SHARE 弊サイトの規約改定のお知らせ
弊サイトの規約を2025年11月4日に改定いたします。
・メディアの実際の運用とあわせた変更(投稿規約 第3条8項、9項、10項)
・重複していた条項の削除及び追記(利用規約 第1条1項、投稿規約 第3条6項)
以上となります。
引き続き、弊サイトをどうぞよろしくお願いいたします。
アーキテクチャーフォト編集部
弊サイトの規約を2025年11月4日に改定いたします。
・メディアの実際の運用とあわせた変更(投稿規約 第3条8項、9項、10項)
・重複していた条項の削除及び追記(利用規約 第1条1項、投稿規約 第3条6項)
以上となります。
引き続き、弊サイトをどうぞよろしくお願いいたします。
アーキテクチャーフォト編集部



吉岡徳仁がデザインした、東京・南青山の店舗「PLEATS PLEASE ISSEY MIYAKE / AOYAMA」です。
ブランドを象徴する製品を販売する店のプロジェクトです。デザイナーは、自身が取り組んできた“アルミニウムで覆われた空間”に、ガラスを融合させて“透明感のある空間”を構築しました。また、プリーツを絵画の様に飾る“プリーツウォール”も考案しました。店舗の場所はこちら(Google Map)。
吉岡徳仁は、これまでプリーツ プリーズのロゴをはじめ、フラッグシップストアなどのデザインにも携わってきました。
新たに誕生する、PLEATS PLEASE ISSEY MIYAKE / AOYAMAは、吉岡が長年取り組んできた、アルミニウムで覆われた空間に、ガラスを融合させた、透明感のある空間となっています。
「プリーツウォール」では、工場から生まれたばかりのプリーツが、まるで絵画のように飾られ、イッセイミヤケ独自の製品プリーツの技術と製造工程の魅力を視覚的に伝えています。衣服が宙に浮かぶかのようにデザインされた、特殊な構造のハンガーレールが、プリーツ プリーズの軽やかさを表現しています。
透明なガラスケースによって、プリーツ プリーズのアイテムが丸めて収納されており、カラフルで楽しさのある空間を生み出しています。



ツバメアーキテクツが設計した「コンポスト屋台 ノーマル&デラックス」です。
移動式の堆肥をつくる装置です。建築家は、集合住宅や商業施設での使用を想定し、“ネコ車とショッピングカートのハイブリッド”と言える形態を考案しました。また、手軽なサイズの“ノーマル”とステーションの役割も持つ“デラックス”を用意しています。
ツバメアーキテクツで設計しているコンポスト屋台。
団地や集合住宅、菜園、農地で生ゴミを回収し、堆肥を作ったり、育てた野菜を配布する。農地や都市を行き来するのでネコ車とショッピングカートのハイブリッドと言えよう。FARM SPOTというコンポストを起点とした場づくりの取り組みで、団地や集合住宅、商業施設の中で使われていく。
そのため、有機物が分解していく過程を観察できるように透明バケツを使い、福引機のような機構とすることで、コンポスト化のプロセスを楽しめるデザインとした。手軽なサイズである「ノーマル」とステーションとしての役割も持つ「デラックス」を用意した。
使い方としては、手始めに菜園を併設するカフェの運営者が使用することで、生ごみのトレーサビリティを担保しながら小さな循環を試行する。菜園にはバイオネストもつくった。収穫し終わった野菜の残渣を溜めと、コンポストの処理が追いつかない時に生ごみを受け入れるバッファとして使用する。
菜園の看板は、既存の柵をサンドイッチするディテールをもち、麻紐で後付けできるようになっていて、カフェと菜園を視覚的につなげる。




AMO / OMAによる展覧会「DIAGRAMS: A PROJECT BY AMO/OMA」です
ヴェネツィアのプラダ財団で開催されています。ダイアグラムを“グラフィック装置および思考体系”として捉え、“知識の構造”や“我々の世界の理解”への貢献について考察します。また、12世紀から現代までの300点以上の資料を展示しています。会期は2025年11月24日まで。展覧会の公式ページはこちら。また、展覧会の書籍も出版されています。(amazon)
こちらはリリーステキストの翻訳です(文責:アーキテクチャーフォト)
DIAGRAMS: A PROJECT BY AMO/OMA
DIAGRAMS: A PROJECT BY AMO/OMA、2025年5月7日、ヴェネツィア - プラダ財団は、レム・コールハースが設立したスタジオ AMO/OMA によって構想された展覧会プロジェクト「Diagrams」を、2025年5月10日から11月24日まで、ヴェネツィアにある会場カ・コルネール・デッラ・レジーナにて開催します。
「Diagrams」は、意味を構築し、理解し、あるいは操作するための強力な手段として、また周囲の世界を分析し、理解し、変容させるための広範な手段として、データの視覚的コミュニケーションを探究します。それは、人間の知性、科学的および文化的現象、そして知識の創造と伝達との関係についての対話と思索的な考察を促すことを目的としています。
この展覧会は、18世紀に建てられたパラッツォ・カ・コルネール・デッラ・レジーナの1階および2階にわたって展示されており、12世紀から現代に至るまでの、さまざまな地理的および文化的背景に関連する貴重な文書、印刷物、デジタル画像、映像など300点以上の資料を集めています。これらの資料は、現代世界が抱える緊急課題を反映するだけでなく、実質的にダイアグラムが持つ横断的かつ通時的な性質を示す主題的な原則に基づいて展示されています。
