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菊竹清訓の、島根県立美術館で行われた建築展「菊竹清訓 山陰と建築」のカタログがPDFで公開されています。2021年3月22日まで行われていた展覧会です。
以下は展覧会公式概要。
菊竹清訓(1928-2011)は、《島根県立美術館》(1998)の設計を手がけた戦後の日本を代表する建築家です。
自邸《スカイハウス》(1958)、《出雲大社庁の舎》(1963)といった作品や、建築運動「メタボリズム」などによって、国際的にも高い評価を受けています。島根県では、知事も務めた第23代田部長右衛門との関係から、当館の前身である《島根県立博物館》(1958)をはじめ多くの建築を設計しました。
菊竹清訓の没後10年に開催される本展では、菊竹による山陰地方の建築に加え、代表的な作品や、生涯を通じて取り組んだ未来都市の構想を紹介し、菊竹建築の魅力を紹介します。
黒川紀章が1972年に完成させた「カプセルハウスK」を保存・公開するプロジェクト「カプセル建築プロジェクト」が発足しています。「2021年5月に初めて一般公開し、6月から民泊事業の開始を予定」しているとの事。工学院大学建築学部教授の鈴木敏彦と黒川紀章を父に持つ黒川未来夫が中心となって進めているようです。
カプセルハウスKについて
「カプセルハウスK」 は50年間の非公開を経て、2021年5月に初めて一般公開し、6月から民泊事業の開始を予定しています。1972年に黒川紀章が長野県北佐久郡に自分の別荘として建てた建物です。カプセル建築の完成形とも言えるこの個人住宅は山間にあり、人目につくこともなく、初期の状態が保たれてきました。2019年に長男の黒川未来夫が取得し、修繕と維持管理を行っています。数少ないメタボリズム建築の一つであるこの建物を、将来のカプセルの交換を含めて長く後世に残せるよう、御支援を頂いている方々、各関係者様のご協力を得ながら進めて参ります。2021年5月23日まで、動態保存のための資金を資金を募っています。
クラウドファンディング ⟶ MIRAI KUROKAWA DESIGN STUDIO
ペーター・メルクリが2021年4月7日にオンラインで行った講演「My Facade Material」の動画です。ファサードデザインのアプローチや比例システムについて語られています。英語字幕付きです。イギリスのアーキテクチャー・ファンデーションの主催で行われたものです。この講演はペーター・メルクリがキュレーションするオンラインイベント「For the Love of Architecture」の第一回目として行われたもの。今後、MOS Architects、貝島桃代、Adam Jasperとそれぞれメルクリが対話するようです。そして最後にメルクリが自身の近作等を紹介するレクチャーを行います。
坂茂のウェブサイトに、韓国・驪州の「へスリー・ハムレット」の写真が掲載されています。グランドホール・ラーニングセンター・コンドミニアム・コンドミニアムの4つの建築からなるプロジェクトです。
ハムレットは、2009年竣工のヘスリー・ナインブリッジズ・ゴルフクラブの隣に建つ宿泊・研修センターを兼ねた4つの建築群のプロジェクトである。クラブハウスと同じ自然の材料の木造や石壁を用いて 統一感を与えながら、自然との調和を建物それぞれ違ったアプローチで図っている。
グランドホールは、クラブハウスと調和した木造の形状としながらも 2次元曲げのみで構成することで加工の手間を減らしつつ、その上に木と水盤を配し進化を象徴している。
ラーニングセンターは、起伏のある地形を繋ぎ、より象徴的に自然の中にたたずむように、ブリッジ状の形状となっている。石のコアを両端に配した大スパントラス形状とすることで、ホールやミーティングルーム といった柱の少ない空間機能の要求に答えている。
コンドミニアムは、 細長くうねった傾斜のある地形に合わせて階段状に各階のヴォリュームを重ねることで、自然の地形を 残しながら、各室からの眺望を楽しめるようになっている。スラブは、連続した木梁、CLT板、コンクリートによるハイブリットとし、 コンクリートで遮音性能を高めながらも、木梁とCLT板をコンクリートの型枠として機能させそのまま残すことで、コンクリートの養生期間を省き工期短縮に寄与している。
レクリエーションセンターは、キャンティレバーで張り出した2Fテラスが、周囲の地形になじむ緩やかにカーブした壁によって支えられており、 ハムレットと緑豊かなゴルフコースの風景を一望できるようになっている。
