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鹿内健+渡辺裕貴 / Sデザインファームによる、東京の「アウトドアルームのある家」。住宅街にある奥側の環境が良好な敷地。高気密高断熱と共に“自然の変化”の享受も求め、性能担保した内部空間と庭の間に“アウトドアルーム”を設ける構成を考案。“生き物としての感覚”を繋ぎ止める建築を作る
鹿内健+渡辺裕貴 / Sデザインファームによる、東京の「アウトドアルームのある家」。住宅街にある奥側の環境が良好な敷地。高気密高断熱と共に“自然の変化”の享受も求め、性能担保した内部空間と庭の間に“アウトドアルーム”を設ける構成を考案。“生き物としての感覚”を繋ぎ止める建築を作る外観、前面道路より見る。 photo©小島康敬
鹿内健+渡辺裕貴 / Sデザインファームによる、東京の「アウトドアルームのある家」。住宅街にある奥側の環境が良好な敷地。高気密高断熱と共に“自然の変化”の享受も求め、性能担保した内部空間と庭の間に“アウトドアルーム”を設ける構成を考案。“生き物としての感覚”を繋ぎ止める建築を作る2階からアウトドアルームを見る。 photo©小島康敬

鹿内健+渡辺裕貴 / Sデザインファームが設計した、東京の「アウトドアルームのある家」です。
住宅街にある奥側の環境が良好な敷地での計画です。建築家は、高気密高断熱と共に“自然の変化”の享受も求め、性能担保した内部空間と庭の間に“アウトドアルーム”を設ける構成を考案しました。そして、“生き物としての感覚”を繋ぎ止める建築を作ることも意識されました。

半地下にオフィスを併設した住宅です。
敷地は南北に細長く道路からも 1mの高低差がありました。両側に住宅が建て込んでいますが、各々の隣家は南側には大きな庭を有しており採光・通風ともに良好な環境でした。

建物構成は隣家と同じように南側に庭を配置し地下1階・地上2階としています。日常生活の拠点となる室内空間はUA値0.5W/㎡・K(断熱等級5)の高断熱・高気密仕様となっており、環境にも配慮した消費エネルギーの少ない建物となっています。

建築家によるテキストより

しかし高断熱・高気密住宅を設計していると、西日など一部の外的要因が忌み嫌う物であったり、窓を閉め切る事がエネルギー効率に繋がるなど正しい事ではありながらも、本当に良いのか……と矛盾も感じる事もあります。もちろん室内は快適にした上でですが、気温の変化や陽光の移ろいなど自然の変化も暮らしには重要な要素であると考え、ならば「暑い、寒いなど自然環境も楽しむ部屋」を作ろうと考えました。

建築家によるテキストより

そこで住戸の南側には「アウトドアルーム」と呼ばれる屋外の部屋を作っています。この空間は屋外ではありますが、室内的要素を随所に散りばめた内部のような空間となっています。 構造で必要な横倒しの梁は室内から連続し、長押のような雰囲気を生み出しています。庭側上部には防火設備を兼ねたサッシがありますが、下部はサッシを設置せず開放的な構成としています。天井にはペンダント照明を吊り下げるなど、屋外と屋内が混じったような中途半端な状態にしています。

これらの構成要素がある事で「室内にいる」という無意識の感覚が生み出され、屋外ではありますがホッとするような気持ちになります。このホッとする気持ちがアウトドアルームでの滞在時間の長さに繋がると考えています。長く滞在すればするほど、普段生活していた時には気が付かなかった自然が見せる「瞬間」に出会えると思います。

建築家によるテキストより
最も注目を集めたトピックス[期間:2024/1/8-1/14]
最も注目を集めたトピックス[期間:2024/1/8-1/14]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2024/1/8-1/14)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 西沢立衛が、建築家を目指す人に向けたアドバイスを語っている動画
  2. 吉田裕一建築設計事務所による、東京・世田谷区の「大蔵・HOUSE・U」。様々な条例のある地域の擁壁下の敷地。緑化や壁面後退を行った“建築可能な範囲”に、各用途の空間が“ベン図”の様に重なり合う立体的な構成の建築を考案。環境と呼応する量塊の操作で風景に加え光や風も取り込む
  3. 高橋沙耶 / saya architectureによる、埼玉・南埼玉郡の「小さく暮らすための家」。家族3人が暮らす設計者の自邸。自分たちの“適切な延床面積”の検討から出発し、共用部の一体化と複数の居場所作りで“必要最小限”で暮らせる住宅を考案。敷地内に設けた余白は光と風をもたらし周辺環境にも寄与
  4. ライトの、パナソニック汐留美術館での建築展「フランク・ロイド・ライト 世界を結ぶ建築」。“帝国ホテル二代目本館”等の設計で知られる近代を代表する建築家の展覧会。最新の研究成果を踏まえ、多様な文化との交流や先駆的な活動を明らかする内容。精緻なドローイングの数々や原寸モデルも展示
  5. 2023年にアーキテクチャーフォトで注目された作品トップ10(第10回 ap賞 発表)
  6. 石上純也建築設計事務所による、山口の「House & Restaurant」。旧知の友人の為の住宅兼店舗。“時間と共にその重みを増していく”空間の要望に、地面に穴を掘りコンクリートを流して土の中の躯体を掘り起こしガラスを嵌める建築を考案。不確定要素を許容し使い方の発見更新を繰り返して作る
  7. 「北川啓介教授が能登半島地震の被災地へ屋内用インスタントハウスを届けました」(名古屋工業大学)
  8. 2023年にアーキテクチャーフォトで注目された記事トップ100
  9. キノシタヒロシ建築設計事務所による、鳥取市の「屋内庭のある家」。降水量が多く雪も降る地域での計画。気候に適した“庭”の在り方を求め、屋根の全面が半透明素材の“屋内庭”を備えた住宅を考案。入れ子状に設けた居室の壁面で“断熱”と“気密”を確保して快適な暮らしも実現
  10. 藤原・室 建築設計事務所による、大阪の「藤井寺の家」。分譲地の奥行きのある区画。敷地特徴を活かし“増幅する”設計を意図し、内部に“著しい距離感”を生み出す“ジグザグ”の平面構成を考案。特徴的な形態は“複数の外部空間”も作り出して風や光の導入も可能にする
  11. Atelier Tsuyoshi Tane Architectsによる、東京の住宅「Todoroki House in Valley」
  12. 相坂研介設計アトリエによる、東京・世田谷区の「代田の住宅」。間口が狭く隣地から見下ろされる敷地。明るさや広さの最大化を求め、反射光を呼込む“ライトコート”を含む“大小4つの外部空間”を援用する建築を考案。植栽や屋根の形状等で周囲の視線からプライバシーも守る
  13. VUILDによる、東京・渋谷区の「笹塚駅のベンチ」
  14. MADによる、中国・広東省の「南海アートセンター」。湖の畔に計画された約6万㎡の劇場・博物館・運動施設を内包する建築。人が集う地域文化の未来への継承を目指し、最大限の“中間領域”を備えた構成を考案。外観を特徴づける半透明の幕屋根は地域の伝統建築も参照
  15. 山口誠デザインによる、東京・台東区の、オフィスビル「MONOSPINAL」。ゲーム制作会社の本社。従業員の“集中力”と“リラックス”のバランス確保を目指し、環境要素も向上をさせる“斜壁”を持つ建築を考案。小スケールの素材を集積をさせる仕上げで“あらたな風景”を作る
  16. 村上譲+菊田康平 / Buttondesignによる、東京・千代田区の「OAG office」。複数の法人を束ねる本部事務所の計画。社員交流等を活性化する存在を目指し、働く人々の“様々な営み”が混じり合う空間を志向。会議室群の点在で複数の“小さな溜まりの空間”を生み出して多様な居場所として提供
  17. 五十嵐理人 / IGArchitectsによる、福島の二世帯住宅「柱群の家」。家々に囲まれ裏に山を背負う敷地。環境に対し閉じつつも開かれた状態を目指し、視線を遮る為の“壁”を立て“高窓”を全周に配置する建築を考案。内部では90角の柱を林立させ“人工と自然の間”の様な空間を作る
  18. ザハ・ハディド事務所を含むチームによる、橋「フェニックス」。コンクリートの3Dプリント技術を用いた実験的な橋。同チームが開発した“Striatus”の進化系として、カーボンフットプリント等を大きく削減。様々なプロジェクトに繋がる“マイルストーン”として完成
  19. 彦根アンドレア / 彦根建築設計事務所による、神奈川の住宅「365°」。海と山を望む高台の敷地。周囲の景色を取り込みつつ強風に対策する為、中庭を囲む様に諸室を配置した“円形”の平面構成を考案。詳細な設備計画や自然エネルギーの活用等で“自立した生活”環境も構築
  20. 隈研吾建築都市設計事務所による、東京・江戸川区の「魔法の文学館」。童話作家の角野栄子の名を関した児童文学館。花びらが広がるような屋根“フラワールーフ”を外観の特徴とし、景観との調和や内外の連続性も意図。くぼしまりおによる内装は角野の著作の世界観をイメージ