本プロジェクトは、プラダ財団がレム・コールハースおよびOMAのアソシエイト・アーキテクトであるジュリオ・マルゲリ(Giulio Margheri)と緊密に連携して行った広範なリサーチの恩恵を受けています。マックス・プランク美術史研究所ビブリオテカ・ヘルツィアーナのマックス・プランク研究グループリーダーであるシーツケ・フランセン(Sietske Fransen)の専門知識が重要な役割を果たしました。
レム・コールハースが述べているように、「私の見解では、ダイアグラムはほぼ常に存在してきた道具です。たとえば、私たちのリサーチの初期段階で、紀元前4万年にまでさかのぼる南アフリカの三次元ダイアグラムや、アマッサリク島で作られたグリーンランドの海岸線を木彫りで表した地図を発見しました。これは、ダイアグラムが、その時代に存在するあらゆるメディアに適応する、不朽のコミュニケーションの形態であることを示しています。メディアの種類にかかわらず、ダイアグラムは、教示的(説明的)あるいは示唆的(説得的)な目的に用いられます。つまり、ダイアグラムはあらゆる新しいメディアにおいて自ずと存在するだけでなく、実質的に人間の生活のほぼすべての領域に適用可能であるということです。ファッション、宗教、あるいは社会的不平等の歴史も、ダイアグラムとして解釈することができます。私はダイアグラムのこの学際的な側面を非常に魅力的に感じています。それが持つ不変の特性――つまり言語(言葉)からの独立性によって、ダイアグラムは最も効果的な表現形態のひとつとなっているのです」
ダイアグラムは概ね、情報を可視化し、それについて考察し、伝達し、記録するための手段として捉えることができます。その結果として、それは中立的かつ客観的な表現として現れるのです。「ダイアグラムは事実そのものではなく、事実の可能性である」というジル・ドゥルーズ(Gilles Deleuze)の主張に基づき、本展はダイアグラムを、意味を生成する主体として捉え、人間の思考や生活に積極的に形を与え、影響を及ぼす存在として探究します。そしてそれは、誤解を生む媒体や、プロパガンダや政治的闘争の手段となる可能性も秘めているのです。
AMO/OMAが「now urgencies(今この瞬間の緊急課題)」という原則に基づいて設計した展示構成は、「建設環境」「健康」「不平等」「移民」「環境」「資源」「戦争」「真実」「価値」という9つの主要テーマに沿って構成されています。これらのテーマは、2階中央の部屋において、互いに平行に配置された一連の展示ケースによって表現されています。いわゆる「now urgencies(今この瞬間の緊急課題)」のそれぞれは、同じ階にある横の部屋でさらに掘り下げられており、特定のサブテーマや著名な作家の作品を探究するための異なる展示形式が用いられています。この複雑で多様な探究は、AMO/OMAによって制作されたセットによって1階で導入されており、それはダイアグラムによって構成された、展覧会全体のダイアグラムとして定義されることができます。このメタ・ダイアグラムは、リサーチおよび展示の手法を、その透明性と正確性のすべてにおいて明らかにしています。
「Diagrams」の出発点は、19世紀後半から20世紀初頭にかけてアフリカ系アメリカ人コミュニティに関する研究とインフォグラフィックスで知られる、アフリカ系アメリカ人社会学者W.E.B.デュボイス(W.E.B. Du Bois, 1868–1963)の仕事にあります。彼が1900年のパリ万国博覧会における「The Exhibit of American Negroes(アメリカ黒人展)」のために制作した図表は、グラフィック表現の伝達力、さらには社会的調査やアクティビズムにおけるその可能性を探るための最初の参照点となっています。これらの作品は、やがて起こるマス・コミュニケーションの台頭のための基盤における重要な転換点を示しています。このケーススタディは、インフォグラフィックスが社会的正義、人種差別、民族的および宗教的少数派の表象、そしてアイデンティティに関する問題をどのように扱い、伝え、そしてしばしば省いてきたかを浮き彫りにしています。
本展はまた、インフォグラフィックスの伝達力および観客がそれを正確に解釈する能力という観点における限界についても深く掘り下げています。この枠組みの中で、近代看護の創始者であるイギリス人フローレンス・ナイチンゲール(Florence Nightingale, 1820–1910)の事例は、医療分野における明確な視覚的コミュニケーションが、医療環境の改善を目的とした重要な立法の進展につながったことを浮き彫りにしています。このケーススタディは、世界各地の古代文化に由来する、この科学的領域に関連した膨大な文書や写本群を探究するための入口として機能しています。これは、インフォグラフィックスの利用が最近の現象でも、特定の西洋文化に限ったものでもなく、今なお人々の生活に具体的で意味のある影響を与え続けていることを示しています。このセクションはまた、科学の進歩と身体のケアの交差点に関する、より広範な議論の端緒ともなっています。特に現在では、高齢化の影響、人間の存在の時間的限界、そして身体的健康やウェルネスに対する文化的関心が、世論やメディアの議論の中心となっているのです。