SANAAが、中国・深セン市の博物館「Shenzhen Maritime Museum」国際設計コンペに勝利しています。リンク先はarchdaily、画像が5枚掲載されています。提案は「Clouds on the Sea」と名付けられています。
平田晃久建築設計事務所が優先交渉権者に選ばれた、新潟・小千谷市の「図書館等複合施設設計業務」設計プロポーザルの提案書が公開されています。また、次点交渉権者のマル・アーキテクチャの提案書、第二次審査対象事業者に選ばれていた西澤徹夫建築事務所・タカバンスタジオ設計共同体の提案書も公開されています
また審査講評はこちらに掲載されています。
3月13日(土曜日)に開催した旧小千谷総合病院跡地整備事業 図書館等複合施設設計業務 公募型プロポーザル審査委員会の第二次審査(プレゼンテーション及びダイアローグ)において選定された最優秀提案者及び優秀提案者を踏まえ、市では優先交渉権者及び次点交渉権者を次のとおり決定しました。
アンサンブル・スタジオのTOTOギャラリー・間での建築展「Architecture of The Earth」の概要が発表されました。アンサンブル・スタジオは、スペインを拠点とし革新的な構法や構造を探求する建築家です。会期は2021年6月8日~9月12日。事前予約制での開催です。彼らの作品にはアーキテクチャーフォトも以前より注目しており、それらの記事はこちらから閲覧できます。
記事のトップで紹介している「トリュフ」というプロジェクトは、地面を掘った穴と干し草を型枠にしコンクリートを流し込み完成させた住宅で彼らの代表作の一つです。こちらで施工プロセスも含む写真と図面を、こちらで動画を見ることができます。
地球規模の視点と、自然と響きあうような力強い造形、独自の構法を軸に、建築の可能性を追求するアンサンブル・スタジオ。TOTOギャラリー・間では、スペインとアメリカを拠点に活動を続ける彼らの 、日本で初めての個展を開催いたします 。
アンサンブル・スタジオは、アントン・ガルシア=アブリルとデボラ・メサが主宰する 職能横断型チームとして、スペインのマドリードで2000年に設立されました。彼らは単に建物のデザインを行うだけでなく、実験を通して自らの手で考え、建設方法まで 考案することにより、他に類を見ない革新的な建築を生み出してきました。
彼らの活動は近年、よりダイナミズムを増し、広大なスケールのプロジェクトも手がけるようになりました。2016年にはアメリカのモンタナ州にあるティペット・ライズ・アート・センターにおいて、屋外彫刻のような一連の作品「ランドスケープの構造体」を発表。約48㎢の広大な敷地に点在する、先史時代の遺跡を思わせるような構築物は、大地を型枠に利用しながらも、現代の技術をベースに、モックアップによる検証、コンピューターを使ったモデリングなど、複雑な構造計算と建設プロセスを経て完成しました。
こうした彼らの活動は 、地球規模で建築を考える「Architecture of The Earth」という テーマに 結実 しています。本展覧会では、「地球」と「建築」の関係性の探究のなかから生まれたプロジェクトに焦点をあて、アンサンブル・スタジオ独自のリサーチ・設計・建設の過程を、模型や映像を通じて紹介します。
以下ではその他の作品画像と建築家による展覧会コンセプトを紹介します
伊東豊雄と藤森照信が2019年に行った講演「現代建築を語る」の詳細な内容が、東西アスファルト事業協同組合のサイトに掲載されています。
槇文彦が2019年に行った講演「豊かな空間構成を目指して」の詳細な内容が、東西アスファルト事業協同組合のサイトに掲載されています。
青木淳 / ASの建築設計、ピーター・マリノによる内装設計で完成した、東京の「ルイ・ヴィトン 銀座並木通り店」が2021年3月20日にオープンします。店舗の場所はこちら。
このたび、大きな期待が寄せられていたルイ・ヴィトン銀座並木通り店が2021年3月20日(土・祝)に装いも新たに大胆に生まれ変わります。青木淳とピーター・マリノという2人の著名な建築家が美の対話を紡ぎながら練り上げた、自然主義にインスピレーションを得た建物は、外観も内観も目を見張るような驚きに満ちています。