安藤忠雄による、1981年竣工の「小篠邸」の現在の様子を伝える動画。メキシコの建築家が訪問し収録して公開したもの

安藤忠雄が設計した、1981年竣工の「小篠邸」の現在の様子を伝える動画です。メキシコの建築家のCOTAPAREDES Arquitectosが訪問し収録して公開したものです。小篠邸は現在「KHギャラリー芦屋」として一般公開されています。

OMAのエレン・ヴァン・ルーンによる講演「architecture for expression」の動画。自身が手掛けた“Aviva Studios”について語る内容で2023年11月に行われたもの

OMAのエレン・ヴァン・ルーンによる講演「architecture for expression」の動画です。自身が手掛けたイギリス・マンチェスターの文化施設“Aviva Studios”について語る内容で2023年11月に行われたものです。このイベント自体もAviva Studiosで行われました。アーキテクチャーフォトでは、Aviva Studiosを特集記事として紹介しています。

(翻訳)
建築家エレン・ヴァン・ルーンからAviva Studiosの創作について聞く。このファクトリーインターナショナルの新しい常設施設は、マンチェスターの中心部にある画期的な新しい文化スペースで、アート、音楽、文化のグローバルな目的地を作り出しています。

これは、2023年11月29日にマンチェスターのAviva Studiosで開催されたライブイベントを収録したものです。

この建物の設計の鍵はその柔軟性にあり、新しいタイプのパフォーマンス・スペースを提供する。固定された劇場と開放的な倉庫のセッティングを掛け合わせたユニークなもので、複数の機会と無限の構成や環境を生み出すように考えられています。

街路レベルでは、デザインによってアーウェル川沿いの重要な公共スペースが作られました。建物のコンクリートと波型の金属のファサードは、周囲の改装されたレンガ造りの建物やオフィス、スタジオスペースに映え、新しいセント・ジョンズ地区を作り上げています。

(原文)
Hear from architect Ellen van Loon about the creation of Aviva Studios. This new permanent home of Factory International is the landmark new cultural space in the heart of Manchester, creating a global destination for arts, music, and culture.

This is a recording of a live event held on 29 November 2023 at Aviva Studios in Manchester.

The key to the design of the building is its flexibility, offering a new type of performance space; a unique crossover between a fixed theatre and an open warehouse setting, conceived to create multiple opportunities and limitless configurations and environments.

At street level, the design has created a significant area of public space along the River Irwell. The building’s concrete and corrugated metal facades stand against the surrounding refurbished brick buildings, offices, and studio spaces that make up the new St John’s neighbourhood.

キノシタヒロシ建築設計事務所による、鳥取市の「屋内庭のある家」。降水量が多く雪も降る地域での計画。気候に適した“庭”の在り方を求め、屋根の全面が半透明素材の“屋内庭”を備えた住宅を考案。入れ子状に設けた居室の壁面で“断熱”と“気密”を確保して快適な暮らしも実現
キノシタヒロシ建築設計事務所による、鳥取市の「屋内庭のある家」。降水量が多く雪も降る地域での計画。気候に適した“庭”の在り方を求め、屋根の全面が半透明素材の“屋内庭”を備えた住宅を考案。入れ子状に設けた居室の壁面で“断熱”と“気密”を確保して快適な暮らしも実現外観、公園より見る。 photo©キノシタヒロシ建築設計事務所
キノシタヒロシ建築設計事務所による、鳥取市の「屋内庭のある家」。降水量が多く雪も降る地域での計画。気候に適した“庭”の在り方を求め、屋根の全面が半透明素材の“屋内庭”を備えた住宅を考案。入れ子状に設けた居室の壁面で“断熱”と“気密”を確保して快適な暮らしも実現1階、テラス(屋内庭)、左側の建具の中がダイニング photo©キノシタヒロシ建築設計事務所
キノシタヒロシ建築設計事務所による、鳥取市の「屋内庭のある家」。降水量が多く雪も降る地域での計画。気候に適した“庭”の在り方を求め、屋根の全面が半透明素材の“屋内庭”を備えた住宅を考案。入れ子状に設けた居室の壁面で“断熱”と“気密”を確保して快適な暮らしも実現2階、テラス(屋内庭)から吹抜側を見る。 photo©キノシタヒロシ建築設計事務所