もう一つの重要なテーマ的な流れは「戦争」に焦点を当てています。フランスの土木技師シャルル=ジョゼフ・ミニャール(Charles Joseph Minard, 1781–1871)によって制作された、ナポレオンのロシア遠征を描いたダイアグラムは、データのグラフィカルな表現における画期的な成果と広く見なされています。本展は、ミニャールの視覚的革新を、スコットランドの政治経済学者ウィリアム・プレイフェア(William Playfair, 1759–1823)の業績や、20世紀の体制によるプロパガンダ・グラフィック、そして現代のスタジオによる調査的な制作活動と結びつける対話を展開しています。
「インフォグラフィックスの黄金時代」とも呼ばれる19世紀は、社会政治的知識を伝える上でのデータの使用と誤用について考察する出発点となっています。19世紀初頭には、新たな印刷技術の登場が、教育の急速な普及と時を同じくして起こりました。この歴史的背景の中で、アメリカの先駆的なフェミニスト教育者エマ・ウィラード(Emma Willard, 1787–1870)は、革新的かつ創造的な「時間の地図」を特徴とする歴史と地理の教科書を出版し、データや情報を理解しやすい視覚的形式へと変換する手助けをしました。本展はまた、ダイアグラムが、ソーシャルメディアやオンラインプラットフォームによって促進されたビッグデータの圧倒的な力と断片化したコミュニケーション環境によって、その物語を歪める曖昧な道具として同時に機能し得ることを示しています。
18世紀から19世紀にかけて、インフォグラフィックの制作において、自然科学や生態学への関心が高まりを見せました。ドイツの博物学者で探検家のアレクサンダー・フォン・フンボルト(Alexander von Humboldt, 1769–1859)は、重要な人物でした。フンボルトの図像やダイアグラムは、データの視覚化および生態学的知識の伝達に関する議論の基盤を成しています。この議論は、今日の深刻な気候問題を踏まえると、さらに大きな重要性を帯びています。
インフォグラフィックスの最も初期の例は、天文学的、地理的、あるいは宗教的知識と結びついており、文化的・知的エリートの間で限定的に流通することを意図して制作されていました。これはヨーロッパに限らず、アラブ、アジア、メソアメリカの文化にも当てはまり、この事実は、いくつかの古代文明に共通する文化的な地平についての省察を促します。このような理由から、ダイアグラムは、意味の生成における明確な主体として、また時には合意形成の手段として現れます。そしてそれはしばしば、宗教的・政治的・哲学的伝統に根ざしています。
古代と現代の継続的な相互作用は本展の物語を形作っており、それはダイアグラムの形式と内容を交差させるような思索を促します。インフォグラフィックによるコミュニケーションは、歴史的アヴァンギャルドの影響を受けながら、20世紀に形式的な進化を遂げました。モダニズムが視覚的コミュニケーションにもたらした重要な貢献は、古代および近代以前のインフォグラフィックスにおける形式的・美的・芸術的特性の回顧的な再評価を可能にしています。
本展の中心には、AMO/OMAのデザイン実践も位置づけられており、同スタジオは1970年代以降、建築のツールとしてダイアグラム的な形式を取り入れてきました。クールハースが説明するように、「複雑なアイデアというのは、知的な、あるいは時には芸術的な喜びのようなものであり、それは私たちの取り組みの原動力となっていました。そのような文脈において、ダイアグラムは非常に役立つものでした。私たちはそれらを調査しデザインすることによって、空間を形成しようと、あるいは別の建築を定義しようとしていました。その形を導き出すには、膨大な議論と明確な言語化が必要だったのです。もし私が数多くのダイアグラムを発見していなければ、私たちはその段階に到達することはできなかったでしょう。当時においてダイアグラムの役割は決定的でした。なぜなら、私たちが成し遂げたいことが実現可能であることを示すためには、物理的な「証拠の重み」が必要だったからです。今日の私はもはや、物事が可能であることを証明する必要のない、別の立場にいるのかもしれません。そしてそれは確かに、ダイアグラムの本質や役割を変えるものとなっています。しかし、私は今でもダイアグラムが自分のレパートリーの重要な一部であると言えるでしょう」
本展にはまた、Atmos Labや Transsolarといった国際的なプラットフォームによって展開されてきた重要かつ近年の環境デザインおよび都市計画の実践に加え、テオ・ドイティンガー(Theo Deutinger)やSITU Researchなどによる調査的な実践や研究者の貢献も含まれています。
「Diagrams」には、プラダ財団から刊行され、イルマ・ブーム(Irma Boom)がデザインを手がけた図版入りの書籍が付随します。この書籍には、プラダ財団の会長兼ディレクターであるミウッチャ・プラダ(Miuccia Prada)による序文、レム・コールハースとカティア・イノゼムツェワ(Katya Inozemtseva)の対談、そして著名な国際的学者やデザイナーであるアルベルト・カイロ(Alberto Cairo)、ケイト・クロフォード(Kate Crawford)、テオ・ドイティンガー(Theo Deutinger)、シーツケ・フランセン(Sietske Fransen)、スコット・ラインハード(Scott Reinhard)、フィリップ・レカセヴィッツ(Philippe Rekacewicz)、サンドラ・レンドゲン(Sandra Rendgen)、マルキット・ショシャン(Malkit Shoshan)、杉浦康平(Kohei Sugiura)による9本のエッセイが収録されています。