この建物は、1981年からルイ・ヴィトンが店舗を構えてきた同じ街角に佇み、この上なくモダンなファサードは、水の反射を物質的な現象として解釈しています。詩的ながらも遊び心に溢れ、揺らぎやリズムを感じさせる外観は、港湾都市としての東京に由来し、かつて海に突き出た砂洲だった銀座を想起させる水の要素が、なめらかに波打つ表面──変化する色彩が伝送されるガラスのファサードおよび特徴的な階段や作り付けの内装など──を通して表現されています。4フロアにわたる店舗スペースは、シーズナルな新作をご紹介する常設のポップイン・スペースが備わり、上階にはプライベートサロン専用フロアが設けられています。
フランク・ロイド・ライトの設計で1923年に完成した「帝国ホテル」を再現した高クオリティなCG動画。ライトの財団が公開したものです。現在はその一部が愛知の明治村に移築されています。建設の経緯などはこちらのページにも。
Frank Lloyd Wright: The Lost Works explores some of Wright’s most important demolished and unrealized structures. The project brings these lost buildings to life through immersive digital animations reconstructed from Wright’s original plans and drawings, along with archival photographs.
Two years in the making and based on a Japanese publication of original plans and historical photos, Frank Lloyd Wright: The Lost Works – The Imperial Hotel is a comprehensive digitally-animated recreation of the exterior (Part I) and interior (Part II) of this masterpiece.
清家清が1954年に完成させた自邸「私の家」のVR写真が公開されています。2020年11月14日に、ワカ設計室の君塚和香が撮影したものです。こちらではJIAの主催で2020年10月に行われたオンライン見学会の動画も見ることができます。
乾久美子と中川エリカが「リサーチと設計」をテーマに対談している動画。中川のギャラリー・間での個展に合わせて企画されたものです。動画の公開は2021年4月末までの期間限定予定との事。
第一線で活躍する建築家と中川エリカ氏が、展覧会の現場にて、中川氏の建築思想に深く関係する問題意識を手がかりに語り合います。双方向の批評を通じて、世代を超えた「建築のよろこび」「建築批評をする/されるよろこび」を見出そうとする試みです。
第3回:2021年3月1日(月)公開
出演:乾 久美子氏(建築家) × 中川エリカ氏
テーマ:リサーチと設計
藤本壮介建築設計事務所・松井設計設計業務委託共同企業体が「大分空港海上アクセス旅客ターミナル」設計プロポで最優秀者に選定されていて提案書も公開されています。次点者は、坂茂建築設計・東九州設計工務設計業務委託共同企業体で、こちらで提案書のPDFを見ることができます。
審査結果と講評はこちらのPDFに。
令和3年2月19日に開催した第3回大分空港海上アクセス旅客ターミナル建設工事設計者選定委員会(第2次審査)において、最優秀者及び次点者が下記のとおり選定されましたのでお知らせします。
最終候補に残っていたのは、以下の6組でした。
- 青木茂建築工房・高橋由美建築設計設計業務委託共同企業体
- 坂茂建築設計・東九州設計工務設計業務委託共同企業体
- 藤本壮介建築設計事務所・松井設計設計業務委託共同企業体
- 松田平田・大有・矢野設備設計業務委託共同企業体
- NASCA+partners 設計業務委託共同企業体
- 有限会社 SANAA 事務所 松田周作建築設計事務所設計業務委託共同企業体
中川エリカと西沢立衛が「スタディについて」をテーマに対談している動画。中川のギャラリー・間での個展に合わせて企画されたものです。動画の公開は2021年4月末までの期間限定予定との事。
第一線で活躍する建築家と中川エリカ氏が、展覧会の現場にて、中川氏の建築思想に深く関係する問題意識を手がかりに語り合います。双方向の批評を通じて、世代を超えた「建築のよろこび」「建築批評をする/されるよろこび」を見出そうとする試みです。
第2回:2021年2月19日(金)公開
出演:西沢立衛氏(建築家) × 中川エリカ氏
テーマ:スタディについて