キノシタヒロシ建築設計事務所が設計した、鳥取市の「屋内庭のある家」です。
降水量が多く雪も降る地域での計画です。建築家は、気候に適した“庭”の在り方を求め、屋根の全面が半透明素材の“屋内庭”を備えた住宅を考案しました。そして、入れ子状に設けた居室の壁面で“断熱”と“気密”を確保して快適な暮らしも実現しています。

敷地のある鳥取県は山陽側と比べて雨の降る日数がおよそ2倍多く、積雪もあるため外部庭の有用性に恵まれていない。そこで、本来外部にある庭を屋内に取り込み、部屋と屋内庭を織り混ぜた住宅を提案した。

建築家によるテキストより

計画ではまず、敷地が公園の傍に位置していたため、できるだけ公園側に接近させて公園の眺望や風などを迎え入れるように構えた配置としたほか、敷地と公園との間には近隣住民の往来する生活道路があるため開口を避けてプライバシーに配慮した。また準防火地域でもあり、ほかの窓は南側に隣接する福祉施設の中庭に向かって無理なく設け、日陰になる箇所には地窓を設けるに留めた。

建築家によるテキストより

屋根は全面半透明とした。それにより屋内庭は陽光で満たされ、可動式テントの開閉の程度により日射量を調整し、屋根裏に設置した換気扇の排気風量を制御することで温度の調整を行う。屋内庭にもソファ、書斎机、本棚、ハンモックなどの家具が置かれ、太陽光の下で読書したり子どもと遊んだりして過ごす。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 意匠性と事業性を同時に実現し、顧客からも高い評価を得る「株式会社キー・オペレーション」が、更なる業務拡大のため 設計スタッフ(経験者・既卒・2024年新卒)を募集中
【ap job更新】 意匠性と事業性を同時に実現し、顧客からも高い評価を得る「株式会社キー・オペレーション」が、更なる業務拡大のため 設計スタッフ(経験者・既卒・2024年新卒)を募集中
【ap job更新】 意匠性と事業性を同時に実現し、顧客からも高い評価を得る「株式会社キー・オペレーション」が、更なる業務拡大のため 設計スタッフ(経験者・既卒・2024年新卒)を募集中十全化学本社社屋

意匠性と事業性を同時に実現し、顧客からも高い評価を得る「株式会社キー・オペレーション」の、更なる業務拡大のため 設計スタッフ(経験者・既卒・2024年新卒)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

KEY OPERATION INC.では設計スタッフ(経験者・正社員)を募集します。

弊社は設立19年目を迎えました。
私たちは、顧客の要望を丁寧に検証・分析し、新しい建築的解決策を見出しながら、美しい建築をつくることを目指してきました。建築で都市や地域の経済を改善し、文化を醸成し、社会問題、環境問題にも取り組んでいきたいと考えています。

代表の小山光は、デビッド・チッパーフィールド・アーキテクツなどのイギリスの建築設計事務所で実務経験を積み、イギリスの建築家の資格を取得しました。最初の10年は海外ブランドのプロジェクトマネジメントをメインに業務を進めてきましたが、その後は建築設計の割合が増え、住宅、分譲マンション、賃貸集合住宅、テナントビル、飲食店、映画館、オフィスビルから霊園、駅ビルまで多様なプロジェクトを手掛けています。商業施設や集合住宅等に求められる事業性を丁寧に追求しながら、高い意匠性を実現していることで、顧客からの高い評価を得て、新規物件獲得につながっているようです。

今回募集したいのは、設計事務所やゼネコンの設計部等でご経験を積まれた設計士の方々です。弊社では小中規模の集合住宅、商業テナントビル、オフィスビル等、アトリエ事務所にしては大きめのプロジェクト、組織事務所としては小さいプロジェクトの依頼が多く、組織事務所やゼネコン設計部から独立する前に、もう少し小さいプロジェクトに少人数で取り組みたい方、アトリエ事務所に勤務しているが、小さい住宅だけでなく、もう少し大きめのプロジェクトの設計監理をされたい方々がご経験を積むのに良い環境かと思います。独立後にも仕事が安定するまでは、弊社のプロジェクトのサポートメンバーとして関わっていただくことも可能です。

また結婚や出産で設計の仕事から離れてしまったけれど、また設計に関わる仕事に復帰されたい方々も募集しています。弊社のプロジェクトのサポートメンバーとして関わっていただくことも可能です。弊社では若いメンバーだけでなく、子供がいるスタッフも多く、また以前社員だったメンバーが復職してパートで働いているケースもあり、気兼ねなく復職できる環境だと思います。

既卒、新卒の方も同時に募集しております。奮ってご応募ください。

藤原・室 建築設計事務所による、大阪の「藤井寺の家」。分譲地の奥行きのある区画。敷地特徴を活かし“増幅する”設計を意図し、内部に“著しい距離感”を生み出す“ジグザグ”の平面構成を考案。特徴的な形態は“複数の外部空間”も作り出して風や光の導入も可能にする
藤原・室 建築設計事務所による、大阪の「藤井寺の家」。分譲地の奥行きのある区画。敷地特徴を活かし“増幅する”設計を意図し、内部に“著しい距離感”を生み出す“ジグザグ”の平面構成を考案。特徴的な形態は“複数の外部空間”も作り出して風や光の導入も可能にする外観、道路より見る。 photo©平桂弥 studioREM
藤原・室 建築設計事務所による、大阪の「藤井寺の家」。分譲地の奥行きのある区画。敷地特徴を活かし“増幅する”設計を意図し、内部に“著しい距離感”を生み出す“ジグザグ”の平面構成を考案。特徴的な形態は“複数の外部空間”も作り出して風や光の導入も可能にする1階、左:ダイニング、中:「通路」、右:キッチン photo©平桂弥 studioREM
藤原・室 建築設計事務所による、大阪の「藤井寺の家」。分譲地の奥行きのある区画。敷地特徴を活かし“増幅する”設計を意図し、内部に“著しい距離感”を生み出す“ジグザグ”の平面構成を考案。特徴的な形態は“複数の外部空間”も作り出して風や光の導入も可能にする1階、リビング photo©平桂弥 studioREM

藤原・室 建築設計事務所が設計した、大阪の「藤井寺の家」です。
分譲地の奥行きのある区画での計画です。建築家は、敷地特徴を活かし“増幅する”設計を意図し、内部に“著しい距離感”を生み出す“ジグザグ”の平面構成を考案しました。また、特徴的な形態は“複数の外部空間”も作り出して風や光の導入も可能にします。

