芸術的対話を融合させるだけでなく、美術館が都市とその住民の日常生活に入り込み、創造性と想像力を喚起するという可能性を実現することにも努めています。私たちは、訪れる人々がそれぞれに特別な思い出や体験を生み出せる、温かく迎え入れる空間となることを楽しみにしています」




妹島和世が空間設計を手掛けた、東京・銀座の店舗「ポーラ ギンザ」です。
化粧品メーカー“ポーラ”の旗艦店です。1階の店舗フロアは、“花や植物”に包まれた“森のような新しい庭”として構想されました。また、地下1階のエステフロアは、自分を開放する深い旅へと導く“静謐な空間”としています。
音楽家・渋谷慶一郎、照明家・豊久将三、嗅覚のアーティスト・和泉侃もプロジェクトに参画しています。店舗の場所はこちら(Google Map)。
また、アーキテクチャーフォトでは、この空間をオリジナルの写真でレポートしています。
妹島和世によるコメント「新しい自分に出会うフローラの森」
ポーラの新しい空間は咲きあふれるフローラ(ラテン語:花や植物)に包まれた、森のような新しい庭です。フローラは壁面に影を落としながら、呼吸するようにゆっくりと動いています。この空間に足を踏み入れると人々は突然、いつもの時間の流れと少しだけ異なるフローラの時間に迎え入れられます。薄明るく柔らかい、心地よい光の中をめぐりながら、一人ひとりが自分との対話をゆっくりと愉しみ、まだ見ぬ自分に出会います。
この空間の呼吸とともに音楽が生まれます。瞬間ごとにかわりつづける音の響きと光の気配が重なり合い、その時そこにいる人だけの特別な体験が生まれます。
フローラの森の下には、その森を支える静謐な空間が広がっています。森のささやきの音が作り出す、静けさに溢れた空間では、自分がやってきた日常の光が遠くから少しだけ差し込み、さらに自分を開放する深い旅へと導かれます。




妹島和世の空間設計で完成した、東京・銀座の、化粧品メーカー“ポーラ”の旗艦店「ポーラ ギンザ」をレポートします。
化粧品メーカー“ポーラ”の旗艦店です。1階の店舗フロアは、“花や植物”に包まれた“森のような新しい庭”として構想されました。また、地下のエステフロアは、自分を開放する深い旅へと導く“静謐な空間”としています。店舗のオープンは2025年12月12日です。
音楽家・渋谷慶一郎、照明家・豊久将三、嗅覚のアーティスト・和泉侃もプロジェクトに参画しています。店舗の場所はこちら(Google Map)。
妹島和世によるコメント「新しい自分に出会うフローラの森」
ポーラの新しい空間は咲きあふれるフローラ(ラテン語:花や植物)に包まれた、森のような新しい庭です。フローラは壁面に影を落としながら、呼吸するようにゆっくりと動いています。この空間に足を踏み入れると人々は突然、いつもの時間の流れと少しだけ異なるフローラの時間に迎え入れられます。薄明るく柔らかい、心地よい光の中をめぐりながら、一人ひとりが自分との対話をゆっくりと愉しみ、まだ見ぬ自分に出会います。
この空間の呼吸とともに音楽が生まれます。瞬間ごとにかわりつづける音の響きと光の気配が重なり合い、その時そこにいる人だけの特別な体験が生まれます。
フローラの森の下には、その森を支える静謐な空間が広がっています。森のささやきの音が作り出す、静けさに溢れた空間では、自分がやってきた日常の光が遠くから少しだけ差し込み、さらに自分を開放する深い旅へと導かれます。




フォスター+パートナーズによる、アラブ首長国連邦の「ザイード国立博物館」です。
国の人類居住跡から文明発展までの歴史を辿る施設です。建築家は、環境と調和する“砂の色”を反映した外観で、自然換気装置であり建国の父を象徴する“5つの翼”を持つ建築を考案しました。また、内部空間は光に満ちたアトリウムを中心に展開しています。
こちらはリリーステキストです(翻訳:アーキテクチャーフォト / 原文は末尾に掲載)
アブダビのザイード国立博物館が完成
ザイード国立博物館は一般の人々にその扉を開きました。アブダビのサディヤット文化地区の中心に位置するアラブ首長国連邦(UAE)の新しい国立博物館は、最初期の人類居住の証拠から、UAEの文化とアイデンティティを形作った文明まで、その歴史をたどります。この歴史は、UAEの建国の父である故シェイク・ザイード・ビン・スルタン・アール・ナヒヤーン(Sheikh Zayed bin Sultan Al Nahyan)の価値観に根ざしています。この建物の形状は、砂漠環境での生活を持続させるという課題と、UAEの強固な文化的伝統に対応しています。
フォスター+パートナーズの創設者兼エグゼクティブ・チェアマンであるノーマン・フォスターは次のように述べました。「ザイード国立博物館は、シェイク・ザイードによる首長国連邦の建国と、砂漠を緑化するという彼の構想を含む、その多面的な遺産の物語を伝えています。この建物自体が持続可能性を表現しており、5つの空気力学に基づいた翼は環境システムの不可欠な一部であり、熱煙突としての役割を果たし、公共スペースに冷たい空気を引き込んでいます。それらの翼はまた、シェイク・ザイードが伝統的なスポーツである鷹狩りを愛していたことの象徴でもあり、都市のスカイラインにおける目印となっています」
アブダビ文化観光局の議長であるモハメッド・ハリファ・アル・ムバラク(Mohamed Khalifa Al Mubarak)閣下は次のように述べました。「ザイード国立博物館は、我が国の物語に恒久的な拠り所を与えています。私たちの国立博物館は、過去を保存し共有すると同時に、世代と世代をつなぐ役割を果たしています。ここは、私たちの子どもたちや孫たちが、この国を築いた価値観――団結、謙虚さ、開かれた心、そして伝統への敬意――を見出す場所です。これらは私たちを導き続けている原則です。そして、世界中からの来訪者がこれらのギャラリーを歩くとき、彼らはアラブ首長国連邦の過去、現在、そして未来について、より深い理解を得ることになるでしょう」
フォスター+パートナーズのスタジオ責任者であるジェラード・エヴェンデン(Gerard Evenden)は次のように述べました。「このプロジェクトによって、私たちは建築と持続可能なデザインに関する多くの課題を、大規模な形で実現することができました。これらの課題は、何十年にもわたり私たちの活動の中心となってきたものです。このような先見の明のある関係者と協働できたことは、大きな喜びでした。彼らの地域に関する深い知識が、私たちの仕事の基盤となりました」
博物館の5つの軽量なスチール製の翼は、自然換気システムの一部です。タワーの頂上にある通気口が開き、輪郭の風下側に生じる負圧を利用してアトリウムから熱い空気を排出します。その際、翼の先端に蓄積した熱による熱的効果が補助的に働きます。砂漠の地中深くに埋められたパイプを通って自然に冷却された空気は、その後、低位置の換気システムを通じてアトリウムへと流れ込みます。これらの翼にはガラスが施されており、下のギャラリーに自然光を導くようになっています。また、それぞれが個別に調整可能です。

フランク・ゲーリーさんが亡くなりました。96歳でした。BBCなどがニュースで伝えています。心よりご冥福をお祈りいたします。

















