リナ・ゴットメが設計した、イギリス・ロンドンのサーペンタイン・パヴィリオン2023「A table」です。
世界中から毎年一組の設計者が選ばれ建設される期間限定の建築です。建築家は、食事と対話をテーマとして、マリの伝統建築を参照した低い屋根や円形テーブルで交流の促進を意図しました。また、周辺環境との呼応や持続可能性も考慮されています。公開期間は2023年6月9日~10月29日まで。公式ページはこちら。
こちらはリリーステキストの翻訳です
サーペンタイン・パヴィリオン2023のデザインは、建築家リナ・ゴットメの「地球との原初的な関係を持続可能なものに発展させたい」という願望から生まれました。
ゴットメの地中海の伝統や 時事問題、政治、個人的な生活、夢などについてテーブルを囲んで活発に議論することからインスピレーションを受け、パヴィリオンのタイトルは「A table」と名付けられました。それは、フランス語で「一緒にテーブルに座って食事をし、対話をしよう」という意味です。そのため、パヴィリオンのインテリアには外周に沿って円形のテーブルが設置されています。そして、私たち招待し、新しい関係を築くための交流の場を提供します。食べ物をケアの表現と考え、テーブルを囲んで和やかなひとときを提供します。ゴットメは、アイデアをシェアする私たちを歓迎します。それは、関心事、喜び、不満、責任、伝統、文化の記憶、歴史などを共有することです。
ゴットメは、自身の建築に対するアプローチを「未来の考古学」と定義しています。バイオ素材や低炭素素材を主に使用したサーペンタイン・パヴィリオン2023は、彼女のサステナビリティへの関心を引き継ぎ、周囲の歴史や自然環境と対話しながら空間をデザインしています。パヴィリオンの形状は、公園の木々のキャノピーの形に呼応しています。構造体の外周を囲む木製の内部梁は、細い木の幹のように見え、梁の間にある透かしパネルは、植物のような切り抜き模様で、通風と自然光の取り込みに役立っています。パヴィリオンのプリーツルーフは、ヤシの葉の構造から着想を得ており、中央のライトウェルは、空間と環境との一体感を高めています。控えめで低い屋根は、トグナからヒントを得ています、西アフリカのマリにあるトグナという建築物は、伝統的にコミュニティの集まりに使われ、時事問題を話し合ったり、日陰を作って暑さを和らげたりするのに役立っています。これらの建築物は、屋根が低いため、人々が穏やかに座り、議論の間合いを取ることを促します。