夫婦と子供2人の4人家族が暮らす住宅です。

建築家によるテキストより

敷地は、大きな建物が建っていたところを分割した分譲地で、細長い形状をしています。この敷地の特徴を活かし更に増幅することを意図し、建物をジグザグに配置して、著しい距離感をつくり出しました。

同じ面積を前提とした場合、建物を四角く配置するより、敷地の長さにあわせて建物をジグザグにすることで、建物自体の長さを伸ばすことができ、建物内部で各スペース間の距離を稼ぐことができます。また、建物をジグザクにすることで、建物と敷地境界線間に外部スペースが複数生まれ、各エリアそれぞれのスペースの特性に合わせて庭や開口部を設けることが可能になります。

その結果、家族のそれぞれが集中したりくつろいだりできるスペースが生まれるようにしています。

建築家によるテキストより

建物は、アプローチから奥まで路地のような通路でつながっており、その周囲に各スペースが配置されています。1階には玄関、駐車場、書斎、ワークスペース、キッチン、ダイニング、リビングがあります。通路の周囲にはさまざまな過ごし方に対応する場所があり、家族が状況に応じて移動しながらお互いに適度な距離を保てるようになっています。

建築家によるテキストより
ライトの、パナソニック汐留美術館での建築展「フランク・ロイド・ライト 世界を結ぶ建築」の入場チケットをプレゼント
ライトの、パナソニック汐留美術館での建築展「フランク・ロイド・ライト 世界を結ぶ建築」の入場チケットをプレゼント photo©architecturephoto

フランク・ロイド・ライトの、パナソニック汐留美術館での展覧会「フランク・ロイド・ライト 世界を結ぶ建築」の入場チケットを5組10名様にプレゼントいたします。
応募締切は2024年1月22日(月)13時まで(お申込みにはGoogleアカウントが必要になります)。厳正な抽選を行い当選された方にはメールにてご連絡いたします(メール送付を当選発表に変えさせていただきます)。アーキテクチャーフォトでは、本展覧会を特集記事として紹介しています。展覧会の公式ページはこちら

※厳正な抽選を行いまして当選者の方にメールをお送りしました。沢山のご応募誠にありがとうございました。(2024/1/23追記)

ライトの、パナソニック汐留美術館での建築展「フランク・ロイド・ライト 世界を結ぶ建築」。“帝国ホテル二代目本館”等の設計で知られる近代を代表する建築家の展覧会。最新の研究成果を踏まえ、多様な文化との交流や先駆的な活動を明らかする内容。精緻なドローイングの数々や原寸モデルも展示
ライトの、パナソニック汐留美術館での建築展「フランク・ロイド・ライト 世界を結ぶ建築」。“帝国ホテル二代目本館”等の設計で知られる近代を代表する建築家の展覧会。最新の研究成果を踏まえ、多様な文化との交流や先駆的な活動を明らかする内容。精緻なドローイングの数々や原寸モデルも展示 photo©architecturephoto
ライトの、パナソニック汐留美術館での建築展「フランク・ロイド・ライト 世界を結ぶ建築」。“帝国ホテル二代目本館”等の設計で知られる近代を代表する建築家の展覧会。最新の研究成果を踏まえ、多様な文化との交流や先駆的な活動を明らかする内容。精緻なドローイングの数々や原寸モデルも展示 photo©architecturephoto
ライトの、パナソニック汐留美術館での建築展「フランク・ロイド・ライト 世界を結ぶ建築」。“帝国ホテル二代目本館”等の設計で知られる近代を代表する建築家の展覧会。最新の研究成果を踏まえ、多様な文化との交流や先駆的な活動を明らかする内容。精緻なドローイングの数々や原寸モデルも展示 photo©architecturephoto

ライトの、パナソニック汐留美術館での建築展「フランク・ロイド・ライト 世界を結ぶ建築」です。
“帝国ホテル二代目本館”等の設計で知られる近代を代表する建築家の展覧会です。最新の研究成果を踏まえ、多様な文化との交流や先駆的な活動を明らかする内容となっています。また、精緻なドローイングの数々や原寸モデルも展示されています。会期は2024年1月11日~3月10日。展覧会の公式ページはこちら

※2024年2月17日以降、日時指定予約制となり、会期末は開館時間が延長になるそうです。詳細は末尾に追記します(2024/2/15追記)

アメリカ近代建築の巨匠フランク・ロイド・ライト(1867–1959)。「カウフマン邸(落水荘)」や「グッゲンハイム美術館」で知られるライトは、「帝国ホテル二代目本館(現在は博物館明治村に一部移築保存)」や「自由学園」を手がけ、熱烈な浮世絵愛好家の顔も持つ、日本と深い縁で結ばれた建築家です。

2012年にフランク・ロイド・ライト財団から図面をはじめとする5万点を超える資料がニューヨーク近代美術館とコロンビア大学エイヴリー建築美術図書館に移管され、建築はもちろんのこと、芸術、デザイン、著述、造園、教育、技術革新、都市計画に至るライトの広範な視野と知性を明らかにすべく調査研究が続けられてきました。こうした研究成果をふまえ、本展はケン・タダシ・オオシマ氏(ワシントン大学教授)とジェニファー・グレイ氏(フランク・ロイド・ライト財団副代表、タリアセン・インスティテュート・ディレクター)を迎えて日米共同でキュレーションを行ない、帝国ホテルを基軸に、多様な文化と交流し常に先駆的な活動を展開したライトの姿を明らかにします。

精緻で華麗なドローイングの数々をお楽しみください。世界を横断して活躍したライトのグローバルな視点は、21世紀の今日的な課題と共鳴し、来るべき未来への提言となるはずです。

リリーステキストより
高橋沙耶 / saya architectureによる、埼玉・南埼玉郡の「小さく暮らすための家」。家族3人が暮らす設計者の自邸。自分たちの“適切な延床面積”の検討から出発し、共用部の一体化と複数の居場所作りで“必要最小限”で暮らせる住宅を考案。敷地内に設けた余白は光と風をもたらし周辺環境にも寄与
高橋沙耶 / saya architectureによる、埼玉・南埼玉郡の「小さく暮らすための家」。家族3人が暮らす設計者の自邸。自分たちの“適切な延床面積”の検討から出発し、共用部の一体化と複数の居場所作りで“必要最小限”で暮らせる住宅を考案。敷地内に設けた余白は光と風をもたらし周辺環境にも寄与外観、庭より見る、夕景 photo©Hayato Kurobe
高橋沙耶 / saya architectureによる、埼玉・南埼玉郡の「小さく暮らすための家」。家族3人が暮らす設計者の自邸。自分たちの“適切な延床面積”の検討から出発し、共用部の一体化と複数の居場所作りで“必要最小限”で暮らせる住宅を考案。敷地内に設けた余白は光と風をもたらし周辺環境にも寄与1階、居間 photo©Hayato Kurobe
高橋沙耶 / saya architectureによる、埼玉・南埼玉郡の「小さく暮らすための家」。家族3人が暮らす設計者の自邸。自分たちの“適切な延床面積”の検討から出発し、共用部の一体化と複数の居場所作りで“必要最小限”で暮らせる住宅を考案。敷地内に設けた余白は光と風をもたらし周辺環境にも寄与1階、居間から「食卓」を見る。 photo©Hayato Kurobe