ル・コルビュジエ、ピエール・ジャンヌレ、シャルロット・ぺリアンによる椅子の、復刻60周年記念限定版をカッシーナが発売します。
日本では、カッシーナの直営店である、青山本店・名古屋店・大阪店・福岡店にて、2025年9月25日~9月末まで展示され期間限定でオーダーが可能です。それぞれの店舗の場所はこちら。
このリミテッドエディションは、3人の作者の作品における色の重要性を強調しています。
実際、色は彼らの初期のプロジェクトから中心的な要素として登場しました。ル・コルビュジエとピエール・ジャンヌレが設計したアイコニックな建築、例えばエスプリ・ヌーボー・パビリオンやラ・ロッシュ邸から、1929 年にパリのサロン・ドートンヌで初めて公にされた彼らの家具まで、色は常に重要な役割を果たしてきました。一般的にはこれらのデザインは白黒のイメージがありますが、実際には様々な色調が使われていたのです。
建築家であるだけでなく、ル・コルビュジエは画家でもあり、色の研究に常に注力していました。彼の色の組み合わせに関する研究は、バランスと視覚的調和を生み出し、周囲の環境と調和する色調を作り出すことを目指していました。同じように、シャルロット・ペリアンとピエール・ジャンヌレも色に対する深い関心を持ち、それは彼らが開発した家具においても、互いに、そしてその家具が置かれる空間と対話できる仕上げに表れています。
1978年、シャルロット・ペリアンはカッシーナのためにこの研究を拡張し、イ・マエストリコレクションに初めてカラーフレームの仕様を導入しました。これを受けて、カッシーナはその後もル・コルビュジエ財団やシャルロット・ペリアン、ピエール・ジャンヌレの相続人と協力し、このビジョンを追求し続けています。
以下にそれぞれの写真と価格も掲載します。



大松俊紀アトリエが設計した「GHOST」です。
同建築家が継続的に探究するアルミ製椅子の一環の作品です。建築家は、一般的な椅子の“対極”の存在として、貫材を省いて座面が“一枚板”のみのデザインを考案しました。そして、先端技術での背板の窪みは“亡霊”の様に曖昧な輪郭を描きます。
「揺れない」「安定感のある」「輪郭がはっきりしている」というのが一般的な椅子であるならば、「GHOST」はその対極をいくような椅子である。
崩壊することはないが、しっかりとした安定感はなく、座面を支える貫材を無くすことで極限的に座面を薄くし、座る者に緊張感を与える。その一方で、意外にも背もたれの窪みに身体がフィットし、心地よさと安心感を与える。
そして座面の薄さなどから生じる存在感の希薄さとは裏腹に、アルミニウムのヘアーライン仕上げが僅かな光にも鋭く反応する。その矛盾は、ある意味、今の時代を象徴するような存在のデザインである。
背もたれの窪みは、型なしで金属板を三次元加工する「インクリメンタルフォーミング」という菊川工業株式会社の最先端技術で製作した。「インクリメンタルフォーミング」は、三次元データを元に細い棒材を高速回転させながら1枚の板に押し当てて変形させていくことで、その窪みの輪郭は緩やかな曲面を描き、輪郭を曖昧にする。
また光の反射により、背板はどこまでがどのように窪みが存在するかがはっきりと認識できず、まさに暗闇に浮かび上がる“亡霊”のような存在の椅子である。



21_21 DESIGN SIGHTでの「そのとき、どうする?展 –防災のこれからを見渡す–」の入場チケットを抽選でプレゼントいたします。
ビジュアルデザインスタジオWOWがディレクションを担当しました。会場に散りばめられた“問い”を通して、防災や災害について主体的に考えながらの作品鑑賞を促す内容です。また、会場構成はトラフ建築設計事務所が手掛けています。
展示会期は、2025年11月3日まで。展覧会の公式ページはこちら。入場チケットプレゼント企画の応募締切は、2025年9月5日(金)13時まで(お申込みにはGoogleアカウントが必要になります)。こちらのフォームからご応募ください。厳正な抽選を行い当選された方にはメールにてご連絡いたします(メール送付を当選発表にかえさせていただきます)。
21_21 DESIGN SIGHTでは、2025年7月4日より企画展「そのとき、どうする?展 –防災のこれからを見渡す–」を開催いたします。展覧会ディレクターには、ビジュアルデザインスタジオのWOWを迎えます。
自然災害はいつどこで発生するか、確実にはわかりません。日頃から防災バッグを用意している人も、あまり考えないようにしている人もいるかもしれません。どんなに想像しても、当たり前の日常が失われるその瞬間は、実際に直面しなければわからないものでしょう。しかし災害大国と呼ばれる日本にいる私たちが、無縁ではいられないのは事実です。あまり考えたくはない災害の存在から目を背けず、その捉え方を見つめ直すことで、今やるべきことや、考えるべきことが見えてくるかもしれません。
本展では、そもそも災害とはなにかという視点から、これまでの地震や水害のデータビジュアライゼーションをはじめとしたリアルな状況把握や、防災に関するプロダクト、災害をきっかけに生まれたプロジェクトなど、人々が直面してきた自然災害を広く見つめ直します。また各地に残る災害に関する言い伝えや今後の可能性に目を向けた研究など、過去から現代、そして未来にいたるまでの災害への向き合い方も紐解きます。
会場には、いくつかの「問い」が散りばめられています。状況によって、答えは一つではありません。人によって正解も変わるかもしれません。しかしあらかじめ想像し、近くの人の答えを見聞きして、その瞬間を予想外としなければ、未来は少し変えられるかもしれません。新しい備えと、気持ちの準備をはじめませんか。
以下に、詳細な情報を掲載します。


藤本壮介展(森美術館)のオリジナルグッズを抽選でプレゼントいたします。
代表作のひとつ“東京アパートメント”のペーパークラフトです。切妻屋根のヴォリュームが積み重なる構成を“一枚の紙”で再現しています。また、製品の設計は本山真帆が手掛けました。
展覧会オリジナルグッズプレゼント企画の応募締切は、2025年9月12日(金)13時まで(お申込みにはGoogleアカウントが必要になります)。こちらのフォームからご応募ください。厳正な抽選を行い当選された方にはメールにてご連絡いたします(メール送付を当選発表にかえさせていただきます)。
ペーパークラフト 「東京アパートメント」
藤本が手がけた、三角屋根の独立したボックスが積み重なる《東京アパートメント》(2010年)の構造を、一枚の紙から組み立てて再現できるユニークなペーパークラフト。この複雑な立体構造を形作るには緻密さと工夫が求められますが、それだけに完成したときの達成感もひとしお。建築と工作の両方の楽しさが詰まっています。
森美術館での展覧会「藤本壮介の建築:原初・未来・森」の会期は、2025年11月9日まで。展覧会の公式ページはこちら。
また、アーキテクチャーフォトでは、本展の会場の様子を特集記事として紹介しています。
以下に、ペーパークラフトを組み立てる様子を紹介した動画なども掲載します。




ヘザウィック・スタジオが設計した、イギリス・ロンドンのオフィス「メイキング・ハウス」
既存建物を改修したデザイナー自身の事務所です。デザイナーは、ものづくりの喜びを共有する場所を求め、“自分たちを街に開く方法”としての空間を志向しました。そして、大きな窓から人々が“活気に満ちた実験的な世界”を垣間見れるようにしています。施設の場所はこちら(Google Map)。
こちらはリリーステキストの翻訳です(文責:アーキテクチャーフォト)
メイキング・ハウス、キングズ・クロスにあるヘザウィック・スタジオの拠点の中に入ってみてください
ヘザウィック・スタジオは、キングズ・クロスの中心にある自らの拠点、メイキング・ハウスの扉を開きました。メイキング・ハウスは単なるデザインスタジオではなく、関わり、刺激を与え、ものづくりの喜びを分かち合う場所です。公衆は光に満ちた4階建ての建物に招かれています――それは、私たちの周りの世界をすべての人にとってより良いものにするというスタジオの使命を体現する建物です。
「これまでは、私たちは常に少し隠れた存在でした」と、ヘザウィック・スタジオの創設者トーマス・ヘザウィック(Thomas Heatherwick)は語りました。「この新しいスタジオは、私たちが自分たちを街に開く方法です。ここで働く250人の人々――物を作り、アイデアを練り、絵を描き、お菓子を焼き、そして特別な会話を交わす人々――の情熱を共有することなのです」
キングズ・クロスのアーガイル・ストリートに位置するメイキング・ハウスは、かつてディーゼル・インダストリーズが使用していた1970年代のオフィスビルを完全に変貌させたものです。通りに面した大きな窓と木製のファサードを通して、通行人は内部の活気に満ちた実験的な世界を垣間見ることができます――通りレベルに設けられたスタジオのデザインプロセスやその歴史を、珍しくのぞき見る機会を提供しているのです。
1階には、過去および将来のプロジェクトからの模型や物品の宝庫があります――有名なロンドンバスの後部の実物大モデルから、珍しいエレベーターのボタンの試作品、さらには別の都市の一部――中国・西安におけるスタジオの最新プロジェクトの陶製柱のモックアップまで展示されています。トーマス・ヘザウィックの初期の作品のひとつであるパヴィリオン――渦を巻くような湾曲した屋根を持つ小さなポリカーボネート製の建物――は、現在模型の間にある会議室として使われています。
1階に沿って広がっているのはスタジオのワークショップで、そこでアイデアが試され、模型が形を成していきます。奥にある青い階段室には、チームメンバーの歪んだ肖像が遊び心たっぷりに飾られており、木製の棚には、長年にわたって作られたり収集されたりした物がぎっしりと並んでいます。
ヘザウィックは、スタジオには本来のデザイン業務を超えた使命があると語っています。
「私の夢は、将来、人間味があり、魅力的で、喜びに満ちた世界をつくろうと働く誰かが『そうだ、あの窓をのぞき込んだことを覚えている。それがデザインを学びたいと思わせてくれたんだ』と言ってくれることです。それが最高の結果だと思います」



ザハ・ハディド・アーキテクツによる展覧会「Function Through Form」の会場写真です。