高橋沙耶 / saya architectureが設計した、埼玉・南埼玉郡の「農村と郊外のあいだに小さく暮らすための家」です。
家族3人が暮らす設計者の自邸です。建築家は、自分たちの“適切な延床面積”の検討から出発し、共用部の一体化と複数の居場所作りで“必要最小限”で暮らせる住宅を考案しました。また、敷地内に設けた余白は光と風をもたらし周辺環境にも寄与します。

敷地は1970年代に建てられた新興住宅地の旗竿地にある。整形部分は34坪と、この地域では小さい土地だ。周囲の住宅は延床面積を得るために敷地いっぱいに建築を建てているが、あえて建築面積を40%程度にとどめ、隣地との間に距離を確保した。また、建物高さを隣家より低くしヴォリュームを抑えることで、隣家にも光や風をもたらす住宅同士の良好な関係性をつくり出した。

建築家によるテキストより

敷地に対する余白を設けると同時に、自分たちにとっての適切な延床面積を見直した。一般的な4人家族の快適で暮らせる延床面積は100㎡と言われるが、本計画ではその8割、80㎡とすることにした。家族でも夫婦2人でもちょうど良い大きさを追求し、身の丈に合った等身大の大きさである。

建築家によるテキストより

まず、必要最小限の面積にするために、共有部である居間、食卓、台所、仕事場は吹き抜けを介して一体にし、面積は小さくとも大きな体積を確保することで開放的な空間をつくった。専有空間を極力減らし、個室は寝室ひと部屋のみとした。
その分、窓際のベンチや、半間の部屋、本棚と一体化したベンチ、廻り階段など、とどまれる場所をいくつも設け、家族の各々が自分の居場所を持てるよう設計した。

建築家によるテキストより
村上譲+菊田康平 / Buttondesignによる、東京・千代田区の「OAG office」。複数の法人を束ねる本部事務所の計画。社員交流等を活性化する存在を目指し、働く人々の“様々な営み”が混じり合う空間を志向。会議室群の点在で複数の“小さな溜まりの空間”を生み出して多様な居場所として提供
村上譲+菊田康平 / Buttondesignによる、東京・千代田区の「OAG office」。複数の法人を束ねる本部事務所の計画。社員交流等を活性化する存在を目指し、働く人々の“様々な営み”が混じり合う空間を志向。会議室群の点在で複数の“小さな溜まりの空間”を生み出して多様な居場所として提供エントランスホールからラウンジ側を見る。 photo©西川公朗
村上譲+菊田康平 / Buttondesignによる、東京・千代田区の「OAG office」。複数の法人を束ねる本部事務所の計画。社員交流等を活性化する存在を目指し、働く人々の“様々な営み”が混じり合う空間を志向。会議室群の点在で複数の“小さな溜まりの空間”を生み出して多様な居場所として提供ラウンジ photo©西川公朗
村上譲+菊田康平 / Buttondesignによる、東京・千代田区の「OAG office」。複数の法人を束ねる本部事務所の計画。社員交流等を活性化する存在を目指し、働く人々の“様々な営み”が混じり合う空間を志向。会議室群の点在で複数の“小さな溜まりの空間”を生み出して多様な居場所として提供ラウンジ photo©西川公朗

村上譲+菊田康平 / Buttondesignが設計した、東京・千代田区の「OAG office」です。
複数の法人を束ねる本部事務所の計画です。建築家は、社員交流等を活性化する存在を目指し、働く人々の“様々な営み”が混じり合う空間を志向しました。そして、会議室群の点在で複数の“小さな溜まりの空間”を生み出して多様な居場所として提供しています。

東京都千代田区にある税理士法人をはじめとする14のグループを束ねる法人のヘッドオフィスの改修です。

改修の目的は、これまで各階の部署毎に散らばっていた書架や会議室、休憩所をワンフロアに集約すること。それにより、これまで交わりのなかった社員同士のコミュニケーションを生み、出会わなかった書籍や資料に触れる機会を作ること、そして接客やリクルーティングに重要な法人の顔としての空間を整えることです。機能的な向上だけではなく、社員のモチベーションアップにも繋がり、活気あるオフィスにすることを望まれました。

建築家によるテキストより

改修の中心となるフロアは、顧客を迎え入れるメインエントランスと共に、法人が発行及び所有する書籍と資料をアーカイブする機能と大小の会議室、オンラインミーティンングブース、フリーアドレスの為のデスクとラウンジが混在することになります。

建築家によるテキストより

入居するビルは築35年のSRC造のオフィス建築で、現代的なガラスのカーテンウォールではなく、コンクリートの躯体に等間隔に開け放たれた窓が印象的でした。
整然と並んだそれらの窓辺に気持ちの良い空間が生まれる気配を感じ、既存のオフィスでは感じられなかった空間の広がりと、オフィスで活動する人々の様々な営みが混じり合う新しい風景を作りたいと思いました。

建築家によるテキストより
吉田裕一建築設計事務所による、東京・世田谷区の「大蔵・HOUSE・U」。様々な条例のある地域の擁壁下の敷地。緑化や壁面後退を行った“建築可能な範囲”に、各用途の空間が“ベン図”の様に重なり合う立体的な構成の建築を考案。環境と呼応する量塊の操作で風景に加え光や風も取り込む
吉田裕一建築設計事務所による、東京・世田谷区の「大蔵・HOUSE・U」。様々な条例のある地域の擁壁下の敷地。緑化や壁面後退を行った“建築可能な範囲”に、各用途の空間が“ベン図”の様に重なり合う立体的な構成の建築を考案。環境と呼応する量塊の操作で風景に加え光や風も取り込む外観、敷地裏側の公道より見る。 photo©長谷川健太
吉田裕一建築設計事務所による、東京・世田谷区の「大蔵・HOUSE・U」。様々な条例のある地域の擁壁下の敷地。緑化や壁面後退を行った“建築可能な範囲”に、各用途の空間が“ベン図”の様に重なり合う立体的な構成の建築を考案。環境と呼応する量塊の操作で風景に加え光や風も取り込む外観、建物正面の公道より見る。 photo©長谷川健太
吉田裕一建築設計事務所による、東京・世田谷区の「大蔵・HOUSE・U」。様々な条例のある地域の擁壁下の敷地。緑化や壁面後退を行った“建築可能な範囲”に、各用途の空間が“ベン図”の様に重なり合う立体的な構成の建築を考案。環境と呼応する量塊の操作で風景に加え光や風も取り込む2階、リビングからダイニングを見る。 photo©長谷川健太
吉田裕一建築設計事務所による、東京・世田谷区の「大蔵・HOUSE・U」。様々な条例のある地域の擁壁下の敷地。緑化や壁面後退を行った“建築可能な範囲”に、各用途の空間が“ベン図”の様に重なり合う立体的な構成の建築を考案。環境と呼応する量塊の操作で風景に加え光や風も取り込む3階、洗面スペースから子供室を見る。 photo©長谷川健太