自社のZHAギャラリーで開催されています。同事務所の家具の仕事に着目し、この20年の活動の中から選ばれた作品を展示。多様な素材や文脈を横断しながらも“二項対立の継続的な探求”から一貫性のあるデザインが生まれる様子を紹介しています。会期は2025年の夏までとのこと。
こちらはリリーステキストの翻訳です(文責:アーキテクチャーフォト)
ZHAギャラリーでの「Function Through Form」展
クラーケンウェル・デザイン・ウィークで開始され、2025年の夏まで開催される、この新しい展覧会は、ザハ・ハディド・アーキテクツ(ZHA)の家具デザインへのアプローチを探求します。図面、模型、素材サンプル、完成品を含む「Function Through Form: Furniture Designs by Zaha Hadid Architects」は、スタジオの創造的プロセスの舞台裏を紹介します。
2005年から2025年までの選ばれた作品を取り上げながら、この展覧会では、デザインとテクノロジーの限界に挑んできた多様な委託作品やコラボレーションが紹介されます。これらの作品は多様な素材や文脈を横断しながらも、二項対立の継続的な探求が、これらのデザインに一貫性を与えています。それは、実体と空間、内と外、伝統的な工芸と最新技術です。
実験精神を出発点としている「Function Through Form」は、形状、機能、素材性、空間体験が常に対話を重ねる、ZHAのリサーチ主導のデザインアプローチを際立たせています。
20年にわたるプロジェクトの年表は、デジタル設計ツール、製造技術、さまざまな分野における協働の新たな展開を描きながら、ザハ・ハディド・アーキテクツの学際的な研究を進めるための継続的な取り組みを示しています。
本展で紹介される新たなプロジェクトには、2025年のフオリサローネで初披露された、Febal Casaとのコラボレーションによる「ONDA」のほか、2024年のサローネ・デル・モービレで初公開された、iSiMARとの協働による「TOPOS」コレクションなど、近年のプロジェクトの最新ヴァージョンが含まれます。
ロンドンに拠点を置くZHAのギャラリーの2フロアにわたって展示される「Function Through Form」は、機能的なニーズと革新的なプロセスが新たな定義のインスピレーションとなり、家具や空間を通じて日常の関わり方を再構築している様子を明らかにします。




MVRDVによる「SOMBRAパヴィリオン」です。
ヴェネツィアでの展覧会“Time Space Existence”の為の作品です。建築家は、環境と調和する新しい建築の実例として、モーター無しでパネルが開閉して遮光する“動的建築要素”を考案しました。企業とのコラボでソフトロボティクスの原理に着想を得た機構を実装しています。展覧会の公式サイトはこちら。会期は、2025年の晩秋まで。
こちらはリリーステキストの翻訳です(文責:アーキテクチャーフォト)
太陽への賛歌:ヴェネツィアのSOMBRAパヴィリオンの動的遮光システムは、電子機器やモーターを必要としません。
ヴェネツィアで開催される「タイム・スペース・エグジスタンス(Time Space Existence)」展のために、MVRDVはMetadecor、Airshade、Alumetなどと協力して、SOMBRAパヴィリオンを制作しました。その形状はヘリオドン装置に着想を得ており、今後6か月間にわたり、この「太陽への賛歌」はヨーロピアン・カルチュラル・センターのジャルディーニ・マリナレッサで動的な遮光構造を提供します。SOMBRAパヴィリオンは、その名称がラテン語の「太陽(sol)」と「影(umbra)」を組み合わせた混成語であるように、革新的な技術のデモンストレーション手段として機能します。それは、電子機器やモーターを使用せず、完全に受動的な物理原理のみに基づいて動作する動的建築要素です。
このパヴィリオンの6本の金属製リブは太陽の方向に傾けられており、上部と下部のアーチはそれぞれ夏至と冬至の太陽の角度に対応しています。これらのアーチは、以前のプロジェクトから再利用された梁で作られており、三角形のパネルを支えています。そして、そのパネルは、MetadecorのMD Formaturaによる穴あきスクリーンのおかげで、斑(まだら)状の日陰を生み出します。これらのパネルには蝶番が取り付けられており、太陽の動きに応じて開閉します。静止状態では、遮光スクリーン越しの眺望を最大限に確保するために、パネルは開いた状態になっています。しかし、強い直射日光が当たると、各パネルは閉じて最大限の日陰を提供します。その印象はまるで生きている有機体のようで、太陽が空を移動するにつれて姿勢を変え、曇りの時にはため息をつくかのようです。
これらすべては、Airshadeのおかげで、自然の物理原理のみを用いて実現されています。この構造のアーチ状のリブには、一連の小型エアキャニスターが内蔵されています。構造の一部が太陽によって加熱されると、キャニスター内の圧力が上昇し、空気が構造体とパネルをつなぐ小さなエアバッグに送り込まれます。ソフトロボティクスの原理に着想を得た機構を用い、エアバッグが膨らむと筋肉のように収縮し、蝶番にあるバネの力に対抗してパネルを閉じます。したがって、このパヴィリオンは、光・熱・換気を動的に制御する建築実験であり、運用時の炭素排出量はゼロです。