吉田裕一建築設計事務所が設計した、東京・世田谷区の「大蔵・HOUSE・U」です。
様々な条例のある地域の擁壁下の敷地に計画されました。建築家は、緑化や壁面後退を行った“建築可能な範囲”に、各用途の空間が“ベン図”の様に重なり合う立体的な構成の建築を考案しました。また、環境と呼応する量塊の操作で風景に加え光や風も取り込みました。

東京都世田谷区の駅から少し離れた、運動公園を見上げる擁壁下に敷地はあります。

もともと邸宅のあった大きな敷地を4分割にして売りに出されたうちの1つで、両側の敷地も同時期に計画が進められました。
緑化の条例にならってお互いに周囲に植栽を施した上で、土留めとしてのブロックのみでフェンス等は立てないことや、窓が被らないようにするなど、調整しながら進めることができました。

建築家によるテキストより

緑化やセットバックをしてできた建築可能な範囲の中で、必要な諸室をそれぞれのボリュームが並列にならず、少しずつ隣のボリュームに干渉したような状態でダラダラと繋げながら、積み上げていきました。それは数学で言うところのベン図のようにAであることと、Bであることを担保しつつ、AでもBでもあるCという場所も作ってくことです。家族それぞれがその時々で好きな場所にいながら、常に少し干渉した状態で向こう側に次のスペースがあってお互いの気配を感じながら暮らすことができます。

建築家によるテキストより

また、内部の要因だけでなく、北側の擁壁上の緑や桜、擁壁下のささやかな庭を眺められつつ日光も当たるよう、北側のボリュームは低く抑えたり、スキップフロアで高くなった南側のボリュームは、直射日光を和らげてリビングやダイニングへ届けたり、夏の北側からの吹きおろしの風を上手に捕まえて室内に循環させる装置にもなっています。

建築家によるテキストより
坂本拓也 / ATELIER WRITEによる、東京・中央区の「AURALEE × TDS FW23」。店舗の一角のアパレル販売の為のインスタレーション。展示製品のアーカイブをベースにしたという背景から着想し、既成の“運搬用什器”を手掛かりとした設計を志向。素材と色を変更して“洗練”された印象を付与
坂本拓也 / ATELIER WRITEによる、東京・中央区の「AURALEE × TDS FW23」。店舗の一角のアパレル販売の為のインスタレーション。展示製品のアーカイブをベースにしたという背景から着想し、既成の“運搬用什器”を手掛かりとした設計を志向。素材と色を変更して“洗練”された印象を付与ハンガーラック photo©長谷川健太
坂本拓也 / ATELIER WRITEによる、東京・中央区の「AURALEE × TDS FW23」。店舗の一角のアパレル販売の為のインスタレーション。展示製品のアーカイブをベースにしたという背景から着想し、既成の“運搬用什器”を手掛かりとした設計を志向。素材と色を変更して“洗練”された印象を付与全体を見る。 photo©長谷川健太
坂本拓也 / ATELIER WRITEによる、東京・中央区の「AURALEE × TDS FW23」。店舗の一角のアパレル販売の為のインスタレーション。展示製品のアーカイブをベースにしたという背景から着想し、既成の“運搬用什器”を手掛かりとした設計を志向。素材と色を変更して“洗練”された印象を付与全体を見る。 photo©長谷川健太

坂本拓也 / ATELIER WRITEが設計した、東京・中央区の「NB Archive Remastered by AURALEE × TDS FW23」です。
店舗の一角のアパレル販売の為のインスタレーションです。建築家は、展示製品のアーカイブをベースにしたという背景から着想し、既成の“運搬用什器”を手掛かりとした設計を志向しました。そして、素材と色を変更して“洗練”された印象を付与しました。※展示期間は終了しています

ファッションブランド「AURALEE」とニューバランスが展開するライフスタイルブランド「TOKYO DESIGN STUDIO New Balance」のコラボレーションによるアパレルライン「NB Archive Remastered by AURALEE × TDS」のためのインスタレーション。

建築家によるテキストより

ニューバランスのアーカイブピースをデザインのベースにしたというコレクションのストーリーに倣い、本インスタレーションも既製の運搬用什器(かご台車)を設計のてがかりにしている。

建築家によるテキストより

まず、床板を天然の大理石に置き替え、フレームは艶感を抑えた塗装とすることで、カゴ台車のもつ存在感を保ちつつラフな印象を洗練させた。そして、ビニールハウス用の金物でパイプを付け加え改造した。
中央の1台では中に設置したプロジェクターでサテン生地のスクリーンを照らし、キャンペーンムービーを上映。素材や空気感を大切に扱うブランドの姿勢に寄り添い、液晶等の艶やかなサイネージによる表現を避け、フィジカルとデジタルの融和した佇まいを目指した。

建築家によるテキストより
ザハ・ハディド事務所を含むチームによる、橋「フェニックス」。コンクリートの3Dプリント技術を用いた実験的な橋。同チームが開発した“Striatus”の進化系として、カーボンフットプリント等を大きく削減。様々なプロジェクトに繋がる“マイルストーン”として完成
ザハ・ハディド事務所を含むチームによる、橋「フェニックス」。コンクリートの3Dプリント技術を用いた実験的な橋。同チームが開発した“Striatus”の進化系として、カーボンフットプリント等を大きく削減。様々なプロジェクトに繋がる“マイルストーン”として完成 photo©Block Research Group
ザハ・ハディド事務所を含むチームによる、橋「フェニックス」。コンクリートの3Dプリント技術を用いた実験的な橋。同チームが開発した“Striatus”の進化系として、カーボンフットプリント等を大きく削減。様々なプロジェクトに繋がる“マイルストーン”として完成 photo©Block Research Group
ザハ・ハディド事務所を含むチームによる、橋「フェニックス」。コンクリートの3Dプリント技術を用いた実験的な橋。同チームが開発した“Striatus”の進化系として、カーボンフットプリント等を大きく削減。様々なプロジェクトに繋がる“マイルストーン”として完成 photo©Holcim

ザハ・ハディド・アーキテクツを含むチームによる、橋「フェニックス」です。
コンクリートの3Dプリント技術を用いた実験的な橋です。建築家は、同チームが開発した“Striatus”の進化系として、カーボンフットプリント等を大きく削減しました。また、様々なプロジェクトに繋がる“マイルストーン”として完成させました。
プロジェクトに関するチームは、ホルシム、スイス連邦工科大学チューリッヒ校、ザハ・ハディド・アーキテクツ・コンピュテーション・アンド・デザイン・グループ、インクリメンタル3Dで構成されています。


こちらはリリーステキストの翻訳です

フェニックス:新しい3Dプリントコンクリートの橋

新しいフェニックス・ブリッジは、2021年のヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展で発表された世界初の3Dプリント・コンクリートの橋「Striatus」の進化形として発表されました

Striatusブリッジのイノベーションを基に、フェニックスはStriatusのオリジナルのブロックからリサイクルされた骨材を含む10トンのリサイクル材料で建設されました。ECOCycle®サーキュラー・テクノロジーを駆使して、ホルシムはフェニックス用に独自のコンクリート・インクを開発した。このコンクリート・インクは、2021年のStriatusブリッジと比較してCO2排出量を40%削減し、全体的なカーボンフットプリントも25%削減した、最適化された低炭素配合となっています。

コンピュテーショナル・デザインと3Dプリンティングを駆使した循環型構造により、性能に妥協することなく、使用材料を最大50%削減することができます。循環するよう設計されたフェニックスは、補強材を使わず圧縮のみで自立し、ブロックは簡単に分解してリサイクルできます。

リヨンにあるホルシムのイノベーション・ハブで建設されたフェニックスは、ホルシム、スイス連邦工科大学チューリッヒ校のブロック研究グループ、ザハ・ハディド・アーキテクツ・コンピュテーション・アンド・デザイン・グループ(ZHA CODE)、インクリメンタル3Dの共同プロジェクトです。3Dコンクリートプリントと組み合わせた循環型構造が大幅な炭素削減を実現することを示すフェニックスブリッジは、あらゆる規模の低炭素構造ソリューションの開発に取り組むホルシムとそのパートナーによる最新のマイルストーンです。

ホルシム社グローバルR&D部門責任者のエデリオ・ベルメホは述べています。
「私は、フェニックスをお披露目できることを嬉しく思います。これは、共通の目標を達成するためのパートナーとの実りあるコラボレーションの成果です。その目標とは、今日、必要不可欠なインフラは、循環型で低炭素な方法でデザインし、建設することが可能であることを実証するということです。このプロジェクトは、ネット・ゼロの未来のために建築物の脱炭素化を目指すホルシムのミッションにおいて、イノベーションがもたらしうるインパクトを紹介しています」

チューリッヒ工科大学ブロック研究グループ共同ディレクターのフィリップ・ブロックは述べています。
「コンクリートは人工の石であり、石のようにまっすぐな梁になることを望まず、石積みのアーチになることを望みます。このような歴史的原則に従うことで、私たちはリサイクルしやすいように材料を分別し、解体や再利用しやすいように構造を乾式で組み立てることができます。3Dコンクリートプリントは、私たちが必要とする場所だけに正確に材料を使用することを可能にします。その結果、コンクリート建設に対する持続可能で真に循環的なアプローチが実現したのです」

ザハ・ハディド・アーキテクツ、コンピュテーション&デザイン・グループ責任者、シャジェイ・ブーシャンは述べています。
「フェニックスは、技術的な準備における重要なマイルストーンです。Striatusで始まった設計から施工までの統合技術の成熟を示すものです。デジタルデザインツールの堅牢性の向上、数々の構造設計や 循環性関連の改良との緊密な連携、ロボットによるコンクリートプリントのパラメーターとの緊密な統合、より少ないプリント時間でほぼ2倍のブロック数を生産する効率向上のための広範な調整が行われました」

MADによる、中国・広東省の「南海アートセンター」。湖の畔に計画された約6万㎡の劇場・博物館・運動施設を内包する建築。人が集う地域文化の未来への継承を目指し、最大限の“中間領域”を備えた構成を考案。外観を特徴づける半透明の幕屋根は地域の伝統建築も参照
MADによる、中国・広東省の「南海アートセンター」。湖の畔に計画された約6万㎡の劇場・博物館・運動施設を内包する建築。人が集う地域文化の未来への継承を目指し、最大限の“中間領域”を備えた構成を考案。外観を特徴づける半透明の幕屋根は地域の伝統建築も参照 image courtesy of MAD
MADによる、中国・広東省の「南海アートセンター」。湖の畔に計画された約6万㎡の劇場・博物館・運動施設を内包する建築。人が集う地域文化の未来への継承を目指し、最大限の“中間領域”を備えた構成を考案。外観を特徴づける半透明の幕屋根は地域の伝統建築も参照 image courtesy of MAD
MADによる、中国・広東省の「南海アートセンター」。湖の畔に計画された約6万㎡の劇場・博物館・運動施設を内包する建築。人が集う地域文化の未来への継承を目指し、最大限の“中間領域”を備えた構成を考案。外観を特徴づける半透明の幕屋根は地域の伝統建築も参照 image courtesy of MAD

MADによる、中国・広東省の「南海アートセンター」です。
湖の畔に計画された約6万㎡の劇場・博物館・運動施設を内包する建築です。建築家は、人が集う地域文化の未来への継承を目指し、最大限の“中間領域”を備えた構成を考案しました。また、外観を特徴づける半透明の幕屋根は地域の伝統建築も参照しています。この施設は、2024年に着工して2029年に完成する予定です。


こちらはリリーステキストの翻訳です

MADアーキテクツが南海アートセンターを公開、湖のほとりの穏やかな波紋

MADアーキテクツは、広東省仏山市の南海アートセンターのデザインを発表しました。同センターの総敷地面積は59,445㎡で、グランドシアター、ミュージアム、スポーツセンターの3つの主要機能を含んでいます。完成すれば、広州と佛山の市民に、社会的、創造的、自然的特質を調和させたウォーターフロントの新しい公共ゲートウェイを提供することになります。

この開発は、広州市と佛山市を結ぶ重要な都市である広東・香港・マカオ・グレーターベイエリアの中心、南海文化区に位置しています。MADの創立パートナーであるマー・ヤンソンは、かつて南海アートフィールド(佛山市最大のランドアートフェスティバル)の参加アーティストでした。彼は言います。、