「気候危機が加速する中で、より環境と調和した新しい建築が必要であることは明らかです」と、MVRDVのパートナーであるベルトラン・シッパン(Bertrand Schippan)は語ります。「SOMBRAは、この哲学に対する数あるアプローチの一つを示す実例です。その建築は環境を感知し、植物がそうするのとほぼ同じ方法でそれに反応します」



ヘザウィック・スタジオによる「スペースガーデン」の大型模型です。
ベネチアビエンナーレ国際建築展で公開されました。スペースガーデンは、宇宙を“人間らしい空間”にする実験として、宇宙での自律型園芸を探求するプロジェクトです。デザイナーは、異なる植物種が収められた30個のポッドが群となる形態を考案しました。展覧会の公式ページはこちら。
こちらはリリーステキストの翻訳です(文責:アーキテクチャーフォト)
スペースガーデン:地球の課題への解決策としての宇宙探査(ベネチアビエンナーレ国際建築展2025にて)
・ヘザウィック・スタジオとオーレリア研究所が提携し、宇宙における自律型園芸を探求する近地球軌道プロジェクト「スペースガーデン」を創設
・スペースガーデンの大型模型が、第19回ベネチアビエンナーレ国際建築展に展示されます
・スペースガーデンの開発は進行中であり、近い将来に実世界でのコンセプト実証を行う計画があります
今年のベネチアビエンナーレ国際建築展は、宇宙と持続可能性に対する私たちの認識に挑戦する先駆的な新プロジェクトを紹介します。スペースガーデン、地球外の居住空間を人間らしくし、地球上の生活を向上させるようにデザインされた革新的なコンセプトです。ヘザウィック・スタジオとオーレリア研究所の協力により生まれたこのプロジェクトは、宇宙環境における自然の役割についての私たちの考え方を再定義します。
建築と人間中心のデザインに対する革新的なアプローチで知られるヘザウィック・スタジオは、MIT卒業生で宇宙建築家、そしてオーレリア研究所のCEOであるアリエル・エクブロー博士(Dr. Ariel Ekblaw)との対話を経て、この野心的な道のりに乗り出しました。スペースガーデンは、宇宙建築における抜本的な変革を提案します――それは、人間の幸福、持続可能性、そして極限環境においてさえ自然とのより深いつながりを優先するものです。
「私は宇宙に魅了されています。でも、意外かもしれませんが、それ自体にではありません。むしろ、宇宙が人類の地球での生活をより良くする可能性に惹かれているのです」とトーマス・ヘザウィックは語りました。「多くの種類のマイクロチップ、生体組織、そして医薬品は、低重力環境の方がより良く製造できることが研究によって示されています。宇宙技術が進歩するにつれて、宇宙で働き生活する人々の数が増えていくのは必然です。しかし、宇宙居住空間の設計は常に生き延びることを目的としており、豊かに生きることが考慮されたことはありませんでした。スペースガーデンは、限られた空間でも精神的な健康に良い影響を与える植物種を育てることで、宇宙を人間らしい空間にするという実験として始まりました。しかし最終的には、地球低軌道という独自の“裏庭”を活用して、地球上の生命に利益をもたらすことにもつながっています」
ミリメーター社が製作した4メートル四方の大型スペースガーデン模型がアルセナーレに展示されており、来場者にそのヴィジョンをより具体的に体感させています。その有機的な形状は、30個のポッドが群となった構成をしています。それぞれのポッドには、地球上のコミュニティガーデンで育てられた異なる植物種が収められています。また、成長用ポッドの一つの断面模型が、オーレリアがオートデスク・リサーチ・レジデンシー・プログラムに参加する一環として、ボストンのオートデスク・テクノロジー・センターで製作されました。中央のチャンバーには、特に魅力的または文化的に重要とされる代表的な植物種が配置されています。それは、ザクロの木であり、人類が最も早く栽培した植物の一つです。
これらのチャンバーは開閉可能で、宇宙のデブリからの防護や最適な日光の取り込みを可能にし、有機的で機能的な形状を形成しています。外側の表面には太陽光発電セルが備えられています。


ピタゴラスイッチ等の創作で知られる、佐藤雅彦の展覧会の入場チケットを抽選でプレゼントいたします。
横浜美術館で開催されます。多様な作品の創作プロセスを紹介し、その独創的な“作り方”を紐解く内容です。ピタゴラ装置の実物も展示されます。展示会期は、2025年6月28日~11月3日まで。展覧会の公式ページはこちら。入場チケットプレゼント企画の応募締切は、2025年6月20日(金)13時まで(お申込みにはGoogleアカウントが必要になります)。こちらのフォームからご応募ください。厳正な抽選を行い当選された方にはメールにてご連絡いたします(メール送付を当選発表にかえさせていただきます)。
横浜美術館は、2025年6月28日(土)から11月3日(月・祝)まで、横浜美術館リニューアルオープン記念展として「佐藤雅彦展 新しい×(作り方+分かり方)」(読み:さとうまさひこてんあたらしいつくりかたとあたらしいわかりかた)を開催します。
この展覧会は、佐藤の創作活動の軌跡をたどる世界初の大規模個展です。佐藤が表現者・教育者として世に送り出してきたコンテンツを一堂に紹介し、40年にわたる創作活動を概観します。