「南海の伝統文化は、龍祭りのボートレースの太鼓の鼓動と船流しにあり、獅子舞のカンフーにあります。それらを見ると、古代から今日に至るまで、ダイナミックな活気と革新的な精神を感じることができます。私たちはそれを現代の暮らしに戻したいのです」

南海アートセンターは連続する水の波のようであり、浮かぶサンキャノピーの下に3つの主要な建物がそびえ立っています。半屋外は、湖の中心的なランドスケープとプログラムを融合させ、地域コミュニティが水辺のランドスケープに没頭できるように誘います。

マー・ヤンソンは説明します。
「南部広東の地域文化は、常に人が集まることにあります。同じライフスタイルを維持するためには、現代の文化施設が貢献しなければなりません。南海アートセンターのデザインは、そのような活動のために最大限の中間領域の空間を提供したいと考えています。また、嶺南(古代の広東地方)の伝統建築の大きな軒からもインスピレーションを得ています」

最も注目を集めたトピックス[期間:2024/1/1-1/7]
最も注目を集めたトピックス[期間:2024/1/1-1/7]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2024/1/1-1/7)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 相坂研介設計アトリエによる、東京・世田谷区の「代田の住宅」。間口が狭く隣地から見下ろされる敷地。明るさや広さの最大化を求め、反射光を呼込む“ライトコート”を含む“大小4つの外部空間”を援用する建築を考案。植栽や屋根の形状等で周囲の視線からプライバシーも守る
  2. VUILDによる、東京・渋谷区の「笹塚駅のベンチ」
  3. 2023年にアーキテクチャーフォトで注目された記事トップ100
  4. 石上純也建築設計事務所による、山口の「House & Restaurant」。旧知の友人の為の住宅兼店舗。“時間と共にその重みを増していく”空間の要望に、地面に穴を掘りコンクリートを流して土の中の躯体を掘り起こしガラスを嵌める建築を考案。不確定要素を許容し使い方の発見更新を繰り返して作る
  5. Atelier Tsuyoshi Tane Architectsによる、東京の住宅「Todoroki House in Valley」
  6. 五十嵐理人 / IGArchitectsによる、福島の二世帯住宅「柱群の家」。家々に囲まれ裏に山を背負う敷地。環境に対し閉じつつも開かれた状態を目指し、視線を遮る為の“壁”を立て“高窓”を全周に配置する建築を考案。内部では90角の柱を林立させ“人工と自然の間”の様な空間を作る
  7. ファラによる、ポルトガル・ゴンドマルの住宅「house within three gestures」。 郊外の“ありふれた”環境での計画。傾斜・湾曲・破壊の3つのジェスチャーで建築を構築して、其々のヴォリュームに様々な色彩を付与。あらゆる面を考慮した“精巧な交差点の結果”としての家
  8. 彦根アンドレア / 彦根建築設計事務所による、神奈川の住宅「365°」。海と山を望む高台の敷地。周囲の景色を取り込みつつ強風に対策する為、中庭を囲む様に諸室を配置した“円形”の平面構成を考案。詳細な設備計画や自然エネルギーの活用等で“自立した生活”環境も構築
  9. 2023年にアーキテクチャーフォトで注目された作品トップ10(第10回 ap賞 発表)
  10. 山口誠デザインによる、東京・台東区の、オフィスビル「MONOSPINAL」。ゲーム制作会社の本社。従業員の“集中力”と“リラックス”のバランス確保を目指し、環境要素も向上をさせる“斜壁”を持つ建築を考案。小スケールの素材を集積をさせる仕上げで“あらたな風景”を作る
  11. 西下太一建築設計室による、愛媛・松山市の「南吉田のオフィス」。事務所と作業場がある工務店の社屋。機能性に加え“心が豊かになる”存在を求め、自然素材を用いた“住宅スケール”の執務空間を持つ建築を考案。大屋根の下に気積のある作業場も収めて“ひとつの建物”として造る
  12. 隈研吾建築都市設計事務所による、東京・江戸川区の「魔法の文学館」。童話作家の角野栄子の名を関した児童文学館。花びらが広がるような屋根“フラワールーフ”を外観の特徴とし、景観との調和や内外の連続性も意図。くぼしまりおによる内装は角野の著作の世界観をイメージ
  13. 川合健二による、愛知・豊橋市のコルゲートハウス(1965年竣工)が宿泊施設に転用。1棟貸のホテルとして2023年9月から運営開始
  14. 佐藤可士和 / SAMURAIと竹中工務店による、神奈川の「GLP ALFALINK相模原」。総延床約67万㎡の物流拠点施設。存在意義の再定義と既存イメージの刷新を目指し、建物をブランディングの重要な“メディア”と捉えた設計を志向。情報や建築を開いて地域と企業に好循環を生む“共創”の場を作る
  15. 馬場正尊+加藤優一 / OpenAとOSTRによる、佐賀市の、旧校舎を改修した宿泊等の複合施設「SAGA FURUYU CAMP」。設計と運営をセットにしたプロポで選定され、既存詳細を生かし面影を残しつつ地域産木材の積極的活用により、建物自体でエリア価値も表現する
  16. BIGによる、ブータン・ゲレフーの、マスタープラン「マインドフルネス・シティ」。1000km2を超えるエリアに新たな経済拠点を作る計画。国の文化や精神性に基づいた建築を目指し、地域の建材や様式を参照する建築を志向。国際空港・水力発電ダム・人が住める橋などが構想される
  17. ピーター・ズントーの建築展「Architectural Models from the Atelier Peter Zumthor」。自身が設計した建築を会場に開催。40個の模型を建物の内外に展示。建築に“アトモスフィア”を与える為の接合と組み合わせの論理を示す
  18. 武田慎太良+住野裕樹+篠元貴之 / MYSTによる、愛知・名古屋市の飲食店「agap.Dessert&Bar」。グラスデザートをメインとするカフェバー。商品特徴の空間への反映での“ブランディング”効果を意図し、グラスデザートの“積み重ねが生む構成美”を参照する空間を志向。建築素材の“層”を意識した設計を行う
  19. 西沢立衛が、建築家を目指す人に向けたアドバイスを語っている動画
  20. 安藤忠雄による、オーストラリア・メルボルンの「MPavilion 10」。建築家が招聘されパヴィリオンを造る企画の10番目の作品。人々の記憶に永遠に残る存在を求め、古代からの秩序をもたらす手段“原初の幾何学形態”を用いた建築を考案。人間の想像の原点となる“余白”を生み出す

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