佐藤の創作の根幹には、「作り方」「分かり方」についての独自の理論やアイデアが蓄積されています。展覧会では、佐藤の多様な作品の創作プロセスを紹介し、その独創的なコミュニケーションデザインの考え方や理論を紐解いていきます。
「作り方が新しければ、自ずとできたものは新しい」と語る佐藤。あらゆる物事にじっくりと対峙すること、自分なりの考え方を整理整頓すること、そこから表現を生み出すことの大切さ、面白さを、展覧会を通して広く伝えます。
以下に、詳細な情報を掲載します。



吉岡徳仁がデザインした「氷の椅子『Aqua Chair』」です。
ミラノデザインウィーク2025で発表された作品です。デザイナーは、“光”を素材とした“形を超える”存在を求め、透明な氷塊から放たれる“無垢な光を放つ”椅子を考案しました。自然が生み出す形のない“水”を主要素として作り上げられました。会期は終了しています
これまで、ガラスなどの透明な素材で「光」を表現してきました。
透明な素材は、輝きを放つ、「光」に一番近い素材だからです。
「光」を素材に、形を超える作品を生み出したいと思っています。
人体を支えるために、水を結晶化させることで、氷で作られた自然構造の椅子を生み出すことを考えました。
レンズ効果のある曲面で構成される形状は、光を屈折させ、氷塊から光が放たれるようにデザインされています。
透明な氷塊から放たれる、無垢な光を放つ作品を生み出したかったのです。
氷が時間と共に変化し、自然現象が作品を完成させます。
水の椅子「Aqua Chair」からは、無垢なる光が放たれます。
この作品が光を表現することで、自然の美しさとエネルギー、そして自然の大切さを改めて考えるきっかけになればと思っています。




OMA / 重松象平による、ルイ・ヴィトンのインスタレーションです。
大阪・関西万博のフランス館の中での計画です。建築家は、“愛の讃歌”というテーマの中で、ブランドの伝統的な匠の技を体験できる空間を志向しました。そして、製品のトランクを用いて積層や構成で展示スペースやオブジェを作り出しました。
OMA / 重松象平デザインによるルイ・ヴィトンのインスタレーションが、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)のフランス館で公開
2025年大阪・関西万博のフランス館では、OMAがデザインしたルイ・ヴィトンに捧げられた二つの部屋が展示されています。パートナーの重松象平とプロジェクトリーダーのジェシー・カタラーノが主導するこのインスタレーションは、パヴィリオンのテーマ「愛の讃歌」という大きな文脈の中で、ルイ・ヴィトンの伝統的な匠の技を体験できる二つの展示を紹介しています。
「愛の賛歌」は、ロダンの手の彫刻によって象徴される5つの賛歌を織り交ぜています。カテドラル(統合する手)は、ルイ・ヴィトンの伝統的な匠の技への賛歌、そして職人技と常に進化し続ける創造性との永続的なつながりを象徴する存在となっています。
OMAパートナーの重松象平は述べています。「ルイ・ヴィトンの伝統的な匠の技は、時代を超えた伝統と絶え間ない革新の絶妙なバランスです。この二面性を体現するために、私たちはひとつのモジュール、トランクを用いて対照的な二つの空間を創り出しました。ひとつは、開いたトランクを積み重ねて作られた環境であり、もうひとつは、トランクだけで構成された球体をひとつのオブジェとして提示しています。結びつけられた2つの異なる体験は、伝統と変革、アーカイブとアートワーク、図書館と劇場、光と影を対比させています。クラフトマンシップと革新という共通の価値観を持つフランスと日本、二つの文化の対話を広げることに貢献できることを嬉しく思います」
最初の部屋はクラフトのライブラリーであり、ルイ・ヴィトンの技芸の背後にある歴史と「ノウハウ」を保存と共有するだけでなく、その多様性を即座に伝えることを目的としています。創業以来進化を続けてきたルイ・ヴィトンを象徴するクリエーションである84個のワードローブ・トランクが、床から天井まで無限に積み上げられ、部屋全体を包み込んでいます。トランクを開くと、職人や工芸家の映像を展示するために設計されたさまざまな内部構成が現れます。また、IRCAMによって再構成された、メゾンの歴史あるアニエール工房の音風景が現代的な音響の層を加えています。内部から照らされたトランクの積み重ねは、ランタンのように部屋を温かい光で満たします。そして、トランクは入り口の方向に大きく開かれ、空間を進むにつれて徐々に閉じられていくという開放度のグラデーションが、次の部屋へと続く光から夜への繊細な移行を演出します。
伝統的で情報性のある「ライブラリー」空間とは対照的に、2つ目の部屋は旅の精神に捧げられた、現代的でパフォーマティブな空間です。90個のクーリエ・ロジーヌトランクが組み合わされて巨大な球体を形成し、万博でおなじみの象徴を再解釈しています。直径6.6メートル、13トンのこの球体は白いモノグラム・トランクで構成されており、真鍋大度による映像インスタレーションのための空白のキャンバスとなっています。二層吹き抜けの空間を満たすこの球体はモーターで駆動され、回転しながら上下に動き、没入型アートワークと同期しています。これらのインスタレーションは、対比と融合のリズムを生み出し、伝統的な匠の技という唯一無二の精神と、過去と未来を同時に見つめることで生まれるダイナミズムを体験するための2つの視点を提供します。
メールマガジンでも最新の更新情報を配信中
